ビジュアルで稼げる今しか
できない仕事をしたいんだ
ってきっぱり言い切る
大学のクラスメート
生まれてはじめて
であう人種だったが
なんとなく一緒にいて
居心地よかった
モデル事務所に籍を置き
レースクイーンやら
イベントコンパニオンやら
派手に活躍する友達
たまに、仕事の面子が
足りないときや
おもしろそうな案件があると
誘ってくれた
パーティの受付をした時には
女の子らを束ねるイベント会社の
いかにもキャリアっぽい女性が
事前ミーティングでありとあらゆる
接客に関する作法やテクを
レクチャーするのを見て
つくづく感心したり
(それらは今も十分に役立つ内容だった)
一緒のブースに立った背の高い女の子に
「どこの事務所?」と聞かれてたじろいだり、
「並んだときあまりにでこぼこだから」と、
ヒールを脱いだりする彼女に
これが競争社会で選ばれるための
頭の使い方なんだなぁと驚いたりした
友達が持ってきた仕事には
「テレビ番組出演」もあった
クイズなんだかバラエティなんだか
大喜利なんだかわかんないやつに
ゲスト三人がおもしろおかしく答え
それを聞いて横でにこにこしてる
ミス・キャンパス三名っていう役だった
三時間の収録で三万円くれるという
当時のいつものバイトの三日分
指定された日時に
六本木のカフェバーへ
共演?すると聞いていた
俳優Tさんがいたので
よろしくおねがいしますと言うと
「ん?もう僕おわったけど?」
どうやら一回に2週分収録するらしく
ゲストと女の子らの組み合わせが
逆になったようだ
しかしスタッフにしてみれば
どっちにどっちの女の子らが
座ってたってたいして違わないし
順番はどちらにしても
集合時間はおんなじなのだった
実働として支払われる三時間のほかに
待機がおんなじくらいあって
少しうんざりした
スタッフに手渡された
ひよこみたいに黄色い
スウェット地のミニワンピに着替え
顔になんやら粉をはたかれ
セットに座りカンペがでたら笑う
という仕事
知り合いや家族に
オンエア告知はやめよう
と思った
お気楽な感じで
遊んでるようにしか見えない
スタッフに
社会人ってこういうものなのかと
ちょっと考えてしまった
後日、振り込まれたバイト代は
期待してた三万ではなく
げんせんちょーしゅーなるものが
差し引かれた残額で
軽く詐欺なんじゃないかと
気分悪かった
世界が自分を中心に
まわってくれてもいいじゃんと
思ってた時代の記憶
その時の友達は
その後、いわゆる
「華のある職業」に就き
今もって現役であるが
仕事と育児のストレスが
深夜のポテチに向かうらしく
体型にあわせて制服変えるのも
そろそろ怒られるレベルらしい
一緒に出たもうひとりは
テレビ局のアナウンサーになり
こちらもばりばりの現役で
ニュース番組などで見かけるたび
あの時のはじけてたリアクションを
思い出す
そこへいくと
地味な技術職に就いて
結婚して妊娠して辞めて
地味な事務職に再就職した私は
なぜあのとき、あの場に
いたのだろうか
ただ、今になって
こっそり録画もアリだったなー
なんて
少し惜しんだりするのだった
できない仕事をしたいんだ
ってきっぱり言い切る
大学のクラスメート
生まれてはじめて
であう人種だったが
なんとなく一緒にいて
居心地よかった
モデル事務所に籍を置き
レースクイーンやら
イベントコンパニオンやら
派手に活躍する友達
たまに、仕事の面子が
足りないときや
おもしろそうな案件があると
誘ってくれた
パーティの受付をした時には
女の子らを束ねるイベント会社の
いかにもキャリアっぽい女性が
事前ミーティングでありとあらゆる
接客に関する作法やテクを
レクチャーするのを見て
つくづく感心したり
(それらは今も十分に役立つ内容だった)
一緒のブースに立った背の高い女の子に
「どこの事務所?」と聞かれてたじろいだり、
「並んだときあまりにでこぼこだから」と、
ヒールを脱いだりする彼女に
これが競争社会で選ばれるための
頭の使い方なんだなぁと驚いたりした
友達が持ってきた仕事には
「テレビ番組出演」もあった
クイズなんだかバラエティなんだか
大喜利なんだかわかんないやつに
ゲスト三人がおもしろおかしく答え
それを聞いて横でにこにこしてる
ミス・キャンパス三名っていう役だった
三時間の収録で三万円くれるという
当時のいつものバイトの三日分
指定された日時に
六本木のカフェバーへ
共演?すると聞いていた
俳優Tさんがいたので
よろしくおねがいしますと言うと
「ん?もう僕おわったけど?」
どうやら一回に2週分収録するらしく
ゲストと女の子らの組み合わせが
逆になったようだ
しかしスタッフにしてみれば
どっちにどっちの女の子らが
座ってたってたいして違わないし
順番はどちらにしても
集合時間はおんなじなのだった
実働として支払われる三時間のほかに
待機がおんなじくらいあって
少しうんざりした
スタッフに手渡された
ひよこみたいに黄色い
スウェット地のミニワンピに着替え
顔になんやら粉をはたかれ
セットに座りカンペがでたら笑う
という仕事
知り合いや家族に
オンエア告知はやめよう
と思った
お気楽な感じで
遊んでるようにしか見えない
スタッフに
社会人ってこういうものなのかと
ちょっと考えてしまった
後日、振り込まれたバイト代は
期待してた三万ではなく
げんせんちょーしゅーなるものが
差し引かれた残額で
軽く詐欺なんじゃないかと
気分悪かった
世界が自分を中心に
まわってくれてもいいじゃんと
思ってた時代の記憶
その時の友達は
その後、いわゆる
「華のある職業」に就き
今もって現役であるが
仕事と育児のストレスが
深夜のポテチに向かうらしく
体型にあわせて制服変えるのも
そろそろ怒られるレベルらしい
一緒に出たもうひとりは
テレビ局のアナウンサーになり
こちらもばりばりの現役で
ニュース番組などで見かけるたび
あの時のはじけてたリアクションを
思い出す
そこへいくと
地味な技術職に就いて
結婚して妊娠して辞めて
地味な事務職に再就職した私は
なぜあのとき、あの場に
いたのだろうか
ただ、今になって
こっそり録画もアリだったなー
なんて
少し惜しんだりするのだった
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