雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

オープンスクール(その3)

2007年11月12日 | 楽しい学校生活
さて、10分の休み時間をはさんで、今度は数学。
これは毎度おなじみの百ます計算です。
たし算、引き算、掛け算、割り算を各1枚。
自分でストップウォッチを操作し、「用意、はじめ」の
号令をかけて始めます。

何人もの見学者がいて、見に来ている子どもが声を出したり
途中で人が出て行ったり入ってきたり、と
かなりざわついた環境ですが、
息子はしっかりと課題に集中しています。

気が散るどころか、「新記録」が3回も出ました。
「気持ち」がしっかり課題に向いているときには
外部からの刺激に乱されず作業できることがよくわかります。

新記録が出ると、黒板に「新記録カード」を貼ることができます。
このカード自体も、大きな色画用紙から好きなのを選んで
適当な大きさに切り、そこに自分の名前と何算かと
時間を書き込みますので、目分量で適当な大きさをはかり、
はさみで切り、そのスペースにあった大きさの文字で
うまく割り振って必要な情報を書き込む、という
複雑な作業課題になっています。

興味しんしんで息子たちの手元を覗き込んでいた
小学生の男の子も、「良かったら一緒にやってみる?」と
言われて、足し算のプリントに取り組んでいましたが
初めての場面ではあるし、緊張もあるのか
「あれ?いつもならもっとできるんだけどな~」と
お父さんと一緒に頭を抱えていました。

「あんなの何枚もやって、すごいな~」と
彼とお父さんから心底感心した、という感じで声をかけられて
息子はニヤリと笑って嬉しそう。

4枚仕上げた後は、やはり自由時間で、自分で好きな活動を
選んで遊ぶことができます。

この教室の子どもたちは自分のスケジュールや持ち物を
それぞれのノートに書き込んで自己管理しているので
目だった構造化の試みや大げさな視覚支援はここでは
見られませんが

暑さに弱い子のための扇風機、着替え時の目隠しのほか
パーテーションとしても使うことのできる可動式のスクリーン、
新品のDVDプレーヤー、先生手作りの着替え手順表、
子ども本人の字で書かれた「1人ならやっていいこと」
「他の人のいるところではやってはいけないこと」のリスト、
1人1台のパソコンがあり、それぞれの子に専用機があること、
身体のバランスを取るために、着席学習の際にも、その子その子で
バランスボールの上に座っていたり、バランスチェアに座っていたり、

見る人が見れば目のつけどころはいくらでもあったことでしょう。

ちびくまの進学先としては全く度外視していたこの学校を
3年前のオープンスクールで初めて訪れたとき、
この教室とこの先生の授業を見て「!」と感じた自分を
改めて褒めてやりたくなった参観日でした。

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