ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

創作小説 SUNSET CHAPTER 4  PART.5

2010年07月26日 18時03分12秒 | 創作小品
 もう随分前のことなんだけど、ホントに思いがけず、もののはずみで俺はカズの素顔を見てしまったことがある。え? 今の顔は整形か変装かって? イヤ、いくらなんでもそんなことはない。そんなことじゃなく。見ようと思ったわけではない、ていうか、素顔が別にあるなんて思ってなくて、ある時もののはずみで知ってしまったのだ。
 でも、そのときカズはなんて言っていいかとっさに思いつけないでいる俺に、
「誰にも言うなよ! 絶対言うな!」
と、結構キツイ口調で言ったのだ。それがあまりに真剣だったので俺も突っ込めなかった。
「わ…わかった。絶対言わない。でも、その…えっと…。」
「聞くな。お前も何も言うな。何も……言いたくない…。」
そう言って顔を背けたアイツはホントに辛そうだった。だから俺は
「わかったよ。今後絶対俺からは話題にしない。でも、言えるようになったら話せよ? 俺、いくらでもつきあうからさ。」
と言うしかなかった。でも、カズはそれにも頷かなかった…。
 それからカズはまだそのことを言ってくれないでいる。俺は本音言うと突っ込みたいんだけど、こればっかりは口に出来ないでいる。それがアイツの、多分大きくて深い傷を更に深くえぐるような気がするからだ。じっと待つのもダチの勤めか。ここだけはアクティブフェーズはもちろんパッシヴフェーズも使えない。
 それはともかく。
 清司君もこれでだいぶ変わるだろう。基本的な性格は変わりようもないだとうけど、もう少し他人に対して警戒心を緩め、心を開けるようになるだろうな。
そうなることを期待してあげよう。


