愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

インテル-パレルモ(コッパ・イタリア ファイナル)

2011-05-30 08:57:19 | セリエA
観戦日 5/30(月)       

愛丸’s チェック
この試合が、ヨーロッパのクラブシーンでは最後の試合に。
イタリアのチームがCLのファイナルに進出してれば、このファイナルももっと早くに開催されてたかも。
この大会のファイナルの常連であるインテルが、果たして連覇を飾れるか、それともパレルモが、初のタイトルを手にすることができるか。
昨シーズンの3冠王者インテルは、なんとかしてでも、このタイトルだけは手にしたいだろう。
CLでもカンピオナートでもタイトルを掲げてないし、なんとしてでも無冠は避けたいところ。
パレルモは、失うものはないし、インテルに全力でぶつかっていくしかない。
先制できれば、この試合、おもしろい展開になりそうだが・・・。

インテルが、このファイナルで格の違いを見せつけた。
カンピオナートでもダブルを達成してるし、そう苦手にしてる相手ではない。
チャンスの数ではパレルモの方が多かったように思えるが、インテルは、その攻撃をしっかり受け止めて見せた。
そして、パレルモのミスを見逃さず、エトーのドッピエッタを含む3レテで、このタイトルを連覇。
流れるような攻撃を展開したわけでもなく、明らかにコンディションはよくないように思えたが、力の差が違った。
マイコンをサスペンションで欠く中、右のSBを務めたのが、長友。
これまで見せたようなアグレッシブなオーバーラップはほとんど見られなかったが、これはレオナルドの指示なんだろう。
インテルは、全体的に後ろ重心になってたし、まずはパレルモに点を与えないサッカーをやってのけた。
それでいて、鋭いカウンターからきっちり3得点。
これが強いチームってものなんだろう。
これが通用するのはイタリアのチーム相手にだけだと思うが、これはコッパのファイナルだし、戦い方は間違ってない。
それにしても、パレルモの攻撃はサイドも使い、パストーレの創造性溢れるプレーもあったりで、普通のチームだったら、やられてもおかしくないシーンが多かったが、インテルは、これに全て対応。
守備力の高さを最後の最後の試合で見せつけた。
パレルモの波状攻撃にもルッシオを中心にからだを張ったディフェンスでティロをブロックするシーンも多く、気持ちの入った守備がこの戴冠を呼び込んだと言っても過言ではない。
J・セーザルの好セーブもあり、この守備体系で来シーズンも望めるなら、そう多くの失点はしないことだろう。
それに、前線にはエトーがいる。
そんなに多くのチャンスがあったわけではないが、ここってシーンではしっかりレテすることができた。
チャンスでもあの落ち着きはなかなか出せないもの。
スネイデルも昨シーズンの出来にはほど遠いものだったが、前を向いたらしっかり自分の仕事をこなす。
スネイデル、エトーのホッタラインからの2得点で、この試合をものにできた。
最後にD・ミリートが今シーズンの鬱憤を晴らすレテで3-1で勝利。
パレルモの攻撃を真正面から受けて跳ね返し、決めるべき人間が仕事をする。
タイトルを勝ち取るチームってのは、自分の仕事を全うできる選手が多くいるチーム。
パレルモは、インテルよりも多くのチャンスを作り、決定機の数もインテルより多かった。
ただ、最後の詰めが・・・。
パストーレから魅力的なスルーパスが出ても、それを受けた選手のトラップが流れたり、ティロのミスがあったり、これでは点は奪えない。
攻撃でのミスは点が決まらないってことだけで済むんだが、守備でもミスは取り返しのつかないことになる。
DFラインにギャップができるものなら、ここをインテルの攻撃陣につかれてしまうし、高い位置でボールを奪われるようなことになれば、これが失点に直結してしまう。
前への気持ちが強かったからのことだっただろうが、こういうコンセプトだったら、なおさら守備への意識を高く持ってないと。
インコントリスタタイプを3枚中盤に並べたが、ここが守備にだけ集中できてれば、インテルの攻撃を自由にさせなかったが、前に気持ちがいってしまったときに穴ができてしまう。
パレルモの課題はそこ。
いい選手を並べても、集中が途切れるようなことになれば、ミスが出てしまう。
後半、ミッコリを投入し、4-3-2-1から4-4-2にシステムを変更し、より攻撃がスムーズになったが、得点は、試合が決まりかかった時間のCKからだけ。
ひとつでも流れの中からレテできてれば、また違った展開になったかも。
インテルが連覇を果たしたこのコッパ・イタリアで今シーズンのヨーロッパのサッカーは幕を閉じた。
代表戦があったり、コパ・アメリカ、リベルタドーレス杯とまだまだサッカーは休まないし、オフシーズンも楽しみは残ってる。


スコア
3-1
<得点者> 
インテル   エトー×2、D・ミリート
パレルモ   ムニョス             

~愛丸's MVP~
ルッシオ(ドッピエッタのエトーも捨てがたいが、ここは守備での貢献がピカイチだったルッシオがチームのために一番働いた選手。からだを張ったディフェンスでのティロブロックは圧巻。まだまだ老け込む歳ではない)

バルセロナ-マンチェスターU

2011-05-29 09:45:47 | チャンピオンズリーグ
観戦日 5/29(日)       

愛丸’s チェック
ヨーロッパの頂点を決める一戦。
残ったのはバルサとユナイテッド。
この2チーム、リーガ、プレミアのチャンピオンで、CLのファイナルにふさわしい一戦になること間違いなし。
バルサは、いつものバルサのサッカーを貫くだけ。
ポゼッションで上回って、ユナイテッドのカウンターを注意しながらサッカーができれば、自ずと結果はついてくるだろう。
メッシがメッシのプレーを多く見せることができれば、ユナイテッドと言えども相当苦労するはず。
ユナイテッドは、しっかり守って、得意のカウンターで活路を見出したい。
ローマオリンピコでの借りを、ここウェンブリーで晴らしたいだろう。
自国でのファイナルだし、バルサよりも気合は入ってるはず。

