とあるお嬢の超電磁砲

■アニメ「とある魔術の禁書目録」---第18話「偽者（レプリカ）」

「トラウィスカルパンテクウトリの槍」---音にして聞くと、また判り難いこと（

原作と比べて大きく内容が端折られてしまった「御使墜し（エンゼルフォール）」 編を過ぎ、今話からは原作5巻のエピソードへと突入。
この原作5巻というのは、学園都市の夏休み・最後の日を舞台にして、当麻、美琴、そして一方通行（アクセラレータ）の、それぞれ三者三様な三編のストーリーが描かれる内容となっている次第。
ともあれ、アニメ版にてまず最初を飾るのは、美琴が中心となる、8月31日午前中～正午過ぎまでの物語に。

元々から短編である分、脚本も1話完結にし易かったのか、会話の端々---当麻が海原光貴に疑惑を抱く切っ掛けになる要素のひとつなどが削られた以外は、冒頭の上条家・深夜のひと騒動も含めて、ほぼ原作通りに把握していたと。
ちょっと残念だったのは、当麻・土御門・青髪ピアスの会話内容のディープさが相当に薄まってしまった点…せめて、逆上する土御門くらいは見てみたかったですねｗ
ちなみに当麻が鼻血を出した理由は、決してインデックスに欲情・興奮したからではなく、ただ単にピーナッツの食べ過ぎという（噛

とは言え、今回のメインは、あくまでも美琴---という訳で、連日の海原のアタックをかわすべく、成り行きで当麻を恋人役に選んだことから、美琴にとっては赤面ものの出来事が次々と発生していくのですけど、ふたつ前の「妹達（シスターズ）」編では重苦しかった表情ばかりだった分、こうして当麻を意識して、あたふたする美琴の姿や、さりげに会話の中に“その後の妹達”の話が登場していることからも、これはある意味で「妹達」編、もうひとつのエピローグも兼ねているのかなと思われ。

もっともこの短編、その実は、内容的に今後に繋がる要素が満載のエピソードだったり。
先述した「妹達」のその後＝学園都市内に残っている妹達の数は10人もおらず、それ以外は「外」の機関にて調整を行っている点から、海原光貴（の姿を借りている）というアステカの魔術師の存在、そんな彼の口から出た“上条勢力”なる認識、そして海原が当麻と交わした約束と、インデックスが夢中になっていた「超機動少女（マジカルパワード）カナミン」のアニメ---このあたりが今後の物語への伏線になっているのですが、とは言え追加のシーンなどが無かったことを含めて、「カナミン」を除き、どれも今回のシリーズでは把握されないままになるでしょうね。
それにしても「カナミン」、やけに気合入った作画だったのは兎も角、これは本来、三編のエピソードの最後を飾る当麻の物語、その冒頭にて描かれたシーンだったはず……よもや尺を詰める為にアウレオルス＝ダミーや火野神作と同じく、闇咲逢魔の存在をもカットするとか？

次回はいよいよ、この「とある魔術の禁書目録」という作品における“もうひとりの主人公”である一方通行（アクセラレータ）の物語が幕を開けることに。
そして「打ち止め（ラストオーダー）」と名乗る謎の少女の正体とは---って、チラチラとなにかが見え（
それにしても、一方通行サイドのエピソードの予告を、当麻が読み上げるのもなにやら妙な感じですなｗ

次回---第19話「打ち止め（ラストオーダー）」