 翌朝早く三上君は東京へ帰っていった。朝イチの東海道線に乗りたいというので、かなり早くに起きなければならず、こっちは少々辟易したが、当人は呑気に自分は車内で寝るからなどと言っている。そうじゃなくて、つきあいで起こされる俺に気兼ねはないのかと言いたいんだが。…天然というか、もしかしてKYなのかこいつ…。…………ありうるな…。まあ、駅まで車出してやろうと言ったのに、ぶらぶら町を眺めながら歩きたいのでと断ったのはさすがにちょっとは気を使ったのか……いや、本当に歩きたかっただけの気がするぞ。
 まあ…いいけどな…。
 清司はちょっと眠そうではあったけど、だいぶ人相が良くなった。ひとりじゃなかったという思いは何より心の支えになったようだ。
目覚ましコーヒーを飲みながら、ぽつりぽつりと話し始めた。
「兄さんの話によると、僕の父さんは僕らが生まれる少し前に事業に失敗して負債を抱えたため、双子で生まれることがわかっていた僕らの一人を乳児施設に預けることを考えたそうです。それで施設と話をしていた時、ちょうど不妊症なので養子を迎えたいという夫婦が現れて、その夫婦との間で話がまとまって、結果兄さんが養子になったそうなんです。僕は、実の親の所に残って…。両親は…あまりよく覚えてないけど、優しかったのは確かです。父さんは僕が6歳の時、母さんも10歳の時に亡くなりました。どちらも過労や心労からの病気で…。借金もあったから、うちは貧しかった。貧しいけれど、仲は良かった。みんなで支えあって暮らしてました。おねえ…姉さんはぼくより13歳も年上だったので、母さんが亡くなってからは親代わりに僕を育ててくれました…。僕はそんな姉さんにそれ以上苦労をかけたくなかったので、高校へ行くことは諦めて就職しようとしたんですけど…中卒ではなかなか仕事もなくて、ほとんどフリーター状態でした。でも、姉さんと二人でなんとかそれなりに暮らせてはいたんです。」
 清司は今までずっと黙っていた自分の過去を、ようやく話せるようになったようだ。それだけ気持ちが落ち着いたのだろう。なによりその思いを共有できる人間が現れたのだから心強い。なんにせよ、良かったな。
 が、そこで清司はハッとしたように顔を上げて申し訳なさそうに言った。
「すみません…井上さんは僕のこんな話、興味ないんでしたね。つい…。つまんないこと喋っちゃって…。」
「あ…まあ、俺には関係ない話ではあるけどな。でも言ったでしょ? お前が話したいのなら聞いてやるって。ちゃんと真面目に聞いてるよ。」
「すみません。なかなか話せる相手がいなかったし…前に話して怒られたりしたことがあったもので…ホントは聞いて欲しかったりもしたんだけど…。それで言いたいのに言いたくないっていう矛盾したような感じになっちゃってて…。」
「怒られたって、ナニ?」
「そんな不幸自慢する奴ってよくいるよな…とか、もっと不幸な奴もいるんだから、同情して貰おうなんてするな…とか…。」
「そりゃひどいな。でも、それこそいるよな、そういうこと言う奴…。まあ、少なくとも俺は言わんよ。」
「ええ。あなたはいい人です。」
「…褒められるほどでもないけどね。それで? お姉ちゃんも…。」
「事故…でした。無免許運転で…もちろん自動車保険もはいってない人で…。」
「…ひどいな…。」
「2年前です。…両親は…病気だったから、今言えるうちにって、たくさん言いたいことも言ってくれてたけど――僕はあまり覚えてないけど、姉さんがいろいろ教えてくれました…。でも、その姉さんは事故で突然だったから…何も言い残すことさえ出来ずに……。」
 清司はさすがにそこで言葉を詰まらせて涙ぐんだ。無理もない。親のかわりに自分のことは二の次で一生懸命面倒を見てくれてたんだろう。母でもあり父でもある大きな存在のその人を失った心の傷はあまりに大きい。
