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やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

「サワコの朝」 ゲスト 土井善晴

2015-08-13 22:34:51 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
半年ほど前からだろうか。

「サワコの朝」を欠かさず見ている。かなり真剣に。

最近気が付いたのだが、私はどうもトーク番組が好きらしい。

人の話という点では講演会もトークだが、私が好きなのは人間同士が会話している姿。

先日ゲストは土井善晴さん。

「ああ料理の人だ~」なんて気分で見始めたら、引きこまれっぱなしの30分。

☆「家庭料理は民芸」

☆「まずくなるようなことしてない」(だから普通においしい)

☆「手抜きすると罪悪感あるでしょ?」(家庭料理はnotレストラン、お味噌汁とご飯と漬物でいい)

印象的だったこの3点。

たぶん新米主婦だったら同じことを聞いてもこれほど響かない。

でも曲がりなりにも毎日台所に立って17年。

このタイミングで聞けたからこそ、目からウロコが・・・を実感できた。

ありがとう。土井先生。

台所でのモチベーションが下がっているときは思い出すことにしよう。

まずご飯炊いて、お味噌汁。まずそれでよしとしよう。




もっと「幸せのレシピ」 5

2015-05-27 11:43:44 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
この映画の軸に、ゾーイの母の死、がある。

ケイトの姉でもある、彼女の人間像は、シングルマザーで、食事については軽視、

でもゾーイのことをだれよりも愛し、妹ケイトのこともよく分かっている。

ケイトは姉の死を悲しむヒマもなく、ゾーイとの生活に追われる。


一方、ゾーイは母親の死と同時に失った日常に戸惑う。

母親は写真やビデオの中に存在し続けるのに、それを実感することはできない。

彼女の中で母親の死はだんだん過去のものになっていく。

そして、新しく出会う人々、世界を「楽しい」と感じれば感じるほど、母親の記憶が

薄れていくような気がして、立ち止まる。


ゾーイがお墓で、「ママを忘れそう」と言うシーンは何度見てもウルウルしてしまう。

そうなんだよね。ゾーイはまだ幼いから複雑な言葉にしたりはしないんだけど、よく分かる。

亡くなった人を思い出さない瞬間が、だんだん増えていくときのあの感じ。

この世は生きてる人だけの世界なんだとあきらめる感じ。


でもゾーイに教えてあげたい。

そういう悲しみを知るかわりに、手に入れられるものがある。

亡くなった人を思い出すときの気持ちが変わってくる。

それこそが真の「懐かしい」という気持ち、なんだと私は思っている。

























もっと「幸せのレシピ」 4

2015-05-24 01:45:15 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆この作品の中で感じられる成長

 年齡からいっても成長といえばゾーイ。
 そして人間的に難あり、な面を見せ続けてきたケイトにも十分成長できる要素がある。

①ゾーイの成長

 もともと大人びたゾーイだが、ケイトが自分に対して精神的に無理をしていることに
 対して嫌悪感しか抱けない。

 でも少しずつケイト、という人間にある頑なな部分を理解する。

 「ヘマばかり」というケイトに「ヘマは少しだけ」と慰め、元気のないケイトにルーイ
 (彼女が一番大切にしているぬいぐるみ)を貸してあげようとする。


②ケイトの成長

 突然現れたニックに対して、厨房をのっとりに来たと思い警戒心100%。

 なぜそう思う?と聞くニックにも「決まってるわ!」という一言。

 結局ニックと恋人関係になっても信用出来なかった。

 それに対してニックはもっと人を信用できたらもっとラクになれるのに、と言って

 離れて行く。

 セラピーの先生の次のセリフさえ予想して決めつけようとしたが・・・

 自分の中に湧き出る声に従うことが、人を信用することにつながる、ということに気付く。

 予想できないことが苦手なのに、今までしなかったこと、できなかったことをする

 予想外の自分を受け入れる。

 

 





 

もっと「幸せのレシピ」 3

2015-05-24 01:24:31 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆ステキな脇役


①ケイトのセラピーの先生 ケイトが自分をさらけ出せる相手。
             セラピーを受ける部屋、先生の座ってる椅子がとても気持ち良さそう。
             ケイトの弱い部分を本人よりよく分かっているからこそ、適切なアドバイスができる。
             どこか動物的なかわいさがある。


②リーア         ケイトの同僚。臨月を迎えた大きなお腹で働いている。
             表情が豊かで、笑い声もかわいい。
             ケイトの反応を予想し、画面の端で表情だけでしている演技がいい。


③シャーロット      ゾーイのために呼んだ最初のシッター。
             ファンキーな(?)格好、喫煙、もめているゾーイとケイトを見て
             「もう料金発生してんだけど」と、主張する態度・・・どう見てもシッターとしては失格。
             だけど、卒論の内容はなかなかインテリな香り、という変人度の高さはNo.1キャラか?





