愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

S・ヒホン-R・マドリー

2010-11-15 10:58:19 | リーガエスパニョーラ
観戦日 11/15(月)       

愛丸’s チェック
ここエル・モリノンではセビージャに勝利したり、ビジャレアルに終了間際にエンパテに追いついたりと、ビッグクラブを苦しめることができるヒホン。
それでも、順位は13位をなぜか結果には繋がってない。
ミッドウイーク開催だったバルサ戦で、メンバーを落として戦い、マドリー側にバルサに勝ち点をプレゼントするチームなんて言われたりも・・・。
それで、プレシアードは激高したみたいだが、その熱い気持ちが選手たちにも伝わるか。
マドリーはコパ・デル・レイでモウリーニョが暴言を吐いたみたいで、この試合を含め、2試合の退席処分に。
これがどう影響してくるか。
カランカが指揮を執ることになるが、スタジアムにモウリーニョはいるわけだし、選手交代なんかは全て電話連絡なはず。

ヒホンは、やっぱり、ここエル・モリノンでビッグクラブを苦しめることができた。
4バックが中央を固め、中盤の選手たちがその前をしっかりカバー。
それでスペースを埋め、マドリーにマドリーらしいサッカーをやらせなかった。
サイドを突破され、クロスが入ったとしても、屈強なCBふたりがイグアインをマークしてるし、これでは、あの点取り屋も仕事ができない。
ディ・マリア、C・ロナウドもなかなか突破がでいず、エジルもこの攻撃陣を操る前に2枚、3枚で止められてしまう。
ヒホンはプラン通りの徹底的な守備をやることができた。
あのプレシアードを怒らせたマドリーの発言は、しっかり選手たちにも伝わってたみたいで、それをスタジアム全体も後押し。
ただ引いて守るだけでなく、ここってシーンではD・カストロ、ノボを中心に攻撃にも転じることができチャンスも作った。
これがヒホンのよかった点。
強豪相手にただ、守るだけでは、ただただ体力を消耗するだけで、いつかは綻びが出てくるんだが、味方が攻撃の時間を作ることで、守備陣も休む時間ができる。
これがあったから、最後までしっかり戦うことができた。
ただ、この守備も今のマドリーには通用せず。
ファーへのアーリークロスをベンゼマのフィジカルに打ち破られ、決定的なカベッサ。
なんとかJ・パブロは、これをセーブしたが、ここにイグアインが詰めてた。
この1点が勝負を決めることに。
中の守備は問題なかったんだが、ベンゼマがピッチに入って、マドリーが4-4-2に布陣に変更してきたとき、うまくこれに対応できず。
それでも、今のマドリーを1点に押さえ、かなり苦しめることができたことを考えれば、収穫の多かった試合だろう。
これをフエラでもやることができれば、もっと上の順位に行けるだろうし、課題はそこ。
チーム全体を見て、バランスの取れたチームだし、選手層も悪くない。
ノボの加入が大きいし、D・カストロも切れてるし、サンゴイもトップで及第点の働き。
リーガをおもしろくしてくれる存在だし、ヒホンには期待していいかも。
マドリーは、ここ数試合の中で、一番苦しんだ試合展開になった。
大量点を期待できる試合だったんだろうが、ここまでうまく守られると、どのチームも苦しむだろう。
それでも、点が欲しい状況では、それにあったシステム変更ができてたし、ここにマドリーの強さが伺えた。
サイド攻撃を諦め、中での勝負に切り替え、ここまであまり見られなかったイグアイン、ベンゼマの2トップに。
この交代劇が全て。
イグアインひとりだと、グレゴリー、ボティアのCBコンビを打ち砕けずにいたが、ベンゼマが入ることで、ここを攻略。
ベンゼマが左に流れるケースもあり、そうなると、中にC・ロナウドが入ってくる。
サイドに廻ったエジルの影が薄くはなるが、それでも、ここにボールが収まると、DFを引き付けることができる。
この理にかなった交代ができるのも、しっかりした補強ができ、モウリーニョのやりたいサッカーがチームに浸透してるから。
ヒホンのビッグチャンスもカシージャスが全て防いでくれたし、ここまで安定してたDF陣に多少の気の緩みと疲れが見られたが、最後の砦が働けば失点はしない。
クラシコ前にバルサより下には行きたくないだろうし、この試合を取れたことは大きい。
バルサの調子がうなぎ登りだし、いい状態でもクラシコが見られそう。
ミッドウイークの代表戦、次節のリーガ、CLの後のクラシコ。
どちらが、いいコンディションで望むことができるか。
 

スコア
0-1

<得点者> 
R・マドリー   イグアイン         

~愛丸's MVP~
カシージャス(1点を先制した直後の大ピンチをビッグセーブで防いだ。あのバラルのカベッサが決まってれば、この勝ち点3はなかった。さすが聖カシージャス)

インテル-ACミラン

2010-11-15 09:38:20 | セリエA
観戦日 11/15(月)       

