飽くまで張琪氏の慢性腎不全の医案をご紹介します。
患者:王某 34歳 男性
初診年月日:2005年3月5日
主訴:乏力 下肢浮腫20日間
病歴:
20日前、全身乏力で検査を受ける。尿蛋白(3+)、Cre504μmol/L(5.69mg/dl)、下肢浮腫は治療効果が不十分、故に氏を受診した。
初診時所見:
全身乏力、下肢浮腫、大便3回/日、納食は可、近日外感咳嗽あり、舌質淡、脈滑。血圧160/90mmHg。
中医弁証:脾腎両虚、湿毒内蘊
西医診断:慢性糸球体腎炎、慢性腎不全
治法:補脾腎活血 化濁解毒
方薬:参耆地黄湯加味
熟地黄20g 山茱萸20g 山薬20g 茯苓15g 牡丹皮15g 澤瀉15g 黄耆30g 太子参20g 桃仁15g 紅花15g 赤芍15g 丹参20g 葛根20g 大黄10g 黄連10g 白朮20g 紫蘇15g 半夏15g 砂仁15g 陳皮15g 甘草15g
水煎服用 1日1剤。
二診 2005年6月8日。
検査:5月22日、尿蛋白(2+)潜血(3+)、沈渣RBC満視野/HP、Cre499μmol/L(5.63mg/dl)、BUN19.8mmol/L(118.8mg/dl)、二酸化炭素結合力18mmol/L。
検査:6月7日、尿蛋白(3+)潜血(2+)、沈渣RBC40~50/HP、顆粒円柱1~2/低倍視野、Cre421μmol/L(4.76mg/dl)、BUN21.1mmol/L(126.6mg/dl)、二酸化炭素結合力18.3mmol/L。
全身乏力は減軽、浮腫は消退、舌質淡苔薄白、脈弦。血圧200/120mmHg。
方薬:
熟地黄20→25g 山茱萸20g 山薬20g 茯苓15g 牡丹皮15g 澤瀉15g 黄耆30g 太子参20g 桃仁15g 紅花15g 赤芍15g 丹参20g 葛根20g 大黄10g 黄連10g 白朮20g 紫蘇15g