愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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イングランド―スペイン(国際親善)

2011-11-13 10:12:49 | 各国代表戦
観戦日 11/13(日)       

愛丸’s チェック
EUROまで指揮を執ることになってるカペッロ。
予選でルーニーが不用意な退場を喰らい、このエースを3試合使えない状況。
このテストマッチで、ルーニー抜きでのシステムを試すことに。
ただ、相手は世界王者のスペイン。
攻撃に力を入れるわけにもいかず、ここはカペッロの持ち味である、現実的な守備でがっちりした戦いをしてくるはず。
スペインは相手がどこであれ、自分たちのサッカーをやるだけ。
これから本大会に向けて、さらにチームプレーを深めることが課題か。
バルサの選手にいかに、その他が融合できるか。
豪華な攻撃陣で、誰が先発で誰がベンチかをこれからデル・ボスケは見極めていくことになる。

イングランドがしてやったりの試合に。
カペッロは、こういうサッカーをやらせたら結果を出す。
EUROの予選のように格下が相手だと、どうしても攻撃に力を入れて戦うと、イングランドの味を引き出せなかったが、相手が強くなると、強固な守備で、結果を残せる。
こういった現実的な戦いができれば、本大会でもそこそこやれそうな感じ。
ただ、全部が全部強いチームが相手ってことではないし、しっかり点を取りにいくサッカーもやらないことには・・・。
ルーニーが使えないし、そうなったら、攻撃の起点をどうするのか。
この試合、D・ベントが1トップで先発したが、前半はスペインに押されっぱなしで、見せ場はなかった。
プレミアで好調だから使ったんだろうが、ボールがこないことには仕事をする機会は生まれない。
ただ、後半の頭、セットプレーで強さを発揮。
ミルナーからのFKを頭ひとつ抜け出してヘッド。
これがポストに当たって、そのこぼれをランパードが詰めて値千金のゴール。
この点が決勝点になり、D・ベントもイライラしたままピッチを去ることはなかった。
この後、点が入ることはなかったが、ウェルベックの方が、カウンターからのスピードが活かせるし、ルーニーが戻ってきても、パートナーとしてコンビも問題ない。
ここがファーストチョイスになりそうだが・・・。
それと、攻撃に関して謎なのが、サイドの選手の使い方。
ミルナーを左にウォルコットを右。
これはわかる。
ただ、ウォルコットに代わってダウニングを投入したが、このまま右で起用し、ミルナーに代わって入ったA・ジョンソンもそのまま左で起用。
クラブではお互い逆をやってるし、ここはその使い方がいいように感じるが・・・。
効き足と逆のサイドで使うっては、流行りではあるが、やりやすいポジションでやらせた方が力は発揮できそう。
守備に関しては、申し分なかった。
あれだけスペインにポゼッションされても、J・ハートが慌てるシーンは少なかったし、しっかりブロックを形成して守ることができた。
パーカーの中盤での働きが見事だったし、DFラインもミスをせず。
この集中力と連帯性があれば、本大会でもそう多くは失点しないだろう。
スペインを完封したことは自信にもなるし、あとはほんとに点を取れるかどうか。
スペインは、前半はさすがスペインと唸らされるようなサッカーを展開。
あのパスサッカーをマネできるチームは他にないだろうし、代表戦でここまでポゼッションに差ができることもない。
ただ、点が取れなかった。
バイタルエリアでいくらボールを回せても、シュートに持ち込めないことには、勝負に勝つことは不可能。
それを身をもって体験したか。
後半早々に失点し、追いつくべく選手交代をしたかと言われれば、そうでもなかったが、出てくる選手はどれも一流。
F・トーレスをトップにするシステムに変更したが、この男がパッとしない。
ビジャとのコンビもあのEUROを制した頃とはまるで違うし、まず、自分がこのチームに融合しようとする気持ちが感じられない。
チェルシーへの移籍が完全に裏目に出てるのは確か。
自信を失って見えるし、点を取ろうという工夫も見られない。
セスクが2列目から飛び込んだり、ビジャが無理な体勢からでもなんとかゴールをって戦う選手がいる中、F・トーレスのパフォーマンスは代表にはマイナス要因。
F・ジョレンテがいるし、1トップでやるなら、この男の方が形になる。
世界最強なんて呼ばれるチームにもまだまだ課題は残ってるし、本大会までにこれをいかに修正するか。
他の国が、打倒スペインでくるだろうし、そう簡単にEUROの連覇とはいかないだろう。

スコア
1-0
<得点者> 
イングランド   ランパード                

~愛丸's MVP~
S・パーカー(イングランドの中盤にはなくてはならない選手に。まずは、この男を中心にメンバーを組むでき。カペッロの好きなタイプだろうし、いっそのことキャプテンも任せてもいいかも。こういう選手がチームには必要)

デンマーク-ポルトガル

2011-10-12 23:51:19 | 各国代表戦
観戦日 10/12(水)       

愛丸’s チェック
勝ち点で並ぶも得失点差で首位のポルトガルと2位のデンマークの直接対決。
デンマークホームでのこの試合が、EURO予選の最後の試合になる。
勝った方がストレートインだが、負けてしまえば、プレーオフに。
ただ、ポルトガルはドローでも首位通過が決まるし、気持ち的には優位に立ってるはず。
デンマークは、アウエーでのこの試合、大差で敗れてるし、ここはきっちりポルトガルを研究してきてるはず。
ホームだし、サポーターの力を借りて、なんとしてでも、首位でこのグループを突破したいだろう。
そのためには、組織だった守備が必要。
ポルトガルは、早い時間に先制してこの試合を決めたいはず。
デンマーク相手にそう悪い印象はないだろうし、楽に戦うことができれば。

