雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

修学旅行(1)

2009年06月08日 | 楽しい学校生活
新型インフル騒ぎで延期になった修学旅行ですが、
なんとわずか3週間伸びただけで
当初の予定とほぼ同行程、同費用で行けることになりました。

延期か中止、と教委の方針が決まったと同時に
「絶対この子たちを沖縄への修学旅行に行かせてやろう」と
3年生の先生たちと旅行会社の担当さんが結束して
動き始めてくれたおかげです。

学校再開後も、今ここで油断して感染者を出しては、ということで
学校をあげて感染予防に取り組んだこともあり
無事に今日出発の日を迎えました。

息子の荷造りを手伝いながら
「おかあさんもお見送りに行っていい?」と訊くと
「いいよ。でも帰りは1人で帰るから」との返事。

息子について学校へ行くと、なんと見送りにきた保護者は
私を含めて3人だけでした。
小学校の修学旅行ではほとんどのお母さんが来ていたのですが
中3ともなると、子どものほうが親が来るのを嫌がるのでしょうね。

校長先生の挨拶は
「私はこれまで何度も修学旅行に行ったけれど、
 こんなに待ち遠しくて、行けるのが嬉しい修学旅行は
 初めてです」

駆けずり回って宿泊や体験学習の手配をしてくれたという
旅行社の担当さんが「みんなを沖縄へ行かせてくれる功労者」として
生徒たちの前で紹介されていました。

中学の修学旅行は、立候補した生徒による実行委員会を中心に
すべてが班行動、係と当番によって自主運営する方式をとっています。

息子にとっては1年生の転地学習、2年生のスキー実習に次いで
3回目、そして中学生活最後の宿泊学習。
そこで、今回は前回より少し自立レベルを上げ、お膳立てだけは
しっかりしておいて、現地では先生の直接の援助は最小限度にし、
できるだけ自分と班やクラスの仲間の援助だけで動いてもらい、
学校での集団生活にも自信を持ってもらいましょう、というのが
K先生からの提案でした。

人から気持ちよく支援してもらえる経験、
人に必要な支援を求める力、
指示に従うだけでなく、周囲を見ながら、次に自分が
何をすればいいかを考え、自律的に動く力。
全て私が息子の中学生活に望んだものです。

トラブルを起こさないということを第一に考えれば
先生がべったり貼りついて仕切ってしまうのが
一番てっとり早いはず。
それを、「準備だけは万端にしておいて、あえて一歩引いたところから
見守る」という手数がかかって自分の手柄にはならない支援法を
自分から考えてくれる先生の姿勢がとても嬉しく思えました。

でも、私自身にできるのは、毎日の行程に合わせて細かく変わる
服装と持ち物に息子が自力で対処できるよう
荷物をグループ分けしてビニール袋に詰め、ラベリングするまで。
あとはK先生と息子のクラスメートたち、それに息子自身にお任せです。

なんだか緊張しつつも嬉しそうな顔でバスに乗り込み
手を振りながら出発していく息子たちを

手製の横断幕を持って校門前に並んだ他学年の先生たちと一緒に
どきどきしながら見送ったのでした。