先日、テレビで「コミックバンド・クレージーキャッツの犬塚弘さんが死去した」というニュースが流れた。
犬塚弘さんはクレージーキャッのメンバーで、おとぼけキャラ「ワンちゃん」の愛称で親しまれ、俳優としても活躍していたが、彼の死去で、クレージーキャッツのメンバーは全員が他界した。
“ハナ肇とクレイジー・キャッツ”は1960年代にコミック・バンドとして、コメディ・グループとして、テレビ・バラエティの黄金時代を築いたパイオニアで、「おとなの漫画」「シャボン玉ホリデー」などで、高度成長期の日本列島を笑いの渦に巻き込んだ。
裁判官というお堅い家系に生まれながら結構自由人的に生きてこられた犬塚弘さん、いつもとぼけた役柄ながら、締める時は締める、という立ち位置であった。そしてバンドではかっこよくウッドベースを奏でていた。
エンターテイメントの世界で、沢山の人々を笑わせて幸せにしたクレージーキャッツが存在したから、私はとても楽しく、ちょっとめげたときも明るく生きられた。
以前に、「解散なんかしていません。みんな死んじゃっただけで」と語っていた犬塚さん。先立ったメンバーと、天国でクレイジー・キャッツ”を再結成して、今度は天国中を笑いの渦に巻き込むことだろう。