月末の金曜日は、特別の日にしようと午後3時にはみんな引き上げて、自分なりの時間をエンジョウイしては、と 新しく推奨された日なのだ。 だがこんな日の呼びかけに意欲的なのは、もうけを狙う経済界だけではないのかと、 意地悪く想像する。早めに仕事を終えて、 明日も含めた週末を大いに楽しもうと計画している血気盛んな人はいいが、 サンデイ毎日の人や専業主婦の方にとっては、特段目新しいこととは思えないのではないか。私がそうだから。
様々なイベントを企画したり、商品などをディスカウントする店もあろうが、何とか消費を促したいという推進者の下心を感じる。 休みの時間が増えた分、他の曜日の時間が増え、結局残業する羽目に陥ることはないのだろうか。
本来こんな日の設定など、余計なお世話だと思いたい気がするが、日本人は何となく上から言われると従うほうがよいか、と 風の向きに任せるところがあるので、特段の抵抗もなく乗っていくのであろう。その一方で休みを犠牲にして、辛い思いを隠しながら、 対応する人々がいることも忘れてはなるまい。
このような対症療法的な措置で一時の浮かれ気分で取り組んでいると、この結果は思いのほかうまくいかなかったとの評価でもあれば、 一気にしぼんでしまうことになりかねない。今の時代、何かの勢いに乗るのではなく、落ち着いて一見無駄な時間と思うかもしれないが、 ぼんやり過ごす時間があってもよいだろう。ちょうど村上春樹さんが新刊本を出版した日だ。 久しぶりに分厚い本を手に取って開いてみるのも一興かなと思う。
これも余計なお世話かもしれないが。
やさしいタイガー
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