 「だから僕は…生まれ育ったところだけど、いい思い出もあるけれど、それだけにそれ以上に居続けるのが辛くなって…どこでもいいからと直江津を離れたんです。それからはあちこちでいろいろでした。稼ぎもあまりなくて持ってたお金もほとんどなくなって…それで最後に甲府の…あそこで…。」
「ま、後はこないだ聞いたとおり、か。」
「はい…。」
「そっか。ホントに大変だったな。」
「あなたのお陰で、やっと僕も落ち着けました…。ホントにありがとうございます。」
「よせよ、何回も。いいよ。情けは人のためならずって言ったでしょ? 気にすんなよ。俺よりも、実のお兄ちゃんがいてよかったじゃん。それもあんな…ちょっと…なんなんだかって感じもあるが、キホンいい奴だよ、アレは体育会系のノリだな…うらおもてのないタイプと見た。そういうお兄ちゃんが見つかって。また来るってか?」
「はい、今度東京へも来いって…むこうの両親にあわせたいって。それに、妹がいるそうなんです。」
「へえ? 不妊症じゃなかった? その親御さんは。」
「ええ…でも、兄さんを養子にして5年後に、思いもよらなかった、医者にも奇跡的だっていわれたらしいですけど、子どもが出来たそうなんです。それが妹の…実玖ちゃんていったかな、中学生だそうです。実玖ちゃんも兄さんが養子なのは知ってるそうです。で、そのご両親…さんも、実の子が出来たのは凄く嬉しかったけど、それで養子の兄さんを疎んじることがあってはならないと、まったく分け隔てなく実の兄妹のように育ててくれたって…。」
「そりゃあ返す返す立派な親御さんだな。なかなかできることじゃない。」
「ええ。実のわが子でさえ殺してしまうような人もいるって言うのにね…。」
「そう…だな。」
 その清司のセリフに俺は胸を突かれる思いでいる。近頃極端に増えている虐待死…。これほど心を暗くさせる事件はない。殺すところまで行かずとも、実の親に虐待された子のトラウマは、他人同士の傷つけあいの比ではないだろう。
 それから考えたら、三上君の養父母は偉いものだ。そして、清司の…二人の実の両親もきっといい人たちだったのに違いない。早くに亡くなったのは不幸だけれど、大切にされた記憶が心の、そして細胞のどこかにあれば、ヒトは案外強く生きていけるものだと俺は思っている。だから清司も紆余曲折はあったにしろ、思ったよりも強い芯を持っているんじゃないだろうか。
 清司は明るい声で続けた。
「なんかまだ実感はあるようなないようなですけど、でも僕はまだひとりじゃなかったし、血のつながりはないけれど、親族ってよんでもいいような人が一気に増えて、ちょっと変な気分です。」
「でも、悪くないってか。」
「はい!」
「良かったな。俺も安心した。こんどぜひ遊びに行ってやるんだな。妹ちゃんをつれて遊びに来てもらってもいいしな。」
「いいんですか? 僕のところへ来て貰うってことはつまりここへ泊めるってことで、井上さんにいろいろ面倒かけちゃうのに…。」
「なあに、構わんさ。てか、面倒はお前がみりゃいいでしょ。俺は自分のことだけ勝手にやるよ。」
意地悪く笑ってそういってやると、清司は頭をかいて
「そうですよね…。すみません、つい何でも頼っちゃって。」
「頼られるうちがハナかな。」
「兄さんが言ってました。もし僕がここでもひどく苦労してて辛いようなら、自分ちは無理でも、ウチの近くに連れてって暮らしたら良いと思ってたけど、その必要はなさそうだって。井上さんのこと、すごく信用できるし頼りになりそうだからって。」
「ハハハ…そいつは随分買い被られたもんだ。」
「僕もそう思ってますよ! 頼りにしてます! だからこれからもぜひよろしくお願いします!」
そう言って清司は深く頭を下げた。
「ヤバイね、こりゃ…。ま…なんとかね…。」
そういわれりゃ気分が悪いわけはないけれど…。