愛丸’s チェック
両チーム、ベストの布陣で戦えないデルビー。
インテルは守備陣にケガ人が続出。
サムエル、マイコンが出場できず、マテラッツィ、コルドバが先発。
J・セーザルもいなくて、代わりはカステラッツィ。
カンビアッソも体調が整わず、この試合に間に合ってない。
それに加え、ホームで勝てない状況が続いてるし、順位も4位まで後退し、ここ数年のデルビーとは趣が変わってきてる。
ミランは逆に攻撃陣が揃ってない。
前節、パト、ピッポがケガで離脱し、ここにきてホナウジーニョもスタメンで起用されてない。
ピルロもコンディション不良で、ズラタン頼みの攻撃になるのは間違いない。
守備陣が急造のチームか、攻撃陣が揃ってないチームか、果たしてこのデルビーはどのような結果に。

インテルは、またしても、ホームで結果を残せなかった。
ここまではなんとかドローで勝ち点1だけは取ることができてたんだが、宿敵相手に1点も取れず、久しぶりの敗戦。
とにかく、立ち上がりというか、試合の入り方が悪かった。
ベニテスはあまりにもミランを意識しすぎて、攻撃はD・ミリート、エトーの2トップ頼み。
スネイデルもスタメンだったが、最近は中盤の守備陣の選手層の薄さからいつもよりも下がり目でのプレーが多い。
この試合では、レジスタにスタンコビッチ、右にサネッティ、左にオビと、これまで通りトレクァルティスタの位置でプレーできてたんだが、オビとスタンコビッチが下にいては守備が心もとない。
それを気にしたようなプレーが多かった。
そのため、2トップと中盤の間が間延びしてしまった。
2トップも昨シーズンみたいなコンビも見られず、開幕からインテルを支えてきたエトーも左に張り付いてのプレーに終始。
この嫌な流れを変えることになったのが、オビのケガ。
まさにケガの巧妙とはこのこと。
ここで、ベニテスはコウチーニョを投入し、ここまで機能不全に陥ってた右サイドを活性化することができた。
もし、オビが元気なままだったら、ずっとこんな展開が続いてただろう。
この交代劇からインテルが終始主導権を握ってミランを追う形になったが、主導権を握れただけで、点は最後まで奪えず。
後半、アバーテが2枚目のジャッロで退場になり、数的優位な状況から超攻撃的な布陣でミランに襲い掛かったが、ミランの集中した守備陣を崩せず。
コウチーニョを入れたまでは選手交代もよかったんだが、D・ミリートに代えてパンデフ、マテラッツィに代えてビアビアニーと攻撃の人数を増やすだけでは、うまく機能するまではいかなかった。
前線の攻撃の枚数を増やせば、誰かがなんとかしてくれるって感じではあるが、スペースがなくなり、エトーが全く活きてこなかった。
せっかく中央でプレーさせても、前に出るプレーができないし、ここはラファの采配ミスだろう。
カンビアッソもコンディション不良とは言え、ベンチにいたし、一度はピッチに出る準備もできてたから、ここはビアビアニーよりも中盤のクオリティを高めることが正解だったか。
ここまでの試合を見る限り、昨シーズンまでのインテルと変わってきたのは、間違いなく監督の差からだろう。
この状態が続くようだと、インテルのスクデットが考えづらい。
ミランは立ち上がりのズラタンのリゴーレの1点を最後まで守り通すことができた。
攻撃陣が揃わない厳しい状況だが、ズラタンがいてくれれば、こうやって結果を出してくれる。
自分での仕掛けからファールをもらい、そのリゴーレをきっちり決める。
数的不利になっても、この試合でもミランの守備を崩すのはそう簡単なことではなかった。
あれだけ、守備的な選手が最後まで集中してれば、どのチームでも点を奪うことは難しいだろう。
ネスタ、T・シウバは文字通り壁になってたし、アンブロジーニ、フラミニのインコトリスタふたりも中盤で激しい守備でチームを救った。
ガットゥーゾが早い段階でジャッロをもらわなければ、この男も守備で貢献できただろうし、アッレグリのやりたいサッカーがしっかりできてた。
これぞイタリアのチームという戦いができてたし、デルビーってことで、気持ちもそれに加わった。
守備陣がベストの状態だったら、負けないサッカーはやれるわけで、その分、このデルビーに優位に働いたか。
選手交代も理にかなったものだったし、アバーテの退場というアクシデントにもうまく対応。
これもフラミニがいてくれたおかげだろう。
選手を入れ替えるまでは、この男が右のSBをカバーしてくれたし、時間が押し迫った中、前線で疲労困憊だったズラタンを助けたのもこの男。
フラミニはこれから使われる時間が多くなるだろう。
この勝利で、ミランは首位の足固めもできたし、今シーズンはミランがこのカンピオナートを引っ張っていきそう。
 

スコア
1-0

<得点者> 
ACミラン   イブラヒモビッチ         

~愛丸's MVP~
フラミニ(ここ数試合先発で起用され、しっかり結果を残せてる。この試合も最後まで足は止まらなかったし、攻守でチームを支えることができた)