愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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バルセロナ-インテルナシオナウ(アウディカップ)

2011-07-27 10:57:50 | その他
観戦日 7/27(水)       

愛丸’s チェック
毎年恒例になってきたアリアンツアレーナで行われるトーナメント。
今年はバイエルン、ミラン、バルサ、インテルナシオナウが出場。
2日間での特殊なトーナメントでレギュレーションがちょっと複雑。
選手交代は3回までというもの。
この試合が、SFで、勝った方が明日の決勝へ、負ければ3位決定戦へ回ることに。
バルサは、コパ・アメリカ組は休養中で、ヨーロッパに残ってたメンバーとBの選手が主体。
明日も試合があるし、主力を全部は使ってこないはず。
まだ開幕まで1ヶ月あるし、そこまで仕上がってないだろう。
インテルナシオナウはコパ・アメリカの影響で、カンピオナットは中断中。
チームとしての完成度はバルサよりも上だが、ここまでの遠征で、果たしてコンディションはどうか。

バルサは、前半に試合を決めてしまおうと、イニエスタ、S・ケイタ、ブスケツ、アフェライとレギュラークラスを投入。
やっぱり、バルサはバルサで、誰が出場しても質の高いサッカーを展開してくれる。
インテルナシオナウが押し込まれっぱなしで、なかなか攻撃に転じることができなかった。
このメンバーでこれだけのサッカーができるんだから、果たして、ベストの布陣だったら、どこまでやれるのか。
ただ、メッシにしろ、D・アウベスにしろ、かなり疲労してるだろうし、ここで、開幕からの数試合、この代わりが務まるような選手をペップはここで見極めたいだろう。
メッシの代役なんて、世界を探してもどこにもいないはずで、それならば、トリデンテの仕組みをいじってくるはず。
この試合、トップで先発したのがソリアーノという選手だったが、Bではそれなりに活躍してる選手らしい。
メッシと全く違ったタイプで典型的なCFタイプだった。
このタイプがこのシステムでどう活きてくるかじっくり見させてもらったが、トップチームではやはりちょっと浮いた感じに。
アフェライなんかとの絡みも少なかったし、まだまだBで頑張るか、それとも、こういうタイプを欲してるチームへ移籍するか。
このままバルサのトップへ昇格ってのは難しいかも。
中盤で、異彩を放ったのが、T・アルカンタラ。
昨シーズンの後半は、よく試合に使われてたが、そのときよりもかなり状態が良さそう。
それにテクニックも上達してる感じが。
チャビ、イニエスタに比べると、2ランクぐらい落ちてしまうのは仕方ないが、このふたりにない、前線への飛び出しってのが、この試合では効果的だった。
前の空いたスペースを見つけるのがうまいし、あのふたりと同じでは先が見えてるから、こういった武器を身に付けることはいいこと。
あのトリデンテがそろい踏みしても、この動きは重要になってくるし、意外と、この男が重宝されることになるかも。
パスの能力も高いものを持ち合わせてるし、バルサの血が流れてるわけで、トップチーム定着からレギュラー獲得が今シーズンの目標か。
イニエスタをサイドでひとつ前に上げて、チャビとこのT・アルカンタラが中盤でコンビを組むって試合も多くなるかも。
後半は、明日に向けてかB主体のメンバー構成になり、あのバルサのサッカーから遠く離れてしまったが、それでもセグンダで3位になったチーム。
ピントのミスで失点をしてしまったが、インテルナシオナウと互角に渡り合えるだけの力は持ってる。
インテルナシオナウは、この試合をただの親善試合とは捉えてなかったみたい。
激しく当たりにいってたし、得点シーンではかなりの喜びよう。
ダレッサンドロはほぼフルタイムの出場だったし、カンピオナット再開に向けてってことではなく、バルサを叩くって気持ちが伝わってきた。
クラブW杯では勝利したこともあるが、その頃のバルサとは、全く違ったチーム。
これだけのチームとそうそう戦うことはできないだろうから、ここまで本気になる気持ちもわかる。
2度リードされながらも追いついたし、PK戦での敗戦になったが、この経験はいいものになったはず。
まだカンピオナットでリベルタ圏内に入れてない状況だし、ここでの自信で、今後、もっと上に上がっていけるだろう。
ダレッサンドロも要所でいいパスを供給できてたし、チンガもカウンターからはいい仕掛けができてた。
ただ、相手がバルサだったし、どれだけの力を発揮できてたかわからないが、サンパウロ、リオ勢で占めてる4位以内に、南部のチームが風穴を開けれるか。
ガウーショ魂をここで見れたのはよかった。


スコア
2-2(PK4-2)
<得点者> 
バルセロナ     T・アルカンタラ、ジョナタン
インテルナシオナウ ネイ、ダミアン              

~愛丸's MVP~
T・アルカンタラ(昨シーズンの後半戦からそう時間が経ってるわけではないが、格段と成長してる。まだあのふたりのは及ばないが確実に近づいてるのは確か。このまま成長していくと、第二のチャビ、イニエスタに)

ウルグアイ-パラグアイ(コパ・アメリカ FINAL)

2011-07-26 00:33:44 | 各国代表戦
観戦日 7/25(月)       

愛丸’s チェック
南米の3位、4位のチームであろうチームが、今年のコパ・アメリカのフィナルに進出してきた。
ウルグアイは、アルゼンチンを決勝トーナメントの初戦で破り、その勢いでここまで進出。
W杯で南米最上位の意地を見せることはできた。
が、あのトリデンテはカバーニの怪我で解体され、期待のロデイロも使われず、やっぱり守備に重点を置いてのカウンター狙い。
これがこのチームに一番フィットしてるんだろう。
パラグアイは、ウルグアイよりも守備的なチーム。
このフィナルに進出してはきたが、90分での勝利はここまで一度もない。
ブラジルを葬ったとは言え、PKでの勝利だし、果たして、こんなチームが優勝していいものかどうか・・・。
守備的なフィナルになるのは間違いない。