バルサが、ここでも強さをいかんなく発揮して、2年ぶりのビッグイヤーを掲げた。
立ち上がりの10分は、ユナイテッドのハイプレッシャーと、ロングフィードに多少戸惑うところもあったが、それ以降は、たえず自分たちがペースを握り、いい形で先制。
バルサの良さが詰まった先制点で、これで勢いに乗ることができた。
チャビが高い位置で前を向き、選択肢は3つ。
こうなると、ユナイテッドはまずはメッシをケアするし、あの場面でペドロのあの動きにまで、ユナイテッドはついていけなかった。
中に一度入って、外に膨れる。
これにチャビの右足アウトでのパスが見事に通って、ここでペドロの技ありシュート。
あのV・デルサールが逆を取られるシュートで、最高の先制点になった。
この後、一度はユナイテッドに追いつかれるも、バルサは、これで慌てることはなかった。
後半になっても、自分たちのサッカーでユナイテッドを自陣に閉じ込め、ここからメッシ、ビジャと得点を重ね、ユナイテッドを粉砕。
メッシのシュートも、ビジャのシュートも個人の能力の高さを伺わせるもので、これがバルサのトリデンテ。
あれだけ、パスが回って、それでいて、ここってシーンでは個人の力が活かされる、これを止めるチームが果たしてあるのかどうか。
唯一、ユナイテッドはこれに対抗できるかと思われたが、決定機は、あの得点シーンだけだったし、守備陣はそう苦労しなかったはず。
高いポゼッションで相手にボールを渡さなければ、守備に回ることはないし、苦し紛れの攻撃には難なく対応することができる。
DFラインにケガ人が続出し、マスケラーノをCBで起用し始めた当初は、かなり不安もあったが、今では、ピケ、マスケラーノのCBコンビはかなり長いことをコンビを組んでるような感じもする。
V・バルデスもシュートへの対応はあまりなかったが、チチャの飛び出しに対しての反応は見事だった。
2度ほど飛び出してのいいセーブがあったし、この前への意識もかなり高くなった。
とにかく、この試合のバルサは、ミスらしいミスもなく、取るべくして、このビッグイヤーを獲得した。
それにしても、今更ながらメッシのすごさを思い知らされた。
うまくフリーでボールをもらい、あのドリブル。
来るとわかってても、なかなか止めれない。
試合を決める2点目も、メッシの力をまざまざと見せつけるものだったし、これで3年連続のバロンドールは決まったか。
ユナイテッドは、しっかりバルサのサッカーを研究してきたはず。
それでも、これだけの力の差があるってことは、それだけバルサがすごいってこと。
ユナイテッドも我慢強い守備でなんとか耐えることはできてたが、それでも3失点。
チームとしてのバルサを抑えようとしても、個人で打開されてしまうし、個人を抑えようとすると、どこかに穴が生じてしまう。
DFラインでの連携が崩れてもなかったし、あれだけポゼッションされてしまったら、疲労も半端なかったはず。
立ち上がりの10分で見せたようなサッカーが90分できれば、勝機も生まれたんだろうが、そうもいかない。
ルーニーにボールが渡る回数も少なかったし、ここまでユナイテッドが苦労してる姿を見たのは今シーズン初めてかも。
ルーニーがいい位置で前を向ければ、ああやって得点が生まれるわけで、もっとこういう場面が作れればよかったが・・・。
ユナイテッドは自慢のカウンターもなかなか披露できず、それだけバルサのネガティブ・トランジションがよかったってことか。
ローマでの屈辱を、ここウェンブリーで晴らそうと、誰もが気合十分だっただろうが、今のバルサにはただ、返り討ちにあっただけだった。
これで今シーズンのCLは終了。
バルサが圧倒的な強さを発揮してのビッグイヤー獲得で、これまでもいい試合を多く見ることができた。
スパーズ、シャルケと伏兵のがんばりだったり、イタリア勢の不甲斐なさと、いろいろあったが、来シーズンも激しい戦いを見せてもらいたい。
ヨーロッパの戦いは、今晩のコッパ・イタリアのファイナルで終了に。


スコア
3-1
<得点者> 
バルセロナ    ペドロ、メッシ、ビジャ
マンチェスターU ルーニー             

~愛丸's MVP~
メッシ(この大事な舞台でもメッシはメッシだった。この男がいてこそのバルサだし、それでいて結果をきっちり出してくれる。この男、どこまで進化していくこいとだろう。あとは代表で輝いてもらいたい)

ウディネーゼ-ACミラン

2011-05-24 08:11:54 | セリエA
観戦日 5/24(火)       

愛丸’s チェック
セリエもこれが最終節。
ミランがスクデットを獲得し、降格も3チームが決まってる状況。
そんなカンピオナートで注目は4位争い。
ウディネとラツィオがその順位をめぐって争ってる。
ウディネが現在4位で、追うラツィオは2P差の5位。
得失点差を考えると、ウディネはここをドロー以上で4位を確定させる。
ミランが相手だが、優勝を決めてるチームだし、ここはそう厳しい展開にはならず、なんとかドローには持ち込めそう。
ミランはとにかく、いろんな邪魔をしないような戦いになるはず。
ただ、プロの試合だし、完全に手抜きってわけにもいかないし、バレンシアがデポルを破ったような展開もなきにしもあらず。

