おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

江戸の蕎麦屋って

2010年07月15日 | 蕎麦




山形米沢市で作られている三五八。
塩3、麹5、蒸し米8で作られている
漬け物用の麹です。
塩分が低いので味イメージは甘口。
少量の味噌を混ぜて鰆を漬けています。
きっと美味しいはず。

昨日は立場上、病み上がりなので
大手を振って遊ぶ訳にもいかず
車を車検に出したり美容院に行ったり
古本屋さんで小説を補充したり
暇を感じない程度に行動しました。
家でじ~っとはやっぱりできません。
回遊魚のように常時泳いで新しい空気を入れないと…

一通りやることをやってしまい
ふとテレビを付けると「暴れん坊将軍」放映中。
初めから見ていないのに…
御三家の尾張松平家当主と生き別れになった娘が
陰謀に巻き込まれて育ての親父さんとともに
バッサリ斬られるというシーンを見て号泣。
感情移入スイッチ、すぐ入っちゃいます。

そして悲劇の舞台が江戸時代の居酒屋たる蕎麦屋。
涙を拭いながらまじまじとセットを見つめました。

3合酒は入るだろう無骨な陶器に
ストラップのような縄がぶらんとぶら下がった徳利、
二畳ほどの座敷席2席と机付きの椅子席が12席ぐらい…
ん?この景色ってどこかで見たことある
そうだ、神田の「まつや」だ!
確かに「まつや」は江戸時代創業だけど
江戸時代の中期に机と椅子のある蕎麦屋っておかしくない?
と思って調べたら、やはりそれは現代時代劇用の舞台セット。
当時はベンチみたいな机兼椅子に片足だけ胡座をかいたそうです。
徳利も幕末辺りから普及したので
その頃は「ちろり」が主流だったそうな。
現存する蕎麦屋をモデルにしてるのかな?
正しく表現して欲しいわ!全く。

あ~江戸時代の蕎麦屋研究したい!
まずは江戸東京博物館と
深川江戸資料館にでも行ってこようかな。

そば切り 天手古舞

2010年07月15日 | 蕎麦
三河で新規開拓をせんと
資料を元にこのお店をお訪ねしました。




そば切り 天手古舞

幹線道路沿いにありますが
そこだけ時間が止まったような佇まい。
店内には朱塗りの文机みたいなテーブルが
襖で仕切られた8畳ほどのお部屋に
4つずつほど設えられています。
外観の印象よりも店内は広く
席数もそここあるみたいですね。





蕎麦湯を最初にいただくみたい。




お茶代わりの蕎麦湯

少し塩分を感じます。





お品書き

趣味のお蕎麦が気になる。
商売だけど趣味…
お付き合いしようじゃありませんか(笑)





おせいろと芥子切り



おせいろ

かなり細打ちのお蕎麦です。
香りも味わいも余韻は短め。
喉越しは非常に良いですが
それを楽しむに留まる印象。




芥子切り

焙じた芥子の実が打ち込まれてます。
う~ん。焙煎し過ぎです。この芥子。
焦げ臭が強くて口の中が全てその味に…
しかも時間が経つと更科粉の蕎麦が
ゴムのようにゴワゴワになってしまいました。
完食するのが辛かった(涙)。





薬味

山葵と辛味大根と葱




蕎麦汁

昆布のエグ味が強い。
私が苦手とするパターンです。




蕎麦湯

ナチュラルなタイプ。
昆布の風味が更に立って
飲み進められませんでした。
昆布出汁が嫌いな訳ではありません。
出汁の取り方によっては苦手なのです。



地元では人気のあるお店のようですが
私は…ごめんなさい。
ご馳走様でした。



そば切り 天手古舞
刈谷市稲場町6-813
TEL/ 0566-23-7857
営業時間/ 11:00-14:45 17:00-20:30
定休日/ 月曜日・毎月10日

蕎麦処 みずき

2010年07月15日 | 蕎麦
トレッキングへ行く前に
瑞浪で人気があるというお蕎麦屋さんを訪問。




蕎麦処 みずき

お昼前ですが既に待ち客あり。
店内はかなりの席数があるようですが
厨房と接客が追いついてない様子が
待つ身の私にも伝わってきます。
ようやく大きなテーブルに通してもらいました。



お品書き

トレッキング前なのでお酒は飲めませんが
気になった蕎麦前を一品オーダー。




鴨ロース塩焼き

スライスしてソテーした感じ。
ロゼ感は無く焼成し過ぎな印象。
脂がそのままお皿に盛られてきたので
少々クドくさを感じてしまい
いつもは使わないレモンの助けを借りました。





もりそば(わさびつき)




