ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

コメント大歓迎!BUT訳の解らない書き込みはザクザク消しますッス!

十三人の刺客

2012-08-27 16:49:27 | 舞台関係
映画、古い方も新しい方も見てないんですが、マキノさん&鈴木さんのタッグですので外すはずがありません。

8月25日ソワレ 十三人の刺客 観てまいりました。

今回の感想を一言でいうと・・・無常。
これに尽きます。

この日のマチネの後、庄野崎謙さんが急病で降板となり、演出を十三人から十二人に変更して上演という大ハプニング。
初めは上演中止も視野に入れていたそうですが、何とか十二人でGo!と相成ったのであります。

※以下ネタバレありです。クリーンに観劇されたい方はご注意ください。

一幕は、あぁ、この辺マキノさんっポイ♪ってかつかさんっぽいのか?(←自問自答)とか、石坂さんは声で解るな♪とか、出てくるキャラを追うのでかなりイッパイイッパイだったんですが、二幕は一変。戦闘シーンへと一気に加速していきます。
パンフレットの対談に映画での緩急の魅せ方が書かれていましたが、舞台の緩急もすっごくあって退屈しませんでした。映像とは違う舞台の見せ方、映画がどんなのだったのかを見たくなりましたねぇ。
十三人が十二人になった変更部分は、初見のオイラには全く分からず。。。普通にこういう芝居って感じでスッと入ってきました。(映画を見てないのも幸いしたのかも。)
十三人バージョンも観てみたかったですね。
戦闘シーンでは、これでもか!!ってくらい血しぶき出まくりです。
ご一緒観劇した京ちゃまが言ってましたが、前の方の席の人には血しぶきが掛からないように、ビニールが配られているとか。
すごいなぁ。血糊って、洗濯で綺麗に落ちるのかな?とか、全然違う心配をしちゃいました(爆)

このラストのシーンは、意見が分かれるところかもしれません。
観劇後「気持ち悪い」とか「長かった」と言ってる女性がちらほらいたのに対し、男性はあまり気にしてなかったように思います。本能の違いですね、きっと。

かくいうオイラはというと、あれだけ血しぶき出ちゃうとすっごく悲しくなってきちゃって。。。なんて無意味な戦いなんだろうって思っちゃいました。
確かに遺恨はある。斉韶への処断も納得がいく。でも、そのためのあの大量の家臣の死は必要なのかなぁと。戦っている明石藩士と新左達との間には遺恨はなく、そこにあるのは主君への義。
幕末の志士たちにも同じことが言えるかもしれないし、すべての戦いにおいてそうだともうけれど、お互い殺し合う理由なんてないんじゃないかと。。。なんで顔も知らない、誰だかも解らない相手を殺してるんだろうと、血しぶきの向こうで倒れていくのを見ながら感じたんですね。
無常だなぁと。

「死に逝く美」とか「死の美学」とか「義に殉ずる」とか・・・そんなものはないなと。
死ぬことにはどんな冠もない。
そこには「死」しかないんだ。

そう感じた舞台でした。
そういう意味で、観た後の脱力感は大きかったなぁ。
でも演じている役者さんはすごくって、とっても素敵でした。

特にお気に入りは佐平太役の西岡徳間さん。
殺陣もどっしりしてて、演技もずっしりと迫力あって、めっちゃカッコよかったです!
ご自分の見せ方が本当に良く解っていらっしゃるんでしょうね。総ての所作に納得いくんですよね~。

それに対し、半兵ヱの坂口君。。。殺陣が重かった^^;
タッパがあってメッチャ映えるんだけど、戸口より大きくって遠近感が~とも思っちゃったなぁ。
一幕終了後に、京ちゃまが「たまにあっ君に見える・・・」なんて言うもんだから、二幕からは某フォーシーズンズの劇団のあっ君に見えたり見えなかったり^^;
坂口君好きなお顔なので、欲張ってみちゃうってのもあるけれどね。

釈ちゃんもね、個人的にはもったいないなぁと・・・
おとなしい女性だったら釈ちゃんでなくても良かった気がする。
さな子さん(解る人には解る)とまでは言いませんが、釈ちゃんの殺陣を見たかったぁ。

石坂さんは安定してましたね。やっぱり好きです。オイラの印象はどこまで行っても、桃太郎の犬とチンドンから抜け出せませんが^^;
カテコのお辞儀が、妙に商人っぽくって笑っちゃった~^^(格好は明石藩士だったので。)

わからなくなっちゃうときが多かったんだけれど、御神酒徳利のお二人とかめっちゃ好き~♪あのリンク具合の絶妙!めっちゃ笑わしていただきました。
パンフだとワイルドな男前に映っていたので(いや、舞台上も男前でしたよ)パンフと合わせるのが至難でした。(京ちゃまに教えてもらったのだ)

叔父御叔父御と言ってたのが印象的だった新左の甥は、着物の柄が源氏香柄で、こーゆートコロでも性格付けがなされてるんだなぁと。
出てきた一瞬、木下さんかと思ったの。(キャストにいないのに^^;)川村君とは全然似てないのに、あの役は木下さんでもいいじゃんと思っちゃった(笑)

あぁ、馬木也さんは特筆しないといけないよね。
カッコよすぎ。以上!