ウディネは、この試合でやるべきことをしっかりやって4位を確定させた。
とにかく、失点をしないこと。
0-0でも4位を決めれるし、ラツィオの状況を考えなくても、まずは自分たちが、しっかりそのミッションをこなせばいい。
かなりプレッシャーはあっただろうが、ミランもミランとしての攻撃を発揮しなかったし、守備陣に大きな負担はなかったはず。
前半は、どちらもこれといったシーンを作りだせずにいたが、後半になると、ウディネが多少得点を意識した攻撃に。
このウディネの快進撃を支えてきた2トップが、輝きだした。
ディ・ナターレはいつものような裏への飛び出しからのティロってのは多くは見られなかったが、A・サンチェスは隙あらば、個人での突破に可能性を見せた。
右サイドを突破してのティロもあったし、最大の見せ場は、セードルフを抜いてリゴーレを獲得したシーン。
これぞA・サンチェスって突破だったし、百戦錬磨のセードルフがエリア内でファールを犯すぐらい、見事な突破だった。
この個人技で得たリゴーレを2シーズン連続の得点王を確実なものにしてるディ・ナターレが・・・。
ここでの決めてれば、もっと楽にこの試合を戦えたんだが、なんと失敗。
キック自体は悪くなかったが、この失敗はアメーリアを誉めるしかない。
ディ・ナターレはこの失敗がそうとうプレッシャーになったんだろう、無事0-0で終わった瞬間、ピッチに倒れこんで泣いてたように見えた。
カピターノとしてこのチームを引っ張り、この大事な試合で1点が取れれば、4位が確実になったのを失敗したんだから、かなり責任を感じてたはず。
これでいて、ミランに点でも取られたらって思うと、並みの精神力では最後までプレーできなかったかも。
このドローで、ウディネは来シーズンのCLのプレーオフへ進出を決めた。
セリエのチームの4位がCLに出場できるのも今シーズンまでで、来シーズンはドイツと代わって3枠しか出場権が与えられない。
ここで、ウディネは意地を見せないと、やっぱりイタリアはなんてことになってしまう。
そのためには、この戦力を落とさないことが一番。
A・サンチェスには引き抜きの噂が絶えないが、なんとか、来シーズンまで残ってもらって、さらにこのチームにいい肉付けをしないと、プレーオフで散ることも。
ただ、ウディネは大型補強をしてチームを作ることをしないし、そのスタンスはCL出場を決めても変わらないかも。
ミランは、この試合のどのように戦うからかなり難しかったはず。
メンバーこそ、ベストに近いものだったが、気持ち的には、もうシーズンが終わったような戦いぶりだった。
優勝も決めてるし、最終戦とは言えアウエーだし、なおかつ、相手は4位を争ってるチーム。
下手に前がかりで攻めに出るわけにもいかないだろうし、あからさまに守備で手を抜くわけにもいかない。
とにかく、ケガだけに注意して、慎重に戦うことが先決だった。
それが、この最終戦でパトが肩を負傷して途中退場。
コパ・アメリカが控えてるし、この男のケガが果たしてどんなものか、長引くようだろ、セレソンにも響いてくる。
ミランは、このパトのケガってのが大きな見せ場みたいになり、それ以外ではアメーリアが孤軍奮闘したぐらい。
この男のビッグセーブがなかったら、この試合、かなり失点を重ねたことに。
アメーリアも直前にアッビアーティのケガで出番が回ってきて、このチャンスを活かす形に。
ここまでのパフォーマンスができるなら、ミランの正守護神になってもおかしくないし、来シーズン、さらにアピールできれば。
セカンドGKとしてのポジションを受け入れられないなら、移籍もありかも。
まだまだレギュラーでやれる器だし、このまま終わるGKではない。
これでセリエの10~11シーズンは終了。
コッパ・イタリアが残ってるが、ここはインテルが意地を見せるはず。


スコア
0-0
<得点者> 
 なし             

~愛丸's MVP~
アメーリア(急に出番が回ってきたが、しっかり準備はできてた。時間の経過とともに状態もよくなってきて、後半の神がかったセーブはアッレグリにいいアピールになったはず。あのリゴーレストップは見事だった)

R・ソシエダ-ヘタフェ

2011-05-23 11:18:58 | リーガエスパニョーラ
観戦日 5/23(月)       

愛丸’s チェック
例年だと、この勝ち点があれば、安泰の両チーム。
ただ、今シーズンは異例というか、43Pでも降格の恐れがある。
リーガの長い歴史の中で、43Pでの降格はなんだが、果たしどうなるのか。
ラ・レアルは、もうセグンダには戻りたくないだろうし、なんとかここはエンパテ以上で自力での残留を決めれるし、まずは、それを目指して戦うことになりそう。
しっかりした守備ができれば、そう簡単には失点しないはず。
ヘタフェはマルカ紙のアンケートでは降格が一番濃厚と予想。
苦手のフエラ戦だし、残留争いをしてるチームの相手が比較的楽なことで、こんな予想なんだろう。
ただ、ここを勝てば自力で残留を決めれる。

ラ・レアルは他会場の結果を気にしながらの戦いに。
エンパテでもOKだだったが、早い時間に失点してしまい、多少は追い込まれた時間もあっただろう。
ただ、リアソールでデポルも早々に失点し、ここがこのままだったら、順位はデポルよりも上。
もし、ここが追いつくことになれば、ラ・レアルもエンジンを早く掛けたはず。
ただ、ライバルの状況が、ラ・レアルを後押しし、マジョルカも大量リードを許す展開で、かなり楽に戦うことができてたはず。
X・プリエト、グリーズマンとサイドでのキープレイヤーがおとなしいままで、ヘタフェの気持ちに圧倒された前半。
これを後半、しっかり修正してきた。
負けてえる状況で、他会場に動きがあれば、厳しいと踏んだんだろう。
サイドを有効的に使いだし、X・プリエトの動きが目立ってきた。
こうなると、ヘタフェの前への気持ちも押し込めるし、自分たちのペースで試合を運ぶことができる。
そんな中に得たFKから、スーティルがフリーで合わせてエンパテに。
このFKからX・プリエトにキッカーが変わり、ここでいきなり結果を出した。
やっぱり、セグンダでの厳しい戦いを知ってる男が、この状況を打開してくれた。
もうあの過酷な舞台には戻りたくないって気持ちが一番強い選手だったのかも。
この1点で、ラ・レアルは残留を確定させ、ここからは、他会場との兼ね合いで、ヘタフェもそう前がかりにならない。
同点になってから、この試合は、見るべきシーンが皆無。
ただ、時間経過のためにボールを回してるだけで、アノエタのサポーターもそれをしっかりわかってた。
デポルが追いつくこともなく、マジョルカもアトレチコにリードされたまま。
サラゴサ、オサスナがリードをしてても、このまま、この試合がエンパテだったら、仲良く残留を決めることができる。
ベンチからの指示も他会場の結果を踏まえてのものだったし、ボール回しの練習をしてるだけの時間が続いた。
こんな中で90分が経過し、この試合は1-1のエンパテ。
ヘタフェが先制し、デポル、マジョルカがリードされてる段階で、もうこの試合は決まったようなものか。
ヘタフェは、あの先制点が全て。
デポル、マジョルカと、この残留争いをしてるチームの中で、当該チーム同士の戦いで、ヘタフェは、ここに勝ち越してる。
ってことで、並ばれても順位は上だし、この気持ちの余裕もあったんだろう。
それでいて、早い時間での先制だったし、もし追いつかれても、ラ・レアルは逆転を狙ってはこないと踏んだのか、しっかりラ・レアルにお付き合い。
ただ、マジョルカは3点のビハインドからじょじょに追いつき始めたときはさすがに焦っただろう。
デポルもカーサで1点のビハインドだし、何が起こるかわからない状況。
それでも、1-1から攻めに出ず、落ち着いて時間を経過させた。
全く試合として、この1-1からは見るべきシーンがひとつもなく、つまらない展開だったが、これが残留争いってものだろう。
確かに、この試合は直接対決だから放送するのもわかる。
それに家長がいるマジョルカも降格の可能性があるから、これもOK。
ただ、ここで降格の決まったマルメリアと戦うマドリーの試合が必要か?
デポル-バレンシア、レバンテ-サラゴサと注目のカードがあるのに、どうしてWOWOWは、これを放送しないんだろう。
これだけ盛り上がる降格争いを最後の最後だけリアソールの映像に切り替えられても・・・。
もうちょっと考えてもらいたい。
これでリーガは全日程を終了。
バルサが強さを発揮し、あのデポルが降格と、いろいろあった10~11シーズンだった。