ウルグアイは、試合の入り方に成功した。
パラグアイが超守備的にきたことをいいことに、ポゼッシオンを高め、相手に主導権を握らせない試合運びができた。
それもスアレス、フォルランの2トップがしっかり機能したから。
スアレスがトップ目で、フォルランが引いてボールを受けるシーンが多く、この縦関係の2トップが、この試合は有効だった。
最初から最後まで、この縦関係ではなく、サイドにスアレスが流れると、フォルランがトップに位置に上がってくるという連携もしっかり取れてた。
カバーニを含めたトリデンテがこのチームの売りだと思ってたが、なんだかんだ言っても、やっぱりウルグアイは、この2トップがしっくりくる。
スアレスもフォルランも得点を決め、パラグアイを寄せ付けない完勝だった。
こういう試合をこの大会の初めから見せてくれれば、ウルグアイももっと魅力的に勝てたはずだが、エンジンが掛かるのが遅すぎた。
でも、この大会、最多の優勝を決めることができたし、終わりよければ全てよしってことだろう。
なかなか点が取れず、苦しんでたフォルランもドブレーテを決めて見せたし、さすがフォルランと言うしかない。
アトレチコであれだけ不遇の時間を過ごしたエースも、この大事な舞台でも結果を残してみせる。
状態自体が悪い感じではなかったし、下がり目でのプレーが多かったから、得点が生まれなかっただけ。
たしかに、決定機を外す場面もあったが、この大事な試合で2発叩き込んだんだから、これはこれで良しと言えるだろう。
2トップの活躍がこの勝利を読呼び込んだのは間違いないんだが、それ以上にドブレピボーテの活躍が目立った。
D・ペレスはSFがサスペンシンで出場できず、この試合に全てを賭けてた感じ。
前半にタルヘタ・アマリージャを頂戴し、後半にはベンチに引っ込んだが、ピッチにいたときの存在感はかなりのものだった。
それ以上に輝いたのがアレバロ。
フィルター役としての振る舞いも見事だったが、高い位置から狙ってるボールカットが、この試合はかなり有効だった。
パラグアイを意気消沈させた2点目は、この男が、相手陣内でボール奪取に成功したから。
ここから出したフォルランへのパスも落ち着いたものだったし、ウルグアイの戴冠は、この男がもたらしたものといってもいいはず。
D・ロペスほどのファイターではないが、それでも、守備での貢献度は高かったし、このチームの影のMVPだろう。
パラグアイの時間になっても、守備が崩壊することなく、カウンターから何度もチャンスも演出したし、ウルグアイはやりたいサッカーに徹して、このフィナルを制した。
パラグアイは、監督もベンチに入れない状況だったが、それにしても、あまりにも守備を意識しすぎ。
エスティガリビアを使わず、挙句の果てにバリオスもベンチスタート。
サンタクルスが故障で使えないし、これなら、ここまで異彩を放ったエスティガリビアは先発起用すべきだった。
パラグアイにこんなタイプのアタッカーはこれまで存在してなかったし、もっとこの男に頼ってもよかったはず。
大事なフィナルだし、まずは失点しないことを念頭に置くのもいいが、ここまで90分で勝ちきれてないチームがまずやることは点を取ること。
ここもPKまで持ち込めばって気持ちもあったんだろうが、この段階で勝負は決してる。
ウルグアイよりも点を取って勝つって意気込みがないと・・・。
それが全く伝わってこなかった。
いい選手が登場し、違ったパラグアイの攻撃が魅せれる大会だったが、やっぱり基本は守備。
お国柄そうなっても仕方なんだが、これだったら、パラグアイの先は見えてる。
W杯も参加することに意義があるって感じになってしまうし、もうひとつ上の段階にいくには、エスティガリビアみたいな選手を重宝しないと。
この男が先発起用されてたら、左サイドが活発化しただろうし、そこまでウルグアイにやられることもなかったはず。
エンパテのみでここまで勝ち残るようだと、最後は神様に見放されてしまう。


スコア
3-0
<得点者> 
ウルグアイ   スアレス、フォルラン×2              

~愛丸's MVP~
アレバロ(ピボーテとして中盤の守備でも魂のこもった守備を展開し、攻撃にもしっかり顔を出す。高い位置でのボール奪取を狙う姿はまさにハンター。この男のひたむきな努力がこの結果を生んだ)

ベネズエラ-ペルー(コパ・アメリカ 3位決定戦)

2011-07-24 17:04:56 | 各国代表戦
観戦日 7/24(日)       

愛丸’s チェック
この両チームの3位決定戦をい誰が予想しただろうか。
どちらもグループで敗退するであろうと思われたチームが、SFもあわやの展開を見せ、惜しくも破れはしたが、この大会を象徴するようなカードに。
ベネズエラはチーム全体のバランスがよく、攻撃陣もいろんなタイプがいて、うまく連携が取れて攻撃ができてる。
高い位置からのプレスで相手にうまく攻撃をさせない守備も評価できるし、このまま3位を決めてもおかしくないチーム。
ペルーも堅い守備で安定感がある。
攻撃ではゲレーロに頼る面があるが、このエースが仕事をしてくれれば、相手を上回ることができそう。
守備が崩れることもないだろうし、熱くなりすぎなかったら、いい試合ができる。

