ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

世の中役に立たない研究の話

2007-11-20 18:23:55 | ブログ

 今日のロータリーの例会のスピーチは、大学でデザインの研究をされている方で、タイトルが「デザインの感性表現」という何やら難しいお話のように描いていた。しかもこの先生、「世の中にあんまり役に立たないこと」を研究されているという紹介だからどんなつまらない研究をされているのかと勝手に想像してしまう。が、実は話を伺っているうちに日本人忘れてしまったり、捨ててしまったり、特段なくてもいいようなものの中に、日本人の心の癒しや和みを与えるようなものが潜んでいる、といった話として受け取った。

 人間は風鈴の音を聴くことや、竹の筒から水が落ちて響くコーンという音。川のせせらぎの音、それらは日常生活には不可欠なものではない。このごろでは風鈴が鳴ると「うるさい」という人さえ入るくらいで、まさに風情のない社会だ。そういう中で人工的に研究を重ねながら、人間の感性をどのように引き出し、心に刻むことが出来るかをデザイン化する、という変った先生の研究は、ひょんなことから癒しや和みのデザインができていくのかもしれない、と想像しながら面白い話を聞いた。

やさしいタイガー