山葵は別添えでやってきます。
半割にしたものがまるっと。




かなりボリューミー…
滑らかな食感とほのかな香り。
優しい田舎蕎麦ですね。
やや単調な味わいなので
最後は飽きてしまったけれど…






この時期ならではの



蕎麦汁

甘さが立って、何かしらの酸味を感じます。
相席している周りの方を見渡すと
皆さん漏れなくどぶ漬けされてました^^;
そういうことも想定した汁なのかしら。
残念ながら私の好みからは外れてます。





十割そば

勢い余ってオーダーしちゃいました。
しかし、こちらの方が印象が良かった。




十割でありながら滑らかにつながり
食感も風味もこちらの方がいいです。
みずきさんでいただくなら十割で決まり。
しかし2枚食べるとお腹パンパン。
余すほど供するのが田舎の流儀かしら…




蕎麦湯

甘みの成分が味醂だったからか
蕎麦湯を注いだらあまり気にならなくなりました。




お店を出ると更に待ち客が増えてました。
地元では名店として扱われているのかな?
受入れるお店サイドが対応しきれていない感じですが
きっと毎週こんな感じなのでしょうね^^;


ご馳走様でした。



蕎麦処 みずき
岐阜県瑞浪市明世町戸狩351-2
TEL/ 0572-68-3007
営業時間/ 11:00-14:00 17:00-21:00
定休日/ 水曜日・第三火曜日

老梅庵

2010年07月15日 | 蕎麦
小さい頃、父に「みえ県」と呼ばれていましたが(笑)
残念ながら三重県にあまり縁は無いです。
ですが、いいお蕎麦屋さんがあると聞けば
じっとしていられないのが蕎麦気違い^^
桑名まで行って参りました。




老梅庵



お品書き

生粋ざると粗挽き田舎ざるがメイン。
ちなみにこちらのお蕎麦は全て十割です。
蕎麦粉は三重県安芸郡の安濃町の契約農家で
有機栽培された蕎麦を使用。
水も汲み水でその他の調味料にもこだわりがあるとのこと。
期待が高まりますね。




生粋ざる






中太で艶やかな見た目。
香りも高くモッチリした歯ごたえが好印象。
余韻もなかなか長く美味しいです。




薬味

青葱ですね。関西圏だからかな?




蕎麦汁

昆布と鰹の風味の主張に対し
醤油の存在感がかなり薄いです。
味醂と砂糖もけっこう強くて
蕎麦汁と言うよりはそうめんの汁みたい。
もう少し輪郭がハッキリした方が私好み。




粗挽き田舎ざる




鬼殻を挽きぐるんでいるのでしょうか?
かなり野趣溢れる見た目です。
しかしその印象に対して香りは控え目で
味の余韻もそんなに長く続きません。




蕎麦湯

醤油の存在感がほとんどなくなり
少々物足りない感が否めませんでした。



生粋ざるは非常に美味しかったです。
お汁が江戸前の辛汁だったらなあ。


ご馳走様でした。


老梅庵

鬼の霍乱

2010年07月15日 | つぶやき
二日ほど病院のお世話になりました。
病は気からなのか
本当に忙しい時は倒れたりしません。
気が緩んだ時にバタリといきます。
ただ、自分の身体を大切にしないと
周りの人にも迷惑をかけてしまうことを痛感。
でも大丈夫。もうピンピンしています!


病院で寝泊まりして
医師と看護士業の過酷さを改めて知りました。
とくに先生は夜間診療の時から二日間
ずっと私を看てくれていたんですが
いったいいつ寝てるんだろう???とハテナだらけ。
看護士さんも夜に徘徊する患者さんを追っかけたり
2時間おきに点滴の確認やタンの吸引など(私はお世話になってません)
休む暇なく働き詰めです。

何の因果か、ここ数日読んでいた小説が
山崎豊子の「白い巨塔1~5」。
小説の内容と病院の風景を重ね合わせて
医療に従事する人を突き動かすものって何だろう
と真剣に考えてしまいました。

不純な動機でその世界に入る人もいるだろうけれど
その世界に身を投じて働き続ける人は本当に凄い。
命と向き合いながらも感傷的にならず
良心に基づき使命を全うする。
へなちょこな私にはできないことです。
いや、できないのではなく
その重圧を避けたいだけなのかも。

医療費は高いと言われ、私もそう思いますが
彼、彼女らの働きを軽んじてはなりません。
当然仕事への対価は相応の額を払うべき。
無医村へ向かう医師や
過酷な労働条件でギリギリの勤務をする医師に
しっかりとしたケアをしないと
日本の医療は本当に大変なことになると危惧します。

幸か不幸か日本人はこの150年ぐらいで
平均寿命がググッと伸びてしまいました。
だれもが健康なまま寿命を全うできる訳でなく
必ずと言っていい程医師や看護士のお世話になるはず。
医師、看護士を憧れて志す若者が存在し続ける為に
国、そして私たちも考えていかなければならない
そんなことを考えた二日間でした。

点滴のみの栄養補給で
食べることばかり考えていたのが実情ですが…えへへ。