 それにしても、俺も俺だ。なんでここまで人の面倒見てんだろうな。まあ、それが俺の、マスターへの恩返しでもあるわけだが。そう、情けは人のためならず。親切にされたらまたその親切を別の次の誰かにしてあげなさいと、そういうことだ。
 つか、俺って結構お人よし? クソッ、これもテツの言ったとおりかよ!


CHAPTER 4  END
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KAIGO.介護 番外編 父の戦記 

2010年07月25日 10時20分55秒 | 介護な日々
今回は介護とはちょっと関係ないお話ですが、
これからしばらくの間父のことが中心になりますので、
父の戦時中のお話を少し致します。

そうすれば父の”ど根性”がドコに帰依するかわかろうものですので。

そもそも父自身から戦時中の話を聞いたことはほとんどありませんでした。
2008年の夏、中学生だった娘に
「身近な人の戦争体験を聞いてきなさい」という宿題が出ました。
それで父に尋ねたら答えてくれて、そこで初めてわかったことがたくさんあったのです。

まずはこれをご覧ください。

こちらは教科書にちょくちょく記述のある「千人針」です。
これは現物が今も実家にあります。

また、この日章旗は「武運長久」の字がくっきりと・・・。


そしてこれは平成3年に慰労のために贈られた賞状。

この当時の首相は海部俊樹さんだったことがわかり
・・・・て、そっちやないって!
写真は挙げてませんがなんか記念品を賜ったようです。

そしてこれ・・・

父がずっと保管していた「軍隊手帳」です。

写真は当時の、20代前半の父で・・・う~~~ん
イヤ、けっこうイケメンやん・・・そういうのは遺伝せえへんのやね・・4949
・・・イヤイヤイヤ、ソコじゃなくてってばよ!
「裏には昭和19年1月1日 任陸軍軍曹」と書かれていました。
 
手帳を開けてみると、所属が「関東軍」で階級はやはり「軍曹」です。
(かなり見づらいですが・・・)

教科書にも載っていますよね、満州やシベリア戦線で破壊工作などを
行っていた、あの関東軍です。
・・・聞かれなかったというのもあるでしょうが
父も自ら積極的には語りたくなかったのでしょうか・・・。
私も断片的に少し、誰かに話しているのを横で聞いていたことくらいしかありません。

父は従軍して一度満州にわたり、実際前線には出なかったそうですが
ずっと戦闘訓練はしていたそうです。
でも、手帳にも病名不明と書かれていて本人も現地の風土病だったといってましたが
重い病気にかかって吉林省の病院に長いこと入院していたそうです。
幸か不幸かそのせいで前線には出なかったそうですが
病気がようやく治って帰国した折には姉〈私からみて伯母)に
「病気くらいでかえって来なさんな!!」と叱られたとか・・・
そういう時代だったのですね。
その後また千葉県のどこからか出征しています。

父は所属の部隊では射撃が一番うまかったそうです。

そこで、その部隊から2人だけが選ばれて満州と露西亜の国境へ送られました。
それが精鋭部隊であり特殊工作員部隊である関東軍でした。
破壊工作や諜報活動のための厳しい訓練や演習を来る日も来る日もくりかえしたそうです。
一方、父がもといた部隊はその後南方――サイパンに送られました。
そしてその部隊は全滅、つまり全員が戦死されたそうです・・・。
父はここで九死に一生を得たと申しておりました。
そして、関東軍の一員として明日は前線に向かうとなったまさにその時・・・

