愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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バルセロナ-R・マドリー

2010-11-30 10:27:44 | リーガエスパニョーラ
観戦日 11/30(火)       

愛丸’s チェック
雨のエル・クラシコ。
今年はカタルーニャ州の選挙があり、この月曜の夜の開催に。
月曜でもカンプノウは最高の盛り上がりを見せた。
バルサは、ここにきて調子を上げており、マドリーに次ぐ2位。
勝ち点差も1Pしかないし、ここで勝利すれば、クリスマスを前に首位に躍り出ることができる。
マドリーは、ここ4試合のクラシコに全て敗戦。
ただ、今シーズンのマドリーは明らかにこれまでのマドリーと違う。
モウリーニョのサッカーが浸透してきたし、ここはきっちり守備から入るサッカーでバルサを苦しめることだろう。
ミランとのCLでしか強豪と呼ばれるチームとの対戦がないのは気になるが、それでも、今のマドリーなら何かやってくれそう。

バルサが、ここカンプノウでフエスタを開催。
バルサに関わる全ての人が、幸せな夜を迎えたことだろう。
終わってみたら、首位のマドリー相手に5-0の大勝。
マドリーに全くサッカーをやらせず、なおかつ90分、自分たちのサッカーを貫いた。
個人のサッカーをチームのサッカーが完全に打ち崩した試合になった。
ハイプレッシャーで、マドリーにボールをコントロールさせず、いい位置でボールを奪ったら、高いパス能力をもった選手たちが意気揚々と活躍。
パスだけに頼ることなく、ここってところでは個人の高い技術で、マドリーのDF陣を翻弄。
ペップがモウリーニョのサッカーを上回った。
ここまで力の差がるとは夢にも思わなかったが、やっぱりチームでサッカーをやるチームが強いってこと。
連動性ではマドリーはバルサの足元にも及んでなかったし、チーム全体の意識の高さが、この試合で発揮された。
クラシコに賭ける気持ちもバルサの方が強かったし、このカンプノウの雰囲気もバルサに味方した。
とにかく、マドリーをしっかり研究し、マドリーがこれまで食らったことないような攻撃を展開。
ミラン戦で、ピッポにやられたシーンがペップには頭にあったんだろう。
この試合は、DFラインの裏のスペースを狙った攻撃で得点を重ねた。
まずはイニエスタのスルーパスからチャビが先制ゴール。
マルセロがカバーしようとしたが、まだこの男のディフェンス能力ではこれを止めることはできなかった。
2点目はビジャの左からの仕掛けを止めれず、折り返され、それをペドロが詰めてゴール。
これもマルセロがペドロを最後まで見てれば、あれだけフリーでは中に入ってこさせなかったはず。
4点目、5点目はメッシ、ビジャのコンビでDFラインの裏をついての得点。
メッシが仕掛けると、どうしてもR・カルバーリョがここについていくため、DFラインにギャップが生まれ、それをうまくつかれる形に。
頭ではわかっててもそれをなかなか実行できないのが普通のチームなんだが、バルサはいとも簡単にやってのけてしまう。
ここにもバルサの強さが。
最後はクラシコデビューになるジェフレンが、ボージャンの右からのクロスにダイヤゴナルに走りこんできっちり決めてみせた。
取りも取ったり5得点。
バルセロナの街は眠れない夜になることだろう。
この勝利で、リーガはバルサを中心に廻ることに。
マドリーは、成す術なく、カンプノウで散った。
モウリーニョの率いるチームが、ここまで完膚なきまでに叩きのめされたことが近年あっただろうか。
今シーズンのマドリーならカンプノウでも勝負になると思ったんだが、何もできなかった。
C・ロナウドは前半のうちにイライラが募り、ボールを渡さないペップを突き飛ばす始末。
このシーンでどれだけうまくいってないか、世界に知らしめることに。
エジルも輝けないまま前半でピッチを後にした。
前半は、ベンゼマを1トップにいつもの4-2-3-1だったが、2失点を喫したからか、中盤をトリボーテに変更し、4-3-3に。
このシステム変更も意味をなさず、ここまでモウリーニョの采配が機能しなかったことが果たしてこれまであっただろうか。
L・ディアラはなんとか中盤でボールを奪おうと必死に動いたが、これも空回るだけ。
バルサのパス回しに何もできなかった。
失点を重ねるにつれ、モチベーションが下がっていくのはわかるんだが、そのイライラから相手を壊すようなプレーに走るのは間違い。
S・ラモスはATにロハを頂戴したが、こういうプレーをやってるようだと、いつまでたってもバルサの上にはいけないだろう。
マドリーの敗因は、明らかに個人に頼ったサッカーに終始したこと。
これまでは相手が格下だったから、うまくチームとしてやれてるように感じてただけで、強豪相手にもチームとして崩しをやれないと、こんな結果に。
守備も安定してるように感じてたのは、これまでの相手が弱かったからか。
ほんとにバルサのサッカーの前に何もできなかったし、果たしてこれからモウリーニョはどうチームを改善してくるか。
次節も難しいバレンシア戦だし、ここで立て直さないと、バルサとの差が開いてしまう。
 