キリがないのでこの辺で^^;
どの人もみんな素敵でしたね~。

感想書いてたら、こんなにいいのにぃ。。。オイラの物語への感想はやっぱり「無常」だったの。

基本的に義賊とか大好物なのになぁ。。
今の感性だと、ちょっと八犬伝に耐えられるのか不安になりつつ。。。



どーでもいいですが、十三人の刺客のオフィシャルHPの斉韶@袴田君・・・サミー@新撰組局長にそっくりじゃないですか?










人気ブログランキングへ
↑以外に斉韶の最期の叫びに共感できたオイラです。花王さん演じるじぃが半兵ヱに切りかかった時に笑いが起きてたんですが。。。オイラにはその意味が解りません。他にも何度か殺陣のシーンで笑いが起きてたけれど・・・あのシーンはオイラは泣けて泣けて仕方がなかったんだもん。そんなオイラのために、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

友待つ雪

2012-08-25 13:37:18 | 呟き
最近知ったブログの過去ログをずっと読んでおります。
2007年から書き始められているそれは、読み応えがあって面白くって、ほろりと来たり旅心をくすぐられたり。。。いろいろ刺激的なのです。
ようやく2009年を只今読み進めているのですが、そこにこんな一文がありました。


あとから降ってくるのを待って消え残っているのが「友待つ雪」、
その上に落ちてくるのを「雪の友」と云うのだそうだ


友待つ雪・・・
「早く来なくっていいよ。」
「ゆっくりしぃや」
「でも、忘れんとってや」
雪さんもたくさんの友達を待ちながら、先に逝ったお母様と一緒にじっとその冷たさに耐えているのかもしれません。


今は残暑厳しい季節だけれど、この文章を見た時に
穏やかな光にきらっと光る・・・雪さんの結晶が見えた気がした。










人気ブログランキングへ
↑ふわりふわり。冬は雪の中に、春は花吹雪の中に、夏は蛍の光に、秋はうさぎと美味しいお団子のなかに、、、うふふと笑う貴女を見ようと目を凝らしちゃうときがあるよ。そんな人を持っているすべての人に、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

猫友10周年記念同窓会

2012-08-24 11:52:32 | 呟き
それまでM.O.P.や扉座さんと言った小劇団しか見てこなかったオイラが、劇団四季の舞台にハマったのは「ユタと不思議な仲間たち」を観ようと思ったのが切っ掛けでした。
三浦哲郎さんのお話が好きで、これが舞台になるってどんなんだろうと思ってチケットを取ったのです。その時一緒にロングラン中だったCATSのチケットも取ってたんです。話題程度の軽い気持ちで押えたチケットでした。
そんなCATSにスッテンころりんとハマるのは一瞬でした。
2002年CATSという作品と出会い、その作品を通じてたくさんの観劇仲間と出会いました。
それが猫友。

2002年に出会った仲間。(CATSは2001年から上演しているので、中には2001年から知り合いだった人もいます。でも、一番出会いが多かったのが2002年ってことで。)
ほぼ1年ほど猫屋敷(当時のMBS劇場をそう呼んでました)で会ってはお互いの情報を交換し、何度もリピートし、楽しく話をしたものです。
それぞれのご贔屓猫は違えども、同じ方向を見て猫を愛していました。
CATSが千秋楽を迎え、作品は別の土地へと旅立ちました。
そうして大阪の猫屋敷はなくなり(いや、劇場自体はなくなってませんでしたが^^;)それぞれのご贔屓さんがいろんな作品に出、あれだけ一緒に観劇していた仲間がそれぞれのご贔屓の公演を観るようになりました。
仕方がないことだけれど、一緒に観劇する機会が減りました。

そうしていくうちに、それぞれの興味や環境が変わります。
ご贔屓さんが退団されることだってあります。
10年のうちにいろいろ環境が変わった人もいます。
連絡を取らなくなった友達もいました。

たかが観劇、されど観劇。
それでも猫で繋がったご縁をお互いがずっと握っている人たちもいたのです。

10年の節目に、連絡の取れる仲間に声を掛け、実現したのが今回の同窓会。
年齢も職種も全然違うけれど、CATSという一つの作品を通じて得た仲間です☆

平日のランチ・・・仕事を持っている人、家庭のある人、それぞれに都合をつけなければ会えないのですが・・・10周年を一緒に祝おうと思ってくれる人をオイラは望みました。
そしてなんと猫屋敷のあった大阪を中心に、岡山、京都、和歌山、名古屋と総勢9人(+お子ちゃま1人)も集まってくれました!
一緒に祝おうと思ってくれてても、仕事の都合が付かない人ももちろんおります。意気込みだけではどうにもならないこともありますもの、これは致し方ありませんね。

ちょくちょくあってる仲間もいれば、ここ数年会ってない人もいました。
もちろん、猫以来って仲間も!