日本は終戦を迎えました。

結局父は軍事演習だけで前線には出ることなく帰国し、終戦の翌月末に和歌山港に戻ったのでした。

訓練が徒労に終わったのは・・・結局良かったのでしょうが・・・。
自分の命が助かったのみならず、誰も殺してしまうことなく済んだのですから・・・。

母の長兄は戦死しています。遺体はもちろん遺骨もありません。
命からがら帰った人も、体は無事でも心が病んでしまったひともおられたでしょう。
戦争で、命令とはいえ人を殺してしまった人も・・・
確認は出来ないが殺したのかもしれないと罪の意識を背負った人も・・・
いらっしゃったでしょうし、今もいらっしゃるのでしょう。
・・・とにかく、その時代に生きた方々は
どなたもなにがしか重いものを背負っていらっしゃるのだなと改めて思います。
そして、だからこそお強いのだと思います。


月並みな結論ですが、やはり戦争はいけません。絶対に繰り返してはなりません。

父の戦争の記録と証拠・・・これらは捨てずに、何らかの形で残し伝えたいと思います。
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創作小説 SUNSET CHAPTER 4  PART.4

2010年07月25日 10時18分45秒 | 創作小品
 そこでテツが余計なフォローを入れた。
「カズ、みゆ希ちゃんに感謝だな! 彼女がここへ来たおかげだよ。よくぞ訪ねてきてくれたよね~!」
「余計なこと言うな!」
「ミユキちゃん??」
ほら、三上君が聞きとがめてしまったじゃないか…。
「そのテレビ番組のレポーターの小城みゆ希嬢だよ! 女子アナの。コイツの元カノなのよ。」
「へえっ?! そーなんスか!?」
三上君と同時にもちろん涼香も声をあげた。めちゃめちゃデカイ声で…
「ウソッ!! マジですかあ? 店長って、ええーっ!!!!」
「ちがっ!! 違うって!! 高校が一緒だったってだけだ!!」
「えええー?! だから…そういや何か二人ともちょっと様子が変だって…。なんで教えてくれなかったんですか~! ぶーぶー!!」
涼香は文句たらたら。テツが更にいらんことを付け加える。
「ナニが同級生だよー、キスまで行った仲…。」
「黙れ!! クソヤロー!!」
俺はあわててテツの口を押さえたが…涼香は完全に信じたみたいだ…。ニヤニヤして
「へえええええ~…あ、だから店長いつもワンセグで見てたんだ~。きゃああ~未練ですか~?!」
「そんなんじゃないって!! 違うって、ホントにタダの同級生だ! コイツの言うことなんて信用するな!! 東海大イチのほら吹きだろーが!! どんだけ尾ひれつけてることか!!」
「そう思っとけっていったじゃん? だからそう思ってるのよ~。」
イヤ、言ったけどお~…。
「へっへっへ~。まあ、照れない照れない。いいじゃないですかあ~、店長にもそんな時代があったんですね~! て、まだ若いか。」
クソ…テツのバカヤロが! 覚えてろ! …たく、やっぱテツに話すんじゃなかった…。
 「俺のことはいーだろ!! 今は三上君の話聞いてんのに…。」
「いやあ…。オレもちょっと興味あるな~。」
ノリいいな! コイツ…!!
「でも、ホントですよ、小城さんのおかげで兄さん…兄さんて呼べばいいですか?」
「あ? ああ!! いちおーオレが長男らしいしな。」
「兄さんに会えたんだから…。僕にもまだ家族がいたんだ…。僕はまだ一人じゃなかったんだ…。」
 清司がちょっと恥ずかしそうに、でも嬉しそうにしみじみと言った。そりゃそうだ。この世に自分はひとりきりと思うことほど悲しいことはない…。
 俺はここから先は俺たちが首を突っ込む必要はないと考えた。
「さあ、そういうことなら清司、お前お兄ちゃんと二階でゆっくり話してきな。久しぶりどころか兄弟初めての対面なんだ、話したいことはいっぱいあるだろう。三上君も、時間いいならゆっくりしていきなさいな。何なら泊まって、一晩じっくり話せばいいでしょ。ちょうど部屋を片したところだ。一杯やりながら…って、未成年か。」
「ありがとうございます!! じゃあ、せっかくなんでお言葉に甘えて泊めさしていただきます。明日の朝イチの電車で帰れば講義にゃ間に合うんで。」
三上君はまったく正直で素直な奴だ。この辺は清司に似てなくもない。それから彼は清司に向かって、
「そゆことでヨロシク。実の父さんや母さんのこととか、お姉ちゃんのこととか、いっぱい教えてくれよな。あ、写真とかあるの?」
「ええ、少しだけど。僕もぜひ見て欲しいです!」
「おう! でさ、あの~できたらタメで喋ってくんない?」
「え?」
「だって俺ら兄弟だよ? しかも同い年、双子だよ? ですます調で喋るの変だよ~!」
「あ…すみません。なんか、つい…でも、しゃべりにくくって…。」
「そういや………キヨシって、オレとだいぶキャラ違くない?」
今頃気づいたのかよ…。もしかして天然も入ってる?



