今流に書くなら「HFトランシーバのレストア」とでも言うのだろうか?
最近インターネットオークションでトリオ(現在のケンウッド)のTS-520Vという古いトランシーバを落札した。実はこれと同一型式のトランシーバをすでに持っている。しかし,何分古い機械のため,万一故障などした場合の予備部品として1台欲しかったのである。したがって,今回手に入れたトランシーバは動作しなくてもよいのであり,事実ジャンク品として出品されていたものである。
まずはその外観をご覧いただきたい。
そうは言っても,動作しないとなれば予備部品として少々不安になる。
まず,電源を投入してみた。一気に電圧を印加すると危険なので,最初は1秒間。つぎに3秒間。それで何ともなかったので1分間通電・・・という具合に徐々に通電時間を長くした。
結局発煙や爆発は起こらなかった。しかし,スピーカからはウンともスンとも音がしない。
ウーン,これはまったくの不動品かな?と思いながら前面の表示灯を眺めるとVFOという名の表示灯が点灯していない。取扱説明書によるとこれが点灯していないと送受信不可とのこと。
これは厄介なことになった。ということでその日は寝てしまった。
翌日,回路図を見てVFO回路をある程度理解したうえで再度取扱説明書を読むと,背面のVFOコネクタが挿入されていなければならないとのこと。見ると,何と,コネクタがささっていなかった。近くの店で探したが見つからない。仕方がないので電線で直結することにした。
その結果,VFO灯は点灯した。しかし,やはり受信音は聞こえない。がっかりしながらもスイッチをガチャガチャやっていると時々聞こえることがある。――これは接点の接触不良に違いない。ということで接点復活材2-26の登場。ケースを外して各スイッチの接点部分にシュッシュッと吹きかけた。
スイッチON。聞こえるようになった。
ところが,CW(電信),USB(上側波帯)は聞こえるが,LSB(下側波帯)が聞こえない。――これで分かった。前の持ち主はこのLSBが聞こえなくなったためにこの無線機を手放したに違いない。
これは修理が難しい。一旦諦めて,背面に出ている点検用信号の周波数を何気なく測定してみた。するとキャリア信号がLSBのモードのときだけ不安定であることが分かった。
このキャリア信号を生成している回路部分は下の写真の赤〇で囲んだところである。
しかし,目視では不良個所がわからない。基板を取り外したがやはり外観上はわからない。現象からしてはんだ付け不良が疑わしいが,はんだ付けに異常は見られない。原因不明。
仕方がないので念のためはんだ付けし直して組み戻した。
電源ON。LSBもきちんと聞こえるではないか?
やはり,一見問題なさそうなはんだ付けに問題が潜んでいたのである。
以上で一応受信機能はOKとなった。
つぎは送信機能である。
本機は本来10W機であるが,前の持ち主はこれを100Wに改造していた。わたしは10Wしか必要ないので10Wに再改造しなければならない。しかし,そのためにはまず現状で正常に働くかどうか確認しなければならない。
しかし,わたしは100Wを試験する設備を持っていない。そこで,知人から300W用の疑似空中線を借りた。それを使った試験の結果丁度100Wが出力されていることを確認した。
一件落着。
残る作業は10Wにパワーダウンすること。いずれ報告したい。
最近インターネットオークションでトリオ(現在のケンウッド)のTS-520Vという古いトランシーバを落札した。実はこれと同一型式のトランシーバをすでに持っている。しかし,何分古い機械のため,万一故障などした場合の予備部品として1台欲しかったのである。したがって,今回手に入れたトランシーバは動作しなくてもよいのであり,事実ジャンク品として出品されていたものである。
まずはその外観をご覧いただきたい。
そうは言っても,動作しないとなれば予備部品として少々不安になる。
まず,電源を投入してみた。一気に電圧を印加すると危険なので,最初は1秒間。つぎに3秒間。それで何ともなかったので1分間通電・・・という具合に徐々に通電時間を長くした。
結局発煙や爆発は起こらなかった。しかし,スピーカからはウンともスンとも音がしない。
ウーン,これはまったくの不動品かな?と思いながら前面の表示灯を眺めるとVFOという名の表示灯が点灯していない。取扱説明書によるとこれが点灯していないと送受信不可とのこと。
これは厄介なことになった。ということでその日は寝てしまった。
翌日,回路図を見てVFO回路をある程度理解したうえで再度取扱説明書を読むと,背面のVFOコネクタが挿入されていなければならないとのこと。見ると,何と,コネクタがささっていなかった。近くの店で探したが見つからない。仕方がないので電線で直結することにした。
その結果,VFO灯は点灯した。しかし,やはり受信音は聞こえない。がっかりしながらもスイッチをガチャガチャやっていると時々聞こえることがある。――これは接点の接触不良に違いない。ということで接点復活材2-26の登場。ケースを外して各スイッチの接点部分にシュッシュッと吹きかけた。
スイッチON。聞こえるようになった。
ところが,CW(電信),USB(上側波帯)は聞こえるが,LSB(下側波帯)が聞こえない。――これで分かった。前の持ち主はこのLSBが聞こえなくなったためにこの無線機を手放したに違いない。
これは修理が難しい。一旦諦めて,背面に出ている点検用信号の周波数を何気なく測定してみた。するとキャリア信号がLSBのモードのときだけ不安定であることが分かった。
このキャリア信号を生成している回路部分は下の写真の赤〇で囲んだところである。
しかし,目視では不良個所がわからない。基板を取り外したがやはり外観上はわからない。現象からしてはんだ付け不良が疑わしいが,はんだ付けに異常は見られない。原因不明。
仕方がないので念のためはんだ付けし直して組み戻した。
電源ON。LSBもきちんと聞こえるではないか?
やはり,一見問題なさそうなはんだ付けに問題が潜んでいたのである。
以上で一応受信機能はOKとなった。
つぎは送信機能である。
本機は本来10W機であるが,前の持ち主はこれを100Wに改造していた。わたしは10Wしか必要ないので10Wに再改造しなければならない。しかし,そのためにはまず現状で正常に働くかどうか確認しなければならない。
しかし,わたしは100Wを試験する設備を持っていない。そこで,知人から300W用の疑似空中線を借りた。それを使った試験の結果丁度100Wが出力されていることを確認した。
一件落着。
残る作業は10Wにパワーダウンすること。いずれ報告したい。
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