宮城県の酒造会社、「まるや天賞」は1804 年の創業だ。
日本酒の消費低迷などで経営不振に陥り、2004 年に仙台市八幡町の創業地を売却した。
天賞はわが家の近くにあり、試飲のイベントの時は、できたての新酒を飲ませてもらったこともある。
八幡町にあった天賞酒造↑
この建物のおかげで、八幡町の風情が醸しだされていた。
2005 年に宮城県川崎町に新工場を開設し、社名も「まるや天賞」に変更した。
八幡町の跡地はレキシントンプラザとなり、みやぎ生協やTSUTAYA、ヤマト屋書店などが入って盛業中である。
しかし川崎町に移転した後も、天賞は厳しい経営状態が続いていた。
さらに昨年3月の地震で機械設備などが損傷した。
そして6月、大河原税務署に酒造免許の取り消し申請を行ったそうだ。
所有していた川崎町の土地と建物は、「伯楽星」で知られる新沢醸造店(大崎市)が取得した。
日本酒の銘柄「天賞」と「獨眼龍政宗」の二つの商標権は中勇酒造店(加美町)に譲渡した。
中勇はまるや天賞から2人を採用して、社内に「天賞事業部」を開設したので、まだ天賞の名前の酒は飲むことはできる。
2銘柄の仕込みは2012年から始め、「特別純米天賞」「山廃本醸造天賞」「本醸造獨眼龍政宗」など9商品を造る予定だということだ。