雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

K先生のやわらか頭

2009年03月03日 | 楽しい学校生活
息子は、自分の体の使い方がよくわかっていません。
ニキ・リンコさんの「自閉っ子、こういう風にできてます!」
「続・自閉っ子、こういう風にできてます!」(共に花風社)などを
よむと、「あ~、これこれ!」と膝を打ちたくなるのですが

感覚の入力・出力が生まれつき偏っている分を
体の変なところに変な力を入れておぎなっていたり
意識的に力を入れることができなかったりするようです。

息子の場合、最も目立つのが背中から腰にかけての
感覚の鈍さと口周りの緊張のなさ。
「あんたは鯉か!」と突っ込みたくなるほど
いつもぽかーんと口を開けた顔がデフォルトです。

話言葉の発音は明瞭なのですが、呼吸のコントロールが
どうもうまくいかないようです。

それで、口周りの筋肉強化と息のコントロールのための
教材兼おもちゃとして障担K先生が教室に置いてくれたのが
大量の風船。

息子も1年生のNくんも大喜びで遊ぼうとするのですが
いかんせん、2人とも風船を膨らませることができません。
それで、息のコントロールとは別に、子どもたちがあまり
フラストレーションを溜めずにすむように

K先生は子どもたちが自分で風船を膨らませることができる
ようにポンプも用意してくれました。
ところが、浮き輪用のポンプでは、途中で空気が抜けてしまいます。
で、先生が考えて「いいのがありました!」と買ってきてくれたのは
なんと灯油用のポンプ。

あの形から風船を膨らませることは発想しにくいのですが、
確かに空気が逆流しない構造になっているので
蛇腹ホースの先に風船をはめて、しゅぽしゅぽやるだけで
ちゃんと風船が膨らむのです。
おまけに、このポンプは握力も超弱い息子とNくんの
握力を鍛えるための道具にもなるのでした。

いつも「私が一目ぼれしただけのことはある」と
感心させてくれるK先生ですが
この発想には脱帽でした。
既成概念にとらわれないで、「この子に今役立つもの」を
求めようとする人だからこその思い付きかもしれません。

同じような弱点をお持ちのお子さんに、ぜひお試しください。


1 コメント

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はじめまして (ぷ~)
2009-03-17 09:38:05
こんにちは。私は札幌に住む44歳の主婦です。
昨年《落葉状天疱瘡》の診断を受けました。
ブログを最初から拝見させて頂きました。病院での先生や看護師の方たちとのやりとりが、さすが関西人!と思いながら楽しく読ませて頂きました。

お見舞いの《言葉編》の部分も、うなずける所が多くて…悪気のない言葉でも自分にはぐさっとくる事が多いですよね。

最初は難病という事を受け入れる事が出来ずにいましたが、今は症状がとても良い事もあり、仕事の復帰も考えています。ブログを読んで元気を頂きました。

また時々お邪魔致します。体調にお気をつけ下さい。
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