ベネズエラは、退場者を出してしまったのが全てだった。
それに、この試合でも、攻撃陣をフルで先発させず。
3位を本気で狙いにいっての、ロンドン、アランゴ外しだったかどうかわからないが、このふたりを投入してリズムがよくなったことを考えると・・・。
11人で戦える状況で、ベストの布陣を組んでれば、この結果にはならなかっただろう。
国として、ここまで上位に食い込んだ経験もなく、全てが未知の領域だったが、それでも、堂々と戦ったことは評価できる。
終了間際の立て続けの失点も、点を奪いにいってのものだったし、これは仕方ない。
ただ、ここまでいい守備でチームを引っ張ってきたビスカロンドは、ちょっと集中を欠いてしまったか。
ゲレーロがうまかったこともあるが、それでも、あの守備はちょっと軽かった。
まだ、ATも残ってたし、1点のビハインドだったら、あの攻撃陣がなんとかしてくれたかもしれん。
すぎたことだから全てが結果論になってしまうが、あの場面での失点を防でれば、もしかしたらの展開が待ち受けてたかも。
それにしても、やっぱりアランゴ、ロンドンは流れを変えてくれる。
ミクーが前線を引っ張ってはいたが、これに、このふたりが絡んだ攻撃の方が相手に与える驚異は倍以上に。
マルドナードもトップ下というか自由に動いてチャンスメイクができてたが、このふたりをうまくマークしてれば、そう怖い攻撃にならない。
それなら、あの2枚が必要。
このカルテットは、パラグアイ戦で、見事な攻撃を展開してくれたし、もっとこの見事な攻撃を見てみたかった。
追い上げムードを作った、アランゴのゴールもロンドンが起点になって繋いだボールを右から見事に左にパスが出て決めたもので、いいゴールだった。
前半からこれが見れてたから、追いかける展開になって、退場者を出すこともなかっただろう。
この攻撃陣が、W杯の予選でもこの活躍ができれば、本大会出場も見えてくる。
まだ一度もあの舞台に立ったことがないチームが、ブラジル大会で歴史を作るかもしれん。
もう野球だけの国とは誰も思ってないだろう。
南米のお荷物が、4位にはなれない。
ペルーは、キリン杯で来日したときは、まさかここまでやれるとは思ってもなかった。
あのときは、トップにファルファンを起用し、かなり厳しいチーム状況だったが、この堅い守備は、しっかり披露できてた。
日本、チェコ相手に1点も取られてないわけで、ここでの無失点試合ってのが自信に繋がったのかもしれん。
この試合も攻撃はゲレーロとチロケに委ね、守備に重点を置く試合っぷり。
これで、ここまで結果を残してきた。
3位決定という大きな舞台でも、自分たちのサッカーを貫くことができた。
余所行きのサッカーをしたら、やるべきことが見えてこないこともあるが、ペルーは、そうじゃなかった。
自分たちの武器が何たるかしっかりわかって戦ってる。
相手をこの守備からイライラさせ、退場者を出させ、これでかなり優位に戦うことができた。
それに、堅い守備で失点を防いでるチームを救うかのようにゲレーロが爆発した。
ここってシーンで決めることもできるし、アシストもできるこのような男をエースと呼ぶんだろう。
先制シーンではマークにきた選手の股を抜く見事なラストパス。
追加点から、試合を決める3点目、4点目は自分で決めてみせた。
ここでのハットトリックでなんと得点ランクのトップに。
スアレスが2点差で追う展開だが、フィナルで、そう大暴れはできないだろう。
守備が中心のチームにおいて、このチームから得点王が出るとは・・・。
いかにゲレーロのできがすばらしかったかがわかる。
ピサーロ、ファルファンがケガで離脱し、この男にかかるものがかなり大きくなったが、大きなプレッシャーもかかってない感じで、自分の仕事を全うした。
11大会ぶりの3位でペルーもこの結果から自信をもってW杯予選に挑むことができるだろう。


スコア
1-4
<得点者> 
ベネズエラ   アランゴ
ペルー     チロケ、ゲレーロ×3              

~愛丸's MVP~
ゲレーロ(エースがエースとしての仕事をやり遂げ、チームを3位へ導いた。この男の得点がこの順位にチームを押し上げたと言っても過言ではない。この舞台でのハットトリックは立派)

パラグアイ-ベネズエラ(コパ・アメリカ SF)

2011-07-21 23:49:10 | 各国代表戦
観戦日 7/21(木)       

愛丸’s チェック
グループリーグの最終戦で対戦したこのカード。
この大会、ベストゲームと言える試合をやってのけた両チームの戦い。
パラグアイのあの苦い思い出がしっかり残ってるだろう。
後半の終了間際に2失点を喫してのエンパテ。
ベネズエラを舐めてかかれないのは、あの試合で重々承知してるはず。
だから、この試合で、どうベネズエラに挑むのか。
力関係ではパラグアイに分があるし、その点をしっかりわかってれば、消極的なサッカーにはならないはず。
ベネズエラは、いい状態でこの試合に挑める。
初のベスト4だし、失うものは何もない。
チャレンジャーとしての気持ちは変わらないだろうし、ここも一発あっておかしくない。
今、一番勢いに乗ってるチームかも。

パラグアイは、この試合、なりふり構わずきた。
と言っても、攻撃的に攻めに転じるのではなく、ここまでパラグアイでひとり攻撃でアクセントになってたエスティガリビアを先発から外し、守備的布陣で挑んできた。
これはベネズエラの怖さがわかってるからで、SFという舞台がそうさせたのかも。
ただ、ここまでしてこの試合に望むべきだったか。
たしかに、失点もせず、PKで勝利を手にすることはできたが、これが先に繋がるとはとても思えない。
このコパ・アメリカを見てて、現在、南米のサッカーはかなり力が落ちてる。
ヨーロッパがあれだけのレベルのサッカーができてるのに、南米はまだ個人に頼るサッカーが主流。
このままだと、アフリカ、北中米、アジアにも並ばれてもおかしくない。
そんな中、パラグアイは守備に重点を置きつつも、ヨーロッパ的な組織だった攻撃もできるし、ここはあんながちがちに守備にこだわるサッカーはしてもらいたくなかった。
それもここまでの布陣をいじってまで、守備にこだわるなんて・・・。
ただ、結果だけを考えたら、これはこれでいいのかも。
いつだかのイタリアがそうだったみたいに、失点しなければ、負けることはないっていうカテナチオに通ずる考え。
これが時代遅れであることはパラグアイの選手も監督もコーチ陣もわかってるはずだが、それでも、タイトルに賭ける意気込みが強いから、あえてこれを選択したんだろう。
ピンチを迎える場面もあったが、今、乗りに乗ってるビジャールがいるし、そこは、この試合もしっかり仕事をしてくれた。
後半、試合を決めるつもりだったのか、サンタクルスもエスティガリビアも投入したが、この選手たちが、途中で流れを変えることもなかった。
先発で起用されてなんぼの選手だし、こういう使われ方に慣れてないんだろう。
ここで結果を出したパラグアイだし、フィナルも守備的に振舞って、失点をしないサッカーに徹するはず。
ブラジルにはこの戦い方で勝利したことは意義があることだが、ベネズエラにもこれで果たして満足なんだろうか・・・。
タイトルを取れれば、これが正解って言えるが、もしウルグアイに負けるようなことになれば、この勝利は全く先につながらない。
ブラジルに勝利したチームだし、W杯でも優勝を狙うようなチームにならないといけないわけで、サッカーとは点を取ってなんぼのスポーツ。
時代の波に逆らってるチームが、これから世界を舞台に結果を残すとは思えない。
ベネズエラは、パラグアイと違って、今まで通り、自分たちのサッカーを貫いた。
高い位置からのプレスで相手を追い込み、ボールを奪ったらショートカウンターからスピードに乗った攻撃で相手のゴールに迫る。
チームとしての共通認識はパラグアイよりも上だった。
ただ、いい攻撃ができても、不可解な判定に泣かされたり、ビジャールの好守にあったりで、運に見放された。
この運のなさがPK戦にも出て、惜しくもここで敗戦。
ここまでベネズエラが与えたインパクトはかなりのもので、もう野球だけの国とは思われないだろう。
アランゴを中心にした攻撃陣は試合を重ねるごとに機能してきたし、守備でもビスカロンドを中心によくまとまってた。
このチームを中心に、これからW杯の予選を戦うことができれば、念願の本大会出場も見えてくる。
カーサでパラグアイとやれれば、間違いなく勝てるだろうし、この試合も勝ってもらってフィナルに進んでもらいたかった。
やるべきサッカーをして勝つのが理想だが、結果が全てだし、パラグアイが勝ち上がったのは、負けないサッカーに徹したから。
これでフィナルはウルグアイとパラグアイが対戦することになったが、どちらも守備を起点にしたチーム。
ただ、攻撃陣で勝るウルグアイが多少有利か。
ここまで、この大会は下馬評の高いチームが負けてることが多く、フィナルもどうなることやら・・・。


