人生の殆どを神奈川県民として暮らしてるけど
たった2回だけ都民だったことがある
1度目は生まれた時、母の実家の江戸川区で
ほんの短い間の滞在だった
そこから相模原に転居し、庭にさんざん生えている
ハルジョオンだのイチジクだのを玩具に遊んだので
「あんなに色の白い子だったのに、真っ黒じゃないの」
と祖母に嘆かれたそうだ
2度目は結婚して転がりこんだ大田区のマンション
身の回りのものを運び込んだ時に
「散らかした」と言われたことが未だ忘れられない
そこで子供を持ったので、マンションの記憶は
暇な妊婦時代に膨大な時間を費やしたRPGと
生まれたあと、ほぼ引きこもって暮らした部屋の
それこそ散らかり放題な景色に特化している
8年そこにいた後、現在の横浜市に転居したが
1年はそのまま大田区のバイト先に通っていた
ところがずっと一緒に働いてた人が
「辞めようかと思うんだよね」と呟いたので
さあ大変と即刻とらばーゆを購入
電話したのが今の職場で
社長面接では確実に落ちたと思ったのに
なぜか翌日入社してくれと電話があった
(あのたぬきおやじ、ポーカーフェイスなんだから)
バイト中だったので切ってすぐに
辞める宣言した人に「ごめん、先に決まっちゃった」
と言ったら、ひっくり返りそうになってた
それから今日まで、たまにご飯一緒に食べると
その時のことをネタに強請られる
と
長い回想は前振りで
その時の私と同じ年齢の人が
昨日から入社してきた
って言いたかったんだよね
ハキハキと明るく元気なひとで
元はY谷O塚で先生をしていたそう
3歳と1歳の2児の母
そんなにちっちゃいお子さんが二人もいらして
フルで働けるバイタリティってすごい
毎朝4時半に起きてその日の家事は全部済ませてから
出社するそうだ
初日を無事に終え
いったん帰ったと思ったら
なぜか戻ってくる新人さん
「下の子が熱出したみたいで」
ボスの携帯番号や明日からのスケジュールを確認し
最悪のシナリオを想定してボスに謝罪と相談
たまたま一緒にいた大ボスが
「子供って親の状況の変化をキャッチするんだよね
うちのグソクも私が出社するその日に熱だしやがって
その前の職場のときも同じでまったくあいつは」
何十年前の思い出し怒りなんですか
そういえば私のムスメも、私が再就職した途端に
喘息を引き起こしたんだった
身も心も折れまくりの私に当直の若い女医さんが
「お母さんはこのことで仕事辞めてはいけません」
って言ってくださったのが本当に有り難かった
育児しながら仕事するって
結局はどうしたってどこかの誰かに
助けてもらわなきゃしかたない
助けてもらってた時にはそのことが
心苦しかったけれど
もらったぶんだけ次のひとに返せばいいって
思える今はとても気持ちが楽になる
だからへこたれないでがんばって続けてね
新人さん