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備忘録 さらばNTT

2014年12月29日 | 日記

先にお断りしておくと、ボクはNTTグループ会社の社員です。しかも研究所寄りの仕事なので、技術の面ではNTTの通信技術は間違いなく世界一だと思っています。

ですが、我が家の電話とインターネット環境においては、脱NTTとなりました。

我が家のインターネット環境はこれまでNTT東日本が提供するBフレッツマンションタイプ(VDSL)でした。2006年から使ってきたんだけど、確かに導入当初は速度が速くて感激したものです。スループットも25Mくらい出てたかな。無線ルータを介しているのでBフレッツが最大100Mと言っても30M未満であるのはしょうがなく、それでも優秀な数値でした。しかもベストエフォートで100Mなので、これを保証しているワケじゃないんだよね。

我が家も携帯電話はガラケーからスマホへと変わると同時に、モバイル環境はLTEになっていくと家のネットよりも快適だったりするワケです。そんな頃からかなぁ。動画をネットで見ているとすぐに止まってしまうんだ。スループットを測ってみると、なんと10M出てない。iPhoneはLTE使うと30Mは余裕で出ているっていうのに。これはちょっといかんでしょ、と思ってフレッツのもっと早いサービス、光ネクストを調べてみた。光ネクストは知る人ぞ知るNGNという日本が(と言うかNTTが)世界に誇る通信技術を結集させたブルードバンド通信網なんです。テレビ映像の配信でさえ、非圧縮で送っても大丈夫なくらいQoSに優れている。ところがこの光ネクストにBフレッツから簡単には乗り換えられないんだよねぇ。住んでるところでまだサービスしてない、とか別途工事費用に2万円くらいかかる、とか。しかもマンションだから自宅まで光ファイバー引き込めないからVDSLになるとそのメタル回線部分がボトルネックになりあまり意味がないと・・・

これらの技術的な問題やら、売り込みで電話かけてくるNTTと名乗る営業員に質問しても、ちっとも理解してないからトンチンカンな答えしか返ってこないから不信感はつのる一方でした。 そんな折にスマホをiPhone6に変えようとauショップに行ったんです。ウチはケータイは昔からauなんですわ(笑)

ウチがお世話になっているauショップの担当者って本当によく教育が出来ていて、いつも気持ち良く対応してもらってるんだよね。その日も機種変更してもらったら、毎度のことですけど、と断りを入れながら、「自宅のネット、auにしませんか?割引になりますよ」と話しかけてきた。割り引かれるのは知ってるし、出来たら変えたいけど立場的にNTTは変更できない、ってずっと思ってたんだけど、「もしNTTの解約までやってくれるんなら検討しても良い」と答えてみたんですよ。 ウチの条件は「NTTの解約を代行してやってくれること」「Bフレッツよりもスループットが高いこと」「OCNのメールアドレスを生かせること」として回答を待ちました。

待つこと数日(いやそんなに期待して待ってたワケじゃないですが)、早速電話がありました。条件を飲んでくれるのがケーブルテレビのJ:COMだったんです。これはちょっと以外だったなぁ。早々に営業さんに来てもらって説明してもらったんだけど、この営業さんがこれまた良く教育されているんだわ。こちらが用意した質問にみんな答えてくれた。もっと意地悪な質問もしてやろうかと思ってたんだけど、その誠実さにそんな気持ちは忘れてしまったよ。J:COMはケーブルテレビの会社だからネットは電話線からじゃなくて、テレビの同軸アンテナ線なんですよ。光ファイバー程通信速度は速くないけども、VDSLの2芯のメタル線よりは全然早いし、実測で160Mフルで出るということからJ:COMで決めました。しかもNTT解約するまでの間、比較してみてくれ、と翌日に工事の手配までしてくれて。気に入らなかったらクーリングオフしてくれて構わない、と言い残して。

で、先ほどWi-Fiルータの設定に苦労したんだけどもどうにか環境が整いました。実際にスループットを測ってみると、スマホやタブレットからだとやっぱりWi-Fiルータの性能が低いので、それ程改善したという感じじゃなかったけど安定して20M近くは出てました。有線でつなぐと50~60Mくらい出ているから満足ですわ。恐らくフレッツ光ネクストにしてもこんなもんじゃないのかな、って無理やり思い込んでいます(笑)

ただしこれはJ:COMの仕様なのでしょうがないんだけど、上り側の速度はメチャ遅いです。7M程度かな。J:COMの光ネットワークがどんなものか知らないけども、テレビ放送と帯域を分けているから結構厳しいんじゃないかと想像してます。

これらの理由で脱NTTとなったワケですが、結構断腸の想いでした。だって毎日仕事でいかにフレッツ網を活用できるかを考えているのに、そんな自分が去ってしまっていいのか、って。 でも思うんですよ。他者のネットワークは携帯電話と抱き合わせで安く出来たり、ケーブルテレビとセット割引が出来たりしてるのに、天下の悪法であるNTT法によってNTTはそういうサービスが出来ないんです(でも間もなくドコモはやると想いますよ)。そんな不利な競争の中で勝ち抜くには、ちゃんとしたビジネスがデザインされていないと苦しいんです。これまで親方日の丸であぐらをかいてきた営業方法じゃ勝ち目はないんです。どうしてもこの悪しきしきたりが抜け切れない。

もう世界一の技術ですよ、っていう営業はやめましょう。なんの役にも立ちません。だってケーブルテレビのネットワークで十分に満足してるんですから。これからはきちんとビジネスモデルを描いて、しっかりメリットを見える化して顧客に説明できるようにして下さい。そうじゃないとシェアは減る一方です。仕事では引き続きNTTのメリットになるよう、ご支援させていただいきます。そしていつかは家のネットをNTTに戻すことになるのを夢見ています。