スコア
1-1
<得点者> 
R・ソシエダ   スーティル
ヘタフェ     D・ディアス             

~愛丸's MVP~
X・プリエト(前半は、全く存在感を出してなかったが、後半、スイッチを入れて、しっかり同点に。このセグンダの厳しさを知る男が、やるべきことはやるぞとチームに喝をいれ、自力で残留を勝ち取った)

ウォルバーハンプトン-ブラックバーン

2011-05-23 10:04:22 | プレミアリーグ
観戦日 5/23(月)       

愛丸’s チェック
残留を賭けた直接対決。
プレミアで降格が決まったのはハマーズのみ。
この両チーム、現在は降格圏ではないが、下にいるブラックプール、ウィガン、バーミンガムが勝つようなことになれば、この試合でドローだったら、この両チームが降格することに。
この最終節、他会場の結果も気にしながらの戦いに。
自力で残留を決めるには勝てばいいだけ。
両チーム、勝利を信じての激しい戦いになるはず。
そうなると、やっぱりホームのウルブスが有利なようにも感じるが、果たして、そのような展開になるかどうか・・・。
ローバーズもユナイテッドとドロー劇を演じた勢いがあるだろうし、降格は終わってみないとわからない。

サバイバルサンデーと言われるだけの生き残りを賭けた激しい日曜になった。
この試合、どちらも気合十分で試合に入ってたが、先に空回りしたのがホームのウルブス。
前にいく気持ちだけ強くなり、守備での連携がうまく取れなかった。
そこをローバーズにつかれた形で失点を重ねた。
ただ、気持ちだけ守れるほど甘くないし、多くの選手がゴール前を固めれば、失点を防げるってこともない。
試合運びって面でローバーズが上だった。
サイドバックのオーバーラップに対応できなかったり、エリア内でのマークが甘かったりと、降格してもおかしくない守備だった。
前半で3失点し、この段階で降格を覚悟したことだろう。
後半も、なかなかエンジンの掛からないウルブス。
さすがに、3点のビハインドで、他会場の状況も芳しくなく、ここで、もう一度気合を入れなおすってのも難しかったんだろう。
このまま終わるかもってムードが漂いもした。
それを一変させたのが、サインプレー。
チームとしてしっかり練習してきたであろうプレーで、1点を返すことができた。
これでウルブスは息を吹き返した。
こうなると、降格を争うチームの状況から、あと1点が奪えれば、得失点差で、降格を免れることができる。
これはスタンドのサポーターもわかってたこと。
誰もが人差し指を立てて、あと1点とアピール。
ほんと、負けてる状況だが、同じ負けでもあと1点が取れるのと取れないのとで天国と地獄に。
攻撃にスイッチが入ったウルブスだったが、ローバーズの中央の守備に跳ね返され続け、イングランド的な攻撃では点が入る感じはしなかったが、なんとか、これが実を結ぶことに。
ヘネシーからのロングキックをエリア手前での競り合いで勝ち、これがうまく右サイドに流れた。
ここでこれまでいろんなチームで降格を味わったハントが、技ありの左足のシュート。
喉から手が出るほど欲しかった1点を奪うことができた。
このときのスタジアムの雰囲気は、これで残留を決めたかのようなお祭り騒ぎ。
ただ、まだ他会場での動き次第では危険なことに変わりはない。
それが、なんとこの両チームに有利に働くような結果が。
ドローにままでも得失点差でウルブスに及ばないバーミンガムが、スパーズにATに勝ち越され、これで決まってしまった。
この試合よりも先に降格チームが確定し、ATのフルに消化せず、試合終了。
めでたく両チームは残留を果たすことに。
ただ、あのハントのゴールが全てを動かしたといっても過言ではない。
ローバーズは順位的にも上だったし、気持ちの余裕がどこかあったんだろう。
ウルブスよりも落ち着いてこのゲームに入ることができた。
ウルブスがバランスを崩しての攻撃に守備だったし、あとはその弱点をいつつくかだけ。
M・サルガドのミドルからJ・ロバーツがコースを変えて先制し、この1点でかなり楽になったことだろう。
SBの攻撃参加に、ウルブスは全く対応できておらず、この状況判断はチームとして、相手をしかり見れてた証拠。
前半に2点を追加し、0-3。
もうこれで、ローバーズは残留を決め、後半はゆっくり戦うことができた。
ただ、2点を返され、ちょっとは危機的な状況に陥ったかもしれんが、どこか、ドローでもOKという余裕があっただろうし、そう慌てるプレーは見られなかった。
たえず、優位に試合を運んだローバーズだったが、サンバを中心した守備ブロックは最後まで集中を切らすことはなかった。
この守備への気持ちは頭が下がるものだった。
3点リードの状況だったら、もっとだらける展開もあったのに、からだを張った守備は最後まで見られたし、手を抜くシーンもなかった。
失点もミスからのものではなかったし、決めるべくして残留を決めた。
この最終節、いろんなところでドラマがあったわけだが、これでプレミアは全日程を終了。
ユナイテッドが覇権を奪還し、ロンドンの古豪が降格、カーリング杯の覇者も来シーズンはFLCでの戦いになるし、いろんなことがあった10~11シーズンだった。


