私たち衆生は、わずかの失意で自棄を起してはいけません。
只働けばよいのです。
「只働けばよい」という処に、「一生の極」が、あるのです。
働きの価値が解らないから、煩悶するのです。
働くその瞬間に、宇宙を占領しており宇宙が我が物に、成り切った処に、真理があるのです。
「因縁」という事は、つまり「結果」という事です。
結果とは「成就」した事です。
因と縁が合して、一つの物が出来たのです。
「因」とは、自己の事です。
「縁」は宇宙です。
宇宙が無ければ自己は無く、自己が無ければ、宇宙は無いのです。
宇宙全体に影響が及ぶのです。
つまり私たち衆生は、宇宙とその消長を共にしているのです。
その間に、「固まった自己」という物は、ありません。
これが「結果は絶大成り、自己は小宇宙なり」と言われる由縁です。