デンマークが、この最終戦でやってくれた。
ポルトガルをチーム力で上回った試合に。
個人の力だけを測ったら、間違いなくポルトガルが上を行くが、チームとして戦ったら、負けないことを証明してみせた。
とにかく、しっかりポルトガルを研究してた。
相手の弱点がわかってたし、そこをついた攻撃で2点をゲット。
これだけやれるチームが、どうして、W杯で日本に負けてしまったのか不思議でならん。
このパフォーマンスができれば、もっと上まで行けたはず。
この状態になくてほんとによかった。
ただ、引いて守って、カウンター狙いのサッカーじゃなかったところがデンマークを褒めるべき点。
ドローでもストレートインできないし、点を取らないといけないのはわかってるが、相手がポルトガルだし、そうそう攻撃にだけ専念するわけにもいかない。
それでも、うまくサイドをついた攻撃で、ポルトガルから2点を奪うことができた。
基本は右のサイドを攻略してたんだが、ここで手詰まりになると、左へ展開。
このサイドチェンジで先制点を奪うことができた。
ポルトガルが、右のサイドをケアするあまり、左の守備がおろそかに。
ここをクローン・デーリがうまくついて、中へのカットインから決めてみせた。
ディフェンスに当たるラッキーな面もあったが、シュートまで持ち込むプレーもよかったし、運も実力のうち。
この得点がどれだけ勇気と希望を与えたことか。
ここからもサイド攻撃を重視しながら、引くだけのプレーではなかった。
守備意識は高かったが、それも、攻撃をないがしろにすることもなく、ホームで、満員のサポーターに恥じないサッカーを展開した。
デンマークは組織力も高いし、なんと言ってもネガティブ・トランジションのスピードがとても早い。
ここまで守備への転換は早いと、ポルトガルも自慢の攻撃を活かせない。
セーレセンを中心にした守備も危なげなかったし、1位通過してもなんらおかしくないチーム。
デンマークではトップ下に入ったエリクセンが攻撃でアクセントになった。
足元の技術はかなり高いし、パスの精度も申し分ない。
デンマークで長らく待たれたタイプの選手だし、この男がしっかり仕事をできる環境を作ってあげれば、まだチームの力は上がってくるはず。
ポルトガルは、あれだけの選手を揃えながら、1位通過できず。
まだ2位での成績最上位でストレートインの可能性もあったが、スウェーデンがオランダに勝利し、この望みも断たれた。
この敗戦がかなり大きく今後にのしかかってくる。
ペペ、R・カルバーリョ、コエントランと守備の中心選手がいなかったことがエクスキューズになるが、それでもC・ロナウド、ナニがいたわけで、1点しか取れなかったことの言い訳にはならない。
先に点を取られ、C・ロナウドはなんとか自分でどうにかしようってプレーに走り過ぎだし、チームとしてデンマークの守備網を突破できず。
C・ロナウドにしても、ナニにしても、クラブではあれだけできるのに、代表だとからっきし。
この試合、攻撃に置いて、誉められるべき選手は誰もいなかった。
中盤の3枚が、アンカーにR・メイレレス、右にC・マルティンス、左にモウチーニョだったが、これもなんだか位置がおかしい。
R・メイレレスが自分の特徴を活かせるポジションでもないし、C・マルティンスにしても、この試合は、ここでのブレーキが多かった。
モウチーニョもクラブレベルでの働きができてないし、ここの3枚がうまく機能しないことには、攻撃が活性化されない。
この試合の結果で、プレーオフに回ることになったが、ここでの課題をしっかりクリアして、プレーオフは勝ち抜いてもらいたい。

スコア
2-1
<得点者> 
デンマーク   クローン・デーリ、ベントナー
ポルトガル   C・ロナウド               

~愛丸's MVP~
エリクセン(デンマークに久しぶりに現れたファンタジスタ。ラウドルップ兄弟以来かも。この男がボールを持つと可能性を感じさせる攻撃になるし、テクニックもかなり高いものがある。いち早くここを中心にしたチームにすれば、本大会でもおもしろい存在に)

モンテネグロ-イングランド(EURO予選)

2011-10-08 14:00:59 | 各国代表戦
観戦日 10/8(土)       

愛丸’s チェック
このグループ、1位と2位の対決。
ウェンブリーでの試合では、モンテネグロの堅い守備をイングランドが崩せず0-0のドロー。
モンテネグロは、このイングランド戦に勝利し、最終節のスイスとのアウエー戦にも勝てば、イングランドを蹴落として本戦出場を決めれる。
ホームでの試合だし、ここはイングランドが相手とは言え、勝ち点3を狙った戦いにはるはず。
イングランドは、この試合、ドロー以上の成績で本戦出場が決まる。
モンテネグロは簡単な相手ではないが、この予選で躓くようなことがあれば、EUROでの優勝なんて狙えたもんじゃない。
本戦に繋がる試合をしてもらいたい。

モンテネグロは、この試合よりも、最終戦のスイスとのアウエー戦に重点を置いてた。
イエローをもらってる選手をこの試合休ませ、次に全てを賭けることを選択。
この試合が始まる前から、1位通過は考えず、どうにかしてプレーオフに回れる2位を確保したかったんだろう。
まだ首位通過も狙えるのに、果たしてこれでよかったのか。
イングランドに2点を奪われ、もうこの試合は早々に諦めるかと思われたが、実際は、そうでもなかった。
攻撃に人数をさいた場面では、必ずチャンスになってたし、それで得点も生まれた。
後半の早いうちに1点を返し、ATに同点ゴール。
この2点ともいい取り方だったし、こういうプレーができるチーム。
ただ、もっと、こういういい攻撃を最初から見せてもらいたかった。
ヴチニッチはセリエでも好調だし、ヨベティッチもケガから復帰。
これだけでも、何かやってくれそうな雰囲気はあったが、このふたりの絡みはほとんどなかった。
ヨベティッチはサイドでのプレーに徹し、前への気持ちよりも、イングランドのサイドを抑えることを優先。
最終戦で最高のパフォーマンスをってことで、監督からこういう指示が出てたのかも。
選手個々は守備への意識が高かったかもしれんが、チームとしての守備は、ウェンブリーでの試合とは比べ物にならないくらいレベルの低いものに。
連動した守備ができてなかったし、危険なエリアでのプレッシングも軽い。
下がってボールをもらったルーニーはフリーで仕事ができてたし、サイドから入ってくる選手のマークも雑。
守備が破綻しそうな感じだったが、イングランドが2点を取って満足したのか、そこからいい攻撃がなく、ルーニーも退場する始末。
相手の自滅もあったが、2点を返し、同点に追いついたことが、最後に大きくものを言った。
2位争いのライバルスイスが、ウェールズに破れ、このドローで2位通過を決めることができた。
優勝でもしたかのような感じになり、モンテネグロは、この2位でプレーオフに回れるってだけで、国としてはかなりの大きな出来事に。
あの選手層だったら、もっと上を狙えるだろうし、ここはプレーオフを制してもらって、本戦で見てみたいチーム。
イングランドに負けてないわけで、これも自信に繋がるだろう。
イングランドは、相手の気の抜けたプレーで簡単に2点を奪って、試合を決めた。
ただ、2失点してドローに終わったことは誰も納得してないだろう。
ドロー以上で本戦出場だったから、これはこれでいいんだが、イングランドは出場すればいいだけのチームではない。
この試合、テリーとコンビを組んだのが、G・ケイヒル。
左のA・コールはわかるが、右はもっか売り出し中のP・ジョーンズ。
テストに意味もあったんだろうが、この男、CBもこなせるし、イングランドにとったら、いい戦力になる。
中盤センターはG・バリーとパーカーのコンビで、かなり守備を意識した選択。
右にウォルコット、左A・ヤンフ、ルーニーとD・ベントの2トップで攻撃面では問題なし。
うまく絡んで攻撃できてたし、A・ヤングとルーニーがユナイテッドで一緒にプレーしてるのは、イングランドにとっても大きい。
D・ベントがゴールも奪えたし、前線は、そう問題はない。
ただ、ルーニーが相手を後ろから蹴飛ばし一発レッドをもらったのはいただけない。
そんなにイライラする必要もなかったし、相手もそう戦ってきてなかったから、これはいらないレッド。
イングランドはこれでEUROの出場を決めたが、今のままでスペイン、ドイツよりも戦力が上だとは思えない。
果たして、ここから1年でどれだけ戦力を拡大することができるか。
このままでは優勝なんてありえない。

