「今を今の外」には求めようがないのです。
求めなくても「今」なのです。
然るに私たち衆生は、これに対して色々に疑いを起こし、この疑問を解明
しようとしてあらゆる手段を尽くして、この問題に取り組んでいるのです。
凡てのものは、それぞれにおいてそのもので解決済みのものです。
その外にはありません。
この理由によって、万物は存在していて更に疑う処はないのです。
又これほど確かな「真実」はないのです。
如何なる私たち衆生の「結論」によっても決定的な無条件での満足は得られない
のです。
何故ならばそれは「その思うこと」が妨げているからです。
人間(にんげん)はこの「無条件で満足出来る道」を求めて止みません。
然るになかなかこの目的が達し得られないのです。