今から4年前、突然俺に地方への転勤話が持ち上がった。「転勤話」といっても俺に判断できる話じゃない、一方的な通告だ(当たり前だけど)。
当時、札幌を離れたくなかった。別に子供じみた「都会への憧れ」ではない(つもりだった)。理由は・・・、どうしても単身赴任せざるを得ない。そう、家族の病気のことを考えると、医療機関が整った地域を離れるわけにはいかなかったのだ・・。
たどり着いたのは道北の街。人口4万人位なんだろうか?レンタルビデオ屋はある、コンビニもある、飲み屋もそこそこ、そして時間はたっぷりとある、だが・・・暇だった。
俺に与えられた小遣いは8万円。これを多いと見るか少ないと見るかはわからないけど、家賃、ガソリン代、最低限の食費これらを差し引くと残り1万円弱。もう、「居酒屋で晩酌」ナンテことは夢と消えた。 さて、そうはいっても「育ち盛りの中年」、ジッとしているわけにもいかない。一人でキャンプ場やら公園へ出かけた。どう見てもデブデブのオッサンが一人でシュート練習をしている、なんて家族にも言えなかったが、取り付かれたようにサッカーボールを蹴り続けていた。
そんなこんなのある日、ふと気づいた。
「近くの体育館が空いている・・・」
この街は、先のキャンプ場や公園のとおり、やたら公共施設が充実している。札幌の比じゃない。街の真ん中の体育館がすっぽり暗闇に浮かんでたりする。
思い切って同僚に声をかけてみた。
「サッカー、やらないか?」
だれも乗ってくるとは思っていなかったのだが、集まったのは
・40代 5人
・30代後半 5人
・30代前半 4人
・20代 5人
・10代 若干名
みたいな感じだっただろうか?正確には覚えてないけど。
最初はボールの蹴り方から始めて、ヘディング、トラップ、そしてフォーメーション。ぎこちなかった彼らが徐々に俺を追い抜いていくのが分かった。
もちろん40代よりは30代、30代よりは20代のほうが遙かに伸びがスゴイ。だが、3年間楽しくやれた。誰も大怪我することなく、そして「年寄り」を気遣ってくれながらうまくなっていった。 今年(2004年)4月、札幌へと戻ることになった。うれしい反面、もう彼らと戯れる事もないんだ、とチョット感傷的になったりして。
でも、ある言葉が浮かんだ。
「サッカーをやっていれば、いつかは逢える」
そう、どんなに歳を取ろうとも、五体満足であればサッカーを続けていける・・・。
さて憧れのSAPPORO CITY、取りあえずは40歳以上のオッサンでも入れてくれるチームを探した。
1カ所目 40代以上のみのチーム。
まぁ楽勝かな?なんて甘い気持ちは3秒で吹き飛んだ。元○○大学の選手、元国
体選手・・・、とても素人が入り込むような集団じゃない!
2カ所目 少年団(クラブチーム)のお父さんチーム。
当然といえば当然なのだが、子供がそのクラブに入っていることが条件。でも、俺がその
チームに入りたいがために子供を移籍させるわけにはいかない・・・。
3カ所目 某フットサル場の同好会チーム。
最高齢が49才なんだそうで・・・。ただ、その次が36才。ほとんどが20代前半の若
者、無理だ。
てな感じで探していたのだが、仮に探し当てたとしても大きな障害が・・・。
① 移動距離
なんだかんだで札幌は広い! 仮に職場が中央区にあったとして、真駒内やら東雁
来やら厚別やらに行くためには1時間半くらいの時間が。平日には無理だ~、で,
土日も妻子持ちにはつらい・・。
② 勤務時間
地方には失礼になっちゃうかもしれないけど、札幌はやっぱり忙しい(特に相手 方の
ある仕事の場合)。よほど綿密に計画を立てないと、「7時上がり」は困難。で も、仕
事あってのサッカーだもんな~。 てな事を考えながら、あの街を思い出す・・・。
~稚内ヴァンディッツの皆さんへ~
皆さん、俺のわがままに付き合ってくれてありがとうございました。
・(ここにもたまに来てくれる)モミキュウさん
いつか、ホノルルマラソン一緒に出ましょう。
・北見へ行ったOさん
40才を過ぎてもあれだけの瞬発力があるとは驚きでした、さすが「ラガーマン」です。
・旭川へ行ったTさん
一度培われたフィジカル、簡単に失われるものではないんですね~。そして何よりもT
さんの人柄。あなたがいたから若い連中がついてきたんだと思います。
・室蘭へ行ったWさん
経験者なのに俺の訳わかんない指導?におつきあいくださりありがとうございました。
・そして稚内にいる連中へ
みんながサッカーで見せたコンビネーション、これは絶対に仕事にも生きると思います。
どうか焦らず腐らず、前向きに過ごしてください。
俺ら年寄りが出来ること、それはこの程度のことでした。あとは自分の力で、そのセン
スを磨き抜いてください。 そして、もう一言
「生きていれば、またどっかでサッカーできるさ」
その時は、リバープレート風のユニフォーム作ろうよ~補足:「稚内ヴァンディッツ」は登録チーム名ではありません。勝手にそう呼んでただけです。
