三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

12GB3 シングル 7MHz 電信送信機の予備実験

2020-07-05 09:32:30 | 日記
まずは前回の記事の訂正です。caterpillar の説明のところで間違いが
ありました:
誤 ...) which feets on the leaves...
正 ...) which feeds on the leaves...
得意でもない英語など使うべきではありませんでした。

さて,42シングル送信機についてはすでにお話ししました。一応の目
途がたったので一旦保留しているところです。
今回そのシャシを利用して12GB3シングル送信機に改作してみました。
簡単に言えば,終段管を取り換えただけです。もちろん,最低限の変
更は必要です。
12GB3というのは,その昔白黒テレビのブラウン管の水平偏向出力用
として用いられた真空管です。12G-B3と表記するのが正しいのかも知
れませんが,ここでは12GB3と呼びましょう。
その外観です。

GT管と呼ばれる分類に属します。
わたしは長年知らなかったのですが,GTとは Glass Tube のことでし
た。つまり,ガラス管ですね。
真空管をよくご存知の方は「真空管はみなガラス管ではないか?なぜ
わざわざガラス管と呼ばなければならないのか?」と思われるでしょ
う。
実は金属管というものが存在しました。メタル管(Metal Tube)とも
言います。この金属ケースをガラスケースに置き換えたのがGT管とい
う訳です。この辺り多少私見を交えますが,同一品種のもので両者を
区別する必要性から,GT管の場合は型名のあとに「-GT」を付加して
います。
まあそんな話はやめにして,実はわたしは中学生の頃からラジオ・無
線関係を趣味としていました。そして,12GB3というテレビの水平出
力管(もちろん,中古品)を手に入れ,いつかこれを終段管とした送
信機を作りたいと思っていました。
思い続けて半世紀余り。ついに今回の所業となったのです。

ご覧のとおり,終段管が変わっただけです。42ではなかった突起がつ
いています。陽極でして,ここに高圧がかかります。ですから,感電
防止のため絶縁物で覆うべきなのですが,その部品がないため取り敢
えずむき出しです。
出力は10Wほどが得られました。

上の写真の赤の楕円で囲んだ部分に周波数と電力が表示されています。
ちょっと見づらいでしょうが,約 7.00995 MHz, 10.3 W です。
気になるスプリアスを測定しました。

沢山出ています。いちいち数字は取り上げませんが,このままでは使
えません。終段が42のときは第2高調波だけしか出なかったのに,今
回はなぜこんなに沢山出るのだろう?バイアスなどの調整が必要なの
かも知れません。あるいはビーム管特有の現象でしょうか?
今回は予備実験です。この結果をもとに実用できる無線機を設計・制
作したいと思っています。
以上