スコア
2-2
<得点者> 
モンテネグロ   スヴェロティッチ、デリバシッチ
イングランド   D・ベント、A・ヤング               

~愛丸's MVP~
ヴチニッチ(なかなかボールがこない状況だったが、ボールをキープしたときは、かなり高い個人能力でイングランドのDF陣を苦しめた。もっとチームが前がかりになってくれれば、この男も輝くだろうし、プレーオフでは仕事をするはず)

イタリア-スペイン(国際親善)

2011-08-13 09:57:54 | 各国代表戦
観戦日 8/13(土)       

愛丸’s チェック
ドイツW杯のチャンピオンと南アW杯チャンピオンの戦い。
どちらもリーグ戦が始まっておらず、選手たちのコンディションがどうか。
ヨーロッパの選手は、比較的長めのバカンスが取れてるだろうし、クラブレベルでの1ヶ月ばかしキャンプやってる状態。
この国際Aマッチにどれだけのモチベーションで挑むかわからないが、ホームでの開催ってこともあり、イタリアはしっかりテストとして挑んでくるはず。
プランデッリの元、EUROの予選でも首位をキープしてるし、あとは本戦で上位を狙える陣容に仕上げたいところ。
スペインは、この週末にスーペルコパを控えてる。
デル・ボスケは、マドリー、バルサの選手を均等に使わないといけないというプレッシャーもあるだろう。
これがどう出るか・・・。

イタリアは、これまでと違ったシステムで挑んできた。
4-4-2の布陣だったが、中盤には本職がセントラルMFを4人並べる特殊な形。
左からモントリーボ、デ・ロッシ、ピルロ、T・モッタ。
スクエアな感じでもなかったし、横並びに近かった。
ピルロがアンカーで、その横でインコントリスタ的にデ・ロッシ。
モントリーボは機を見ての攻め上がりに重点を置いてたし、T・モッタはちょっと微妙。
ただ、この布陣がスペインには有効的だった。
あのスペインが前半は、ほとんどいい場面を作り出せずにいたし、パスがほとんど回ってなかった。
これも、この中盤でのいいプレスがあったから。
この布陣が、今後どこまでイタリアの武器になるかはわからないが、他であまり見られないこの奇策にプランデッリも手応えをつかんだことだろう。
もっと成熟してくれば、新しい風を吹かせることもできそう。
そのためにも、T・モッタの使い方。
この男よりもいい選手がいれば、まだこれは機能するはず。
それと、前半の2トップもよかった。
カッサーノ、G・ロッシのコンビは、これまでのイタリアではあまり見られないコンビ。
高くて強いプリマプンタをこれまでは重宝されてきたが、それをプランデッリは払拭した。
いつまでも昔のやり方ではダメだと、やっとプランデッリになって気づいたんだろう。
右SBマッジョ、左SBのクリーシトもサイドアタッカーとしてもやれるし、これが今後のイタリアの形になるかも。
ただ、スペインが、選手交代をして、いつもの形が出せるようになった後半は、攻撃が機能しなかったのも事実。
こういう相手に合わせて、自分たちもうまく流れを変えれる起用さがまだ足りない。
イタリアも多くの選手を試したかっただろうし、後半は、2トップをバロテッリ、パッツィーニに代え、中盤のアクイラーニをトレクァルティスタに置くロンボの形に。
ノチェリーノ、マルキージオとインサイドハーフが主戦場の選手を適材適所で起用。
ただ、これではスペインの攻撃を抑えられてなかった。
ってのを考えたら、前半の4-4-2が、今後、イタリアを上昇させる布陣になっていくかも。
スペインは前半の15分にさっそくF・トーレスがケガでF・ジョレンテに交代。
15分間、何もしないままピッチを去った。
まだ、昨シーズン冬の移籍で泥沼にはまったままの状態なのかもしれん。
今週末にプレミアは開幕するが、ここでも出場できないかも・・・。
ただ、今のスペインは、F・トーレスに頼らなくてもしっかり自分たちのサッカーができる。
この試合、チャビもケガで招集外だったし、イニエスタも前半だけのプレー。
デル・ボスケはこの試合では結果よりもテスト的な意味合いの方をはじめっから意識してたかも。
前半の終了間際にピケもケガをし、ここでブスケツを投入したが、後半はさらにメンバーを変更し、なんとJ・マルティネスをCBに。
ブスケツを右のラテラルで起用。
かなり思い切ったテストだったが、そう悪いプレーは見られなかった。
T・アルカンタラも使えたし、後半の途中からは、F・ジョレンテの下にビジャ、D・シルバ、マタと、バレンシアファンにとっては懐かしい布陣でイタリアに向かっていった。
この3人のコンビはまだ錆び付いてないし、イニエスタ、チャビ、セスクが不在でも、この3人でなんとかできる。
不運なシュートで試合には負けてしまったが、これがスペインに打撃を与えることはないだろう。
多くのテストもできたし、新しい形も見つけつつある。
ただ、ケガ人を多く出してしまったことは不慮の事態。
マドリー、バルサに気を使いながらの采配で、デル・ボスケもさぞかし疲れたはず。


