母が、『みんなに迷惑をかけるのが嫌だから、老人ホームに入りたい。』と時々呟くようになった。
何を言っているのやら、こんな街のど真ん中で、ずっと優雅に暮らしてきたのに。
周りには子供たちが暮らしていて、毎日あれやこれやと気遣っているのに。
挙句、私が毎年こつこつとプレゼントしてきた陶器の人形たちを、『死んだときに整理してもらうのが大変だから、もう片付けてしまってくれ。』などと言い出す。
私の仕事の繁忙期は、いつもこんな風になる、毎日様子を見にいけないのがいけないのだろう。
電話は毎日欠かさずかけているのだけれど、それでは足りないのだろう。
泣けてきた。
それほど気を遣わせていたのか、それほど寂しい思いをしているのか、と。
怒りもある。
一生懸命時間をやりくりして頑張っているのに、どうして分かってくれないのかと。
母にこう言ってみた。
ここが『老人ホーム』だって考えてみたら?ww
今まで何十年も暮らしてきた場所と全然変わらない『老人ホーム』に暮らしていて、私たちはみんなホームの職員だと思ったらどう?
猫のももちゃんだって、職員なんだから、セラピーキャットね♪
娘たちは職員だから、『申し訳ない』なんて思う必要もない、その代わり、年金はぜーーーんぶ職員のお給料としてもらっちゃうからね♪♪
寝たきりになっても、意識がなくなっても、ずっと上手に生かしておいて、年金はぜーーーんぶ横取りしちゃうからね♪♪
噴き出す母。
そうか、そうね、確かにね、ここは快適な老人ホームね。ww
これでなんとか元気を取り戻す。
老人性鬱的な状況に陥ることの増えた母。
その日によって、気分は乱高下する。
けれど、毎日、ももちゃんだってちゃんと来てくれる。
そんな素敵な老人ホームで、なんとか穏やかに暮らしてほしい。
本年もよろしく!と言っております。ww
・・・ももちゃん、またちょっと太った?ww