勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

桜づくし

2013-04-15 22:51:43 | Weblog
 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」などといわれるが、東京の桜は散ってしまったが、桜の名所・隅田川に架かる桜橋は、美しい形と名を留めて、葉桜の季節を迎えている。



 X字形の桜橋は、隅田川に架かる橋の中で唯一歩行者専用の橋であることは以前にもお伝えしたが、桜の季節には多くの花見客で賑わう橋でもある。


 桜橋の墨田区側のたもとの向島には、この地域では有名な長明寺桜もちのお店がある。ここの桜もちは、隅田川土手の桜の葉を樽の中に塩漬けにして考案したのが始まりだという。


 今、桜もちを包んでいる葉は、オオシマザクラの葉を塩漬けにしたもので、その過程で葉が発酵して出る芳香物質が、独特の香りを醸し出すという。この桜もちは添加物を使用していないため、その日のうちに食べないと硬くなってしまうのだ。


 桜橋のたもとの台東区側には、台東区立桜橋中学校があり、ブロック塀には創立10周年記念時に描かれた浮世絵の複製が、この道を通る人の足を留めている。






 この絵から白鬚橋に続く通りは下り坂であり地盤が低く、隅田川の氾濫を防ぐためか、高い塀で囲まれ景観もよくない。人通りも少なく、塀には落書きが絶えず、落書きと塗りつぶしの作業がいたちごっこのようである。


 そこで提案がある。桜橋中学校の塀の絵のように、この川沿いの塀を桜の花の絵で満開にしたらどうだろうか。そんな遊び心が、この寂しい川沿いの通りから落書きをなくし、名物通りにしてくれるかもしれない。桜橋中学校に依頼してみてはどうだろう。散った桜を惜しんでの我が呟きである。