スコア
2-1
<得点者> 
イタリア   モントリーボ、アクイラーニ
スペイン   X・アロンソ              

~愛丸's MVP~
ピルロ(ユーベへの移籍がこの男にとってかなり大きいものになってるみたい。ここまで充実したプレーを昨シーズンは全く見せれてなかった。この状態だったら、まだアズーリには欠かせない存在に)

ドイツ-ブラジル(国際親善)

2011-08-12 23:32:23 | 各国代表戦
観戦日 8/12(金)       

愛丸’s チェック
ブンデスが開幕してからの国際親善。
この代表戦に、ドイツはどこまで本気で挑んでくるか。
9月にはEUROの予選も控えてるし、ただの親善試合とは踏まえてないだろう。
なかなか代表が集まる機会もないし、テストできる時間も少ないから、レーブは、ひとつひとつを大事にしてるはず。
ブラジルは、W杯の予選もないし、全ての代表戦が貴重になってくる。
コパ・アメリカで醜態を晒し、メネゼスにとっても、どの試合でも結果を出さないと、進退にかかってきてしまう。
ただ、休暇もほとんど取れてない選手たちが、リーグの開幕直後だったり、これから開幕するところもあるし、果たして、セレソンとしてどこまでコンディションを高められてるか・・・。

ドイツが、力の違いを見せつけた。
ホームでの試合だし、これだけやれても全くおかしくないんだが、攻撃面でブラジルを上回ったことは、自信に繋がるはず。
エジル、ケディラとマドリー勢がいない状況だったが、それも問題なし。
エジルとはタイプは異なるが、4-2-3-1の3の重要な役割をゲッツェが見事にこなしてみせた。
ポドルスキよりも、T・ミュラーよりもこの男が輝いた。
ドルトムントであれだけやれてるから、この代表でもやれるだろうとは思ってたが、それ以上のインパクトがあったかも。
ドイツは、今までに考えられないぐらい、この攻撃的なポジションでいい若手が台頭してくる。
ボールを持つこともできるし、パスも出せる。
それに、前線に空いたスペースにうまく入り込むこともできるし、貴重な2点目は、この男のいい動きから決めたもの。
これだけやれれば、このままレギュラーとしてやれるし、そうなると、果たして誰を削るのか。
エジルは欠かせないし、T・ミュラーもそろそろW杯のときのコンディションに戻ってくるはず。
そうなるとポドルスキだが・・・。
この試合でも、それほどのインパクトがなかったし、後半代わったシュールレの方がキレは感じられた。
このシュールレも3点目を叩き出し、代表定着にかなりのアピールができた。
この男が左で、右にゲッツェ、トップ下にはエジルってのが今一番しっくりくる布陣かも。
トップは、ゴメスが先発したが、どうもこの男は代表になると、バイエルンでの活躍を披露できない。
同じシステムだが、どうして輝くことができないのか。
ドイツ自体がすごくいいムードなんだが、問題はゴメス。
この男がクラブレベルの活躍ができれば、鬼に金棒なんだが、どうも余所行きに。
この試合も前半だけのプレーだったが、いいところをひとつも見せることができなかった。
クローゼが入って、全体の攻撃がスムーズに動いたことを考えたら、まだ、このベテランに頼ることになるかも。
いっそのこと、T・ミュラーでもこのポジションで使ってみるのも手かも。
守備では、ブラジルの個人技に振り回されるシーンもないわけではなかったが、それでも、安定感は感じられた。
フンメルス、バトシュトバーのCBコンビだったが、メルテザッカーもいれば、ヘーベデスもいる。
このポジションも攻撃的な中盤以上に層が厚い。
ドイツは若手がいい具合に成長してるから、この調子だったら、スペインに対抗できる一番手かも。
問題はセレソン・ブラジレイラ。
王国と呼ばれてた頃が懐かしい。
ドイツにとうてい及んでないし、ブラジルらしさがまるで感じられなかった。
コパ・アメリカのショックだったり、バカンスの少なさだったりで、コンディションにもメンタルにも問題があったんだろう。
これがほんとのセレソン・ブラジレイラではないことを祈る。
コパ・アメリカでは出場してなかったフェルナンジーニョだったり、ラルフだったり、中盤の核になるべき選手がさっぱり。
途中出場のガンソもいたのかいなかったのか・・・。
最後の最後にネイマールがネイマールらしいゴールを決めはしたが、もう試合も決まってる状況だった。
パト、ホビーニョともコンディションは悪そうだったし、これでは、今のドイツに太刀打ちできない。
国内ではいいい若手がいるみたいだが、それを代表に繋ぐことができてない。
ミスも多かったし、A・サントスなんか、エリア内でボールを奪われ、これが失点に繋がってしまった。
この試合に集中してない証拠。
これが親善試合ってのもあるだろうが、D・アウベスも守備ではひどいもんだった。
残された真剣勝負がコンフェデしかないし、代表の試合はどれもが重要になってくるんだが、まだそれが伝わってこない。
メネゼスは、ここからどうやってセレソン・ブラジレイラを立て直していくか。
このままだったら、自国開催のW杯で、トロフィーを掲げることはできないだろう。


スコア
3-2
<得点者> 
ドイツ   シュバインシュタイガー、ゲッツェ、シュールレ
ブラジル  ホビーニョ、ネイマール              

~愛丸's MVP~
ゲッツェ(ドイツにまた新しい若手が台頭してきた。ドルトムントでの活躍を昨シーズンは代表で出せてなかったが、今シーズンは違う。この男がドイツのエースになってもおかしくないぐらいの出来にある)

ウルグアイ-パラグアイ(コパ・アメリカ FINAL)

2011-07-26 00:33:44 | 各国代表戦
観戦日 7/25(月)       