 清司君は突然出来た(まあ、本当はずーっとそうだったんだけど)お兄さんを連れて二階へ上がっていった。俺としてはもっといろいろ身の上話を聞きたかったんだけど、それはカズが許さなかった。
「俺たちがいても邪魔だろ? 家族水入らずってもんだ、二人でゆっくり過ごせばいいことさ。他人の入る余地はないよ。」
「邪魔って感じはなかったけどなあ~。別に隠すようなハナシじゃないって感じで。それにしてもカレ、実にあっけらかんとした子だね。顔はそっくりだけどなんか全然違うな。」
「ホント~。同い年だけど、普通に歳の違う兄弟みたいですよね。」
感じることはみな同じ。
 「あー、それよりそれより! さっきのハナシ! 小城みゆ希ってホントに店長の元カノだったんですか?!」
菊川君の興味は他人の身の上話よりも恋物語のようだ。女の子としちゃ、当然だよね。うーん、正直俺もそっちのが追及したいかな。こないだは何だかんだで途中で打切っちゃたから。カズはホントに困った顔をしている。…面白~。
「勘弁しろよ…。ホントに違うんだって。同級生だっただけだよ。つきあいも何もしてないって。こないだは…いきなりナマ本番だったろ? だから初対面の顔してたほうが迷惑かからないと思って知らん顔しただけだよ。」
「でも、中継終わった後で久しぶり~ってやったらよかったのに、なんでそこでも…。」
俺はフォローになってないフォローで突っ込んだ。
「だから別れた相手だから気まずいでんしょ? 他のスタッフに知られてもややこしいし。だから他人のフリしたんだよね~。な、カズ?」
「…別れるも何もつきあってないってば。スキャンダルみたいにあることないことウワサになって騒がれたら悪いんで黙ってたって、それだけだよ。そのへんはオトナの事情ってやつよ。」
「ま、そういうことにしときましょー。」
「しとくも何も…ホントにそれだけだって。涼香も他の客の前で言うなよ。どこで変なウワサに変わらないとも限らないから。ウワサって絶対でかい尾ひれつくからな。特にこーゆーバカのフィルター通すと!」
「はあい…。自慢したかったのにな~。残念!」
「何の誰の自慢だよ…。」
カズはぶつくさ言いながら涼香に釘を刺した。俺もちょっと突っ込みすぎたかな。この辺で勘弁してやろう。
 しかし、清司君の事は思いがけずいろいろ知れた。あのお兄ちゃんの三上君は、ホントにあっさりしていて、初対面の俺たちに対して全然何の警戒心もなく、自分が養子であること含め両親やお姉ちゃん? のことまでぶっちゃけて言った。清司君が今まで苦労してきたらしいことは何となくわかるけど、全然話そうとしなかった家族のことも、彼は一気にぶちまけてしまった。なるほど、両親もお姉ちゃんも亡くなっちゃって、心のよりどころがないがために迂闊に他人を信じられないというか、うまく話せなくなっていたのだろうな。それにそれを話すと自分が身寄りのない一人ぼっちだということも意識せざるを得なくなるし、また、家族の死をまだ受け入れられない気持ちもあるんだろう。他人に話すってことはある種自分を客観視することでもある。つまり、それまであった出来事を振り返り、受け止められて初めてできることなんだ。受け止められないか、あるいは受け入れたくないうちは、ヒトには話せない。
 カズはそれを知っているから、清司君に事情を聞こうとしなかったんだろう。それはつまり、カズ自身がヒトに話せない状況を自分の中に抱えているからに他ならない。まあ、それを話そうが話すまいが、俺はカズのダチでいる。俺がすぐにいろいろ茶化すからカズは怒ってばかりいるが、ホントはそれほど怒ってもいないのだ。俺はそうやってアイツの中身を引き出そうとしている。いやいやでも、照れながらでも、または怒りながらでも、喋れたらそれでいい。吐き出せればそれでいいのだ。話の中身は本当はそれほど問題じゃない。俺はヒトの事情を聞くの好きだけど、本当の本当は話の中身じゃなく、そうやって自分を語ってくれるその人の姿勢が好きなのだ。それはつまり心を開いてくれたってことになる。気持ちの通じ合うダチになれる。だから俺はしつこく突っ込むのだ。
 でも、カズは実際俺にもなかなか昔の話はしてくれない。してくれないけど俺は十分親友でいるつもりだ。また彼の方でもそう思ってくれている自信がある。心の底からダチだって言える仲の場合は、かえって事情なんてどうでも良くなるんだ。
…て言うことを俺はカズに教えてもらったって感じだ。それまでは隠し事がなく何でも、どんなことでも話せることこそが一番の仲良しだ~…なんて思っていたんだけど、どんなに親しくても隠し事がないはずはない。すべてさらけ出すなんて無理だ。そして、隠し事がどれほど大きくても、マブダチには十分なれるのだ。
しかし、そのことを十分認識した上で、俺はカズにもいろいろ喋ってほしいのだ。もっと仲良しになれるから? じゃなくて…過去が知りたい――イヤ、知りたいのは知りたい、興味本位で。でも、そんなことじゃなくって――。話せるってことは自分でそれを受け止め受け入れ、消化できてるってことでしょ? でも実はカズはそれがまだ中途半端なんだ。だから早くスッキリできるようになって欲しい。話の中身はともかく、話せるような心境になったら、そのときは俺がいくらでも付き合って聞いてやるよ、といいたいのだ。ていうか実際本人にそういったこともある。
そうなのだ。カズはまだ自分の過去の何かを消化しきれていない。ぱっと見なんでも悟りきったような顔をしているけど、それだけは確かだ。そして本人もそれは自覚している。まあ、自覚してるだけマシなんだけどね。もちろん俺はそれがどういうことなのかは知らない。そしていつもの俺なら例によってアクティブフェーズで聞きだそうとするんだけど、これだけはちょっと聞き出せなかった。ていうか、聞く前に拒絶されてしまったのだ。

