「人類の究極の課題」を解明しようとして、おシャカ様は「出家」された
のではないでしょうか。
おシャカ様は当初は人間的な生活の凡てを尽くして、訓練修行されたのです。
しかし、「無条件で満足できる道」が得られず失望されたのです。
その結果おシャカ様はさらに「自分自身が自らの真相を省みられた」のです。
(今で言えば問題意識を持たれたのです)。
そして今日までの問題は凡そ「認識自体が認識上に在って認識自体の自在なる
活動(働き)のために、惑わされてそこから一歩も出ることがなかったことに
気付かれたのです。
別の言葉で言えば従来の私たち衆生は「識が錯覚(本来自分のないことを
在ると認めること)による誤りを誤りと知(識)らなかったのです。
今日の私たち衆生もまた、この誤りを知(識)らずに識に惑わされているのです。
この発見こそ、おシャカ様の偉大なる前人未到の田地であり「人類の究極の
課題」である「無明の煩悩の源」を発見するキーポイントだったのです。