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サッカーやグルメや旅行やキャンプや…日常のちょっとしたことをつらつらと。JリーグのFC東京を強烈に応援しています。

おもてなしと昇格とカニ汁 ガイナーレ鳥取戦 【J特】

2011年11月22日 | FC東京
 2011年のJリーグも残すところあと2ゲーム(11/22現在)、ボクの応援するFC東京はさりげなくJ2の優勝を決めていた。今年は開幕戦を鳥栖相手にどうにか勝利したが、直後あの忌まわしい震災に見舞われた。もうサッカーどころじゃないな、という状況から、このJ2優勝までどれだけの人達が走り回り、努力し、苦労したことだろう。サッカーを通じてボクらは何かお役に立てたのだろうか、と思うこともしばしばだった。そんな状況でJ1への昇格を目の当たりにしたボクらは本当に幸せだった。おめでとう、FC東京。残りの2ゲームを完璧に戦って勝利して欲しい。
 11月19日土曜日、親知らずがうずくのを痛み止めでなんとかごまかしながら朝4時に自宅を車で出発。羽田発のANA293便に乗るためだ。目指すは鳥取だ。前節水戸相手に勝利したものの、対象となるチームが揃って勝った為にJ1への昇格はお預けになっていた。今節ガイナーレ鳥取に勝利すれば自力でJ1昇格を手繰り寄せることができる。そんな大事なゲームになるとは当初は予想もしておらず、ただ単に鳥取県に行ったことないので調度良い機会だ、行こうぜ鳥取!とJリーグの日程が発表された時から計画していたのだった。だから早めにツアーを押さえていたので、鳥取入りはさほど苦労は無かったが、実は鳥取フィーバーは大変なことになっていたのであった。
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 何しろこのゲームで昇格が決まるのだから、東京から大挙してサポータが訪れる。そもそも便数の少ない飛行機はすべて満席。市内のホテルも満室。早めに押さえておいて良かった~と心から思ったよ、ほんと。羽田からの飛行機も8割は青赤サポさんで、ANAのキャビンアテンダントの方が「今日は何かあるんですか?団体さんのお客さんはいないハズなんですけど皆さんお揃いで…」と不思議そうに乗客に聞いていた。鳥取空港からバスを乗り継いでJR鳥取駅に到着。そしたらこんなメッセージが。いきなりのアウェーおもてなし攻撃に気分は最高になる。
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 しかし残念なことに天気は雨。しかも大雨。朝9時に鳥取駅にいてもつまらないのでとりあえず砂丘へ向ってみた。なんせキックオフは17時だ。時間はたっぷりある。幸い親知らずも大人しくしているし。
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 本当はラクダに揺られて散歩でもしてみたかったが、この雨じゃしょうがない。砂漠のイメージがあるので乾燥地帯な感じだけど、雨で砂はしっとり。でもこの砂が雨を吸い込んでくれるので案外歩き易いし濡れないんですよ。でもやっぱり晴れて欲しかったなぁ。
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 適当に時間をつぶしながら市内循環のバスに揺られて再び鳥取駅付近へ戻ってきた。調度お昼時だったので、市街のお店を当たってみるも、何処も青赤さん達で一杯だ。お店もややてんてこ舞い気味。そんな中、東京にもあるチェーン店の「やる気茶屋」という居酒屋のランチにしてみたのだが、これが大当たり。コレお刺身定食なんですけど、お刺身の厚さが1.5cmはあるかな。もうボリューム満点で新鮮で美味しい。欲を言えばお味噌汁はカニ汁を期待してたんだけど、あら汁でした。もちろん美味しかった。
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 ホテルに荷物を預けてスタジアムへ向う。駅前から無料の送迎バスが出ているのだ。ここでも無料でゴージャズな観光バスというおもてなし攻撃を受けてしまった。いいぞ鳥取!
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 とりぎんバードスタジアムはバスに揺られること20分程で到着。田んぼに囲まれたのどかなスタジアムだが、ここでも無料のカニ汁というおもてなし攻撃を受ける。どうなってんだ、鳥取。ステキ過ぎるぜ!
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 どうです、このカニ汁。これタダっすよ?ちゃんとカニの足には身もあります。いや美味しかった。
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 調度この頃、天気は回復し青空になった。日が射すと暑いくらいだ。これもおもてなしか?
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 スタジアムの周りはこんな牧歌的な光景が広がっている。もちろんおもてなし。
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 このスタジアムはサッカー専用で大変見やすい。スタンドとピッチがもの凄く近いのだ。ゴール裏なんてシュートを外れたボールがバンバン飛びこんでくる。迫力満点だ。芝のコンディションも悪くない。午前中の大雨で多少水溜りがあったけど、その程度だ。
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 今日はいつものサッカー仲間のT氏も一緒に来ている。彼曰く、このキックオフまでのまったりとした時間が好きなんだそうだ。なるほど、そう言われてみるとボクも嫌いじゃない。ビールでも飲みながらスタメンの話だったり、前節の内容だったり話が弾む。そんな中、先般東京ダービーでゴール裏で配られていた青と赤の風船がこのゲームでも用意されていた。久しぶりに膨らますゴム風船、肺活量が落ちているのを感じさせる。ぜーぜー…