スコア
2-3
<得点者> 
ウォルバーハンプトン オハーラ、ハント
ブラックバーン    J・ロバーツ、エマートン、ホイレット             

~愛丸's MVP~
サンバ(この男の高さとフィジカルは尋常じゃない。どれだけひとりでウルブスの攻撃をはじき返したか。それに最後まで集中を切らさなかったし、このキャプテンの働きがチームの好影響を与えた)

セビージャ-R・ソシエダ

2011-05-19 16:48:24 | リーガエスパニョーラ
観戦日 5/19(木)       

愛丸’s チェック
セビージャはEL出場権を賭けた大一番。
ここで勝ち点3が取れれば、7位以内が大きく近づいてくる。
今節の結果次第だが、最終節はエスパとの直接対決になるし、ここで差を広げて、最後を消化試合にしたいところ。
ただ、相手は残留を賭けて戦うラ・レアル。
フエラに弱いチームだし、なんとかなるはずだが、降格に危機に瀕してるチームはいつも以上の力を発揮する。
とにかく、セビージャは自分たちのサッカーを全うすること。
ラ・レアルは、苦手なフエラとは言え、ここで勝ち点3が奪えれば残留を確定することができる。
最後まで厳しい試合はやりたくないだろうし、最終節はカーサとは言え、残留争いの真っ只中のヘタフェ。
死闘になるだろうし、ここで残留を確定させたい。

セビージャが、この大事な試合でやっと自分たちのサッカーを展開できた。
マドリーにこてんぱんにやられた試合では、これがセビージャかと顔を覆いたくなるようなでき。
そうじゃないと、あれだけのの大量失点はしないだろう。
そこからよくチームを立て直した。
EL出場権もなかなか決めれず、ここでうろうろしてるチームではないんだが、4チームでの争いに抜け出せずに苦しんでた。
ただ、ビルバオもアチレチコもエスパもお付き合いしてる状況は助かったか。
それまでのうっぷんを晴らすように、サンチャス・ピスファンでの最終戦でやっとスカッと勝つことができた。
5バックを敷いてきたラ・レアルに対して、セビージャは徹底したサイドアタックを仕掛けた。
これがセビージャの戦い方。
とくに右のアルファロとM・カセレスのコンビがばつぐん。
相手は5バックで、ウイングバックの裏のスペースを狙いやすかったのか、この右サイドの攻撃はかなり効果的だった。
中央で待ち構えるネグレド目掛けてどれだけクロスを供給できたことか。
前半は、いい形を作るまでで終わってたが、後半、このサイドアタックが実を結んだ。
ネグレドが囮になり、前線に顔を出したカヌーテへ、M・カセレスのやわらかいクロスがどんぴしゃ。
難しいカベッサにはなったが、前に出てきたC・ブラーボの頭上を越える技ありのカベッサを決めてみせた。
ここまで、メディアプンタとして下がった位置でボールを受けて、配給するプレーが多かったカヌーテが、ここってシーンで得点に絡むプレーを披露。
それで結果を出すんだから、たいしたもの。
次は、左を突破したペロッティのクロスをこれまたどんぴしゃでカヌーテがカベッサ。
おそらく、サンチャス・ピスファンでセビージャの選手としてプレーするのは最後になるであろうカヌーテが最高の贈り物をした。
この後、ラ・レアルに1点を返されたが、いい時間にネグレドがダメ押し点を奪い、ここで試合を決めた。
エスパが敗れたため、この勝利で7位以内を確定させたセビージャ。
なんとかELには出場できるが、果たして、この結果で満足していいものだろうか。
本来なら4位以内というか、2強を脅かすような成績が望ましいはずで、ELに出場することが目標だったわけではない。
失敗に終わった今シーズンとも言えるし、来シーズンは、もっと上位でのフィニッシュを望む。
ラ・レアルは、苦手のフエラ戦ってことで、5バックという守備的布陣でのぞんできた。
とにかく、勝ち点1でも取りたいって強い気持ちはわかったんだが、いつもやってるサッカーではなく、バランスが悪かったのは事実。
前半はなんとか我慢することができたが、セビージャが、この5バックに慣れてきてからは、ただただ踏ん張るだけ。
これでは点も取れないし、取られるのも時間の問題だった。
これならいつものように戦って、散った方が次に繋がったかもしれん。
トップに近い位置でグリーズマンを使っても、この男のよさは引き出せないし、イフランもバルサ戦でのような活躍はこの試合では披露できなかった。
失点を重ね、そこから4-4-2にシフトチェンジしたが、ときすでに遅し。
1点を返すのが精一杯で、またしてもフエラで勝ち点を取ることができなかった。
今節、サラゴサ、ヘタフェが勝ち点3を奪い、最終節は、そのヘタフェとの直接対決。
まだ勝ち点では上をいってるし、エンパテでもって守りに入ってしまったら、やられてしまう。
かなり難しい試合が最後に待ち構えてる。
他の試合の結果にもよるが、ここは、最終戦だし、全ての力を終結して勝ち点3を狙ってもらいたい。
あのバルサにも勝てるわけで、カーサでの強さを発揮できれば、自ずと結果はついてくるはず。


スコア
3-1
<得点者> 
セビージャ   カヌーテ×2、ネグレド
R・ソシエダ  アギレチェ             

~愛丸's MVP~
カヌーテ(カーサ最終戦でドブレーテ。これが最後になるかもしれん試合で結果を出すあたりはさすが。トップ下でのプレーも板についてきたし、まだセビージャには必要な選手のような気がするが・・・)

バレンシア-レバンテ

2011-05-19 15:33:52 | リーガエスパニョーラ
観戦日 5/19(木)       

愛丸’s チェック
バレンシアは、ここまで何度も3位を確定できるチャンスがありながら、ここまで決めれずにいる。
このデルビーで勝ち点1でも上積みできれば、やっと3位を決めることができる。
ビジャレアルの結果でも決まるんだが、ここは自力で決めたいだろう。
メスタージャでの最終戦だし、サポーターもそれを望んでるはず。
きっちりデルビーをものにして、3位を確定させてもらいたい。
レバンテは勝ち点44Pだが、まだ降格の危険性が。
普段のシーズンなら、この勝ち点だったら、もう残留を確定させてるはずだが、今シーズンはちょっと異常。
前節はバルサに優勝を決められたが、エンパテ・ア・セロで勝ち点1を奪ったし、このデルビーでもなんとかエンパテでの勝ち点1ゲットを目論んでるだろう。

