コーチが退職

　背泳ぎ教室の29歳のコーチのM君が今日で退職をする。

　コーチ「今日で退職します。長い間、有難うございました」
　会員A 「寿(コトブキ)退社か？お嫁さんにでも行くんか？」
　コーチ「僕、男ですよ」
　私　　「それにしても残念やなあ、俺、M君の指導のもとオリンピック目指そ思てたのに」
　コーチ「今の技術ではかなり無理がありますよ」
　私　　「俺の言いたいのんは、オジンピックやったわ」
　コーチ「それやったら、頑張ったらいけるかも？」
　会員A 「オジンピックなんて、あれへんがな」
　会員B 「俺は来年のロンドン・オリンピック目指すわ。ほんで入江陵介と戦うわ」
　私　　「ビート板を胸に背負って泳いでるようでは無理、無理」
　会員B 「背負うのは背中やろ。胸は抱えるやで」
　コーチ「ここでコーチを初め皆さんと共に歩み成長させて貰いました。有難うございます」
　私　　「皆さん、M君に清き一票を」
　会員A 「選挙と違うがな」
　私　　「ところで何の仕事するのん？」
　コーチ「まだ決めてません。これから就活をします」
　会員A 「就活？串カツやったら美味しいのになあ」
　私　　「就活に串カツは無理があるなあ。就活で復活やで」
　コーチ「もう、ダジャレも聞かれへん様になるなあ。本当に5年間、有難うございました」
　私　　「いよいよ菅原洋一の心境やなあ」
　会員C 「何、それ？」
　私　　「菅原洋一は“今日でお別れ”やろ」
　会員C 「それにしても今日のプールの水は塩素がキツイのと違うか。皆んなの目が赤いわ」
　コーチ「アカン、今までのことを思い出したら僕の目も潤んできたわ」

　一句：愛嬌ある　コーチが退職　ちと寂し
　謎かけ：コーチが退職とかけて、ディーゼル車とガソリン車のスタートの仕方と解く。どちらも(指導法・始動法)が変わるでしょう