連載の第3回目です。今回から「車載用短波無線機」ということばをなくし
ました。
さて,その後つぎの2点が問題として浮上して来ました。
1.CALIB調整が充分できない
2.内部の焼けた電線の処置が見苦しい
CALIBとはCALIBRATIONの略で,校正ということになりましょうか?前回
の記事(その2)でも取り上げました。具体的には正面ダイヤルの下にある
直線型可変抵抗器です。
上の写真の赤楕円で囲んだ部分です。この抵抗にガリがあったので対策した
ことは前回報告しました。
たしかにガリはなくなったのですが,調整範囲が著しく右側にずれており,
USBはまだいいのですが,LSBはレバーを右一杯にしても合わせきれない場
合が出てきました。
申し遅れましたが,CALIBは周波数の目盛りを実際の周波数に合わせる操作
です。つまり,LSBではきちんと合わせることができません。
まず回路図上で原因と対策を考えました。
8Vの電圧を抵抗で分圧しています。その一部分に直線型可変抵抗が挿入され
ており,分圧比を調整することで周波数を微調整していることが分かりまし
た。
実験も含めていろいろ検討した結果,上の図の赤楕円で囲んだ2本の抵抗器を
入れ替えることにしました。
その回路部分が搭載されている小さい基板です。
対象の抵抗器を赤楕円で囲んで示しました。
取り敢えず,この2本の抵抗を外して基板の裏側に取り付けて動作を確認して
みました。
結果は良好です。レバーが中央付近でUSBもLSBもともに周波数を合わせるこ
とができるようになりました。
本来は仮付した抵抗器は部品面につけ直すべきですが,敢えてそのままにし
ておくことにしました。後に見たとき手を加えたことがわかるようにするた
めです。
つぎの問題は内部の配線です。
どんなトラブルがあったのか不明ですが,この無線機は過去電線の束を焼い
たようです。絶縁被覆が損傷したため,黄色いビニルテープがぐるぐる巻き
にされていてみっともない。また,その部分が膨らんでいて2次被害も予想
されます。
改善することにしました。
電線の束の行先を調べると,いずれも背面のコネクタに接続されており,そ
の中心は外部VFO接続用コネクタです。
取扱説明書や回路図その他インターネットで調べたところ,どうもメーカは
この外部VFOに関しては未完成のまま放置したようです。放置とはちょっと
穏やかではないかもしれませんが,取扱説明書には一切説明されていないの
です。回路図上でも何やら理解しづらい部分があります。
想像をたくましくすると,前の持ち主は外部VFOを接続しようとして電線に
過電流を流してしまったと思われます。
外部VFOは使うことがないのでこの部分を撤去することにしました。当然,
焼けた電線を取り払うことになります。
すると外部VFO接続用のコネクタがなくなるのでそこに電源コネクタを取り
付けることにしました。対象の部品は上の回路図の赤丸と赤四角で示されて
います。
対策後の電線部分です。
背面です。
長方形の穴が開いたままなのでちょっと不恰好になりました。ここからゴキ
ブリなどが侵入したら困るので後日ふさぐことにします。
以上で予定の手直しは終わりましたが,ついでにマイクコネクタの向きを180
度変えました。
キー溝(のでっぱり側)を上側にしました。これはマイクコネクタのキー溝を
上にして(見ながら)挿入できるようにとの思いからです。これが本来の取り
付け方向だと思います。
本来は8ピンコネクタに替えて他の無線機と互換性を確保したいのですが,今
回はやめておきます。
以上
ました。
さて,その後つぎの2点が問題として浮上して来ました。
1.CALIB調整が充分できない
2.内部の焼けた電線の処置が見苦しい
CALIBとはCALIBRATIONの略で,校正ということになりましょうか?前回
の記事(その2)でも取り上げました。具体的には正面ダイヤルの下にある
直線型可変抵抗器です。
上の写真の赤楕円で囲んだ部分です。この抵抗にガリがあったので対策した
ことは前回報告しました。
たしかにガリはなくなったのですが,調整範囲が著しく右側にずれており,
USBはまだいいのですが,LSBはレバーを右一杯にしても合わせきれない場
合が出てきました。
申し遅れましたが,CALIBは周波数の目盛りを実際の周波数に合わせる操作
です。つまり,LSBではきちんと合わせることができません。
まず回路図上で原因と対策を考えました。
8Vの電圧を抵抗で分圧しています。その一部分に直線型可変抵抗が挿入され
ており,分圧比を調整することで周波数を微調整していることが分かりまし
た。
実験も含めていろいろ検討した結果,上の図の赤楕円で囲んだ2本の抵抗器を
入れ替えることにしました。
その回路部分が搭載されている小さい基板です。
対象の抵抗器を赤楕円で囲んで示しました。
取り敢えず,この2本の抵抗を外して基板の裏側に取り付けて動作を確認して
みました。
結果は良好です。レバーが中央付近でUSBもLSBもともに周波数を合わせるこ
とができるようになりました。
本来は仮付した抵抗器は部品面につけ直すべきですが,敢えてそのままにし
ておくことにしました。後に見たとき手を加えたことがわかるようにするた
めです。
つぎの問題は内部の配線です。
どんなトラブルがあったのか不明ですが,この無線機は過去電線の束を焼い
たようです。絶縁被覆が損傷したため,黄色いビニルテープがぐるぐる巻き
にされていてみっともない。また,その部分が膨らんでいて2次被害も予想
されます。
改善することにしました。
電線の束の行先を調べると,いずれも背面のコネクタに接続されており,そ
の中心は外部VFO接続用コネクタです。
取扱説明書や回路図その他インターネットで調べたところ,どうもメーカは
この外部VFOに関しては未完成のまま放置したようです。放置とはちょっと
穏やかではないかもしれませんが,取扱説明書には一切説明されていないの
です。回路図上でも何やら理解しづらい部分があります。
想像をたくましくすると,前の持ち主は外部VFOを接続しようとして電線に
過電流を流してしまったと思われます。
外部VFOは使うことがないのでこの部分を撤去することにしました。当然,
焼けた電線を取り払うことになります。
すると外部VFO接続用のコネクタがなくなるのでそこに電源コネクタを取り
付けることにしました。対象の部品は上の回路図の赤丸と赤四角で示されて
います。
対策後の電線部分です。
背面です。
長方形の穴が開いたままなのでちょっと不恰好になりました。ここからゴキ
ブリなどが侵入したら困るので後日ふさぐことにします。
以上で予定の手直しは終わりましたが,ついでにマイクコネクタの向きを180
度変えました。
キー溝(のでっぱり側)を上側にしました。これはマイクコネクタのキー溝を
上にして(見ながら)挿入できるようにとの思いからです。これが本来の取り
付け方向だと思います。
本来は8ピンコネクタに替えて他の無線機と互換性を確保したいのですが,今
回はやめておきます。
以上