でもね、10年という時間をギュッと縮めて、たくさん話したくさん笑い合うことができました。
10年間一途にご贔屓を思っている人もいれば、オイラのようにご贔屓はご贔屓で好きだけれど、それ以外にも手を広げてる人もいて。
ホント嬉しくって楽しい同窓会でした。
幹事冥利に尽きる同窓会であったと自負しております。

カメラを持ってきていた人がいたにも関わらず、しゃべくり過ぎて集合写真を撮り忘れるという笑えるエピソードも、オイラ達らしくっていいんでないかぃ?(笑)


次は20周年かしら。
みんな元気で頑張りましょう!



これはオイラが描いた10周年記念の猫友菓子。
ラングドシャ(猫の舌)にアプリコットジャムを挟み、チョコペンでイラストを描いたものです。
・・・さすが夏ですね^^;思った以上にチョコペンのチョコが乾かず、一人ひとりのラッピングをあきらめ、お腹に収めてもらいました。






人気ブログランキングへ
↑10年20年とジェリクルの輪が繋がっていくと嬉しいのであります。猫好きのあなたは、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

林英世ひとり語り 2012 8月

2012-08-22 19:47:45 | 舞台関係
8月19日 英世さんのひとり語りを聞きに行ってきました。
英世さんのひとり語りは、聞くというよりは見るといった方が正解かもしれない。
目に見える動作もさながら、目を閉じて聞いてもその話の中の空間が目に浮かぶんだよね。だから、「観る」も正解だと思う。

今回の作品は「芋虫」

以前にも一度聞いたことのある作品。
2005年9月10日江戸川乱歩と重陽の夜

読み返すと、前回と同じ場所で泣いている(笑)
聞く年齢や状況が変わっても、人は同じ。変わった部分もあるけれど、同じ琴線もあるんだなぁと^^

今回の芋虫、一番心に響いたのが「ユルス」の三文字でした。
このユルスを書いた時の須永中尉の心の中はどうであったのだろう。
オイラは穏やかだったんじゃないかなぁと思うのです。
死ぬ決意をするとともに、すべてを許す決意をして逝ったんじゃないかなぁと。
須永中尉はきっと自分の運命に、時子の行為に、自分に起こったすべてのことに対して苦悩して苦悩して最後に「ユルス」にたどり着いたんだと思う。

英世さんのブログに物語を通して描かれている「穴」について語られていた。
詳しくは英世さんのブログ(林英世の「ふつうがえらい!」)を読んでいただくとして・・・穴とは何か。それは人間が陥る穴だと英世さんは言ってます。
なるほどと思うとともに、でも、須永中尉の最期は穴に落ちていないとも思うんです。
確かに、中尉も時子も皆闇をもがき生きていたと思うんですが、「ユルス」に到達した中尉はたぶん「諦め」ではなく本当に「許す」に到達したんだと思うんですね。
自ら死を選択したけれど、人間のドロドロした心の闇から彼の魂は昇華したじゃないかなぁと思うんです。オイラがそうあって欲しいと願っているだけかもしれないけれど。


英世さんが語りの後の挨拶の時におっしゃってました。
毎度稽古が始まると言葉が自分の中に入ってこなくて苦労すると。以前にしたことのある作品でもそれは同じなんだそうで、いったん全部を出して空っぽにして読み直すそうです。そうすると体の中に言葉の通り道ができて、そこに入ってきた活字が言葉になり、いろんなことが解ってくるんだそうです。
体の中の言葉の通り道を通ることで、英世さん自身の言葉に変わるんでしょうね。
だから英世さんの語りは独特で面白くって説得力があるんだと思います。

芋虫のお稽古中、世間では例のいじめが問題となっていて、そのことと芋虫の中の問題とが英世さんの中で響き合っていたそうです。
作品自体はとても古いもので、昭和4年に掲載されたものです。発表当時は、反戦小説ともてはやされたり、淫猥云々の酷評もあり、発禁の憂き目にもあいました。
でも英世さんは言います。「乱歩自身にそんな気はなかっただろう。単に人間への興味が書かせた作品」と。
今、いじめやほかの言葉で名付けられた問題のいろいろが、まだ名づけられる前の感情に触れられる作品だと。
子供たちだけでなく大人も触れて、今名づけられているたくさんの問題の本質を考えるきっかけになるのではないか。
そんな英世さんの想いのいろいろを詰め込んだ、語りだったと思います。


次回は11月にチェーホフを読まれるそうです。
お時間のある方は、是非♪









人気ブログランキングへ
↑いろんな人に英世さんの語りを聴いてもらって感じたことを教えてほしい。そんなオイラのために、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

