インドからやって来た達磨大師に武帝(ぶてい)が問いました。
「如何なるか是れ聖諦第一義(しょうたいだいいちぎ)」と。
聖凡対立しているので真諦(しんたい)を問うたのです。
達磨大師一声して「廓然無聖(かくねんむしょう)」と答えました。
つまり、「馬鹿なことを言うな、そんなものあるか」と答えたのです。
「廓然」とは、カラッとして一物(いちもつ)もないことです。
只、仏性という光明だけが光っていて、聖人(せいじん)も無ければ
凡夫も無い。
聖諦第一義だ何ぞ馬鹿を言うな「廓然無聖だ」と言ったのです。