赤羽の丘と谷6月25日（土）

東京スリバチ学会のフィールドワークに参加して、まちあるきを楽しんだ。
今回は3回目なので、気合を入れて気になるものはなんでもかんでも撮ることにした。
まず、低地にある赤羽駅から丘の上の赤羽台団地に向かう。日本住宅公団が北区に
作った賃貸の公団住宅で1962年に竣工している。


階段を上った丘の上が団地、駅から非常に近く交通至便。




スターハウスと呼ばれる形式の建物、日当たりに工夫がされている。
今見ても古さはなく、好ましい感じがする、建て替えてしまうのはもったいない
ように思う。


この団地はすべて建て替え中のため、ほとんどの建物が工事用の塀で囲まれている。


団地内にあった商店街も順次閉鎖されて行くようだ。




緑の多い、余裕のあるすばらしい環境だが、建て替え後どうなってしまうのだろうか。


外から見たかぎりで、この棟には数軒残っている世帯があるようだった。
用心が悪くて、怖いと思うのだが。




軍の施設があり、明治から戦前まで鉄道線路があった。その跡地が歩道状の公園
になっていた。






赤羽台公園。まわりのどこよりも低い土地、説明看板を読むとなるほどと思う。

ずっと昔、ぼくもこういう風に石垣に木の枝を突っ込んで遊んだ覚えがある。




丘に上る。

赤羽台4丁目の赤羽八幡神社。坂上田村麻呂ゆかりの神社で、源頼光、頼政、
太田資清・道灌父子、江戸幕府の庇護を受けて栄えた。敷地の下を東北新幹線、
埼京線が通っているのでも有名になった。



お狐さんだらけだった。

ここからは境内からの景色。
南の方向、新幹線はじめ何本もJRの線路が見える。

東の方向、岩淵水門の上部がビルの右に見える。

南西の方向、赤羽団地の北隣にある京北中・高、白山高の仮校舎がみえる。
あちらも丘の上であることがよくわかる。

西の方向。
この敷地の北側は丘の続きに星美学園がある。北から南に突き出した丘で三方が
崖だ。

南の方向、新幹線が見える。



底地にある赤羽台公園の森が見えた。






赤羽台4丁目の同潤会住宅地にある原形を留めながら現役である家。
3枚の写真とも同じ家。
同潤会は関東大震災（1923年）後の住宅供給を目的とした財団法人、1941年
に住宅営団に業務を譲渡、しかし敗戦で1946年に住宅営団もGHQにより解散
させられてしまう。






桜並木が美しい都営桐ヶ丘団地（賃貸アパート）。





同じ棟を表と裏からみた写真（3枚）、緑が多くて、すてきだが、メゾネットで
この間口では、室内に階段もあるので、すごく狭そう。





いろいろなタイプの棟が改造したり、建て増ししたりして、使われている。



よさそうだなーと思った棟を違う角度から（2枚）。





緑が多い。








赤羽3丁目の「やと｝の部分。谷とそのどんづまりになっている様子が
よくわかる。谷底には現役の水汲みポンプがあった。




もう一度、赤羽台団地に上って、さびれてしまった団地商店街で昼食、
UR団地に建て替った後も残るのだろうか。
台湾惣菜は大変おいしかったのだが。




赤羽西5丁目の谷あいの湧水を利用した赤羽自然観察公園。近隣から移築した
豪農の古いタイプの家があった。湧水からの流れ？を利用した観光水田も
あった。




またまた丘に上る。






赤羽西4丁目の同潤会住宅地。
この交差点はお祭りなどに使うためにすこし広場状になっている。

見上げると飛行船がいた。










丘の上から、昔、稲付川（根付用水）が流れていた谷を覗きに根付公園
（講談社野間氏の別邸跡）、香取神社と歩く。
谷とその向こうの丘がよくわかる。


また、いったん低地の旧岩槻街道に下りて、普門院、静勝寺に行く、途中にあったもうすぐ
なくなってしまいそうな家。




階段の上が低地に盛り上がったような丘、静勝寺（稲付城跡）がある。
目の前の旧岩槻街道（鎌倉街道）を抑えるために、太田氏が室町、戦国時代に
砦（居館）を構えていた、その跡がお寺。まわりを見回すと、なるほどと思う。


また、いったん谷に下りて、赤羽台団地に上る。








赤羽台団地を建て替えて、団地を引き継いでいるUR賃貸集合住宅（ヌーベル赤羽台）、
かなりの入居者がいるようだ。
好き好きがあるが、ぼくの印象は、美しい建物だがあまりに整理されていて、外から
見るという意識が過剰なのと大木がないので冷たい感じがした。
簡単に言うと、「いやし」の要素が少なすぎる雰囲気だ。


打ち上げ会をした駅の反対側はこんな感じだった。