スコア
0-0(PK5-3)
<得点者> 
 なし              

~愛丸's MVP~
ビジャール(この試合でもビッグセーブでチームを救った。PK戦でも強さを証明したし、この男がこのパフォーマンスを続ければ、そうそう失点はしないだろう。あれだけ守備的に振舞っても、まだGKが目立ってるようだと・・・)

ペルー-ウルグアイ(コパ・アメリカ SF)

2011-07-20 21:48:12 | 各国代表戦
観戦日 7/20(水)       

愛丸’s チェック
まさかのこの準決勝のカード。
トーメントの組み合わせが決まったときは、ここはコロンビアとアルゼンチンが戦うものだと思ってた。
それが、この番狂わせ。
逆の山もそうだが、この大会は波乱続き。
守備に力を入れてるチームが残ってるし、それに運も持ってるチームが勝ち上がってる。
ペルーは主力を欠く苦しい状況だったが、ここまで上がってきた。
日本でやったとき、このチームがここまで来るとは想像もしなかった。
それが、ベスト4だし、サッカーは何が起こるからわからない。
ウルグアイもグループの戦い方を見てれば、W杯がまぐれじゃないかって思われる出来。
ペルーとも対戦したが、そのときはいいところなくエンパテ。
果たして、ここはどうなるか・・・。

ペルーはウルグアイ相手にやるべきことはしっかりやらたと思う。
このレベルのチームがW杯でベスト4に入るチームと互角に渡り合ったんだから、立派なもんだろう。
ただ、力はやっぱりウルグアイが上だった。
ペルーはゲレーロよりもバルガスを抑えるべきと、後半からコルテスがバルガスをマンマーク。
これが功を奏し、バルガスはイライラが募って、厳しく後ろからきたコルテスにひじ打ちを食らわして一発ロハ。
ビハインドの状況で、ペルーのエースがいなくなっては、ここからどうしようもできなかった。
ファルファン、ピサーロがいたら、まだ状況も違ったんだろうが、このふたりは、この大会にははなっからいない。
いない選手に頼っても仕方ないし、ここまでこれただけ満足だろう。
ただ、この試合でのスタメンを見たら、取るより取られないサッカーを選択。
これが今のペルーにやれることだろう。
ケガをしてたかもしれんが、チケロの突破力は魅力的だし、右サイドで違いを生み出せてたバジョンも攻撃ではアクセントになれる存在だった。
それをこの試合では起用しなったってことは、攻撃よりも守備を重視した証拠。
バルガスをトップ下的に起用し、FW登録のアドビンンクラも攻撃よりも守備での奔走が目立った。
前半はこれがうまくはまったが、フォルランのミドルからスアレスの詰めで失点をしてしまい、プランが変わったのはたしか。
引いて守ることはできてたが、あのミドルの対応がいまいち。
ウルグアイはこれをやれるだけの力を持った個人がいる。
引いた相手にはミドルが有効的というよく言われてる定石をウルグアイが実践してみせた。
あのミドルも、ミスから奪われたものだし、安全第一にクリアをしてれば、あの失点もなかったはず。
後からはいろいろ言えるが、カウンターを狙うチームとしたら、自陣で奪ったボールを丁寧に前に繋ぎたかっただろうし、あの選択が全て間違いとも言い難い。
ペルーはまだ3位決定戦も戦えるし、W杯予選に向けて、真剣勝負は数多くこなした方がいい。
3位でも立派な順位だし、ここはまだ諦めずに本気で戦ってもらいたい。
ウルグアイは、前半を見てると、また点が取れないんじゃないかって思わせる試合運びだった。
相手がペルーでもアルゼンチン戦で結果を残した布陣で挑み、こちらも守備を意識した戦いに。
一発勝負で、これに勝てばフィナルってことを考えたら、まずは失点しないことを考えるだろう。
これがウルグアイだし、何も文句は言わない。
ただ、力関係を考えたら、ペルーよりも上だし、ここはカウンター狙いではなく、力でペルーを圧倒してもらいたかった。
それができるメンバーを抱えてるし、タバレスもいい加減攻撃に重点を置くサッカーも手にしてもらいたい。
カバーニがケガでトリデンテを解体したが、そこはトップ下にロデイロを置く4-3-1-2でもいいし、フィナルは攻撃的なウルグアイに期待。
守備はもう文句無く南米一と言ってもいいし、中盤まで守備意識を高めなくてもいいはず。
カウンターからの追加点がウルグアイの真骨頂と言えばそれまでだが、相手は格下のチーム。
魅せて取ることもできる陣容だし、フィナルではそれに期待する。
ここまで守備的なチームが結果を残してきてるが、そろそろ南米的な攻撃で魅せてくれる試合を拝見したいものだ。
それができるのは、もうウルグアイだけだし、ここで、攻撃に出てタイトルを取ることができれば、もっとチーム状態もアップするはず。
スアレスが2ゴールし、残すはフォルランのゴールだけ。
ミドルはいいものを見せてくれてるし、FKのチームの武器になってる。
大事なフィナルでこの男に得点が生まれれば、久しぶりのタイトル獲得も見えてくる。


スコア
0-2
<得点者> 
ウルグアイ   スアレス×2              

~愛丸's MVP~
コルテス(バルガスに密着マークを敢行し、それで、バルガスを退場に追い込むことに成功。これだけでなく、バルガスの良さを完璧に封じたし、この男の貢献度はかなり高い。ペルーの生命線を断ったkとでこの試合をものにした)

チリ-ベネズエラ(コパ・アメリカ QF)