バレンシアは前半の早いうちに数的有利になったんだが、これを活かすことができなかった。
気持ちは前にって感じだったが、どうも最後が決めきれず。
エメリがここまできっちりチームを作ってきた弊害が出てしまったか。
もっとフレキシブルに戦うことができれば、簡単に点は取れたはず。
ソルダード、ジョナスの縦の2トップがここまでは機能してたが、この試合ではもっとふたりが高い位置に並んでもよかった。
ここまで、それがからだに染み込んだのか、それを崩すことがなかった。
マタ、ホアキンももっと前線に顔を出してもよかったんだが、2列目のポジションチェンジは多くやっても、これではチャンスメイクをするだけで、点に絡めない。
ピボーテのバネガ、アルベルダもここでの仕事をきっちりこなすだけで、前を追い越す動きが皆無。
ここをバランスを崩しても攻めていい試合だったし、相手が10人ってことを考えたら、こういうプレーを多く見せないといけなかった。
チームとしてのコンセンプトがあり、それを実行することによってここまでは結果を残してきたんだが、数的優位な状況になったら、そのバランスを崩してもいい。
というか、崩してでも点を奪いにいくべきだった。
エメリもそういう指示を送ってもよかった。
この監督、きっちり型にはめてチームを作り上げることは得意なのかもしれんが、こういう状況ではうまくチームをコントロールできないのかも。
レバンテがあれだけ守備にだけ力を入れて戦ってるのはわかってるし、どうこれを攻略するか、しっかりベンチからメッセージを送らないと。
それがあれば、それを実行できる選手たちが揃ってるし、4-2-3-1にこだわり続けることもなかった。
J・アルバを投入し、攻撃的なラテラルとしてウインガーのように振舞わせたが、これだけが攻撃的に出たとこ。
アドゥリスを入れて、ソルダード、ジョナスとの3トップにしてもよかったし、同ポジションでの交代劇が多すぎた。
点を奪うことはできなかったが、勝ち点1は積み上げ、ビジャレアルがマドリーに屈したことで、3位は確定させたが、どうもしっくりこない試合に。
メスタージャでのデルビーだし、サポーターもこのメスタージャ最終戦に期待しただろうが、拍子抜けしたことだろう。
それでも、来シーズンもCLにはストレートインできるし、今シーズンみたいに早い段階でチームを作って、今シーズンよりもいい成績を残してもらいたい。
レバンテは、長い時間よく10人で耐えた。
DFラインは集中を切らさなかったし、サイドを破られても、中央には壁を築き上げた。
バジェステロスを中心にしたこの守備は、前節に引き続き、強豪を苦しめることに。
終盤戦でのバルサ、バレンシアとの連戦はかなり厳しいものだっただろうが、ここで勝ち点2を奪ったことが残留に繋がったんだろう。
他会場の結果が逐一ベンチには報告されてたはずで、0-0で終了のホイッスルがなった段階での喜びようが全てを物語ってた。
ここにきての守備の安定感がチームを救ったことは確かだし、これを来シーズンもやれれば、残留は果たせるはず。
この試合、もっとカイセドの活躍を見たかったんだが、あれだけ早い時間に10人になってしまっては、このエースもどうすることもできないだろう。
かなりフラストレーションがたまっただろうが、イライラするシーンも見られず、精神的な強さも見せてくれた。
デルビーでの勝ち点1だし、これが来シーズンに繋がってくれれば。
それにしても、厳しい状況で、監督まで退席処分になり、いつ崩れてもおかしくない状況で、これだけまとまりを見せれてわけで、あの給料未払いで降格になったチームとはとても思えない。
新しいレバンテがここから始まる予感が。


スコア
0-0
<得点者> 
 なし             

~愛丸's MVP~
バジェステロス(数的不利の中、この男を中心に最後まで集中力を欠かないディフェンスを披露。気持ちのこもった守備でバレンシアに得点を許さなかった。この守備がれば、そうそう失点はしないだろう)

カターニャ-ローマ

2011-05-19 14:06:35 | セリエA
観戦日 5/19(木)       

愛丸’s チェック
前節、ブレシアに勝利し、残留を確定させたカターニャ。
これがホーム最終戦になるし、地元のティフォージに最高のサッカーを見せたいはず。
ただ、相手は4位を争ってるローマ。
そう簡単にいく試合でもないし、カターニャもモチベーション的にどうか。
ホーム最終戦ってだけで、どれだけの気持ちで戦うことができるか。
ローマは、ウディネの動向にもよるが、この試合、勝たないと4位は見えてこない。
ドローでも、ウディネがドロー以下ならまだ最終節までこの争いは持ち越されるが、そうそう他力ってのも。
ここは常時リードを奪って、同時刻キックオフのウディネにプレッシャーをかけたいところ。

