daisukeとhanakoの部屋

わが家の愛犬 daisuke(MD、13歳)とhanako(MD、6歳)の刺激的仙台生活

黄色いさくらんぼ

2014年07月30日 23時40分09秒 | Weblog

さくらんぼの季節も終わったが、今年も高かった。

さくらんぼをお中元に贈ろうと思うと1kgで5千円から1万円もする。 

10件も贈ったら5万円~10万円。 

さくらんぼは「もらって食べるもの」であり、自分で「買って食べるもの」ではなくなった。 

 

高級化したのは昭和50年代からと記憶する。 

その頃からさくらんぼは全身真っ赤になって、甘くなった。 

それは佐藤錦が主流になったのである。 

最近ではさらに「紅秀峰」なる、より大粒で、より甘く、より高価な品種にシフトしつつある。 

 

私は山形で育ったが、昭和40年代まではさくらんぼは酸っぱくて美味しいものではなかった。 

色は黄色みを帯びていたので「桜桃」ではなく、八百屋は「黄桃」と書いていた。 

品種としては「ひかり」とか「おばこ」とかいうものだった。

山形のスズラン街にあったK八百屋の店頭では、笊に山盛りの「黄桃」が僅か100円ほどで売られていた。 

「黄桃」は安くても売れなかった。 

 

農家は米作りの片手間にさくらんぼを作って、ただで知り合いに配っていた。 

大量にもらっても持て余し、それをまた知り合いに配る。 

初夏、山形では黄桃が家庭の食卓を飾ったが、あまり有り難がられることはなかった。 

 

今「月山」という黄色くて甘い高級サクランボが作られているが、これは別物の超高級品種。 

郷愁そそるあの酸っぱい「黄桃」は、もはや店頭には並ばない。

 

私はK八百屋のおばちゃんにかわいがられ、暑い日は冷房の入った地下室で涼ませてもらったり、果物をもらったりした。 

K八百屋があった場所は現在、立ち呑み屋になっている。


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