三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

モールス発振器の製作開始

2017-05-24 19:03:07 | 日記
まずは前回記事の訂正から。
誤: 大阪山
正: 大坂山
坂の文字が違っていました。いつものオッチョコチョイです。

さて,きょうはお休みをいただきましてモールス発振器の製作に着手しました。
モールス発振器というのはわたしの造語のようなものです。モールス信号で交信するとき,電鍵(でんけん)というもので電波を入り切り(断続)します。そのとき自身に音が聞こえないと正確に符号を送り出しにくいものです。また,練習するときにも必要なことはお分かり頂けると思います。その発振器を作ろうと思い立ったわけです。
せっかく作るなら真空管で,ということで下の写真のようになりました。

GT管4本の構成です。
GTというのはガラスチューブのことで,ガラス管という意味ですね。真空管をご存知の人は「真空管がガラス管というのは当然ではないか」と思われるでしょう。しかし,実は金属管というのがあって,GT管はそれをガラス管に変えたものだったのです。金属管は軍用に使われたらしいことだけは知っています。だから,たとえば6SJ7という金属管のガラス管バージョンはは6SJ7GTというわけです。金属管は割れないので堅牢だったのですが,ヒータが点灯しているかどうかが分かりづらいのと,ケースが帯電するので接地しないと感電するという難点があったようです。
過日知人から聞いた面白い話があります。
終戦直後,米兵が無線機の修理にてこずっていたとき,通りかかったラジオ少年が真空管に触って,「この真空管が壊れている」と言ったそうです。米兵が「どうしてわかったのか?」と聞いたところ,その少年は「冷たいからヒータが切れている」と答えたそうです。ガラス管だったら一目で見えたのですが,金属管だったのですね。
さて,その回路は下の図のとおりです。

図が小さくて読みづらいでしょうし,ここで回路の講釈をするつもりもありません。
ただ,真空管というのは知っているようでなかなか使いこなせないものだとつくづく思った次第です。現在の半導体回路は「低電圧大電流」なのですが,真空管回路では「高電圧小電流」なのです。それはそれでいいのですが,問題は過渡現象です。電源投入直後,回路がまだ定常状態に達しないときに直流高電圧回路が立ち上がってしまうと非常に高い電圧になります。したがって,使用する部品はこの短時間に発生する高電圧に耐える必要があるのです。しかし,今日はこの高電圧に耐える部品が手に入れにくくなっているのです。
まあ,ときには煙を出し,ときには爆発させることがあるかもしれません。ぼちぼち進めます。
以上