カターニャは、残留を決め、目標がない中でのホーム最終戦になったが、それでも、高いモチベーションでローマを圧倒した。
もっとローマが必死でくるかと思われたが、どうもコッパ・イタリアの敗戦が尾を引いてたんだろう。
全く覇気の感じられないプレーで、カターニャがこの試合で絶えず主導権を握る展開に。
かなり惜しいシーンを作りながら、得点できず、イライラが募る状況が続いた。
セットプレーからローマに先制され、それでも、自分たちのサッカーを貫き、なんとかしてでも追いついてやるって気持ちは伝わってきた。
それが、点に結びつかずティフォージたちはかなりやきもきしただろう。
この嫌な流れを変えたのが、リッキウティ。
後半ピッチに投入され、3トップとうまく絡んで、チームに推進力を与えた。
この男のアグレッシブな動きでチームが活性化し、ローマは後半、自陣に引きこもったまま。
中盤から仕掛けたかと思ったら、いつの間にか前線を追い越しフィニッシュに絡んでたし、この男の果たした任務はかなり大きい。
これで3トップもかなり活発にゴールを狙うように。
ただ、チームとしての連動性に欠け、いいところでボールをもらったら、誰もが自分でって気持ちが強すぎた。
これがなかなか点を奪えなかった要因。
もっと周りと連携してゴールを目指せば、この試合でのローマだったら、早い段階で逆転できたはず。
点を取るのにかなり苦労したカターニャだったが、セットプレーからようやくベルヘッシオのヘッドで同点に。
流れの中ではドーニの壁に幾度となく阻まれたが、このFKからの得点は、さすがのドーニもどうにもできなかった。
この同点弾で、カターニャは満足せず。
最後まで攻め続け、なんとATももう残り30秒を切った段階で、A・ゴメスがうまくカッセティを交わして技ありのティロの逆転。
ホーム最終戦でなんと4位を争ってるローマを粉砕した。
これだけ気持ちのこもったサッカーを展開するとは思わなかったし、チームの士気を高めたシメオネの力量だろう。
ティフォージも大満足だっただろうし、ホーム最終戦でいいプレゼントができた。
このアルゼンチン人の多いチーム、来シーズンもこのままの状況でいい肉付けができれば、おもしろいチームになるんだが・・・。
ローマは、ミッドウイークにインテルに敗れたコッパをそうとう引きずってる感じだった。
デ・ロッシ、ペロッタをサスペンションで欠き、期待のトッティも全く覇気が感じられなかった。
モンテッラのやりたいトッティのゼロトップも封印し、ボリエッロとの2トップにして、なんとかこの試合をものしようと試みたが・・・。
いつもとは全く違う4-4-2で、なおかつフアンが開始早々にケガで離脱。
ただ、ここで代わったロリアが先制ゴールを叩き込むという副産物は生まれたが、これがチームにとってプラスに働くことはなかった。
先制し、カターニャはもうやる気をなくすだろうなんて思ったかどうかはわからないが、追加点を狙う感じにもならず、ただただカターニャの攻撃を跳ね返すだけ。
カウンターのチャンスなんかいくらでもあったが、それもやろうともせず、リーセの攻撃参加も皆無。
これでは勝つことなんて到底無理。
自分たちで4位になることを放棄したようなもの。
この大事な試合で、これだけ低いパフォーマンスを見せてるようじゃ、4位に値しないし、CLに出場するべきではない。
ドーニの奮闘がなかったら、何点取られてたかわからないし、最後の最後に逆転されたってのだけが救いか。
これで、最終戦はオリンピコでの試合になるんだが、果たしてロマニスタはどんな反応を示すのか。
ラツィオの後塵を拝することになりそうだし、厳しい洗礼が待ってそうな予感・・・。


スコア
2-1
<得点者> 
カターニャ   ベルヘッシオ、A・ゴメス
ローマ     ロリア             

~愛丸's MVP~
リッキウティ(この男の投入で一気に流れを引き寄せた。前半から押してるチームだったが、この男が入ったことで、足りなかったピースが埋まった。あれだけの運動量で引っ掻き回してくれればチームの勢いに乗れる)

ラツィオ-ジェノア

2011-05-19 11:40:53 | セリエA
観戦日 5/19(木)       

愛丸’s チェック
前節、4位争いのライバルウディネに敗れてしまったラツィオ。
これで4位だった順位が、6位に落ちてしまった。
ただ、まだ4位のウディネとは2P差だし、このオリンピコでの最終戦でしっかり勝ち点3をものにしたら、まだわからない。
次節は、残留争いをしてるレッチェとの対戦だし、ここはかなり厳しい戦いになるのは必至。
こういう現状を考えると、ここは勝利しかない。
ジェノアは、残留もヨーロッパ圏内もなにも関係なく、10位という順位で、このままシーズンを終えそう。
前節、ジェノアデルビーを制し、ここでモチーベーションは切れてしまっただろう。
有終の美を飾るために、力は最終節のホーム戦に残しとくか。

ラツィオはいい形で先制し、このまま試合はラツィオのペースのまま、楽勝かと思われた。
それが早い時間にパラシオにゴールを奪われ、1-1の同点に。
ここでラツィオは戦い方に迷いが生じてしまった。
ジェノアが思いのほか攻撃に力を入れてきてたし、このままでは失点を重ねてしまうかもと及び腰になったのは間違いない。
中盤の3人は自分のエリアでの守備に奔走し、DFラインもエリア付近に張り付いての守備。
ロッキ一枚を残して、サイドのサラテ、マウリもジェノアのサイドアタックをケアするシーンの方が目立った。
ボールはキープできても、攻撃はただロッキに苦し紛れのロングボールを放り込むだけで、レテの匂いも感じられなかった。
前半は、縮こまったままの展開になり、終了のホイッスルが鳴ったときは、ラツィアーレから大きなブーイングが。
これで火が着いたのか、それとも、ハーフタイムにレーヤが喝を入れたのか、後半は、見違えるような攻撃的なサッカーを展開してくれた。
ドローでも許されないし、4位を目指すには勝利しかない状況で、あの前半のサッカーは全くいただけない。
それが、後半は、その4位を必死で目指す、攻撃的なサッカーを見せてくれた。
ここで、チームに力を与えたのがロッキ。
やっぱりラツィオがラツィオであるためには、この男のレテが必要。
ロングボールを見事なトラップから落ち着いたティロで勝ち越しゴールをゲット。
ラツィアーレの不満もこの1発で拭い去った。
これがカピタン、バンディエーラの仕事。
この勝ち越しゴールでラツィオは更に勢いに乗り、あれだけ低い位置でのプレーが目立ったエルナネスがフィニッシュに絡むシーンも多くなった。
ここで、今シーズンのラツィオの躍進を支えたトレクァルティスタが、なんとドッピエッタ。
パス能力が高いだけではなく、得点力の高さもここで証明。
足だけでなく、頭でもゴールを奪ったし、来シーズンもラツィオがこれだけの結果を残すにはチームに必要な選手。
レデスマのゲームコントロールも見事だったし、サラテの仕掛けも後半は冴え渡った。
後半のラツィオが今シーズンのラツィオなんだろう。
4得点を奪い、しっかりこの試合をものにすることができた。
後はウディネとローマの結果次第。
他力なのは仕方ないことだが、まだ、この4位争いはひと波乱ありそうな予感。
っていうか、あってもらいたい。
ジェノアは、同点に追いつき、前半は気持ちよくサッカーができてたが、後半、ラツィオにエンジンがかかると押されっぱなしの展開に。
どこにモチベーションを持っていけばわかりづらい状況だし、ここで踏ん張ってラツィオを苦しませる必要もない。
前節のデルビーを勝利したことで、今シーズンはもう終わっただろう。
それでもプロだし、全く手を抜いて戦うわけにもいかず、バッラルディーノもどう采配していいか難しかったはず。
主力を途中交代させ、最終戦はきっちりホームで戦うぞって合図だけは送ってた。
そんな中、トップのF・フローレスだけは最後まで戦ってた選手。
プリマプンタとして、もっと得点を重ねたいんだろう、ひとり鬼気迫るプレーでラツィオゴールを脅かした。
CKからクリーシトのダイレクトボレーのコースを変え、見事にレテし、これでシーズン11得点目。
来シーズンもジェノアでのプレーを望んでるんだろうから、ここでしっかりアピールはできたはず。
ジェノアは選手層にも問題はないし、資金的にもプロビンチャとは呼べないぐらい余裕があるクラブ。
しっかりチームを作ることができれば、来シーズンはEL圏を狙えるチームになるはず。
今シーズン、ナポリ、ウディネ、ラツィオと大躍進したわけで、ジェノアにもそれが可能だろう。


