原作はアメリカ文学を代表する作品の一つ、と言わしめる
「グレート・ギャツビー」(F・スコット・フィッツジェラルド)。
村上春樹が翻訳しているものがあると知ってから興味を持っていた。
が、今回は本ではなく、最初に映画化された「華麗なるギャッツビー」。
まずデイジー役のミア・ファローの顔を凝視。
見覚えがあった。「ナイル殺人事件」だ!
男運のない、やや狂気じみた、という点で役も似ている。
さて肝心の内容だが・・・これはやっぱり本から入るのが正解だったのか?
と思わずにはいられなかった。
とにかくどこもかしこもしっくりこない。
どこが話の山場なんだろうか?
ギャッツビーが消えることで、昔の恋人デイジーが夫との仲を
復活させるという、結末には違和感しか感じないし。
昔の恋人を取り戻したいギャッツビーが、いかに彼女にとって申し分のない男に
なり、ニックという人物を使いつついかにじわじわ彼女に近付いたか、という
経緯にはナルシストさが鼻につくし。
ニックがギャッツビーに呼ばれた理由はもっとミステリアスな何かあるのかと
思ってワクワクしたけど違ったし。
人をひき殺した後で普通に夫と朝食を取るデイジーのような女を、何年も想い続ける
ギャッツビーはおバカさんだと思うし。
どの登場人物にも共感できないから感情移入できない。
唯一おもしろかったのは、本当に暑そうだったこと。
みんなおでこが汗でてかてか。