もっと「幸せのレシピ」 2

2015-05-24 00:49:12 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆ニックの魅力的なセリフ

 ①恋人関係になった後、ケイトが店でどのように振る舞ったらよいかをたずねると・・・

  ニックはいつも通りと、答えた後、

  「君が命令して僕は陰で好きにやる」(それを聞いたゾーイの笑い声がキュート)


 ②魚の下処理のやり方は?と聞いたリーアに、魚を持って答える。

  『「VIPに食べられる」と言って慰める』 


 ③自分が作ったパスタをどーしてもケイトに食べさせたくて・・・

  「死の床でマイアミの祖母がささやいたレシピだ」(と、ウソをつく)

  何か夢中でメモしていたケイトが、手を止め、持っていた鉛筆を結った髪の中に

  ぶっ刺し(そのしぐさがコワイ)、パスタを食べる。


 ④初対面のケイトに挨拶より先に・・・

  「世界を闇と絶望から救うのはあなたの作る、ウズラのトリュフソースだ」


☆ニックの魅力的なしぐさ

 自分に気がある隣人ショーンと遭遇したニックに、彼がいかにいい人であるか、

 いかに自分には隣人以上の気持ちはないことをがんばって説明するケイトの

 唇に指を当てて、すばやくチュウをする。


☆ニックの人間的なあたたかさは子どもの心を開かせる

 何を作っても食べないと嘆くケイトを横目に・・・

 まずゾーイのそばに座る、バジルの香りを自分でかぐ、ゾーイにもかがせてあげる、

 それをちぎらせてあげる、自分のパスタにそれをかけていかにもおいしそうに食べる、

 食べかけをゾーイに持たせて仕事に戻る、ゾーイ食べ始める、仕事しながらゾーイに

 残しておいてよ、と声をかけるのは、おそらく、こそこそ食べなくていいよ、食べてるの

 知ってるから、というゾーイへのやさしい気遣い。




 

もっと「幸せのレシピ」 1

2015-05-24 00:24:10 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
私が老人ホームに入るときに持ってゆく予定のDVD3枚のうちのひとつ。

また見ちゃった。

そしてまた魅力発見!


☆ケイトがぶつかる子育ての壁

 未婚、未出産のケイトが幼い姪っ子と暮らし始めた。
 当然ぶつかる壁は多い。
 子育て経験者としての視点で気付いたこと。

①マフラー事件 登校前、遅刻寸前にも関わらず、お気に入りのマフラーがなきゃ、一歩も
        動きません、というゾーイに根負けしたケイト。

        子どもにとっての「お気に入り」は親の想像を超えるものがある。
        親から見れば「同じじゃーん」というものが、本人にとっては全然同じではない。

②食事食べない事件 ケイトは料理のプロなのに作る食事を食べてもらえない。

          子どもは食事と精神、の結びつきが大きい。
          ゾーイの場合は、まだお互いに心を開けない相手との食事は苦痛、といった
          ところか。

③つれない会話事件 学校の様子を気にするケイトに「別に」連発のゾーイ。
          「おもしろかった?」「別に」
          「つまらなかった?」「別に」
          「先生はどう?」「はげてる」
          
          子どもは自分の気持ちに嘘をついてまで会話を盛り上げたりしない。


④迎えを忘れる事件 迎えを忘れたケイトに怒り、すねるゾーイ。
 
          子どもは普段お世話になってる、なんてことは思わない。
          あるのは今だけ。







仏様は救ってくれるのか?

2015-05-20 11:35:09 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
仏教、神道、キリスト教・・・信者でなくても身近に感じる宗教。