2011-07-19 23:00:05 | 各国代表戦
観戦日 7/19(火)       

愛丸’s チェック
チリにとって、アルゼンチン、ブラジルがいなくなったことで、この大会でタイトルを奪うビッグチャンスが訪れた。
今、攻守において、一番安定してるチームかも。
グループの最終戦では主力を休ませることもできたし、ここは万全の体制でこの試合に挑める。
ここを勝っても次はパラグアイだし、気持ちに余裕が出たはず。
これが慢心にならなければ、間違いなく次のステージに進むことができる。
ベネズエラは前回大会が自国開催で、ベスト8には進出できたが、他国での開催で、ここまできたのは初。
さらにその上はまだ未知の世界。
劇的なエンパテ劇で勢いはついてるし、その勢いでここも突破して、歴史を作りたいところ。
ただ、相手は、この大会で一番状態がいいチーム。
一発勝負だし、今までのようにはいかないかも。

チリもアルゼンチン、ブラジル同様に下馬評を覆す結果に。
コロンビアも同様だし、このQF、有利と見られたチームが全て負ける結果になってしまった。
それだけ南米の底上げがされてるってことか。
もう、2強が牛耳る大陸ではなくなったってこと。
この2強を脅かす一番手と見なされてたチリが、ここでまさか負けてしまうとは・・・。
それも野球で名を馳せてる国に。
ボールを支配し、主導権を握ってたのはチリだった。
それがどうしてこのような結果になってしまったのか。
他の敗れたチーム同様、フィニッシュでの場面でつきがなかった。
クロスバーに嫌われたり、GKの正面だったり、いつもなら決まってたシュートがことごとく決まらなかった。
どのチームもそうだったから、どこかに原因があるはず。
相手を舐めてるから決まらなかったってことはないだろう。
ただ、いつでも決めれるって慢心はどこかにあったかもしれん。
ここまで試合の主導権を握ってたら、いつかはって気持ちが芽生えるのもわかる。
ただ、これまで、いろんなアップセットを見てきてるわけで、自分たちは同じつては踏まないって気持ちもあったはず。
それがどうも伺えなかった。
これが南米気質なのかも。
自分たちは大丈夫って気持ちが強くなる気がする。
俺が俺がってチームではなかったが、ベネズエラの高い位置からのプレスにかなり手こずってたし、これを打開する術は持ち合わせてたはず。
どうしてそれを発揮できなかったのか。
ベネズエラに疲労が伺え、中盤が間延びしてしてきてから、いつものチリの攻撃が見られたが、これをもっと早い段階で見せてもらいたかった。
イスラのオーバーラップも少なかったし、ボセジュールのいない左サイドの攻撃は最後までぴんとこず。
後半、バルディビアを投入し、攻撃が活性化したが、前半からというか、スタメンでこの男は起用してもらいたかった。
コンディションに不安があるのかもしてんが、先を見据える必要はどこにもない。
ノックアウトのトーナメントだし、ひとつひとつが大事なはず。
この選手起用にも、どこか相手を舐めてた部分が伺えた。
たしかにベネズエラは格下だろうが、ここまでのパフォーマンスを見てると、もう今までのベネズエラではない。
実際、かなり押し込まれてピンチになる場面も多かったし、セットプレーから2発を献上。
負けてしまっては何も言い訳はできない。
あれだけのメンバーをそろえ、あのサッカーができるのに、どうして、この試合で、いつものプレーができなかったのか。
もっとA・サンチェスを見たかったし、バルディビアのプレーも堪能したかった。
このQF、ほんとに、今後も見たいチームが全て消えていってしまった・・・。
ベネズエラは休んだ主力がしっかり仕事した。
アランゴもマルドナードもいいプレーを披露。
攻撃というか、高い位置からの守備をする気持ちがチリを苦しめた。
さすがに最後はバテてしまったが、それでも、早い時間に失点せず、先制点を奪えたのは、このプレスがあったから。
これは今後も相手にとって驚異になるはず。
SFはパラグアイが相手で、リアクションサッカーを得意としてるチームだから、やりやすいはず。
それに、あの劇的なエンパテ劇をやってのけた相手。
このままベネズエラが南米の頂点に立ってもおかしくない。
できれば、ミクーよりもロンドンが1トップには向いてるし、マルドナードとの互換性も高いはず。
リーガでの実績もロンドンの方が上だし、もっとこの男が見てみたい。
この試合でもベガがしっかり活躍し、チリを1失点に抑えた。
今、この男には何かが降りてきてる。
ビジャールかベガか、どっちかってぐらい。
チリのシュートがことごとくベガの正面をついたのも、ただ、運がいいだけではないだろう。
攻撃陣の守備での奮闘、ベガの神通力がこのまま維持されれば、ひょっとするとひょっとするかも。


スコア
1-2
<得点者> 
チリ     スアソ
ベネズエラ  ビスカロンド、シシェロ              

~愛丸's MVP~
ベガ(またしてもこの男の力が勝利を引き寄せた。グループ最終戦では最後の最後にCKからのカベッサでアシストし、この試合は、自分の仕事で魅せることができた。クロスバーも味方につけるし、乗りに乗ってる)

ブラジル-パラグアイ(コパ・アメリカ QF)

2011-07-18 23:37:07 | 各国代表戦
観戦日 7/18(月)       

愛丸’s チェック
最後に帳尻を合わせ、なんとかグループ首位通過を果たしたセレソン・ブラジレイラ。
それでも、大会前の評判にはほど遠い内容。
この決勝トーナメントの初戦はグループでも同居したパラグアイとの戦い。
守備的にくるチームをこのチームがどう崩すか。
メネゼスの手腕が問われる。
アルゼンチンが消えた今、強豪国の力を発揮するのはブラジルしかいない。
パラグイアのやることはひとつ。
とにかく、最後まで集中すること。
グループでのブラジル戦は勝ってもおかしくない内容だったし、最後の詰めさえ失敗しなければ。
自慢の守備でどこまで苦しめることができるかどうか・・・。