AMURITと夜間拝観 夜間拝観編

2012-08-21 11:43:19 | 好き・応援
満ちたりたお腹を抱えて、プラプラと休ヶ岡八幡宮の境内を横切り南門へ向かう。
南門の脇のくぐり戸を通り、中門前で夜間拝観の説明を受ける。

まず、金堂で法話を聞き、その後西塔内陣をお参り。最後に東塔をお参りする、約1時間半ほどの拝観です。

昨日に引き続き、引率してくださるお坊様は村上定運師。
とってもにこやかで優しそうなお坊様です。

定運師の法話は、奈良時代の簡単な説明とお寺の関係。お薬師さんのご説明。それに復興と修理の必要性を説かれてました。何より大切なのは、今、文化財だの国宝だのいろいろ言われているものの総てが、その時々を生きた人間が残してきたというこの一点。死んだ人の想いではなく、今、生きているその人たちが「残そう」とした証であるのだと。
薬師寺の場合、檀家寺ではないのでお布施というものがありません。お寺を復興するに当たり、高田好胤和上が考え出されたお写経という勧進。
お金だけ治めて納経しなくたって構わないんです。でも、せっかくの勧進であるならば。「残そう」と思う心ならば。お写経をして自分の心を見つめなおす機会を設けてほしいとおっしゃいます。
いつも笑い半分、真面目半分な薬師寺さんの法話。
我が我がとなりがちな心をクールダウンする、そんなひと時を「残そう」の心に添えたらいいのではないですかとおっしゃってるように思いました。

お話を聞いているとき、昼間に聞いた英世さんのひとり語りの「芋虫」を思い出していました。
この日、オイラはこのお話のどこに惹かれたかというと、「ユルス」の言葉でした。
そして朗読後の英世さんのおっしゃった「体の中の言葉の通り道」。
どこがどうリンクしたのか、法話の間、ずっと「残す」「ユルス」「言葉の通り道」をぐるぐる考えていたのであります。


さて、法話が終わるとご本尊様である東方浄瑠璃浄土薬師瑠璃光如来様(ちゃんと言えるよ~^^♪)と日光・月光菩薩様をお参りして、ボチボチと西塔へ。

夜のお寺の何が素敵って、昼間と違てご本尊様が光を発しているように見えるところ。
あの優しい光に包まれたご本尊様を見るのが好きだ~

18日は生駒師が西塔内の説明をしてくださいましたが、19日は定運師が引き続きご説明くださいました。
この辺りはサクッと割愛して(笑)

この夜間拝観のメインイベントは何と言っても東塔拝観です。
解体修理用の足場を組んだ一番上まで登らせてくださるのであります。
東塔の案内は高次喜勝師。
工事現場ですので、軍手とヘルメット着用です。
一気に一番上の階まで行くのではなく、2階のあたりで一回目のご説明をしてくださいます。
薬師寺の塔は3重塔で、それぞれの屋根に裳階という飾りの屋根を持っております。なので6重塔に見えるんですが。
その一層一層を下から見上げるのではなく、同目線で見られるってすごいことですよね!工事現場の人以外は見る機会がないことであります。
皆様興奮気味に各層を見てらっしゃいました。
ネットに流出しないのであればお写真もOKとのことで、高次師を写真に収められる方もいらっしゃいましたし、瓦を撮られている方もいらっしゃいました。
オイラももちろん携帯でですが、ガッツリ撮りましたよ~♪(でもネットにアップはできませーん。あしからず)
さて、裳階や塔のありようの説明が済むと、また上りはじめます。
奈良の夜景がきれいに見える頃、ようやく最上階に到着。
宝珠、竜車、水煙が取られた相輪部分です。
下界ではレプリカしか見られなかった水煙が、目の前にあるんですよ。舞い降りる天女様も笛を吹く天人もしっかり見えます。
ふんとに!スンバラでございます!!
現在、この3つを外した状態で工事が止まっているそうで、なぜ止まっているかと言いますと、相輪を外すと屋根がばらばらになっちゃう恐れがあるんだそうです。相輪が重しとなって屋根を支えているんですね。これから徐々に瓦を少しづつ外していくそうです。

この東塔の解体修理は、がしゃーんと全部ばらばらにするのではなく、各階ごとに広場を設け、その場所で修理調査がなされるんだそうです。
いちいち下に集めると、いくら番号をふったとしても元の状態に戻せなくなるからなんですって。

今まで調査のされていない基礎部分の発掘調査もなされるそうで、1300年前のどんな情報が出てくるか楽しみですね。
個人的には、その土ちょっと分けてくれ~~~って思います(笑)
だって、大津が踏んだかもしれない時代の土だもの~(ま、大津が西ノ京付近を闊歩したとは思えませんが、せめて気持ちだけでも・笑)


塔の説明や相輪の説明などを終え、東塔の拝観が終了です。
あーホントにありがたや、ありがたや。


解体し、調査し、修理し、そしてもう一度組み立てる。
この気の遠くなる作業をするのに7年かかります。
次にすっくと立たれた東塔を見ることができるのは7年後。
皆様、元気にガンバローぜぃ!