スコア
5-0

<得点者> 
バルセロナ   チャビ、ペドロ、ビジャ×2、ジェフレン         

~愛丸's MVP~
メッシ(またまたモウリーニョのチームの前に無得点だったが、アシストでしっかり見せた。この男の仕掛けでマドリーのDF陣を崩壊させたし、点を取らなくてもこのプレーができれば十分)

トットナム-リバプール

2010-11-30 09:08:54 | プレミアリーグ
観戦日 11/30(火)       

愛丸’s チェック
前節、ノースロンドンダービーをエミレーツで逆転でものにしたスパーズ。
CLでもしっかり勝利し、グループの突破を決めた。
ケガ人が出てるにも関わらず、この調子だから、ほんとに強いチームに変貌を遂げてきた。
これがベストのメンバーで戦えるようになると、来シーズンのCL出場も簡単に決めれるだろう。
まだ、首位のチェルシー6P差だし、優勝ってことも。
リバプールは、あの頃の泥沼からは這い出したが、まだ本調子とは言えない。
こちらもケガ人の影響でベストの布陣が組めてないが、ホジソンは、未だにどのシステムがこのチームに一番フィットするのか見出してない感じ。
解任かと思われると、いい試合をしたりするから、つかめないチーム。

スパーズが、この試合でも勝負強さを発揮した。
自分たちのペースで試合を進めても、どこか切れが感じられず、前半でケガでふたりの選手交代を余儀なくされる不運もあった。
ラフィが戻ってきたかと思ったら、前半の10分で使えなくなり、30分過ぎには、最近好調のカブールも失ってしまった。
この窮地の中、後半、2得点を挙げ、またまた逆転勝ち。
この強さは本物かも。
G・ベイル、レノンの両サイドのスピードスターもリバプールにうまく対応されてたかのように思われたが、ここってシーンで輝くことができた。
G・ベイルはゴールに直結するようなプレーが少なかったが、それでも、相手にイエローを出させる仕掛けができ、これでチームに貢献。
やっぱり、この男のスピードはスパーズの最大の武器に。
それと、レノン。
スピードに乗った突破や抜け出しは、なかなか発揮できず、後半も時間が経過するにつれ、存在感が消えてたんだが、最後に仕事をやってのけた。
点を取るまでは、レノンに代えてクラニチャルを入れた方が攻撃は活性化すると思ったんだが、この交代はしなくてよかった。
クラウチへのロングボールを攻撃の主に切り替えて、ここで、このこぼれをレノンが狙うって形が見事にはまった。
レドナップはこうなることを予測してレノンを引っ張ったのかどうかわからないが、これがずばり的中。
逆転ゴールはレノンの速さ、強さ、うまさ、全てが発揮されてのゴールだった。
CLでもそうだったが、今のスパーズはいかにモドリッチが攻撃に顔を出せるかにかかってくる。
ラフィがいてくれたら、前線でのパス、シュートと高性能なものを持ってるからいいんだが、このファンタジスタがいないと、攻撃の起点になるセントラルの選手がいない。
サイドのスピードだけでは対応されてしまうし、そうなると、中でアクセントをつけれる選手が必要。
それができるのがモドリッチ。
スピードもテクニックもあるし、この男が高い位置で攻撃に絡めればチャンスは広がる。
ジーナスがケガでパートナーがパラシオスになったことで、より高い位置を取れるようになり、この男の良さが活きてくる。
ラフィが戻ってきても、モドリッチにはこの姿勢を貫いてもらいたいし、より魅力的な攻撃が展開できるはず。
CLも残ってるし、プレミアでも4位以内と言わず、ビッグ3を苦しめる存在になってもらいたい。
リバプールはジェラードがいない中、この試合はF・トーレス、エンゴグの2トップを採用。
ホジソンは、エンゴグは、この2トップで輝くと断言してたが、この試合でその輝きは見られなかった。
カイトを右、左にM・ロドリゲス、セントラルにはR・メイレレスとルーカスのコンビ。
悪くない布陣ではあるが、R・メイレレスの攻撃参加が少なすぎる。
ここがスパーズと違った点。
この男も高い得点能力があるし、フィニッシュに絡めんでなんぼの選手。
これを活かすようなシステムを組んでもいいはず。
ダイレクトでのパス回しや、オフ・ザ・ボールでの献身的な動きがチームとしてできてるし、もうひとつ上の段階にいくには点を取れる選手をゴールの近くでプレーさせること。
せっかくデフォーがPKを外して運も味方につけたかと思われたが、スパーズの勢いに最後は屈してしまった。
カラガーが肩の故障でピッチを去るシーンで、ベンチの交代選手の対応が遅すぎて、カラガーが怒ってたシーンが、まだリバプールの甘さを伺わせた。
デリケートな時間でCBがケガをしたわけで、ここは治療の間にすぐさまキルギアコスには準備をさせないといけなかった。
ケガしたカラガーがそれに気を配るってのはおかしな話。
まだまだリバプールは浮上できないかも。
 