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YouTube: 第36節 ガイナーレ鳥取 VS. FC東京 モリゲ華麗なるFK

 ゲームは前半、森重選手のセットプレーから得点。ゴール前でのファウルからFKを得たのだが、ゴール右隅に巻くようにボールが吸い込まれていくという芸術的なゴールだった。
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 前半はこの1点のみで折り返すと、後半は東京がゴールを量産した。先日天皇杯を味スタで観戦した際、ヴィッセル神戸相手だったのだが、「あぁ、これがJ1だよ」、って思ったばかりだったので、今日の鳥取戦は「これぞJ2」というようなゲームだった。1年間こういう中で東京はプレーしてきたんだ。引いて守る相手をこじ開けることができなかった序盤戦を思い出す。あの頃は苦しかったなぁ。ホームでの湘南戦辺りから「つなぐ」サッカーを徹底し、そこから勝ち点を伸ばしていったのだが、このゲームはそのお手本のような展開で、引く相手にじっくりとパスを繋いでサイドから、或いはクサビを入れて、と揺さぶりゴールを狙う。鳥取は途中、元代表の野人こと岡野選手が投入され、ややそれが影響したのか岡野が絡んで1点奪取。それでも東京はルーカス選手、谷澤選手、途中から入った鈴木選手、同じく上里選手が次々とゴールを決めて終わってみれば5-1の圧勝だった。ホイッスルが鳴った瞬間にJ1への昇格が決まったのだ。
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 この瞬間に立ち会えたことに本当に感謝する。J1へ復帰するという目標をクリアし、すごく嬉しいようにも思うけど、それ以上にホッとした感覚だ。選手のコメントを後で読んだのだが、選手達も皆ホッとした、と言っている。同じ気持ちなんだなぁ~。何よりクマさんこと大熊監督が一番ホッとしているのだろう。
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 ゴール裏でははしゃぐサポータ、それに負けじと更にはしゃぐ選手達が喜びを分かち合っている。鳥取側のスタッフがゴールを移動してくれて、選手とサポータ達のふれあいや記念撮影をやりやすくしてくれたのもおもてなし攻撃だ。ボクらのいるバックスタンド側に電光掲示板があって、ボクらは見えなかったけれども、そこには「おめでとう」の祝辞が流れていたとのこと。いつまでもこの余韻を楽しみながら、ホテルへと戻ったのだが、道行く人達に声をかけられ、皆さん「おめでとう」と言って下さる。ホテルのフロントの方にも「おめでとうございます」というおもてなし攻撃だ。もうメロメロ。親知らずがうずき出すよ、マジで…。祝杯を挙げようと夜の街に繰り出すも、何処言っても青赤サポさん達で一杯。やっと見つけた焼き鳥屋さんもサポだらけだ。アウェーでこんなに良くしてもらい、なんて幸せなことだろう。ガイナーレ、J1で待ってるぞ。味スタでのおもてなし…う~む、どれだけのことが出来るかちょっと不安だけど、阿久根社長にも提言させて頂き、この恩返しをしたい、と本気で思ったのであった。
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 翌日はもう帰るだけなんだけど、多少は観光したいと思って市内の循環バスに乗ってみた。
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 向った先は鳥取港にある「かにっこ館」だ。ここはショッピングセンターや市場等の商業施設と、カニの水族館があるのだ。
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 水族館にはカニだけじゃなく、鳥取近海のお魚が出迎えてくれる。これははりせんぼん。カワユイのだ。
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 ドーンといるのは高足カニ。これ食べるとしたらいくらかかるのだろうか?館内にはカニの赤ちゃんやら脱皮している映像やら興味深いモノがいっぱいある。こんなところにいたら飛行機に乗り遅れてしまいそうだ。
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 こちらのカニは市場で売ってるやつね。安い…
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良く見るとここにも青赤サポさん達がチラホラ…。この土日でどれだけの経済効果があったのかちょっと興味深い。
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 鳥取空港から帰路に着く。13時5分発のANA296便はまたしても青赤サポさん達で満席だ。出発ロビーも入り切れない感じだ(笑)。ボクらの飛行機にはピッチレポータでおなじみの日々野真理さんと、解説者の渡辺一平さんが乗っていた。帰宅してスカパーのJリーグアフターゲームショーを見たら真理さんが出ている。移動距離も長かっただろうにご苦労様です。ゲストにFC東京の羽生選手が出ていたのも楽しかった。
 この翌日、2位のサガン鳥栖がギラヴァンツ北九州に負けた為、FC東京はJ2での1位が決定した。後は天皇杯をしっかり戦って、今回が最後と言われている元旦の決勝戦でカップを掲げて欲しい。そして今期限りで監督を去る大熊さんと心から喜び合いたいと思っている。ガンバレFC東京!試練はこれからだ。
 最後に鳥取の皆さん、お世話になりました。そして大変良くして頂き感謝しております。今度は晴れた時にゆっくり観光したいと心から思っております。有難うございました。