愛丸’s チェック
南米の3位、4位のチームであろうチームが、今年のコパ・アメリカのフィナルに進出してきた。
ウルグアイは、アルゼンチンを決勝トーナメントの初戦で破り、その勢いでここまで進出。
W杯で南米最上位の意地を見せることはできた。
が、あのトリデンテはカバーニの怪我で解体され、期待のロデイロも使われず、やっぱり守備に重点を置いてのカウンター狙い。
これがこのチームに一番フィットしてるんだろう。
パラグアイは、ウルグアイよりも守備的なチーム。
このフィナルに進出してはきたが、90分での勝利はここまで一度もない。
ブラジルを葬ったとは言え、PKでの勝利だし、果たして、こんなチームが優勝していいものかどうか・・・。
守備的なフィナルになるのは間違いない。

ウルグアイは、試合の入り方に成功した。
パラグアイが超守備的にきたことをいいことに、ポゼッシオンを高め、相手に主導権を握らせない試合運びができた。
それもスアレス、フォルランの2トップがしっかり機能したから。
スアレスがトップ目で、フォルランが引いてボールを受けるシーンが多く、この縦関係の2トップが、この試合は有効だった。
最初から最後まで、この縦関係ではなく、サイドにスアレスが流れると、フォルランがトップに位置に上がってくるという連携もしっかり取れてた。
カバーニを含めたトリデンテがこのチームの売りだと思ってたが、なんだかんだ言っても、やっぱりウルグアイは、この2トップがしっくりくる。
スアレスもフォルランも得点を決め、パラグアイを寄せ付けない完勝だった。
こういう試合をこの大会の初めから見せてくれれば、ウルグアイももっと魅力的に勝てたはずだが、エンジンが掛かるのが遅すぎた。
でも、この大会、最多の優勝を決めることができたし、終わりよければ全てよしってことだろう。
なかなか点が取れず、苦しんでたフォルランもドブレーテを決めて見せたし、さすがフォルランと言うしかない。
アトレチコであれだけ不遇の時間を過ごしたエースも、この大事な舞台でも結果を残してみせる。
状態自体が悪い感じではなかったし、下がり目でのプレーが多かったから、得点が生まれなかっただけ。
たしかに、決定機を外す場面もあったが、この大事な試合で2発叩き込んだんだから、これはこれで良しと言えるだろう。
2トップの活躍がこの勝利を読呼び込んだのは間違いないんだが、それ以上にドブレピボーテの活躍が目立った。
D・ペレスはSFがサスペンシンで出場できず、この試合に全てを賭けてた感じ。
前半にタルヘタ・アマリージャを頂戴し、後半にはベンチに引っ込んだが、ピッチにいたときの存在感はかなりのものだった。
それ以上に輝いたのがアレバロ。
フィルター役としての振る舞いも見事だったが、高い位置から狙ってるボールカットが、この試合はかなり有効だった。
パラグアイを意気消沈させた2点目は、この男が、相手陣内でボール奪取に成功したから。
ここから出したフォルランへのパスも落ち着いたものだったし、ウルグアイの戴冠は、この男がもたらしたものといってもいいはず。
D・ロペスほどのファイターではないが、それでも、守備での貢献度は高かったし、このチームの影のMVPだろう。
パラグアイの時間になっても、守備が崩壊することなく、カウンターから何度もチャンスも演出したし、ウルグアイはやりたいサッカーに徹して、このフィナルを制した。
パラグアイは、監督もベンチに入れない状況だったが、それにしても、あまりにも守備を意識しすぎ。
エスティガリビアを使わず、挙句の果てにバリオスもベンチスタート。
サンタクルスが故障で使えないし、これなら、ここまで異彩を放ったエスティガリビアは先発起用すべきだった。
パラグアイにこんなタイプのアタッカーはこれまで存在してなかったし、もっとこの男に頼ってもよかったはず。
大事なフィナルだし、まずは失点しないことを念頭に置くのもいいが、ここまで90分で勝ちきれてないチームがまずやることは点を取ること。
ここもPKまで持ち込めばって気持ちもあったんだろうが、この段階で勝負は決してる。
ウルグアイよりも点を取って勝つって意気込みがないと・・・。
それが全く伝わってこなかった。
いい選手が登場し、違ったパラグアイの攻撃が魅せれる大会だったが、やっぱり基本は守備。
お国柄そうなっても仕方なんだが、これだったら、パラグアイの先は見えてる。
W杯も参加することに意義があるって感じになってしまうし、もうひとつ上の段階にいくには、エスティガリビアみたいな選手を重宝しないと。
この男が先発起用されてたら、左サイドが活発化しただろうし、そこまでウルグアイにやられることもなかったはず。
エンパテのみでここまで勝ち残るようだと、最後は神様に見放されてしまう。


スコア
3-0
<得点者> 
ウルグアイ   スアレス、フォルラン×2              

~愛丸's MVP~
アレバロ(ピボーテとして中盤の守備でも魂のこもった守備を展開し、攻撃にもしっかり顔を出す。高い位置でのボール奪取を狙う姿はまさにハンター。この男のひたむきな努力がこの結果を生んだ)

ベネズエラ-ペルー(コパ・アメリカ 3位決定戦)

2011-07-24 17:04:56 | 各国代表戦
観戦日 7/24(日)       

愛丸’s チェック
この両チームの3位決定戦をい誰が予想しただろうか。
どちらもグループで敗退するであろうと思われたチームが、SFもあわやの展開を見せ、惜しくも破れはしたが、この大会を象徴するようなカードに。
ベネズエラはチーム全体のバランスがよく、攻撃陣もいろんなタイプがいて、うまく連携が取れて攻撃ができてる。
高い位置からのプレスで相手にうまく攻撃をさせない守備も評価できるし、このまま3位を決めてもおかしくないチーム。
ペルーも堅い守備で安定感がある。
攻撃ではゲレーロに頼る面があるが、このエースが仕事をしてくれれば、相手を上回ることができそう。
守備が崩れることもないだろうし、熱くなりすぎなかったら、いい試合ができる。

