やきいもやさんごっこ、というやつに
夢中になってた子供の頃。
三輪車をひっくり返し
拾い集めた大量の葉っぱを
後輪にがさがさ振りかけては
ペダルを思いっきり回す。
今思えば、
それのどこがやきいもなんだか
わからないけど。
タイヤにぶっとばされる
葉っぱとなんかのゴミの
勢いがものすごくて
そばにいる妹らには絶不評な遊び。
まあ、やきいもやさんは置いといても
その年頃のコドモは
だれかしらへの憧れが高じて
憑依されてるようなもの。
数年前、キッザニア(職業体験のできるアトラクション)が出来たときは
とっくに大人なくせにやたら興奮し
当時小学生のムスメに
行こう!予約しよう!とうるさく言って
えーべつにキョーミないーと拒否された。
(現在大学生、公務員になろうかなーとか言ってるあたり、徹底してるっちゃしてるな。)
お菓子教室の周年祭で設置される
一日かぎりのカフェは
おみせやさんごっこの最上級。
そりゃ楽しいわけだよね。
本物のお菓子を作って
本物のお客さんに
本物のお金をいただいて提供するんだもの。
朝の打ち合わせ、係決め。
「ウェイトレス、やりたいひとー?」
そう、こどもの憧れるのは、
ウェイトレスであって
ホールスタッフではない。
あとは、キッチンと、パントリー、受け付けに分かれて
作業開始。
すったもんだは、あるものの(笑)
オープンの11時には、なんとかスタンバイ完了。
恒例のくすだま割りで、カフェがはじまる。
と同時にお客様がぞくぞくと。
あっというまに、ほぼ満席。
お客様の合間をぬうように
こどもたちがトレイをかかげて
せわしなく行き来する。
松本先生も受け付けでにこやかに
応対している。
ブースを出展している
旅するコンフィチュールの克美さんと
その様子をみながら
最初の頃は、前日までのハードワークで
周年祭当日はちょっと弱ってたけど
最近は元気そうですねー、と話す。
そういえば、今でこそこんなふうに
おしゃべりしてるけれど
最初の頃は克美さんを周年祭でお見かけしても、
先生のお知り合いかー、綺麗なひとだなー、
と思ってただけだったし
例年カフェの奥でポートレイト撮影を
している川名マッキー氏
(自身の写真展と日程重なり、今年は不在。)も、最初はスタッフとしてスナップを撮ってもらうだけの繋がりだった。
そう思って見回すと、
松本先生の繋いでくれたご縁で
仲良くなれたひとたちが
たくさん座っていて
楽しそうにケーキを食べている。
なんだか、すごいな、と思ってたら
奥でくるくる働いていて、ふと顔をだしたみなこさんが
「わぁ、みなれた顔がたくさん!」
と嬉しそうに笑う。
提供しているのは、コミュニティ。
松本先生のおっしゃることを
まさにビジュアル化したものが
これなのだ。
こんなに素敵なデザートを作ったこどもたち。
反省会ではまだ課題も確認されたけれど
たくさんの人との繋がりのなかで
たくさんの人のあたたかい眼差しに守られて
来年はさらに成長するんだろうな。
その体験のなかで、自分が
おもしろがれるものを見つけて
ごっこじゃない実像を手に入れればいいよね。
一昨年から来てくれてるお客さまに
来年もまた美味しいお菓子を
食べてもらえますように。
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