活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

不識について1

2020年03月24日 | 法理

「縁起(因縁果)の法」に随って生滅を繰り返しながら活動を続けている宇宙の相(すがた)は、個の存在を認めることは出来ません。

是れを「不識」といいます。

 

人間(にんげん)もまた宇宙の活動体の中から生じた活動体ですから、個即ち自我の存在を認めることは出来ません。

是れもまた、「不識」です。

 

総ては「自我の認識」に因って束縛や苦悩が生じるのです。

しかし、それからを認識する時間も空間も全くない「空」なのも「事実」なのです。

 

ところが、その中にあって心の安らぎと自由を成就した覚者(本来の人)は、何時でも何処でも何をしていても「一切の衆生」と共に在って修行を続け停滞することを知(識)らないのです。

是れもまた「不識」といいます。


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