ベネズエラは、退場者を出してしまったのが全てだった。
それに、この試合でも、攻撃陣をフルで先発させず。
3位を本気で狙いにいっての、ロンドン、アランゴ外しだったかどうかわからないが、このふたりを投入してリズムがよくなったことを考えると・・・。
11人で戦える状況で、ベストの布陣を組んでれば、この結果にはならなかっただろう。
国として、ここまで上位に食い込んだ経験もなく、全てが未知の領域だったが、それでも、堂々と戦ったことは評価できる。
終了間際の立て続けの失点も、点を奪いにいってのものだったし、これは仕方ない。
ただ、ここまでいい守備でチームを引っ張ってきたビスカロンドは、ちょっと集中を欠いてしまったか。
ゲレーロがうまかったこともあるが、それでも、あの守備はちょっと軽かった。
まだ、ATも残ってたし、1点のビハインドだったら、あの攻撃陣がなんとかしてくれたかもしれん。
すぎたことだから全てが結果論になってしまうが、あの場面での失点を防でれば、もしかしたらの展開が待ち受けてたかも。
それにしても、やっぱりアランゴ、ロンドンは流れを変えてくれる。
ミクーが前線を引っ張ってはいたが、これに、このふたりが絡んだ攻撃の方が相手に与える驚異は倍以上に。
マルドナードもトップ下というか自由に動いてチャンスメイクができてたが、このふたりをうまくマークしてれば、そう怖い攻撃にならない。
それなら、あの2枚が必要。
このカルテットは、パラグアイ戦で、見事な攻撃を展開してくれたし、もっとこの見事な攻撃を見てみたかった。
追い上げムードを作った、アランゴのゴールもロンドンが起点になって繋いだボールを右から見事に左にパスが出て決めたもので、いいゴールだった。
前半からこれが見れてたから、追いかける展開になって、退場者を出すこともなかっただろう。
この攻撃陣が、W杯の予選でもこの活躍ができれば、本大会出場も見えてくる。
まだ一度もあの舞台に立ったことがないチームが、ブラジル大会で歴史を作るかもしれん。
もう野球だけの国とは誰も思ってないだろう。
南米のお荷物が、4位にはなれない。
ペルーは、キリン杯で来日したときは、まさかここまでやれるとは思ってもなかった。
あのときは、トップにファルファンを起用し、かなり厳しいチーム状況だったが、この堅い守備は、しっかり披露できてた。
日本、チェコ相手に1点も取られてないわけで、ここでの無失点試合ってのが自信に繋がったのかもしれん。
この試合も攻撃はゲレーロとチロケに委ね、守備に重点を置く試合っぷり。
これで、ここまで結果を残してきた。
3位決定という大きな舞台でも、自分たちのサッカーを貫くことができた。
余所行きのサッカーをしたら、やるべきことが見えてこないこともあるが、ペルーは、そうじゃなかった。
自分たちの武器が何たるかしっかりわかって戦ってる。
相手をこの守備からイライラさせ、退場者を出させ、これでかなり優位に戦うことができた。
それに、堅い守備で失点を防いでるチームを救うかのようにゲレーロが爆発した。
ここってシーンで決めることもできるし、アシストもできるこのような男をエースと呼ぶんだろう。
先制シーンではマークにきた選手の股を抜く見事なラストパス。
追加点から、試合を決める3点目、4点目は自分で決めてみせた。
ここでのハットトリックでなんと得点ランクのトップに。
スアレスが2点差で追う展開だが、フィナルで、そう大暴れはできないだろう。
守備が中心のチームにおいて、このチームから得点王が出るとは・・・。
いかにゲレーロのできがすばらしかったかがわかる。
ピサーロ、ファルファンがケガで離脱し、この男にかかるものがかなり大きくなったが、大きなプレッシャーもかかってない感じで、自分の仕事を全うした。
11大会ぶりの3位でペルーもこの結果から自信をもってW杯予選に挑むことができるだろう。


スコア
1-4
<得点者> 
ベネズエラ   アランゴ
ペルー     チロケ、ゲレーロ×3              

~愛丸's MVP~
ゲレーロ(エースがエースとしての仕事をやり遂げ、チームを3位へ導いた。この男の得点がこの順位にチームを押し上げたと言っても過言ではない。この舞台でのハットトリックは立派)

パラグアイ-ベネズエラ(コパ・アメリカ SF)

2011-07-21 23:49:10 | 各国代表戦
観戦日 7/21(木)       

愛丸’s チェック
グループリーグの最終戦で対戦したこのカード。
この大会、ベストゲームと言える試合をやってのけた両チームの戦い。
パラグアイのあの苦い思い出がしっかり残ってるだろう。
後半の終了間際に2失点を喫してのエンパテ。
ベネズエラを舐めてかかれないのは、あの試合で重々承知してるはず。
だから、この試合で、どうベネズエラに挑むのか。
力関係ではパラグアイに分があるし、その点をしっかりわかってれば、消極的なサッカーにはならないはず。
ベネズエラは、いい状態でこの試合に挑める。
初のベスト4だし、失うものは何もない。
チャレンジャーとしての気持ちは変わらないだろうし、ここも一発あっておかしくない。
今、一番勢いに乗ってるチームかも。

