まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

大きなお世話。

2018-10-17 13:15:02 | 日記
うちの時、どうする?迷っちゃうねえ。

数年前にSNSを始めたのは、なんか欲しいって書いたら貰えるところなんだと思ったから。
もちろん冗談だよ。半分くらいは本気かも知れないけど。
でもさ、夫の友人が北海道のお家のすぐ裏手の川で
でっかい鮭とか釣っちゃうわけよ。
それを写真でアップとかもちろんしちゃうでしょ。
いいね、美味しそう、ってコメント書き込んだら
翌週くらいにはででーんと切り身と自家製のいくら醤油漬けが
届いちゃうんだよ。
他にも、うちの師匠が「キッチンエイド壊れた」と書き込んだら
友達がうちの使ってないからあげる、とかいうわけよ。
真似して、友達が「引越しするんでトースター欲しいんだけど」って言うのに
うちの余ってる小さなオーブンあげる、って言ったら
オーブンはいらない、って。まあそんなこともあるわよ。
要するに需要と供給。持つべきものは友達。
これってモノに限らないのね。
来週どうしても人手足りない、っていう人がいれば
私行けるよ、ってこたえる人がいたりね。
こういうことできる人がいる?って問えば
私で役に立つ?ってこたえる人がいたり。
いやこれあまりに当たり前すぎてつまんないな。
そういうことを書きたいかって言ったらそうなんだけどそうじゃなくてね。

つまり私の周りにはいろんな才能に溢れた人々がいるのです。
自慢じゃないけど。いや自慢だけど。
いつかそういう才長けた人たちに先生になってもらって
小さい子に代わる代わるいろんな栄養をザバザバかけるような
お教室をやりたいと思うくらい。
私自身には大したことはできないってのがポイントね。
まあそれは置いといて、冒頭のセリフは
もしうちがお店始めるときに、ロゴをどうするか、ってことね。
優秀なデザイナーの友達がゴロゴロいるんですもの。あ、これはシャレじゃなくてね。
別に今すぐとか来年とか具体的なことは一切決まってない。
決まってないけどそうやって口にしてみると
なんとも言えない幸せ感に浸るわけです。

そしたらね、大事な友達の一人が、お店を開くことが決まったの。
こっちは本当にもうガチで決まったのです。
事業計画書をわざわざ見せてくれたよ。
必要なのはペラ一枚だけど、補足別紙が18枚。
作るだけで一体どれだけのエネルギーが必要なものか。
尊敬する、、と思いながら一文字残らず読みましたよ。
そしたら「ロゴ制作」の欄に「〇〇に依頼」って書いてある。
知らない名前なので、これは懇意にしてる人なのかと聞いてみた。
いえ、格安で作ってくれるデザイナーが登録してるサイトです、と。

ちょっと時間遡って、半年ほど前のこと。
優秀なデザイナーの友達の結婚パーティがあって
私がお花とケーキと受付の手配を担当することになったの。
お花も受付も信頼できる友達に依頼して、ケーキを頼んだのが
他ならぬ、今回お店開くその人だった。
相談したら快諾してくれて、予算どのくらいか、どんなケーキがいいかなど
作例の写真もたくさん見せてくれて、
出来上がったのは苺が一面にゴージャスに乗ってる真っ白なケーキ。
主役も大喜びしてくれた。味はもちろん、最高でした。
ケーキ入刀シーンを一度も見たことない友達は
センター真っ二つというあり得ないカットをしたけどね。

そのデザイナーの友達が以前、ロゴについて
とても熱い思いを語ってくれたのを思い出した。
確か、なんだっけ、意匠に意味を持たせる、、だったかな。
それでお店を開く友達に、彼に頼んだら?って言ってみた。
予算が少ないから難しいと思うし、無理やり予算内でやってとは
失礼だからとても頼めない、との返事。

そっかー、と言って一晩考える。
格安サイトで作るロゴ、そんなことしていいのかな。
せっかくこんな身近にすごい人いるのに。
ロゴって大切だと思うんだけど。
でもお金に限りがあるのは当然だから
できる範囲でのベストを探せばいいのかな。
でももしそんなに大きく金額の差がないなら
その分はご祝儀であげてもいいよね。
ってそんなこと余計なお世話か。
ましてやデザイナーの友達も忙しそうだし。
言わない方がいいだろうか。

そして共通の師匠にこっそりメッセしてみる。
〇〇なんてダメだよ、それはぜひ言ってあげて、と返事。
勇気もらって電話してみた。
きっと色々思いはあるだろうけど
相談してみる、と礼を言ってくれた。

それからデザイナーの友達に
ことの顛末をメッセする。
忙しいのにほんとごめん、でもさ、と。
そしたらこんな風に返事きた。
「ロゴは祝福されたものじゃなきゃいけないと思ってるんだ。」
デザインの中に、吉祥の印を含ませるって。
そうそう、それだよ、吉祥。幸せの兆し。
そして、知り合いが開業するときにデザインで関われることは
デザイナーにとってとても嬉しいことなんだと言ってくれた。

すぐに二人は打ち合わせをして、無事に成約。
心配してたお金も、予算で収まったと。
他の仕事も山盛りあるのに、
「なんかデザインの神様降りてきたよ。楽しいね。」
と報告くれたのを読んで泣きそうになった。
無茶振りした上に、楽しいって言ってくれるんだね。

そんで、これ書いてるのは、めでたしめでたしってことを
書きたいからじゃなくて
結果として素晴らしいところに落ちたと思うけど
それは全くの偶発的なことであって
やっぱり大きなお世話だったことには間違いなくて
もし次回またこういうことをやらかしそうになったら
今回の「たまたま」うまく行ったことを
計画的にうまくやれるかしっかり確認してからに
しなきゃいけないよね、ということを覚えておくため。