雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

歯医者その後。

2006年04月13日 | Wonder of Autism
しばらくネタにしていませんでしたが、ちびくまの歯医者通いは
まだ続いております。

乳歯の最後の2本の抜歯、奥歯のシーラントを経て、
ドクターの提案は
「ここまでできるんだったら、歯石とりに挑戦してみない?」

実は、口内過敏のため、長い間あまり十分にはみがきが
できていなかったため、ちびくまの歯にはびっしりと
歯石がついているのだそう。

とくに下の前歯の裏は、歯そのものが見えないくらい
歯石がついているのだとか。鏡で見せてもらったら、
実に「タバコすってんのか?」と思うくらい
茶色いというか黄ばんでいるというか。

「取れるもんなら、取っておいたほうがいいんだよね。
 でも、音が結構すごいからね、それに耐えられないのに
 押さえつけて無理やりすることはないとは思うんだけど」

確かにあの歯石取りの音と歯にきーんとくる感覚は
息子にとってはかなりの難関かも。
それに、かなり長い間口をあけてじっとしておかないと
いけないし。

それで、息子に一度確かめてみました。
「ちびくまくん、ちびくまくんの歯の裏に、ばい菌の塊が
 ぎゅーってくっついてるんだって。それを取るのに、キーンの
 機械なんだけど、どうしよう。頑張って、先生にばい菌を
 取ってもらう?それともこのまま置いておこうか」

すると、息子は
「キーンがんばれる。ばいきんとってもらう」

え?ドクターと母のほうがびっくり。
「本人がその気になってくれたんだったらやってみようか。
 一番ひどいところだけでもいいし、長い間が無理なら
 ちょっとずつやっていってもいいし」

・・・というわけで、初めて歯石とりに挑戦したのが先週。
ちびくまは診察台の上で手を握り締めて硬直していましたが
休憩を二度入れながらも、一番ひどい部分の歯石を
無事とってもらうことができました。

今日はその続きで、残りの部分の歯石をとってもらいました。
2回目なので、少し緊張はゆるみ、でも、やっぱり音と感覚は
嫌なのか、指先まで硬直したままでの治療でした。

でも、これで無事に歯石とりも完了。
「いやあ。びっくりした。ここまでできると思わなかった。
 あと、来週、もう一度全体を磨いて、フッ素塗布したら
 完了かなあ」
とドクター。

ちびくまは終わるとすぐ「ありがとうございました~」と叫んで
待合室のトイレに逃げ込みました。

受付の奥さんも
「ちびくまくん、がんばってくれてますね~。
 全然問題なかったですね~」

ドクターがいちいち器具の説明をしたり
処置の説明をしてくれたりと手間をかけてくれたおかげで
ちびくま自身も頑張る力が発揮できたわけで

これはやはり本人の頑張りだけでも周りの人の
支援だけでもだめなんだろうな、と思います。

もっと早く歯医者にかかっていたらよかったのかもしれないですが
これが1年前だったら無理だったかも知れないですし
一度押さえつける経験をさせてしまっていたら
こうはスムーズにいかなかったかもしれません。

ちょっとしたタイミングで、それまで無理だったことが
すごくうまくいくことがある。

「啐啄同時」という言葉がありますが、自閉っ子と付き合うにも
それは大事なことかもしれない、と思ったりします。

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