セレソン・ブラジレイラもアルゼンチンと同じ運命をたどることに。
なんと南米の2強が、決勝トーナメントの初戦で消えてしまった。
パラグアイにつきがあって、ブラジルが不運に見舞われたってのもあるが、ここはスカッと勝たないといけない試合だった。
まだチームが完成してないってエクスキューズもあるが、それでも、セレソンはセレソン。
パラグアイにPKで負ける事態を誰が予想しただろうか。
攻撃自体、そう悪いものではなかった。
ビジャールの好守が光ったこともあるが、それでも1点は奪えたはず。
ネイマールにもパトにもどれだけチャンスが訪れたことか。
決めるべき選手が決めないと、こんなことになってしまう。
マイコンもグループ最終戦ほどのインパクトはなかったし、ガンソもまだこれまでのセレソンの10番と比較すると小粒感は否めない。
これから、このチームをどう立て直していくか。
もっともっと自信を付けないといけない。
自国開催のW杯前に、この大会を制することが一番自信に繋がったはず。
それをアルゼンチンと同じ運命を辿っても・・・。
確かに、パラグアイの守備は安定してたし、ビジャールも大当たりだったが、それを崩せないメンバーではなかった。
先にも述べたが、不運な面はあったが、フィニッシュのシーンでの落ち着きと冷静さがあれば・・・。
ネイマールなんかはそれが売りの部分もあるはずだが、それが、やっぱりカナリア色のユニフォームを着ると変わってしまうのか。
ネイマールに点が生まれればチームも乗っていけたはず。
ただ、ネイマールが全て悪いってことではないし、ここで、この若者がどう転ぶか見てみたい。
ここでの不甲斐なさをバネに伸びていくか、それともこのまま沈んでしまうのか。
前者であることを強く望む。
120分戦ってゼロだったことは仕方ないにしても、ブラジルがPK戦でひとつも決めれなかった事実をどう受け止めればいいのか。
誰かしら決めるのがPK戦だが・・・。
ビジャールがセーブしたのはひとつだけ。
あとは枠に蹴ることもできてない。
エラーノはこの大会、チームの流れを断ち切るプレーが目立ったし、これが、この大事なPK戦でも出てしまった。
悪い流れは引き継がれるもので、最後まで、このまま何もできないままパラグアイに勝利をプレゼントすることに。
セレソンのキッカーたちは、足元の悪さを気にするシーンが多かったが、この条件はパラグアイも同じこと。
パラグアイは決める選手もいたわけで、これが言い訳にはならない。
もうこんなセレソンは見たくないし、コンフェデでは強いセレソンに戻ってもらいたい。
アルゼンチン同様、果たして、この監督がこのまま本大会まで指揮を執るのかどうか・・・。
パラグアイはしてやったりの試合になった。
格下が相手になると、どうしても自分たちの良さを出せずに苦しんだが、このレベルのチームが相手だったら、堅守を武器にいいサッカーを展開できる。
ウルグアイと似たチーム。
早いうちから守備的な交代をメインに始めからPKまでもつれ込む展開を願ってたのかも。
焦るブラジルをおもしろいようにかわしてたし、ここまでチームが変わるとも思わなかった。
ただ、ピンチの数は多かったし、ビジャールがいなかったら、果たしてどうなったか。
これから、また格下が相手になるし、どう戦うか楽しみ。
期待のバルディガリビアが左サイドで最高のプレーを発揮してくれることに期待。
この戦い方のも限界があるだろうし、タイトルを取るためには、攻撃に磨きをかけないといけない。
果たして、それを考えて戦うかどうか・・・。


スコア
0-0(PK 0-2)
<得点者> 
 なし              

~愛丸's MVP~
ビジャール(この大事な試合で、最高のセーブを披露。アップセットを演じる場合、GKのビックセーブは必要不可欠。このセーブを今後も続けることができれば、優勝も見えてくる)

アルゼンチン-ウルグアイ(コパ・アメリカ QF)

2011-07-17 21:30:02 | 各国代表戦
観戦日 7/17(日)       

愛丸’s チェック
優勝候補の筆頭に見られてたアルゼンチンが、まさかのグループ2位通過。
第3戦になんとかアルゼンチンらしさを見せつけたが、それまではどうも自国開催のプレッシャーに押しつぶされてた感じ。
ただ、それからは開放された感があるし、ここからほんとのアルゼンチンのサッカーを堪能できることだろう。
メッシがメッシでいてくれれば、ここでのタイトル奪取は自ずとついてくる。
ウルグアイもアルゼンチン同様、グループリーグはかなり苦しんだ。
ただ、こちらも最終節に結果を残し2位通過。
ただ、ここでの2位通過で、決勝トーナメントの初戦でアルゼンチンと対戦することに。
ウルグアイの力を発揮するには相手が強い方がいいし、逆にこれがいい結果を生むかも。

