前回短編集の中にあった「二本肢の猫」に登場したbar アビシニアンつながり。
古川日出男の作品を読んだことがなかったので、どうしてもこのアビシニアンで
つながりたかったのだが、その可能性は低いかな、としばらく思っていた。
基本、つながりはあまり無理せず、ゆるりとと図書館で出会えた本に進んでいる。が、
今回は多数ある古川日出男の蔵書の中にこれだけがなかったからだ。
ダメもとでブックオフに寄った。
そこではそもそも古川日出男の本が1冊しかなかった。それがこれだ!!!
というわけで、引き寄せた感はバッチリだったのだが。。。
「アビシニアン」から読み始めた。
ほへーこれが古川日出男の世界かあ、という感じでなんとか読んだ。
せっかく手に入れたのだから、と
「沈黙」も読んだ。
あああーごべんなさい。苦しいです。とても。
難解な本でも読み進めるうちに「あれ?ちょっと仲良くなれたかも」と、自分の成長を感じる本がある。
でも今回は私ちっとも成長しません。
たぶん・・・私の読み方、私が無意識に求める読書、ではいくら読んでもお近づきになれないタイプなのだと
思います。
村上春樹に傾倒、という情報を得ていたのでそれに安心していたギャップもあったかもしれません。
村上春樹の作品のようにのめりこめない理由はどこにあるのか?
・いつの間にかそっちの世界に引き込まれていた、という引力がない。
・「アビシニアン」のエンマ、「沈黙」の薫子、彼女たちを囲む人間、つまり登場人物にリアリティがなく、
想像しづらい会話が不自然。実物が見えてこない。
・食べ物の描写がけっこう多いのにあんまりおいしそうじゃない。
・こう読ませたいという漢字のるびが多すぎて、おしつけがましい。