徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

包丁一本…砥石で砥いで…。

2007-02-01 11:03:00 | ひとりごと
 包丁の切れ味が悪くなってくると…トマトが切り難い…玉ねぎの薄切りができない…など使い勝手が悪くなる。
最近では様々な形の包丁砥ぎ器なるものが市販されているが、doveは砥石を愛用している…。
包丁砥ぎ器より砥石で研磨した切れ味の方が好きだからだ。

 実家で初めて包丁砥ぎ器なるものを使ったが…全然気に入らない…。
すぐに切れ味が悪くなるので…頻繁に研磨する必要がある。

 今使っているのは…義母がどこかで購入してきてくれた人工砥石だが…doveは天然石を手に入れたいと秘かに思っている…。
けれど…まだ使えるものを捨ててしまうのも勿体無いので…人工砥石が完全に磨り減ってしまうまで…しばし…我慢するとしよう…。

 取り立てて包丁砥ぎが上手いわけではない…。
むしろ下手…。
包丁の刃と石だけがやたら減っていく…。
下手なんだけど…砥石で砥ぐ時のあのシュッシュッという音が好きなんだ…。

おまえは鬼婆か…?

 いやぁ…別に人とって食おうとは思わないけれど…。
遠い記憶の中に…ぼんやり浮かぶ光景があるから…。


 小さな盥に水を張って…砥石を真ん中に据えて…親父が刃物を砥いでいる…。
摩擦を防ぐための水音と包丁を砥ぐ時の石と金属の奏でる音…。

水に浸された砥石の上に残る石と金属の白い泥…。
ちょっと指で刃に触れてみて…さっと盥の水で泥を流して…また砥ぎだす…。

シュッシュッ…。

どのくらいの歳月…使ってきたのか分からない磨り減って河原の石ころのようになった砥石…。

其処だけゆっくりと時が流れているような…静寂な空間…。


 昔はよく砥ぎ師さんが回ってきて道端で店を広げて砥いでいた…。
包丁だけでなく…裁縫鋏なんかも砥いでくれていたようだ…。
今でも…昔のように道端で仕事をしている砥ぎ師さんが居られるようだが…このあたりではなかなか見かけない…。

 この頃はステンレス製品が多いから…砥がないものもあるんだろうな…。
包丁なんて滅多に買わないから…今時の商品のことはよく分からないけれども…。

 毎日使う安物の包丁だから…わざわざ刃物屋さんに送って砥いで貰うほどでもないし…やっぱり下手でも自分で砥ぐしかない…。
こんな下手っぴぃに砥がれる刃物にはいい迷惑だろうだけど…。

 砥いで砥いで…包丁の刃がなくなるのが早いか…新しい砥石を手に入れるのが早いか…。

どちらにせよ…それって…料理いっぱい作らないと意味ないんじゃない…?


・・・・・・・・・・・・。


溜息…。