スコア
4-2
<得点者> 
ラツィオ   ビアーバ、ロッキ、エルナネス×2
ジェノア   パラシオ、F・フローレス             

~愛丸's MVP~
ロッキ(前半の不甲斐無いチーム状況の中、ひとり気を吐いてたし、後半は、ここってシーンでの勝ち越しレテ。このレテがチームを上昇ムードにしたし、ラツィアーレもこのレテで不安を吹き飛ばした)

リバプール-トットナム

2011-05-18 08:38:39 | プレミアリーグ
観戦日 5/18(水)       

愛丸’s チェック
EL出場権を賭けた直接対決。
リバプールはダルグリッシュ体制になり、冬の移籍でも効果を挙げ、見事に復活してみせた。
ここまでチームが変わるとは。
プレミア3連勝中だし、アンフィルードでの最終戦でスパーズを下して、ここで5位を確定させたい。
現状を考えると、それは十分可能。
スパーズは、この終盤戦でかなり厳しい日程に苦しまされてる。
チェルシー、シティ、リバプールと、もっとこれが分散してたら、違った展開になったはず。
ここも落としてしまうと、ELが遠くなるし、アウエーでの戦いとは言え、5位を目指すならここは勝つしかない。
ただ、かなり下がったモチベーションをどう上げるかが問題で、なす術なく敗れてもなんらおかしくない状況。

リバプールはスパーズにまんまとしてやられた。
絶望的な状況からよく5位まで順位を上げてきて、このままフィニッシュできると誰もが思ったことだろう。
それが、スパーズが見事に切り替えてきて、リバプールをしっかり研究してた。
4位以内と言う目標を絶たれ、あの大暴れしたCLに出れないというのは、スパーズにとって、かなりショックなことだったはず。
それが、この戦うのが難しいと言われるアンフィールドで復活してきた。
リバプールは自分たちの力を信じて、ここも勝てると踏んでたはず。
それが、まずスアレスをイライラさせられたことで、リズムが狂ってきた。
ここまでの好調をささえた冬に加入したエースが自分の良さを出せないと、チームの攻撃力がかなり低下してしまう。
キャロルが復帰し、これから自慢の2トップになるであろうふたりがそろい踏みしたんだが、このコンビも不発に。
レフェリーの判定に納得してないスアレスはスパーズの面々に当たることで自分のイライラを解消しようとしてたみたいだが、これでは、全くチームのためになってない。
確かに、厳しい後ろからのタックルを多く受けてたが、レフェリーがとってくれない限りはプレーを続けなければならない。
倒れるシーンが多くなったが、これではレフェリーへの当て付けとしか思われないだろうし、流れは悪くなる一方。
前半にこのイライラが募ってたが、ここでジェラードでもいてくれれば、もっと落ち着かせることができたかもしれん。
プレーの面だけではなく、こういうシーンでキャプテンの不在が響いたか。
調子に乗ってるときは爆発的な破壊力を秘めてるリバプールの攻撃陣だが、ひとつ歯車が狂いだすと、それを修正することができない。
シーズン終盤の大事な場面で弱点が浮き彫りになり、これは来シーズンへの課題ってことに。
流れに乗れなかったリバプールは、苦し紛れのミドルが多くなり、クディチーニが慌ててセーブするシーンは皆無だった。
チームとしての攻撃が展開できてなかったし、個人でのプレーに走りすぎ。
まだ最終戦が残ってるし、ELの出場権が絶たれたわけではないが、スパーズが負けてくれないと、それは不可能。
リバプールがプレミアのタイトルを狙うためには、来シーズンは、プレミアだけに集中できる状況が望ましいかも。
スパーズは、厳しい相手との連戦でかなりモチベーションを低下させてると思ったが、このELを賭けた大一番にはしっかり状態を整えてきた。
CLも無理になり、もう諦めムードになってるものだと思ったが、レドナップは、ここでチームを引き締めなおしてた。
とにかく、リバプールのあの攻撃を研究し、スアレスを消すことに成功。
汚いプレーがなかったわけではなかったが、これでスアレスがスアレスでなくなってしまえば、リバプールの攻撃は半減する。
これを早い段階でやれたのが、この勝利に繋がった。
攻撃も多くはチャンスを作れなかったが、少ないチャンスをものにするあたり、さすがスパーズと思わせるものだった。
ラフィが、CKのこぼれを叩き込み、後半、追加点の欲しい状況でピーナールの仕掛けからPKを獲得。
効果的な点の奪い方だった。
冬に移籍してきたピーナールはここまでインパクトを残せないでいたが、この最後の大事な試合で結果を出してみせた。
元々のライバルであるリバプールが相手で何かを思い出したのかも。
守備ではキングが復帰し、ドーソンの安定感とともに壁を築き上げた。
フィジカル、高さとこのふたりが絶えずコンビを組めてれば、これぐらい安定した守備は披露できる。
ケガが多いキングだが、来シーズンはフルにやってもらいたい。
この勝利でスパーズはリバプールの上になり、最終節をものにしたら、ELに出場できる。
4位という目標は達成できなかったが、5位ならまだサポーターも納得してくれるだろう。


スコア
0-2
<得点者> 
トットナム   V・デルファールト、モドリッチ             

~愛丸's MVP~
ドーソン(スアレスを早い段階で試合から消し、キャロルの高さにもしっかり対応。ミドルへの反応も早かったし、今シーズン、スパーズがここまでやれたのは、このCBがしっかり仕事したから)