100年持つ建物と1000年持つ建物の違いも教えてくださいました。
外身は関係ないんですって。中身が問題。
組み合された木と木の間。この隙間が5cm空いているかピッタリくっついているか・・この差だそうです。
塔を建てるのには楼閣建築の粋が込められているそうで、この東塔が残っててくれたお蔭で現在のようにお堂や塔の復原ができているそうです。残っていた建物がお堂だった場合、楼閣建築の技術は込められていないため塔の復興は不可能だったと。
いろんな偶然が重なって。そこにその時その時に守ろうと残そうと頑張ってくださった人の想いが重なって。。。今の東塔の解体修理、そして伽藍復原があるんだなぁと、改めて思ったのであります。


塔の上り下りはけっこうな運動です。
少し秋の風が混じってきたとはいえ、まだまだ暑い夜。
大峰山のごろごろ水で立てたお茶を頂いて、夜の拝観を終えたのでありました。

お菓子付きで、1服400円也。








人気ブログランキングへ
↑2日連続で奈良チャージいたしました。やっぱり奈良はエエですなぁ。。。奈良好きのあなたもそうでないあなたも、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

AMURITと夜間拝観 AMURIT編

2012-08-20 14:17:46 | 食べる・食べる時・食べれば・食べれ
有言実行。
8月18日の仕事の帰り、薬師寺へ行き、夜間拝観を堪能いたしました。

すっごく風かきつくって、献灯の炎がユラユラ。
空では雷がピカピカ(笑)
でも、とっても素敵な夜間拝観だったのであります。

あまりにも楽しくってよかったので、翌日に母を伴いもう一度拝観(爆)
19日の最終日は、とても穏やかでございました。(大阪では豪雨の狐の嫁入りに会いましたが^^;)



拝観は夜のお勤めが終わったのち、19:40頃からでございます。
前日は拝観のみだったので、この日はAMURITでのディナーとセットのチケットを購入。

少し高い目ですが、母と一緒にディナーを楽しみました。
コースメニューはこちら。

■前菜の盛り合わせ■

上段左から
薬師農園ブロッコレッティー
サーモンのマリナート ディル風味
パルマ産プロシュートとメロン(エミリア・ロマーニャ)
下段左から
アランチーニ 吉野の竹炭風(ラッィオ)
いろいろな木の子のソテー
瀬戸内産穴子のカルピオーネ(ロンバルディア)

ブロッコリーの湯で具合が絶妙でお味が濃い!サーモンも抜群。中でも母とオイラが美味しい!!と絶賛したのが黒玉ちゃんのアランチーニ。竹炭の歯ごたえがカリッカリで中からふんわりトロリとチーズが出てきます。これ、3個くらい食べたい!穴子も美味しかったし木の子も美味しい。とっても甘いメロンの上のプロシュートは塩味が絶妙で、生ハムはどっちでも~なオイラでも、とっても美味しくいただきました。

■ノンアルコールカクテル■
 
オレンジとレッドが可愛いカクテルはお店の名前を頂いた AMURIT
お味はピーチとオレンジ(だったと^^;)
ピンクのカクテルは 季節のカクテル
パイナップルをジンジャーエールで割ったさっぱりしたお味。

■パンとオリーブオイル■

玉ねぎを混ぜ込んだパニーニ。
お好みでオリーブオイルをつけていただきますが、ほとんどお皿のソースをさらえて食べちゃいました。
あと一個丸いパンもあとから追加で頂きました♪
どっちも美味しかったです。

■パスタ■

小柱とインゲン、トウモロコシのスパゲティ ペストジェノベーゼ(リグーリア)
小柱がフワフワで、インゲンはサクパリ。コーンはプチプチでものっそ美味しいパスタ。バジルってこんな味だったかしら?って思うくらい、スモーキーなペーストでした。
お皿の左側にポコンとある窪み。ここをスプーン代わりに使ってパスタをフォークに絡めるのであります!オシャレでしょ~♪

■ニョッキ■

お店のご厚意で出てきたかぼちゃのニョッキ。
イタリアでは木曜日はニョッキの日なんですって。なのでこのニョッキを「ニョッキの日の木曜日」と命名しました。メジャーなニョッキはジャガイモ製でございます。
溶かしたバターにパルミジャーノを加えたソースがオーソドックスなんだそうです。
フワモチでかぼちゃの甘味のあるニョッキと程よい塩味が効いたソースが良く絡まってごっつ美味しかったです。このソースでパンを食べても絶品!