スコア
2-1

<得点者> 
トットナム   OG、レノン
リバプール   シュクルテル         

~愛丸's MVP~
モドリッチ(プレミアでの指折りのセントラルMFに。ヨーロッパの舞台でもやれることを証明したし、これからこの男がより輝くとスパーズももっと強くなる)

バレンシア-アルメリア

2010-11-30 00:18:54 | リーガエスパニョーラ
観戦日 11/29(月)       

愛丸’s チェック
バレンシアは前節のデルビー・バレンシアを意表をつく3バックで1-1のエンパテ。
フエラでのデルビーだったし、この勝ち点1は価値がある。
ただ、この3バックも強豪相手のオプションだろうし、CLで大勝を収めたサイドを使った4-4-2が今のベストか。
このアルメリア戦も4-4-2でいくだろうし、メスタージャってことを考えれば、マドリー戦を前に弾みを付けたい。
アルメリアはリージョからオルトラに監督が交代。
まだ1勝しか挙げてないチームだし、この交代劇もいたし方ないか。
監督が代わった最初の試合はキニエラは買いって格言もあるし、ひょっとしたら、チームがいい方に変わってるかも。

バレンシアはCLでのいい流れそのままに自分たちのペースで試合を運ぶことができた。
アルメリアに押し込まれる時間がそれなりにはあったが、これがバレンシアの戦い方。
ポセッシオンで、相手を上回ると、なかなかいい部分が発揮できないし、カウンターに賭ける、この戦い方がベスト。
サイドでのスピードも活かせるし、2トップもそれに対応できる。
低い位置でボールを奪っても、そこからのポジティブ・トランジションが早いし、チームに共通理解がある。
ホアキンは縦への突破、マタはうまく周りを使って中でプレー。
左で空いたスペースにはJ・アルバがオーバーラップを仕掛け、きっちり左も使うことができる。
これがエメリにやりたかったサッカーだろう。
ブルサ戦で、あれだけ点も取れたし、攻撃陣は今絶好調。
その中で群を抜いて調子がいいのがソルダード。
CLでも得点し、この試合でも2得点。
先制点は、テクニックを駆使してのゴールで、こんなプレーができる選手だとは思わなかった。
たしかに、点を取る術は高いものがあるが、誰かがソルダードに合わせてくれるって形が得意なんだが、単独でふたりのディフェンスをかわしてのシュートなんてあまり見たことがない。
これを好調を言わずして、なんと言うんだろう。
この個人技に入る前、ロングボールを後頭部でトラップした形になったんだが、これはラッキーだった。
これが狙ってのものならブラジル人も真っ青だろう。
運もこの男に味方してる。
2点目は、チームできっちり相手を崩して奪った点。
ホアキンが低い位置から右サイドへのパス。
これを流れたアドゥリスが受けて、中へグラウンダーのクロス。
左から中に入ってきてたマタがヒールで流して、これをソルダードがきっちり決めて見せた。
前線の4人がうまく絡んでのゴールで、こういうゴールが生まれてるうちはひどい試合はしないだろう。
マタがここにきて左サイドではなく、中でのプレーに磨きがかかってきたのがこの好調の要因かも。
2トップが組めない状況だったら、トップ下で使ってもいいし、ユーティリティ性が高まってきた。
ここまでやれれば、D・シルバの移籍は痛いものにはならないし、ビジャの後釜は、2トップでまかなえばいい。
この大事な時期に差しかかって、ようやく昨シーズンまでのチームを越えれるような気がするし、今シーズン、このまま負のスパイラルに陥ることなく突っ走ってもらいたい。
GKにケガ人が相次ぎ、グアイタがゴールマウスを守る状況だが、これもそう問題はない。
いいプレーもできてたし、セサルが戻ってくるまでは、このままいけそう。
アルメリアは、何度もいい形を作るんだが、それを点に結びつけることができなかった。
ラストパスの精度が低かったり、シュートが雑だったり、ここまで得点力不足に悩んでたのがわかった試合だった。
崩しまではそう悪くないし、きっちりチーム全体で攻めることもできてる。
それが、最後の詰めの段階がおろそかになると、この結果に。
なんとかATにCKからウジョアの強さで点が奪えたが、これが次に繋がるゴールだとは思えない。
D・アウベスのビッグセーブがなかったら、この試合も前節に引き続き大量失点を喫するところだった。
いいGKがいるんだし、ここからDFラインをきっちり再編し、攻撃もうまくサイドを使って中での精度を高めれれば、勝ち試合も増えてくるはず。
これはこれからオルトラがどうチームをまとめるかにかかってくる。
 

スコア
2-1

<得点者> 
バレンシア   ソルダード×2
アルメリア   ウジョア         

~愛丸's MVP~
ソルダード(ここにきてゴールを量産できるようになってきた。アドゥリスとのコンビもいいし、この男の切れもいい。CLで自信をつけたのか、次節も古巣相手にゴールを奪ってもらいたい)