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やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

つながり読書  145 「鋼の錬金術師」 荒川弘

2019-05-03 08:36:20 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


タイトルに職業名が入ってるつながり。

コミック全27巻、

実写映画化、アニメ、ゲームと多方面で支持された作品。


読もうかな、と思ったきっかけは

息子が見ていたアニメの最初のほうを

何かしながら声だけ聞いていた。

そのうち、ストーリーがなんとなく見えてきて

思わず涙ぐんでしまった。(タッカーが娘を錬金に使った場面)

これは読むか、見るか、全話どうにか触れてみたい

と思っていたところに、夫が全巻そろえてくれて念願叶った、といういきさつ。



確立された「ハガレン」ワールドの哲学と

巻末の4コマ漫画と、魅力のあるキャラ設定にどっぷりはまった

時間を過ごせました。


つながり読書  144 「運転士」 藤原智美

2019-04-14 11:13:00 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!



すごい。

こんなにワケワカラナイ読書はあまり経験ない。

よかった、この長さで。

以上。次!


あ、ひとつだけ。

電車に乗っていれば、「位置直しまーす、少々お待ちください」って経験は

けっこうある。

でもその運転に対してどうこう思ったことはない。

この「運転士」は「死にたくなる」らしいが。。。



前回からのつながりは、

お仕事内容がタイトルについてるもの。


つながり読書  143 「プリズンホテル」 浅田次郎

2019-04-10 05:27:39 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


和菓子屋からホテル経営というつながり。

この物語の変わったところは、経営しているのがヤクザの親分ってとこだ。



小説家と叔父さんが、話の軸であるが

私はホテルに赴任した花沢支配人が従業員になじんでいくまでの過程が好きだ。

そして、グレた息子にどういうホテルなのか説明なしに、アルバイトさせるという、

ユーモアとまともさをもった花沢支配人という人間も好きだ。




DVを思わせるシーンは気持ちは良くはないが

小説家の生い立ちと、母を思い続ける、日記を書き続ける、何かを続けるという作業の結果、

いつの間にかねじ曲がってしまった感情を想像させる素材は多く、

気軽にスパイスとして挿入している感じはしない。



それにしてもそのDVの対象ともいえる清子。

どうしても綾瀬はるかを思い描いてしまう。





つながり読書  142「アンと青春」 坂木司

2019-03-31 18:05:13 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!



濃すぎるつながり。続編!


映画でもドラマでも、続編に期待をいだきにくい私。

でも「和菓子のアン」を読んでしまったら次を手に取らずにはいられない。


で。

期待に見事にこたえて頂きました〜。

ぱちぱちぱちぱち。


今回、存在感を増した立花さんはぴたりとはまる俳優を発見。

高橋一生さん!!!特にファンじゃないけど、彼の繊細さと、意外と乙女な仮面が

似合いそうで。


アンちゃんへの思いをとっくに見抜いて、

痛烈な指摘をする師匠は、火野正平かなあ。



嫁に向けられた姑の視線、放射能に対する考え方、など

お客様を通して見えてくる黒いもの。

でもそれを黒いものと判断するかどうかは、

和菓子を売ることと無関係である。



そんなプロとして商売する心構えを、後ろを歩く人たちに伝える店長は

本当にかっこいい。







つながり読書  141「和菓子のアン」 坂木司

2019-03-23 12:12:27 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


店つながり。


私の好みにバッチリ合う作品に出会えた。

まず主人公の梅本杏子ちゃん。

私が杏子ちゃんと同じ年代のころは、彼女の友人たちと同じく

短大に通い、サークルに入り、クリスマスなどのイベントを楽しみ、

宿題に追われ、ときどきバイトし・・・そんな生活を送っていた。

だけど中身は杏子ちゃんと似ている部分が多かったのかもしれない。

キラキラしてる人たちを横から眺めているようなところはとても共感できる。


杏子ちゃんの映像化に成功する前に読み終わってしまったのだが、

椿店長は最初からピタッとはまった女優がいた!吉田羊だ。

服のセンス最悪な彼女もまたイケる。


杏子ちゃんがたとえられた、

まわりの人を幸せにするような「大福」の物語、よかったな。

あれを最後に持ってこられたので、「ああ、これでお別れか」と

残念に思っていたら、続編が出ていることを知って小躍り。

次はつながり強ーい「つながり読書」。


つながり読書  140「暖簾」 山崎豊子

2019-03-02 21:34:54 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


「暖簾」は今やインテリアの域。

その「暖簾」を受け継ぐということが、どれほど深い意味を持ったことなのかを

先代そして八田親子二代に渡って商う「浪花屋」を舞台にじっくり感じることができる。

その根底に流れるのは「大阪の商売人の血」だ。



戦前戦後を生き抜いてきた商いに

丁稚(〜吉)・手代(〜七)・番頭(〜助)