■メイン■

大和牛のタリアータ 季節の野菜のグリル添え(トスカーナ)
タリアータとは、お肉の表面を焼き中がレアにしたもの。薄く切っていただくのであります。
お肉が絶妙に柔らかくって、でも噛みごたえもちゃんとあってメッチャ美味しかったです。少し甘いビネガーソスもバッチリお肉と合います。
添えられた野菜がこれまた美味しくって。目から鱗だったのがヤングコーン。ヤングコーンってこんなに美味しかったの~?!ってくらい。あれ、お皿に山盛り食べたい!(笑)お肉の下に敷かれていた葉っぱ。。。名前が解らないんですが、これも植物独特の青い味と香ばしさがあいまって美味しかった~♪もちろん、インゲンもラディッシュもレタスも茎の中がエアー状のお刺身なんかによくついてる野菜(←名前が解りません^^;蕗なんかよりもっと細かい穴がいっぱい空いたのです)もどれもこれも美味しかったです。

■デザート■
 
フルーツのマチェドニアとなめらかバニラ
紅茶(母はコーヒー)
フルーツのマチェドニアとは、フルーツのマリネのことらしい。なんだかめっちゃ美味しいソースでマリネされたフルーツは、極上でございます。グレープフルーツのジュレのようなものもかかってました。
生クリームのようにふわふわのバニラが、フルーツの酸味とマッチする一品。
クーラーの効いたお部屋で、ホットレモンティーをいただく。。。そんな極上のひと時。


暮行く山並みを見ながら、1時間半ほどディナーを楽しみました。
たまにはゆっくり食事を楽しむのも良いですね。
大食いのオイラでちょうど良いくらいの満腹感でした。(母は満腹ぷくだったらしい)男性だったらちょっと足りないかもしれませんね。
こちらの夜間拝観特別コースは拝観券込みで¥8400-でございます。

19時半・・・すっかり暗くなった頃、AMURITを後にして薬師寺へと向かったのでありました。

夜間拝観編へ続く。







人気ブログランキングへ
↑奈良チャージの前に、お腹に美味しいものチャージ!伊達に値段は取りませんぞよ。ちょっとリッチに楽しみたいあなたは、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

オンソワカ

2012-08-18 12:43:00 | 呟き
最近見つけた奈良のことがいっぱい載っているブログ「大和浪漫」さんの過去のブログを拝見していて見つけました。

自分で見つけるオンソワカ


あまりにも素敵過ぎます。
まねっこのオイラ。なのでオイラもひねり出してみようと思う。


オン ユラユラ 留まらない心 ソワカ


うーん。やはり好胤師の空の教えになっちゃいますね^^;

自分の中の自分の言葉を引っ張り出すのは難しい。



今日は仕事の後、薬師寺に行って夜間拝観してきます!
明日(19日)まで、薬師寺では夜間拝観をしております。東塔の大修理屋内の参拝ができるので、お時間のある方は是非お参りください!!
詳しくは生駒師のブログ薬師寺日記をご覧ください。







人気ブログランキングへ
↑今年は奈良チャージが少なくって奈良欠乏症のオイラです。気力の衰えた今年のオイラに喝を込めて、ポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

夢から醒めた夢

2012-08-17 16:00:17 | 舞台関係
7月末に麻美ちゃん滑り込み観劇をした夢醒でしたが、観るとどーしても姪っ子に観せてあげたくって。。。我慢できませんでした。
で、姪っ子の行ける日で探したら千秋楽が何とか行ける!ってことで。
ある意味、突発でチケを押え行ってまいりました、夢から醒めた夢大阪千穐楽。

さすがに千穐楽ですので、良いお席は埋まっております。
後ろの方の席でしたが、まぁ、四季劇場は後ろでも比較的に見やすいですからね。

姉(姪っ子のママ)は同窓会で不在でしたので、姪っ子と初めて二人っきりの遠出のお出かけです♪
2年生なのでちゃんと聞き分けてくれるので、問題なく劇場まで辿り着きました。

夢醒めの醍醐味の一つは、ロビーパフォーマンスです。
早めに行ったので、足長さんたちが出てくるまでに劇場に入っちゃったんです。で、初っ端に出てきたのが、半獣神のパーンみたいな格好の地獄の門番。。。大人でも怖いメイクなんですが~^^;
姪っ子はもちろん逃げまくりです。
その後、フランス人形やストリートオルガンのおじいさんなんかは嬉しそうに見てました。
仮面は怖いらしく、ダーツのお姉さんも少々引き気味でしたが、シールをもらうとご機嫌になっていたので、やっぱり楽しかったんだと思います。

タップの兵隊さんの回りは人垣ができていたので、楽しそうな軽快な音だけが聞こえて来ただけでした。(前の大人が座ってくれたら後ろにいる子供も見えるのにね。)
マリオネットは可愛いけれど、マリオネット使いの仮面は怖いらしくって、近づきたいけれど近づけないジレンマに陥ってました(笑)
妖精のベルとか見ようって言ったのに、パーンに会うのが怖いからか席に行くと・・・。
まぁ、客席でもピエロのパフォーマンスあるので頃合いかと席に着いたのであります。

