時代は二十一世紀に入っていますが人間社会を見るとき、国家間民族間の対立、
格差社会、法治国家でありながら混沌とした紛争が絶えません。
「宗教」もまた本質から遠く離れ、現実を生きる人々に「無力感」が漂っています。
今こそ人々が「無明(自我、妄想)」の実態や煩悩や「業苦(ごうく)の根源である
貪顚痴(とんじんち)」や万物の本質を見定めてみる必要があるのではないでしょうか。
二十一世紀は「宗教の時代、こころの時代」といわれて久しいですが架空の神や仏を
理想として求めるのではなくて、「現実の自己の有様を探求」していくことが最も
大切なことではないでしょうか。
仏教とは「無明(自我、妄想)、煩悩、貪顚痴そのまま」が私たち衆生が求め続けた
神や仏の相(すがた)そのものであると説く教えなのです。
そして私たち衆生が自ら仏の教えが正しいということを「証明」することが出来る
教えなのです。