出世魚のようにそれぞれ違う名前がつけられる習慣があったことを

初めて知った。


昆布一筋、ボスとしての素質を兼ね備えた先代の息子はぼんくら。

よくある話だけれど、そこに同郷出身の少年を拾うことで

激動の時代を流れていく物語。



映像化された山崎豊子作品しか知らなかったが、

読むことでそれと同じ力強さを感じられた。










つながり読書  139 「タルト・タタンの夢」 近藤史恵

2019-02-15 11:06:24 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!



お店つながり。


本の紹介に「ミステリ」の文字を見たけれど、

いわゆる警察が関係するような事件は起きない。

どこにでもあるような人間関係のもつれを持って

ビストロ「パ・マル」に現れるお客たち。

シェフが、ほんのちょっとのやり取りと、料理で、

そのこんがらがった糸をほぐす、というようなエピソードを

集めた短編集だ。


本当に街のどこかに存在していそうな店であり、

高築くんのフツーさ、金子さんのおもしろさ、シェフの変人さ・・・

どこにも不自然なところがない心地よさ。


そして、お汁粉屋のお友達同様、私もフランス料理といえば

結婚式のイメージが強く、もとの素材を聞くと「さっと湯がいただけ

のものの方が好きだなー」なんて思ってしまうことも多々。


でもここでの料理はそんなフランス料理への見方も変えてくれた。








つながり読書  138「薔薇のない花屋」 野島伸司

2019-02-07 08:28:20 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


店つながり。

まず

私はノベライズ本というものを知らなかったのかもしれない。

この作品は2008年放送のドラマのノベライズ本。

つまり映像のあと、小説化されたもの。

もしこれがノベライズ本の特色ならば私はもう読まない。

厳密に言えばこれが「小説化」じゃない。

ドラマの画面につけられたテロップに毛がはえたようなものだ。


100歩譲って

順番の問題かもしれない。

ドラマを見て、ものすごく気に入った作品のノベライズ本を読む、

順序ありきのもの。


そういうことで次!!!


つながり読書  137「食堂かたつむり」 小川糸

2019-02-05 23:27:25 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


店つながり。

今度の店も食べ物を提供する店。

でも「かもめ食堂」とだいぶテイストは違う。


全体にこだわり過ぎの「食」の描写は現実的。

でもいきなり開業して、こてこて好みの店を作り、一日一組しか予約させないスタイルで

親への借金を返すつもりの主人公は非現実的。


破天荒なおかんのキャラは好感が持てるのだけど、

このおかんとの関係に「確執」という言葉を使う主人公には違和感がある。

おかんが病気になった瞬間に見事なチェンジをする娘。

これってありうるのかなあ。


なににせよ、エルメス調理の描写の衝撃を引きずったままエンディングを

迎えてしまった。











つながり読書  136「かもめ食堂」 群ようこ

2019-01-28 18:20:37 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
映画化されたのがよく分かる。

文章の量は多くないのに、その空気感を味わう材料に

物足りなさを感じることはない。

フィンランドの白くて丸っこいかもめの愛らしさ、

トンミくんの変な日本語のイントネーション、

リーサおばさんのにらむ顔、

などなど、彼らの住む世界のすぐそばに読者がいられるような

安心感がある。



私の好きな文章。

リーサおばさんがハゲた旦那に裏切られた話を泣きながら

告白するところで、亡くなった愛犬の写真を見せるのだが、

「寝室のチェストの上にいかにも駄犬といった風体の、にくめない顔立ちのイヌの

 写真が、写真スタンドに入れられてたくさん飾ってあった。」



笑える。「駄犬」が見えるようだ。

舌をベロンと出して笑っているような、困っているような顔をしている犬が。