それらを題材にして、一般向けバラエティとして放送している番組がある。

こういう番組を作ることができる時代、作って放送できる国、バラエティとして

楽しませる能力のある芸人が存在する、ということにちょっと感動している。


修学旅行は奈良・京都、初詣に行く、七五三でお世話になる、クリスマスプレゼントをもらう・・・

が、実際はよく知らない。深い世界である、ということの想像がつくだけに、ま、いいか、と

思ってしまう。

番組はそんなどっぷり一般ぴーぽーがちゃんととっつきやすい内容になっている。


その番組では毎回住職と呼ばれる方たち(さまざまな宗派)が呼ばれている。

前回の放送でその方たちに向かってすごい質問をした役者がいた。


「人生においては病気になったり、人が死んだり、いろんな不幸なことが起きてしまう。

 そういう現実がありながらもあなた方は本当に仏様が救ってくれると信じているんですか?」


このような内容だった。

スタジオ内は一瞬笑いに包まれた。信じてなきゃ、その道のプロになったりしないだろ?という

雰囲気だったと思う。でも質問者は真顔だ。


ところがそれに答えた住職さんの答えは私の想像と違った。


仏様は実際に助けたりしない。ただ見守っているだけ。

それが救い。


正確になんと言われたかは記せないけれど、このように私は受け取った。

それからしばらくして私はもう一度思い出して考えた。


「見守る」、という言葉。

故人に向かって言っているのを聞くことがある。「見守っていてね」

小さいとき息子は自分が何かに挑戦するときよく言ってた。「見てて!」

誰かが見ていてくれる、ということは一見うっとうしいようで、実は

安心という面ですごい力を持ってるんではなかろうか?









紅の豚 - 時には昔の話を

2015-02-17 11:14:32 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
紅の豚 - 時には昔の話を


「紅の豚」のエンディングを飾るこの歌。

映画の余韻に浸りながら、流れるクレジットを見つめる傍らに

エンディングソング。

意外と大きな役目を背負っているのかもしれない。

先日、日本に長く住んでいた外国の方が帰国されてから、MY小型飛行機を

操縦して気分転換する映像を目にした。

「免許を取ろうと決心したのはね・・・」と、彼はニッコリ笑って言ったのだ。

「紅の豚、を見たから!!!」


「紅の豚」をいろんな角度から見てみたい、と最近思うようになったのは、

この歌のおかげかもしれない。

あの歌詞の重みは若くては歌えない。

感じるのは、年齡を重ねることのステキさ。

それはジーナさんの姿とフィットする。


ほんとにステキだ。









幸福な朝食退屈な夕食.mov

2015-02-16 23:11:24 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
幸福な朝食退屈な夕食.mov


映画「ゴールデンスランバー」(監督 中村義洋 原作 伊坂幸太郎)

のエンディングソング「幸福な朝食 退屈な夕食」(斉藤和義)。

音だけを聞いたとき、雰囲気が真心ブラザーズに似ていると思った。

「僕が誰であろうと 君には関係ない 立派なまがいもの 本当は偽物」

このあたりの歌詞からこの映画が持つ、首相暗殺の犯人にされる一般人、

という設定が浮かんでくる。

みんな退屈だけど、それをまぎらわしてくれるのは他人事であってほしい。

それが嘘だろうがホントだろうがどっちでもいい。

コワイ話だ。

だけど、物語はそれで終わらない。

別人として生きる青柳くんを、「青柳くん」だと分かる人がいる、というシーン。

送られてきた「痴漢は死ね」という書き初めを見てうれし泣きする両親。

妻にキャバ嬢と浮気したことを告げ口されたことを知って喜ぶ同僚。

エレベーターのボタンの押し方でハッとする元恋人。

他人になりすました自分を見抜く人が3人もいるなんて・・・青柳くん、すごい。



 

「あなたへ」 2012年 降旗康男 監督

2015-01-25 19:01:43 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
2014年に死去した高倉健、最後の主演作品。

健さんの映画をまともに見たのは初めてだ。
 
NHKのプロフェッショナルでこの映画のメイキングを見たので、ストーリーは

だいたい知っていたのだが、妻を亡くした夫を演じる健さんの存在感に圧倒された。

一人で歩いてても、ご飯食べてても、海を見てても・・・何してても「残された」という

寂しさを背負っていた。

残されたのが男性だからこそ、胸をじんとさせるのだと思う。

残された女性たちに対する世間の目は、これほどやさしくない気がする。

一人暮らしの女性の持つ強さはそこにあるのか?


「あなたにはあなたの時間が流れている」というメッセージ。

人間はしょせん一人なんだ、ということを言い換えた、やさしい言葉だ。

別れはつらく、悲しいことだけど、二本の時間の線が離れただけのことだ、と

奥さんはいいたかったのかもしれない。


この映画、どうも感情移入しにくかったところが・・・

それは余貴美子の行方不明のダンナが佐藤浩市、という配役。

佐藤浩市は漁師顔じゃないし、25歳(たぶん)の娘の父、余貴美子のダンナなら

もうちょい歳上で、アブナイ事業で失敗しちゃった~っていう感じを醸し出してくれる

ようなキャラでないと・・・だれがいいかな。