さて、お芝居が始まると、かなりのめり気味に見てました。
いろいろ難しいところも多いけれど、一生懸命見ていたので楽しかったんじゃないかな。
マコのお母さんが悲しんでいるシーンはさすがに顔を覆ってました。(←怖いのは嫌い)
でも意外と夢の配達人@下様は怖くなかったらしい。
説明的なシーンはやっぱり退屈だったみたいで、伸びとかしてました^^;(後ろと隣の席の方、すみませんでした)
全体を通してダンスシーンが多いので、遊園地のシーンだけでなく霊界空港のシーンも気に入ってたようです。
可哀相な子たちのシーンは怖がるかなって思ってましたが、思ってた以上にしっかり一生懸命見てました。こーゆー世界もあるって、、、少し解ったかもしれません。

一幕と二幕の間は、ホワイトパスポートをもらいに行って、パンフレットを購入。席に戻って一生懸命パンフレットを見てました^^

二幕は問題が解決していくし、マコ探しは楽しかったようで。デビルのセリフにもかなり笑ってました。
ただやっぱり、お母さんの心情のシーンは長すぎて集中力が欠くようです。

千穐楽だけあって、カテコがかなりの回数あったのが楽しかったようです。
「何回やるねーん!」って手を叩いて喜んでました。


翌々日に会った時うろ覚えの歌詞で夢醒を歌っていたので、かなりツボにハマったようです^^
姪っ子的には、マコが可愛くって好きだそうです。
オイラは断然ピコなんだけどなぁ~(笑)


少しづつ、一緒に観劇できる演目が増えてきています。
言うてる間に友達が優先されて、オイラなんて相手にしてくれなくなるんだろうけれど、いろいろ一緒に楽しめる時間があるといいなぁ~って思います。
後数年後には、CFYに連れて行ってあげたいかも!







人気ブログランキングへ
↑誰も知らない 私たちの 夢が・・・、夢醒が好きなあなたはポチっとな♪

*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→

天の調べ 

2012-08-16 11:09:37 | 舞台関係
11月の客家(はっか)の本公演に先駆け、淡路島は静御前の扇を模して造られたというしづかホールにて上演された、天空の調べ ~文天祥物語~
本公演の主人公、文空祥が何故その道を歩むことになったのか・・・その切っ掛けを抜粋した物語になっていたのだと思います。

朝10時出発のバスに乗って、ゴトゴト淡路島に向かいます。
この一人旅がなかなか楽しくって(笑)←寂しい奴と言うなかれ^^;
うつらうつらしながらも、日ごろ見ない景色を見ながらの道行きは新鮮ですね。
13時頃に目的地付近の津名港ターミナルに到着。
この辺り、静御前と縁があるのか静の里とか途中でありましたよ。。。と思って調べたら、奥州で義経が討死した後、淡路島に移り住んで暮らしたんですね。(文献に静の消息は残っておらず、いくつもある伝承の中の一つです。)

謎は解けたので、話を戻して・・・。

14時開演ということで腹ごしらえをしたいオイラは、ホールの近くにあるイオンの中にあるうーどん屋さんへ。
淡路島!って感じのメニューはなかったので、月見うーどんを注文。

なんと、ネギだけでなく玉ねぎ入りでした。
さすが玉ねぎ王国・淡路島ですね。淡路島!って感じの月見うーどんでした(笑)

さて、お腹もくちくなり、時間も頃合いです。
いざ、ホールへ。

小さいけれど、とっても綺麗ないい感じのホールでした。
多目的というよりは室内楽とかに適したように作られている感じです。
なので、歌声が良く響いて個人的には良かったと思います。

天空の調べでは、客家とは何か。
客家の心を解きながら、本編の時代背景や人間関係を説明していた感じです。

ワタクシ無知ですので、客家なるものを知りませんでした。
実在人物等々は、がぜん調べる派なオイラです(笑)←でも、調べるだけで覚えないんだけど^^;
客家は実際に現在にも存在する中原を起源とする純粋な(正当な)漢民族。独自の思想を持ち、それに則り戦を好まず中原から転地しながら脈々と繋いでいる民族で、転地した場所ではよそ者であるとことから客家と呼ばれるようになったとか。
中国の歴史をひも解くと、時代の転機には客家出身の人が表舞台に現れ治めているんだとか。
誰でも知っている有名な人では、孫文(客家ではないとする説もある)、宋家の三姉妹(孔祥熙夫人、孫文夫人、蒋介石夫人)、小平、李鵬、李登輝、、、など
数々現れている客家の中でも、この物語の主人公・空の兄文天祥は宋の滅亡を食い止めようと働いた南宋の三忠臣の一人と言われている人物です。