アルゼンチンは、前半からの数的優位を最後まで活かせなかった。
活かせなかった上に、後半、チームのカピタンであるマスケラーノがドブレで退場。
どうしてウルグアイにお付き合いしてしまったのか。
それも、チームをまとめるべき選手がこれでは示しがつかない。
もたもたしてる間に時間だけが経過してしまい、終わってもたら、PK戦での敗戦。
これはこの大会のアルゼンチンにとっては許されるものではない。
いくら周りのチームが力を付けてきてるとは言え、アルゼンチンはアルゼンチン。
ブラジル同様、もっと力の差を見せつけないといけなかった。
それが、快勝したのは、U-22が主体のコスタリカ戦だけだったし、なんとも不甲斐ない自国開催の大会になってしまった。
バチスタがチームをい作りあげてないのが、要因だが、それにしても、メッシに頼りすぎの感もあっや。
った。
これではチームとしての士気も高まらないし、もっと全体が連動して戦うサッカーを目指してもらいたかった。
救いはこれがコパ・アメリカだったってこと。
目標は世界一だし、これからブラジルW杯に向けて、いいチーム作りをしてもらいたい。
そのためにはまずは監督を見直すこと。
この試合は、グループリーグ最終戦で見せたメッシをトップには置かない4-3-3。
これ自体は今のアルゼンチンに一番フィットしてる。
先制され、それでもイグアインのゴールで追いつき、流れは一気にアルゼンチンに来た。
そこで数的優位な状況になり、ここで畳み掛けるべきだった。
その気持ちはあったんだろうが、ここでやっぱりメッシ頼みに。
メッシも数的優位な状況からか、個人での仕掛けが多くなり、あれだけコスタリカ戦でよかったスルーパスがほとんど見られなかった。
この試合でも、しっかりDFラインの裏を狙った攻撃ができてたら、ウルグアイのDF陣は打ち破れたかも。
アグエロが目立たなかったのは、そこだし、もっとイグアイン、アグエロが動いて、そこにメッシのパスって形が多くなればよかったんだが・・・。
ウルグアイの中盤はひとり欠けたままだったし、ここを突かない手はなし、もっとガゴも積極的に前でプレーすべきだった。
それか、速い段階でパストーレを投入すべき。
実際、パストーレはフィニッシュにも多く絡んだし、パスでの崩しも見られた。
だから、チームを作る段階で、メッシとパストーレを共存させる術を身につけとくべきだった。
これもバチスタの汚点のひとつ。
あれだけの才能の持ち主だし、それがふたりもいたら、どうにかして、ここをうなく活かすチームにしてれば、ここまで恥をかくこともなかった。
PKでの敗戦だし、運がなかったと言えばそれまでだが、PKになる前に試合を決めれたわけで、これは明らかに失敗。
これから相当叩かれる日々が続くと思うが、選手たちは、もう目の前に来シーズンの開幕が控えてるし、気持ちを切り替えてこれからに向かってもらいたい。
ウルグアイは、D・ペレスが前半のうちに退場になり、ここで攻撃陣を削って中盤を厚くするってことをしなかったのが、この勝利に繋がった。
前線のふたりフォルランとスアレスの守備意識も高く、チームとしての連動性が生まれた。
誰もがさぼることなくアルゼンチンの攻撃に対応してたし、もし破られたにしてもムスレラが最後はきっちり凌いでみせた。
やっぱりウルグアイは強い相手と戦ってなんぼ。
トリデンテが本調子で、これをロデイロがしっかりコントロールできる展開だったら、相手が弱くてもなんとかなるんだが、シーズンの疲れからか、トリデンテが機能せず、こうなったら、得意のリアクションサッカーに徹した方がいい。
セットプレーでの攻撃も質が高いし、自分たちのやるべきことがチーム全体でわかってる。
ようやく、ここにきてウルグアイらしさを取り戻した。
ただ、かなり疲労は残ってるだろうし、それでいて、SFはまたしても格下のペルーが相手。
これをどう乗り切るか。
ここで結果が出せれば、久しぶりの南米カンピオーネも見えてくる。
アルゼンチンに勝ったわけで、これはフィナール進出は義務づけられたようなもの。


スコア
1-1(PK 4-5)
<得点者> 
アルゼンチン   イグアイン
ウルグアイ    D・ペレス              

~愛丸's MVP~
ムスレラ(何度ビッグセーブを見せたことか。この男のセーブがこの勝利を呼び込んだ。それでいて、あのPK戦。止めたのは1本だが、テベスを止めたってことに意義がある。あれでアルゼンチンはかなり落胆した)

コロンビア-ペルー(コパ・アメリカ QF)

2011-07-17 19:44:22 | 各国代表戦
観戦日 7/17(日)       

愛丸’s チェック
ここからコパ・アメリカの決勝トーナメント。
グループAでアルゼンチンを抑えて首位通過を果たしたコロンビアと3位チームの中で一番成績のよかったペルーの一戦。
コロンビアは、ここまでやれるとは思ってなかった。
低迷してる時期が続いてはいたが、ここで復活の予感が。
攻守で選手の質が高くなってきてるし、アスプリージャ、バルデラマを要してたあの頃に近いものがある。
この高い、ビッグ2が不振に喘いでるし、ここはチャンスかも。
ペルーは、堅守を武器に、なんとか3位でグループを突破。
日本でのキリン杯でも日本、チェコ相手に失点をしなかった。
問題は攻撃。
主力がケガでこの高いに出場できてないことが、この決勝トーナメントで影響しなければいいが・・・。

決勝トーナメントらしい、点を取られないような戦いになった。
どちらも守備に力を置いてるチームだし、こういう展開も予想された。
ただ、ここまでの戦い方を見てたら、コロンビアがもっと優勢に試合を進めるかに思われた。
それが、自慢の両ラテラルの攻め上がりを抑え、とにかく、守備に重点を置くサッカーを選択。
一発勝負だし、点を取られないってことが重要なこともわかるが、今のコロンビアの流れを考えたら、もっと積極的に攻めに出てよかった。
相手が引いてくることもわかってただろうし、注意すべき選手もわかってたはず。
それなら、そこをケアしながら、もっと両サイドを活かすサッカーをしないといけなかった。
スニガがこれまでのような攻め上がりを見せなかったのは、バルガスの攻撃をケアしてのものだったんだろうが、攻撃こそ最大の防御って言葉がある通り、もっとスニガがオーバーラップを仕掛ければ、バルガスにあそこまでやられることはなかった。
左サイドも同じ。
攻撃されることを恐れてか、アルメロのオーバーラップの回数がここまでより激減。
ウディネでウイングバックとして、左サイドで猛威を振るい、ここまでもかなり攻撃の起点になってた男にどうして守備に重点を置かせたのか。
この両ラテラルの振る舞いを見て、コロンビアは、明らかに采配ミスってことがわかる。
自分たちの武器を放り投げ、まずは点を与えないサッカーをやったことが裏目に出た。
ここまでも無失点で乗り切ってきてるし、それなら、今まで通りでよかった。
どうしてそれをかなぐり捨てて安全策を取ったのか。
ゴメス監督の今後が心配になってしまう。
ただ、コロンビアもペルーに点を与えず、その守るってミッションはしっかり遂行されてた。
後半の20分すぎにモレノのうまいプレーからPKをゲットし、このPKをファルカオがしっかり決めてれば、この策も賞賛に値したのかもしれん。
それが、ファルカオが狙いすぎたのか、左に外してしまった。
このPKが決まってたら、そのまま1-0で勝利できてただろうし、延長の悲劇は起こらなかったはず。
延長に突入し、ここでコロンビアは慌ててしまった。
この段階で点を取らないとって気持ちが強くなり、守備陣にちょっとした破綻が。
なんでもないセットプレーをGKが味方でぶつかりキャッチできなかったボールをロバトンに叩き込まれてしまった。
いくらキーパーチャージを訴えても、味方との接触だし、ジャッジが覆ることはない。
延長の後半にはGKのキックミスをゲレーロに奪われ、これをバルガスに繋がれ、簡単にゴールを奪われてしまった。
これでコロンビアはジ・エンド。
ミスからの失点で、悔やまれるが、この前にいくらでも試合を終わらせることはできた。
攻撃を捨てた監督の采配ミスが全て。
ペルーはコロンビアよりも安定した守備でこのQFを見事に突破してみせた。
カウンターが主体だったが、バルガスにボールが渡るとしっかりキープして突破までできてたし、ゲレーロも高いキープ力で前線に起点に。
攻撃はほとんどこのふたり。
後半、中盤にロバトンが入って、攻撃に流れが出てきた。
ふたりだけの攻撃に中盤からの攻め上がりが出て、コロンビアの守備が多少慌てたのは事実。
これに右のチロケの個人技がいいアクセントになり、いいシーンを多く作ることができた。
ただ、得点に匂いが多くしたかと言われれば・・・。
そんな中、GKのフェルナンデスが随所でビッグセーブを見せ、チームにいい流れを植えつけた。
決まってもおかしくないシュートをいくつか防いだし、アルメロのシュートを手先に当て、クロスバーに当てたあのセーブが圧巻だった。
飛び出しのタイミングもいいし、このGKの活躍が今後のペルーの命運を決めるはず。
ペルーは自分たちのサッカーを貫いてSF進出。
ここまでこれることを誰が予想しただろう。