パラグアイは、この試合、なりふり構わずきた。
と言っても、攻撃的に攻めに転じるのではなく、ここまでパラグアイでひとり攻撃でアクセントになってたエスティガリビアを先発から外し、守備的布陣で挑んできた。
これはベネズエラの怖さがわかってるからで、SFという舞台がそうさせたのかも。
ただ、ここまでしてこの試合に望むべきだったか。
たしかに、失点もせず、PKで勝利を手にすることはできたが、これが先に繋がるとはとても思えない。
このコパ・アメリカを見てて、現在、南米のサッカーはかなり力が落ちてる。
ヨーロッパがあれだけのレベルのサッカーができてるのに、南米はまだ個人に頼るサッカーが主流。
このままだと、アフリカ、北中米、アジアにも並ばれてもおかしくない。
そんな中、パラグアイは守備に重点を置きつつも、ヨーロッパ的な組織だった攻撃もできるし、ここはあんながちがちに守備にこだわるサッカーはしてもらいたくなかった。
それもここまでの布陣をいじってまで、守備にこだわるなんて・・・。
ただ、結果だけを考えたら、これはこれでいいのかも。
いつだかのイタリアがそうだったみたいに、失点しなければ、負けることはないっていうカテナチオに通ずる考え。
これが時代遅れであることはパラグアイの選手も監督もコーチ陣もわかってるはずだが、それでも、タイトルに賭ける意気込みが強いから、あえてこれを選択したんだろう。
ピンチを迎える場面もあったが、今、乗りに乗ってるビジャールがいるし、そこは、この試合もしっかり仕事をしてくれた。
後半、試合を決めるつもりだったのか、サンタクルスもエスティガリビアも投入したが、この選手たちが、途中で流れを変えることもなかった。
先発で起用されてなんぼの選手だし、こういう使われ方に慣れてないんだろう。
ここで結果を出したパラグアイだし、フィナルも守備的に振舞って、失点をしないサッカーに徹するはず。
ブラジルにはこの戦い方で勝利したことは意義があることだが、ベネズエラにもこれで果たして満足なんだろうか・・・。
タイトルを取れれば、これが正解って言えるが、もしウルグアイに負けるようなことになれば、この勝利は全く先につながらない。
ブラジルに勝利したチームだし、W杯でも優勝を狙うようなチームにならないといけないわけで、サッカーとは点を取ってなんぼのスポーツ。
時代の波に逆らってるチームが、これから世界を舞台に結果を残すとは思えない。
ベネズエラは、パラグアイと違って、今まで通り、自分たちのサッカーを貫いた。
高い位置からのプレスで相手を追い込み、ボールを奪ったらショートカウンターからスピードに乗った攻撃で相手のゴールに迫る。
チームとしての共通認識はパラグアイよりも上だった。
ただ、いい攻撃ができても、不可解な判定に泣かされたり、ビジャールの好守にあったりで、運に見放された。
この運のなさがPK戦にも出て、惜しくもここで敗戦。
ここまでベネズエラが与えたインパクトはかなりのもので、もう野球だけの国とは思われないだろう。
アランゴを中心にした攻撃陣は試合を重ねるごとに機能してきたし、守備でもビスカロンドを中心によくまとまってた。
このチームを中心に、これからW杯の予選を戦うことができれば、念願の本大会出場も見えてくる。
カーサでパラグアイとやれれば、間違いなく勝てるだろうし、この試合も勝ってもらってフィナルに進んでもらいたかった。
やるべきサッカーをして勝つのが理想だが、結果が全てだし、パラグアイが勝ち上がったのは、負けないサッカーに徹したから。
これでフィナルはウルグアイとパラグアイが対戦することになったが、どちらも守備を起点にしたチーム。
ただ、攻撃陣で勝るウルグアイが多少有利か。
ここまで、この大会は下馬評の高いチームが負けてることが多く、フィナルもどうなることやら・・・。


スコア
0-0(PK5-3)
<得点者> 
 なし              

~愛丸's MVP~
ビジャール(この試合でもビッグセーブでチームを救った。PK戦でも強さを証明したし、この男がこのパフォーマンスを続ければ、そうそう失点はしないだろう。あれだけ守備的に振舞っても、まだGKが目立ってるようだと・・・)

ペルー-ウルグアイ(コパ・アメリカ SF)

2011-07-20 21:48:12 | 各国代表戦
観戦日 7/20(水)       

愛丸’s チェック
まさかのこの準決勝のカード。
トーメントの組み合わせが決まったときは、ここはコロンビアとアルゼンチンが戦うものだと思ってた。
それが、この番狂わせ。
逆の山もそうだが、この大会は波乱続き。
守備に力を入れてるチームが残ってるし、それに運も持ってるチームが勝ち上がってる。
ペルーは主力を欠く苦しい状況だったが、ここまで上がってきた。
日本でやったとき、このチームがここまで来るとは想像もしなかった。
それが、ベスト4だし、サッカーは何が起こるからわからない。
ウルグアイもグループの戦い方を見てれば、W杯がまぐれじゃないかって思われる出来。
ペルーとも対戦したが、そのときはいいところなくエンパテ。
果たして、ここはどうなるか・・・。

ペルーはウルグアイ相手にやるべきことはしっかりやらたと思う。
このレベルのチームがW杯でベスト4に入るチームと互角に渡り合ったんだから、立派なもんだろう。
ただ、力はやっぱりウルグアイが上だった。
ペルーはゲレーロよりもバルガスを抑えるべきと、後半からコルテスがバルガスをマンマーク。
これが功を奏し、バルガスはイライラが募って、厳しく後ろからきたコルテスにひじ打ちを食らわして一発ロハ。
ビハインドの状況で、ペルーのエースがいなくなっては、ここからどうしようもできなかった。
ファルファン、ピサーロがいたら、まだ状況も違ったんだろうが、このふたりは、この大会にははなっからいない。
いない選手に頼っても仕方ないし、ここまでこれただけ満足だろう。
ただ、この試合でのスタメンを見たら、取るより取られないサッカーを選択。
これが今のペルーにやれることだろう。
ケガをしてたかもしれんが、チケロの突破力は魅力的だし、右サイドで違いを生み出せてたバジョンも攻撃ではアクセントになれる存在だった。
それをこの試合では起用しなったってことは、攻撃よりも守備を重視した証拠。
バルガスをトップ下的に起用し、FW登録のアドビンンクラも攻撃よりも守備での奔走が目立った。
前半はこれがうまくはまったが、フォルランのミドルからスアレスの詰めで失点をしてしまい、プランが変わったのはたしか。
引いて守ることはできてたが、あのミドルの対応がいまいち。
ウルグアイはこれをやれるだけの力を持った個人がいる。
引いた相手にはミドルが有効的というよく言われてる定石をウルグアイが実践してみせた。
あのミドルも、ミスから奪われたものだし、安全第一にクリアをしてれば、あの失点もなかったはず。
後からはいろいろ言えるが、カウンターを狙うチームとしたら、自陣で奪ったボールを丁寧に前に繋ぎたかっただろうし、あの選択が全て間違いとも言い難い。
ペルーはまだ3位決定戦も戦えるし、W杯予選に向けて、真剣勝負は数多くこなした方がいい。
3位でも立派な順位だし、ここはまだ諦めずに本気で戦ってもらいたい。
ウルグアイは、前半を見てると、また点が取れないんじゃないかって思わせる試合運びだった。
相手がペルーでもアルゼンチン戦で結果を残した布陣で挑み、こちらも守備を意識した戦いに。
一発勝負で、これに勝てばフィナルってことを考えたら、まずは失点しないことを考えるだろう。
これがウルグアイだし、何も文句は言わない。
ただ、力関係を考えたら、ペルーよりも上だし、ここはカウンター狙いではなく、力でペルーを圧倒してもらいたかった。
それができるメンバーを抱えてるし、タバレスもいい加減攻撃に重点を置くサッカーも手にしてもらいたい。
カバーニがケガでトリデンテを解体したが、そこはトップ下にロデイロを置く4-3-1-2でもいいし、フィナルは攻撃的なウルグアイに期待。
守備はもう文句無く南米一と言ってもいいし、中盤まで守備意識を高めなくてもいいはず。
カウンターからの追加点がウルグアイの真骨頂と言えばそれまでだが、相手は格下のチーム。
魅せて取ることもできる陣容だし、フィナルではそれに期待する。
ここまで守備的なチームが結果を残してきてるが、そろそろ南米的な攻撃で魅せてくれる試合を拝見したいものだ。
それができるのは、もうウルグアイだけだし、ここで、攻撃に出てタイトルを取ることができれば、もっとチーム状態もアップするはず。
スアレスが2ゴールし、残すはフォルランのゴールだけ。
ミドルはいいものを見せてくれてるし、FKのチームの武器になってる。
大事なフィナルでこの男に得点が生まれれば、久しぶりのタイトル獲得も見えてくる。