天空の調べでは、空を水さん、天を坂健さんが演じられました。
水さん乙女で可愛かった~♪でも今回はストーリーテラーみたいな感じで、あんまり歌って踊る事はありませんでした。本編でってことでしょうね。
坂ケンさんはやっぱりエエ声過ぎて、ウットリです。天祥以外にも宋の皇帝も演じられてまして。。。その時は身長を量増ししてました。
照井君もものっそよくって♪もともと声が好きだったんですが、今回のフビライの役の時の歌声はゾクゾクしましたね*^^* 本編ではどんな役どころなんでしょうか。楽しみです。
小林君も吉田君もそれぞれに素敵でした。
人数が少ないから一人で何役もこなしてて、いろんな役が観られてとってもお得な気分でした~

和太鼓の音も素敵だったし、子供のアクロバットも魅せてくれました。

本編はどんな物語になるのか。。。うーん、めっちゃ楽しみです。



蛇足ながら、淡路島で没した静御前は享年47歳と伝えられています。
宋が滅び、元に捕えられていた文天祥が刑死したのも47歳だそうです。
この地で「天の調べ」が演じられたことに、不思議な縁を感じますね。








人気ブログランキングへ
↑文天祥は忠臣の鑑となり、彼の歌った正気の歌は、その後、様々な人に詠み伝えられているとのこと。藤田東湖や松陰先生はご自分の正気の歌を作られたんだって。


天地有正氣 雜然賦流形
(天地に正気有り 雑然として流形を賦く)

下則爲河嶽 上則爲日星
(下りては則ち河嶽と為り 上りては則ち日星と為る)

於人曰浩然 沛乎塞蒼冥
(人に於ては浩然と曰い 沛乎として蒼冥に塞つ)

皇路當夷 含和吐明庭
(皇路清夷なるに当たりては 和を含みて明廷に吐く)

時窮節乃見 一一垂丹
(時窮すれば節乃ち見れ 一一丹青に垂る)

在齋太史簡 在晉董狐筆
(斉に在りては太史の簡 晋に在りては董狐の筆)

在秦張良椎 在漢蘇武節
(秦に在りては張良の椎 漢に在りては蘇武の節)

爲嚴將軍頭 爲嵆侍中血
(厳将軍の頭と為り 嵆侍中の血と為る)

爲張睢陽齒 爲顏常山舌
(張睢陽の歯と為り 顔常山の舌と為る)

或爲遼東帽 操冰雪
(或いは遼東の帽と為り 清操氷雪よりもし)

或爲出師表 鬼神泣壯烈
(或いは出師の表と為り 鬼神も壮烈に泣く)

或爲渡江楫 慷慨呑胡羯
(或いは江を渡る楫と為り 慷慨胡羯を呑む)

或爲撃賊笏 逆豎頭破裂
(或いは賊を撃つ笏と為り 逆豎の頭破れ裂く)

是氣所旁簿 凛列萬古存
(是の気の旁簿する所 凛列として万古に存す)

當其貫日月 生死安足論
(其の日月を貫くに当っては 生死安んぞ論ずるに足らん)

地維頼以立 天柱頼以尊
(地維は頼って以って立ち 天柱は頼って以って尊し)

三綱實係命 道義爲之根
(三綱 実に命に係り 道義 之が根と為る)

嗟予遘陽九 隷也實不力
(嗟 予 陽九に遘い 隷や実に力めず)

楚囚纓其冠 傳車送窮北
(楚囚 其の冠を纓し 伝車窮北に送らる)

鼎鑊甘如飴 求之不可得
(鼎鑊 甘きこと飴の如きも 之を求めて得可からず)

陰房闃鬼火 春院閟天
(陰房 鬼火闃として 春院 天の黒さに閟ざさる)

牛驥同一 鷄棲鳳凰食
(牛驥 一を同じうし 鶏棲に鳳凰食らう)

一朝蒙霧露 分作溝中瘠
(一朝霧露を蒙らば 分として溝中の瘠と作らん)

如此再寒暑 百沴自辟易
(此如くして寒暑を再びす 百沴自ら辟易す)

嗟哉沮洳場 爲我安樂國
(嗟しい哉沮洳の場の 我が安楽国と為る)

豈有他繆巧 陰陽不能賊
(豈に他の繆巧有らんや 陰陽も賊なう不能ず)

顧此耿耿在 仰視浮雲白
(顧れば此の耿耿として在り 仰いで浮雲の白きを視る)

悠悠我心悲 蒼天曷有極
(悠悠として我が心悲しむ 蒼天曷んぞ極まり有らん)

哲人日已遠 典刑在夙昔
(哲人 日に已に遠く 典刑 夙昔に在り)

風簷展書讀 古道照顏色
(風簷 書を展べて読めば 古道 顔色を照らす)

文天祥/正気の歌/WIKISOURCEより


正気の正体ってなんなんだろう。天祥の歌は激しすぎる。この激しさが正気なのかなぁ。。。ポチっとな♪


*・゜¨゜゜・*:ランキング参加中です:*・゜¨゜゜・*
>


携帯からはこちら→