「札幌ヴァンディッツ」、作りたいな・・・。
当時、札幌を離れたくなかった。別に子供じみた「都会への憧れ」ではない(つもりだった)。理由は・・・、どうしても単身赴任せざるを得ない。そう、家族の病気のことを考えると、医療機関が整った地域を離れるわけにはいかなかったのだ・・。
たどり着いたのは道北の街。人口4万人位なんだろうか?レンタルビデオ屋はある、コンビニもある、飲み屋もそこそこ、そして時間はたっぷりとある、だが・・・暇だった。
俺に与えられた小遣いは8万円。これを多いと見るか少ないと見るかはわからないけど、家賃、ガソリン代、最低限の食費これらを差し引くと残り1万円弱。もう、「居酒屋で晩酌」ナンテことは夢と消えた。 さて、そうはいっても「育ち盛りの中年」、ジッとしているわけにもいかない。一人でキャンプ場やら公園へ出かけた。どう見てもデブデブのオッサンが一人でシュート練習をしている、なんて家族にも言えなかったが、取り付かれたようにサッカーボールを蹴り続けていた。
そんなこんなのある日、ふと気づいた。
「近くの体育館が空いている・・・」
この街は、先のキャンプ場や公園のとおり、やたら公共施設が充実している。札幌の比じゃない。街の真ん中の体育館がすっぽり暗闇に浮かんでたりする。
思い切って同僚に声をかけてみた。
「サッカー、やらないか?」
だれも乗ってくるとは思っていなかったのだが、集まったのは
・40代 5人
・30代後半 5人
・30代前半 4人
・20代 5人
・10代 若干名
みたいな感じだっただろうか?正確には覚えてないけど。
最初はボールの蹴り方から始めて、ヘディング、トラップ、そしてフォーメーション。ぎこちなかった彼らが徐々に俺を追い抜いていくのが分かった。
もちろん40代よりは30代、30代よりは20代のほうが遙かに伸びがスゴイ。だが、3年間楽しくやれた。誰も大怪我することなく、そして「年寄り」を気遣ってくれながらうまくなっていった。 今年(2004年)4月、札幌へと戻ることになった。うれしい反面、もう彼らと戯れる事もないんだ、とチョット感傷的になったりして。
でも、ある言葉が浮かんだ。
「サッカーをやっていれば、いつかは逢える」
そう、どんなに歳を取ろうとも、五体満足であればサッカーを続けていける・・・。
さて憧れのSAPPORO CITY、取りあえずは40歳以上のオッサンでも入れてくれるチームを探した。
1カ所目 40代以上のみのチーム。
まぁ楽勝かな?なんて甘い気持ちは3秒で吹き飛んだ。元○○大学の選手、元国
体選手・・・、とても素人が入り込むような集団じゃない!
2カ所目 少年団(クラブチーム)のお父さんチーム。
当然といえば当然なのだが、子供がそのクラブに入っていることが条件。でも、俺がその
チームに入りたいがために子供を移籍させるわけにはいかない・・・。
3カ所目 某フットサル場の同好会チーム。
最高齢が49才なんだそうで・・・。ただ、その次が36才。ほとんどが20代前半の若
者、無理だ。
てな感じで探していたのだが、仮に探し当てたとしても大きな障害が・・・。
① 移動距離
なんだかんだで札幌は広い! 仮に職場が中央区にあったとして、真駒内やら東雁
来やら厚別やらに行くためには1時間半くらいの時間が。平日には無理だ~、で,
土日も妻子持ちにはつらい・・。
② 勤務時間
地方には失礼になっちゃうかもしれないけど、札幌はやっぱり忙しい(特に相手 方の
ある仕事の場合)。よほど綿密に計画を立てないと、「7時上がり」は困難。で も、仕
事あってのサッカーだもんな~。 てな事を考えながら、あの街を思い出す・・・。
~稚内ヴァンディッツの皆さんへ~
皆さん、俺のわがままに付き合ってくれてありがとうございました。
・(ここにもたまに来てくれる)モミキュウさん
いつか、ホノルルマラソン一緒に出ましょう。
・北見へ行ったOさん
40才を過ぎてもあれだけの瞬発力があるとは驚きでした、さすが「ラガーマン」です。
・旭川へ行ったTさん
一度培われたフィジカル、簡単に失われるものではないんですね~。そして何よりもT
さんの人柄。あなたがいたから若い連中がついてきたんだと思います。
・室蘭へ行ったWさん
経験者なのに俺の訳わかんない指導?におつきあいくださりありがとうございました。
・そして稚内にいる連中へ
みんながサッカーで見せたコンビネーション、これは絶対に仕事にも生きると思います。
どうか焦らず腐らず、前向きに過ごしてください。
俺ら年寄りが出来ること、それはこの程度のことでした。あとは自分の力で、そのセン
スを磨き抜いてください。 そして、もう一言
「生きていれば、またどっかでサッカーできるさ」
その時は、リバープレート風のユニフォーム作ろうよ~補足:「稚内ヴァンディッツ」は登録チーム名ではありません。勝手にそう呼んでただけです。
「札幌ヴァンディッツ」、作りたいな・・・。