たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

裁判傍聴記2

2013年03月08日 | その他

岐阜地裁で昨日(3月6日)判決があった「豊川のベトナム人女性殺害・高山コンビニ店員女性死体遺棄事件」の公判を傍聴してきました。2月19日の傍聴につづき2回目です。

朝日や読売を除いて各新聞は判決予告記事を載せていたし、最高裁判所事務総局が提供する最高裁判所と全国の下級裁判所の案内サイト、「裁判所」(COUTU IN JAPAN)で傍聴心得を読んで行きます。この中に傍聴券の発行を予想される事件の裁判案内がされます。開廷時間、傍聴券抽選時間、傍聴人数などです。

岐阜地裁は建物が建替中で、借り上げ臨時駐車場を前回聞いたので、満車寸前のそこに車を置いて、抽選時間20分の2時半少し前に行きました。
玄関前にもうたくさん並んでいて40人くらいいます。一番後ろに並ぶと前に、若い女性が黒のパンツルックスーツ、ハイヒールのカッコいい方で、足元に書類入れ布製バッグを置いていて、ファイルがたくさん入っていました。
またも悪癖が出て、「失礼ですがプレスの方ですか」、「そうです」、「プレスもやはり抽選ですか?」、「プレスは1社1人の席は確保されるのですが、他のサポーターは並ぶのです」、「ルポ作家・佐野眞一さんも東電OL殺人事件など読むと、並ぶと書いています。アルバイトを雇い抽選に当った券を譲ってもらい傍聴するそうです。新聞社ですか?」、「いえ、CBCです、フリーライターは抽選ですね」、「入り口でカメラを回していましたね」、「傍聴は興味があって来たのですか」、「それも半分、実は被告人や事件は私の郷里です。それにブログを少しアップしているので・・、被告と被告人、尋問と質問も違うし、裁判記事は難しいね。被告人の恵まれなかった家庭環境も耳にしています。興味本位では書けませんしね。彼はどうしてこんな事件を起こしてしまったのか困った事件です」、「勉強されたのですね」。
彼女はテレビのアナウンサーかと思いました。

抽選時間がちかづき職員3人が列を見張っています。1人の男性はウインドブレーカーに GIFU COUT とネーム入りです。そのうちの1人女性職員が先頭からカウンターで傍聴者を数えて歩きました。プレスが結構多く後に並びました。定員は68名となっています。男性職員が「定員に達しませんので抽選は行いません。これより開場します」と、ふれて回りました。3階の大法廷301号室です。みな黙々と階段を登りました。

席はやはり一番前、被告人席の真後ろ一等席に陣取りました。右席がプレスの似顔絵描き、左は女性の似顔絵描きで、他に最前列には1人2人イラスト描きが並びました。

悪癖が出て右隣の方に聞くと、「東海テレビ」と名乗りました。左隣の女性は「まあまあ」と牽制され答えてくれません。そのうち2人はせっせと鉛筆を走らせ、もう法廷のスケッチからはじめ、人物像の輪郭取りまで書き込んでいくのでビックリです。
トイレに行っておこうと席を立ち、戻ると右男性の似顔絵描きと記者が打ち合わせしていました。入廷から開廷までは25分くらい。5分くらい前に法廷係が最前列へ来て、「裁判所からお知らせします。開廷に先立ち報道関係者が2分間写真撮影をします。傍聴者で写真に写されたくない方は廊下へ出て待機してください」と言いました。
数分前になり、また同じアナウンスを繰り返しました。

前回同様、最初に進行係と今度は男性書記官が開廷準備に入っていて、そのうち弁護士が3人入場し、続いて検事3人が入場しましたが、傍聴人入り口からバラバラに彼らは入ります。
検事の1人は若い女性で目つきはしっかり、主任検事は40代くらいか細身で目つきはやはいり気のせいかしっかり。こんな検事に締め上げられたら、自分など全部白状するな、と思いました。
検事2人は紫に白の検察庁マークを染め抜いた風呂敷を広げファイルを出しました。

弁護士も検事も難関の司法試験をくぐってきた人ばかり、威風堂々あたりをはらいカッコいい。
前と違って、写真を撮るため被告人・裁判員は入場せず正面扉から裁判長、陪審裁判官2人が入場し、係から写真撮影が許可されました。
最前列の自分は禿てきた頭頂部が写るなあと、気にしながら後ろは振り向かないようにしました。写真が終わり裁判官は一旦退場しました。

その後書記官が電話で被告人や裁判員の入場をうながす電話をしました。いよいよ開廷です。ピンと法廷に緊張感が漂いました。