三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

低電圧真空管式ラジオ完成!

2016-01-13 20:24:56 | 日記
きょう先ほど完成しました。真空管を使ったラジオです。まずは写真でその外観
をご覧ください。アンテナをつながなくてもガンガン鳴っています。

大きさはおよそ幅22cm,奥行き17cm,高さ18cmです。わりと小型です。
このラジオは俗に高一と呼ばれています。もっとも,今では死語に近い言葉です
ね。正式には「高周波一段増幅ストレート(再生検波)ラジオ」とでもいうので
しょうか?ラジオ少年(これも死語?)だったおじ(い)さんにはわかるはずで
す。
その昔,ラジオ少年はまず鉱石ラジオまたはゲルマニウムラジオを作りました。
そのときの感動が刺激となって,つぎに真空管を使ったラジオ作りに挑戦します。
その第1歩は並三です。ストレートの三球ラジオという意味です。感度を上げる
ため再生検波とします。(正帰還を掛けて増幅率を稼ぐもの。)3本の真空管の
役目は,①検波,②電力増幅,③整流です。初めてスピーカから音が出て感激し
ます。
並三のつぎは並四。これは①検波,②低周波増幅,③電力増幅,④整流です。
並三を省略して高一に進む人もいました。球は最低4本必要です。――①高周波
増幅,②検波,③電力増幅,④整流です。
そして最後に到達するのが五球スーパーでした。真空管は5本必要で,①周波数
変換,②中間周波増幅,③検波・低周波増幅,④電力増幅,⑤整流でした。
おっと,こんなことを書くつもりではありませんでした。
今回試作した高一。技術的な特徴は低電圧ということです。
一般に真空管を使った電子機器では250V程度以上の高電圧を使います。したがっ
て,不注意に内部をいじると感電してひどい目に遇います。
今回わたしの試作した高一ではその電圧を24Vにしたのです。これだと触っても
感電することはありません。ただし,パワー(ここでは音量)が取れません。
パワー(電力)は電圧×電流です。仮に電流が同じとしても,電圧は250Vの10分
の1ほどしかありません。つまり音量は10分の1になるということです。しかし,
小さな部屋でラジオを聴く場合,通常のラジオで音量を最大にすることはまずあ
りません。つまり,実用的には10分の1でほとんど問題ないということです。
ただし,低周波増幅を1段設けて増幅度を稼ぎました。
使用した真空管はST管です。あえてST管にしました。でかいこけしのような形の
球です。6D6(高周波増幅)―6C6(検波)―76(低周波増幅)―6ZP1(電力増幅)
という構成です。整流管がありませんね。そうです,ちょっとズルして半導体ダ
イオードを使ったのです。
さあ,つぎは何に挑戦しようか?昔のラジオ少年はもうつぎのことを考えてい
ます。楽しみは尽きません。
以上