スコア
0-2(EX 0-2)
<得点者> 
ペルー   ロバトン、バルガス              

~愛丸's MVP~
フェルナンデス(アルメロの2度の決定機をストップしたあのセーブでこの試合の勝利を引き寄せた。ファルカオのPKもこの男の気迫勝ちだったのかも・・・。これだけのパフォーマンスを次もできれば)

パラグアイ-ベネズエラ(コパ・アメリカ)

2011-07-16 09:58:00 | 各国代表戦
観戦日 7/16(土)       

愛丸’s チェック
ここまで2つのエンパテで勝ち点2しか奪えてないパラグアイ。
初戦のエクアドル戦には勝利しときたかった。
それに、前節のブラジル戦も終了直前までリードしてたことを考えたら、これも勝ち点3が奪えた。
どうもパラグアイは最後の集中に問題があるような・・・。
ここで負けてしまったら、決勝トーナメントに進出できなくなるし、なんとか勝っていい気分で決勝トーナメントにのぞみたいはず。
ベネズエラは誰もが予想しなかった現在首位。
ブラジルと初戦で引き分けたことが、この好調の要因か。
もう決勝トーナメント進出は決めてるから、ここは気楽に戦えるだろう。
この大会、実は一番の台風の目かも。

パラグアイがまたしても詰めの甘さを露呈してしまった。
先制され、逆転したまではブラジル戦と同じ。
違ったのは、追加点も奪えたこと。
もう決勝トーナメント進出を決めてるベネズエラだし、2点のビハインドになれば、諦めるだろうと思ったのか。
この2点のリードをなんと守りきることができなかった。
エスティガリビアを下げて、V・カセレスを投入し、しっかりピッチには守備的にいくことをベンチから伝えたはず。
それが、終了間際の2失点。
最初は中央をコンビプレーで崩され、同点弾は、最後のCKから奪われてしまった。
このCKが問題で、ニアでそらされたのは、なんとベネズエラのGKベガ。
ここをうまく対応できてないってこと自体が問題。
普段、カベッサの練習なんかしてないであろうGKにどうして競り負けてしまうのか。
気の緩み以外のなのものでもない。
エンパテにさえ追いつかれなければ、いい状態で次に望めたし、またブラジルと対戦することもなかった。
ここでのエンパテがどれだけ今後に響くか、この時点で誰もわかってなかったんだろう。
あれだけW杯では手堅いサッカーをしてきたチームとはとても思えない。
パラグアイも、ウルグアイ同様、カウンターを主体をしたチームで、相手が強いとそれなりに力を発揮できるんだが、格下が相手となると、自分たちのサッカーを貫けない。
そうなると、こうしたリズムを崩す結果になってしまうのかも。
こうなることは、大会の前からわかってるはずで、うまくグループを戦う術を持ってないと、W杯の予選では苦しんでしまうかも。
2点のリードを守れなかったことは、問題にされるべきだが、攻撃に関して、これまでよりもいい部分は見られた。
サンタクルスが前半でケガし、この段階で、バルデスを投入。
このバルデスが前線を活発化させた。
サンタクルスよりも広範囲に動くことができるし、ボールを引き出す動きにも長けてる。
これでリズムはよくなったし、ここからきっちり3得点を奪うことができた。
ただ、流れの中でゴールが生まれなかったのは不満が残る。
いい攻撃からのセットプレーってことで、これはこれでいいんだろうが、今のパラグアイに必要なのは、勢いのある選手が流れの中でゴールすること。
バルデス、エスティガリビアあたりにゴールが生まれれば、そのまま勢いで突破できるかも。
ただ、次の相手はブラジル。
同じグループだったが、このグループの首位は3位チームの中の2位のチームとの対戦で、この3位での2位がパラグアイに。
果たして、次はどう戦うか。
ベネズエラは、ここでも最高の試合を披露した。
攻撃陣には休養を与え、若いメンバーで挑んだが、これがうまい具合にフィットしてた。
やる気も漲ってたんだろう、高い位置からのプレッシングでパラグアイの守備のリズムを崩し、期待のロンドンが目の覚めるようなミドルで先制。
ここから若さが裏目に出たってわけではないが、セットプレーから3失点してしまい、もう終わったかに思われた。
ただ、ここで試合を捨てず、主力を投入し、時間の経過とともにこの主力と若手がうまく融合。
反撃の狼煙を挙げる2点目は、アランゴのパスをマルドナードがスルーし、これがロンドンへ。
ここで粘ったロンドンが右へパスを出し、これをミクーが決める。
なかなか見ごたえのある攻撃だった。
あのパラグアイを中央から崩したわけで、勢いもつく。
この勢いのままATの終了直前、全員が攻め上がってのCKからGKのベガがニアでそらしたボールをファーでペロソが飛び込んで価千金のエンパテカベッサ。
誰もがパラグアイの勝利を思ってた中、野球の国がサッカーでもやれることを証明してみせた。
決勝トーナメントの初戦の相手はチリ。
ここからはどう転ぶかわからないし、この後半に見せたサッカーができれば、チリにも通用しそう。
上に上がるためにはセットプレーでの守備の強化が図れれば。


スコア
3-3
<得点者> 
パラグアイ   アルカラス、バリオス、リベロス
ベネズエラ   ロンドン、ミクー、ペロソ              

~愛丸's MVP~
バルデス(途中交代で流れを変えた選手。サンタクルスよりも運動量があるし、ボールを引き出す力も上。これだけ広範囲に動けると、相手も混乱する。できれば、勝利したかっただろうが、この男に問題はない)