スコア
0-2
<得点者> 
ウルグアイ   スアレス×2              

~愛丸's MVP~
コルテス(バルガスに密着マークを敢行し、それで、バルガスを退場に追い込むことに成功。これだけでなく、バルガスの良さを完璧に封じたし、この男の貢献度はかなり高い。ペルーの生命線を断ったkとでこの試合をものにした)

チリ-ベネズエラ(コパ・アメリカ QF)

2011-07-19 23:00:05 | 各国代表戦
観戦日 7/19(火)       

愛丸’s チェック
チリにとって、アルゼンチン、ブラジルがいなくなったことで、この大会でタイトルを奪うビッグチャンスが訪れた。
今、攻守において、一番安定してるチームかも。
グループの最終戦では主力を休ませることもできたし、ここは万全の体制でこの試合に挑める。
ここを勝っても次はパラグアイだし、気持ちに余裕が出たはず。
これが慢心にならなければ、間違いなく次のステージに進むことができる。
ベネズエラは前回大会が自国開催で、ベスト8には進出できたが、他国での開催で、ここまできたのは初。
さらにその上はまだ未知の世界。
劇的なエンパテ劇で勢いはついてるし、その勢いでここも突破して、歴史を作りたいところ。
ただ、相手は、この大会で一番状態がいいチーム。
一発勝負だし、今までのようにはいかないかも。

チリもアルゼンチン、ブラジル同様に下馬評を覆す結果に。
コロンビアも同様だし、このQF、有利と見られたチームが全て負ける結果になってしまった。
それだけ南米の底上げがされてるってことか。
もう、2強が牛耳る大陸ではなくなったってこと。
この2強を脅かす一番手と見なされてたチリが、ここでまさか負けてしまうとは・・・。
それも野球で名を馳せてる国に。
ボールを支配し、主導権を握ってたのはチリだった。
それがどうしてこのような結果になってしまったのか。
他の敗れたチーム同様、フィニッシュでの場面でつきがなかった。
クロスバーに嫌われたり、GKの正面だったり、いつもなら決まってたシュートがことごとく決まらなかった。
どのチームもそうだったから、どこかに原因があるはず。
相手を舐めてるから決まらなかったってことはないだろう。
ただ、いつでも決めれるって慢心はどこかにあったかもしれん。
ここまで試合の主導権を握ってたら、いつかはって気持ちが芽生えるのもわかる。
ただ、これまで、いろんなアップセットを見てきてるわけで、自分たちは同じつては踏まないって気持ちもあったはず。
それがどうも伺えなかった。
これが南米気質なのかも。
自分たちは大丈夫って気持ちが強くなる気がする。
俺が俺がってチームではなかったが、ベネズエラの高い位置からのプレスにかなり手こずってたし、これを打開する術は持ち合わせてたはず。
どうしてそれを発揮できなかったのか。
ベネズエラに疲労が伺え、中盤が間延びしてしてきてから、いつものチリの攻撃が見られたが、これをもっと早い段階で見せてもらいたかった。
イスラのオーバーラップも少なかったし、ボセジュールのいない左サイドの攻撃は最後までぴんとこず。
後半、バルディビアを投入し、攻撃が活性化したが、前半からというか、スタメンでこの男は起用してもらいたかった。
コンディションに不安があるのかもしてんが、先を見据える必要はどこにもない。
ノックアウトのトーナメントだし、ひとつひとつが大事なはず。
この選手起用にも、どこか相手を舐めてた部分が伺えた。
たしかにベネズエラは格下だろうが、ここまでのパフォーマンスを見てると、もう今までのベネズエラではない。
実際、かなり押し込まれてピンチになる場面も多かったし、セットプレーから2発を献上。
負けてしまっては何も言い訳はできない。
あれだけのメンバーをそろえ、あのサッカーができるのに、どうして、この試合で、いつものプレーができなかったのか。
もっとA・サンチェスを見たかったし、バルディビアのプレーも堪能したかった。
このQF、ほんとに、今後も見たいチームが全て消えていってしまった・・・。
ベネズエラは休んだ主力がしっかり仕事した。
アランゴもマルドナードもいいプレーを披露。
攻撃というか、高い位置からの守備をする気持ちがチリを苦しめた。
さすがに最後はバテてしまったが、それでも、早い時間に失点せず、先制点を奪えたのは、このプレスがあったから。
これは今後も相手にとって驚異になるはず。
SFはパラグアイが相手で、リアクションサッカーを得意としてるチームだから、やりやすいはず。
それに、あの劇的なエンパテ劇をやってのけた相手。
このままベネズエラが南米の頂点に立ってもおかしくない。
できれば、ミクーよりもロンドンが1トップには向いてるし、マルドナードとの互換性も高いはず。
リーガでの実績もロンドンの方が上だし、もっとこの男が見てみたい。
この試合でもベガがしっかり活躍し、チリを1失点に抑えた。
今、この男には何かが降りてきてる。
ビジャールかベガか、どっちかってぐらい。
チリのシュートがことごとくベガの正面をついたのも、ただ、運がいいだけではないだろう。
攻撃陣の守備での奮闘、ベガの神通力がこのまま維持されれば、ひょっとするとひょっとするかも。


スコア
1-2
<得点者> 
チリ     スアソ
ベネズエラ  ビスカロンド、シシェロ              

~愛丸's MVP~
ベガ(またしてもこの男の力が勝利を引き寄せた。グループ最終戦では最後の最後にCKからのカベッサでアシストし、この試合は、自分の仕事で魅せることができた。クロスバーも味方につけるし、乗りに乗ってる)