ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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AMURITと夜間拝観 夜間拝観編

2012-08-21 11:43:19 | 好き・応援
満ちたりたお腹を抱えて、プラプラと休ヶ岡八幡宮の境内を横切り南門へ向かう。
南門の脇のくぐり戸を通り、中門前で夜間拝観の説明を受ける。

まず、金堂で法話を聞き、その後西塔内陣をお参り。最後に東塔をお参りする、約1時間半ほどの拝観です。

昨日に引き続き、引率してくださるお坊様は村上定運師。
とってもにこやかで優しそうなお坊様です。

定運師の法話は、奈良時代の簡単な説明とお寺の関係。お薬師さんのご説明。それに復興と修理の必要性を説かれてました。何より大切なのは、今、文化財だの国宝だのいろいろ言われているものの総てが、その時々を生きた人間が残してきたというこの一点。死んだ人の想いではなく、今、生きているその人たちが「残そう」とした証であるのだと。
薬師寺の場合、檀家寺ではないのでお布施というものがありません。お寺を復興するに当たり、高田好胤和上が考え出されたお写経という勧進。
お金だけ治めて納経しなくたって構わないんです。でも、せっかくの勧進であるならば。「残そう」と思う心ならば。お写経をして自分の心を見つめなおす機会を設けてほしいとおっしゃいます。
いつも笑い半分、真面目半分な薬師寺さんの法話。
我が我がとなりがちな心をクールダウンする、そんなひと時を「残そう」の心に添えたらいいのではないですかとおっしゃってるように思いました。

お話を聞いているとき、昼間に聞いた英世さんのひとり語りの「芋虫」を思い出していました。
この日、オイラはこのお話のどこに惹かれたかというと、「ユルス」の言葉でした。
そして朗読後の英世さんのおっしゃった「体の中の言葉の通り道」。
どこがどうリンクしたのか、法話の間、ずっと「残す」「ユルス」「言葉の通り道」をぐるぐる考えていたのであります。


さて、法話が終わるとご本尊様である東方浄瑠璃浄土薬師瑠璃光如来様(ちゃんと言えるよ~^^♪)と日光・月光菩薩様をお参りして、ボチボチと西塔へ。

夜のお寺の何が素敵って、昼間と違てご本尊様が光を発しているように見えるところ。
あの優しい光に包まれたご本尊様を見るのが好きだ~

18日は生駒師が西塔内の説明をしてくださいましたが、19日は定運師が引き続きご説明くださいました。
この辺りはサクッと割愛して(笑)

この夜間拝観のメインイベントは何と言っても東塔拝観です。
解体修理用の足場を組んだ一番上まで登らせてくださるのであります。
東塔の案内は高次喜勝師。
工事現場ですので、軍手とヘルメット着用です。
一気に一番上の階まで行くのではなく、2階のあたりで一回目のご説明をしてくださいます。
薬師寺の塔は3重塔で、それぞれの屋根に裳階という飾りの屋根を持っております。なので6重塔に見えるんですが。
その一層一層を下から見上げるのではなく、同目線で見られるってすごいことですよね!工事現場の人以外は見る機会がないことであります。
皆様興奮気味に各層を見てらっしゃいました。
ネットに流出しないのであればお写真もOKとのことで、高次師を写真に収められる方もいらっしゃいましたし、瓦を撮られている方もいらっしゃいました。
オイラももちろん携帯でですが、ガッツリ撮りましたよ~♪(でもネットにアップはできませーん。あしからず)
さて、裳階や塔のありようの説明が済むと、また上りはじめます。
奈良の夜景がきれいに見える頃、ようやく最上階に到着。
宝珠、竜車、水煙が取られた相輪部分です。
下界ではレプリカしか見られなかった水煙が、目の前にあるんですよ。舞い降りる天女様も笛を吹く天人もしっかり見えます。
ふんとに!スンバラでございます!!
現在、この3つを外した状態で工事が止まっているそうで、なぜ止まっているかと言いますと、相輪を外すと屋根がばらばらになっちゃう恐れがあるんだそうです。相輪が重しとなって屋根を支えているんですね。これから徐々に瓦を少しづつ外していくそうです。

この東塔の解体修理は、がしゃーんと全部ばらばらにするのではなく、各階ごとに広場を設け、その場所で修理調査がなされるんだそうです。
いちいち下に集めると、いくら番号をふったとしても元の状態に戻せなくなるからなんですって。

今まで調査のされていない基礎部分の発掘調査もなされるそうで、1300年前のどんな情報が出てくるか楽しみですね。
個人的には、その土ちょっと分けてくれ~~~って思います(笑)
だって、大津が踏んだかもしれない時代の土だもの~(ま、大津が西ノ京付近を闊歩したとは思えませんが、せめて気持ちだけでも・笑)


塔の説明や相輪の説明などを終え、東塔の拝観が終了です。
あーホントにありがたや、ありがたや。


解体し、調査し、修理し、そしてもう一度組み立てる。
この気の遠くなる作業をするのに7年かかります。
次にすっくと立たれた東塔を見ることができるのは7年後。
皆様、元気にガンバローぜぃ!


100年持つ建物と1000年持つ建物の違いも教えてくださいました。
外身は関係ないんですって。中身が問題。
組み合された木と木の間。この隙間が5cm空いているかピッタリくっついているか・・この差だそうです。
塔を建てるのには楼閣建築の粋が込められているそうで、この東塔が残っててくれたお蔭で現在のようにお堂や塔の復原ができているそうです。残っていた建物がお堂だった場合、楼閣建築の技術は込められていないため塔の復興は不可能だったと。
いろんな偶然が重なって。そこにその時その時に守ろうと残そうと頑張ってくださった人の想いが重なって。。。今の東塔の解体修理、そして伽藍復原があるんだなぁと、改めて思ったのであります。


塔の上り下りはけっこうな運動です。
少し秋の風が混じってきたとはいえ、まだまだ暑い夜。
大峰山のごろごろ水で立てたお茶を頂いて、夜の拝観を終えたのでありました。

お菓子付きで、1服400円也。








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