・・・TO BE CONCLUDED.
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『悪魔のようなあいつ』〈追記あり〉

2010年07月23日 19時06分17秒 | ジュリー・・・思い出雑記あれやこれや
今回はめっさ長いです・・・お覚悟を!

ジュリー主演の伝説かつ幻のテレビドラマ「悪魔のようなあいつ」について・・・
もう完全に”時効”・・・というか、おそらくこのドラマをご覧になる機会は
ほとんどの方がほぼないと思いますんで、ネタバレありありバレまくりということで。

ここで少々追記・・・・この記事を書いた後、当時の新聞の切抜きが見つかりました。
別のところでアップしておりますので、興味ある方はぜひご覧あれ・・・
ジュリー・イン・キリヌキ~「悪魔のようなあいつ編」その1同その2です。〉

で、今回は、とあるジュリーファンブログの管理人さんの真似をします・・・

それでは皆様に「悪魔のようなあいつ」伝授!!
(D様勝手にゴメンナサイ!)

このドラマが放映されたのは放映キー局TBSで、
1975年6月6日(金)から同年9月26日までの全17回。
午後10時からの1時間番組、提供スポンサーは資○堂さん・・・あと忘れました。
レ○ウンさんもやってたような気がする・・・。


主人公は、ある程度年配の方ならご存知でしょうが、3億円事件の犯人という設定です。

3億円事件とは、1968年12月10日午前9時20分頃
東京都府中市の拘置所そばで実際に起こった、
東芝府中工場の従業員に支払われるボーナスを運んでいた現金輸送車が
白バイ警官を装った一人の男に強奪された事件です。
被害総額は2億9430万7500円で、当時では史上最高の被害額でした。
この事件の刑事時効が1975年12月10日だったので、
この年そのリアルタイム同時進行の形で、
実在するはずの犯人の日常を想像で追ってみるというドラマでした。

実はこの作品には原作がありました。
女性週刊誌であるヤングレディに連載されていた漫画で
原作者はなんとあの阿久悠さん。元は放送作家でいらしたんですね。
作画はなんとなんと"昭和の絵師”、上村一夫(かみむらかずお)さんです。
↓これ・・・ちゃちゃめ、持ってます・・・初版本で。全2巻。
(・・・てか、コドモがこんな本〈失礼〉買うな~!!! 本屋も売るな~!!!)

阿久悠さんは誰もがご存知だと思いますが、
上村さん、この方もある年齢以上の方はご存知かと思います。
「同棲」という言葉を世間一般に知らしめ流行語にもした漫画「同棲時代」の作者です。
余談ですが、この作品もテレビドラマ化されていて、
主人公は同棲カップルの女性のほう、今日子といいまして、
梶芽依子(かじめいこ)さんが演じておられましたが
相手の男性の方、次郎役はこれもジュリーが演じています。

それはさておき「悪魔・・」のお話ですが
原作の漫画とドラマは同時進行で、最終回に至っては最終話収録コミックスの発売翌日に
ドラマも終わるという離れ業をやっているため、当然話は別々に進行してしまっています。

で、昨今は往年の名ドラマ伝説級のドラマが次々にDVD化されていますが
本ドラマは一度だけ完全限定販売でDVDボックスが発売されたのみです。
本放送後も一度も再放送されていません。
DVD化にあたっても、ジュリー側がTBSさんにDVD化を迫ったけれど、
TBSさんが「あのビデオは紛失した」と言い張るので、
ジュリー側が倉庫をひっくり返して探し出したと言われています。
・・・ホントかどうか真偽の程ははっきりしませんが。
何故TBSさんが出し渋ったのかと言うと・・・

内容がとんでもないからです。

まあ、よくこんなものが作れたなというか放送できたなと言うかしたなというか
・・・・・よく毎週見たなというかコドモのくせに。
何しろ主人公の可門 良(かもんりょう)は・・・・
表向きはクラブ日蝕の専属歌手ですが、裏ではコールボーイ、つまり売春婦の男版で、
兄貴分でクラブのオーナーである野々村修二の男娼で
(↓演じるは藤 竜也さんです・・・渋いですねェ~!原作漫画もそっくりまんま。)

ほぼ全身ヌードは出てくるわ、レイプシーンは出てくるわ、フリンなんて当たり前、
暴力シーンもなんのその、近親相姦(相手は妹・・・)もなんぼのもんじゃい、
最後は派手に血飛沫噴き倒して、何人死んだかわからんくらい。
メインキャラのうち生き残ったのは3億円事件を追い続けていた刑事くらいです。
主人公はもちろん、妹も藤さん演じる兄貴分も、フリン相手とそのダンナも、
メインキャストとしてクレジットされる人々みんな死にます。なんやこれ・・・。
とにかくエロ・グロ・ヌード3拍子そろったすさまじい演出でした。
まあ~TBSさんがお蔵入りにしたがったワケですわ。

その演出・プロデュースはあの有名な久世光彦(くぜてるひこ)さん、
「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「世にも奇妙な物語」
など、これまた伝説の名作の数々を世に送り出した名演出家です。
脚本は知る人ぞ知る(知らない人は全然知らない知らない人のほうがたぶん多い)
映画監督(と言っても2作しか撮ってないらしい)長谷川和彦通称ゴジさん。

阿久悠さん、上村さん、久世さん、お三方とももう鬼籍に入られています・・・合掌。
・・・マージャン王・ゴジさんはお元気です。・・・たぶん。


劇中歌として、可門 良の歌うのが「時の過ぎゆくままに」です。
リアルで大ヒットしてミリオンセラー近い売り上げとオリコン1位も獲得しています。


で、ここでファンの皆様にちょいとお知らせ。ご存知かもですが。

この歌、ジュリーがリアルで歌ったものと劇中で歌ったものとは違っています。
まずアレンジが違い、エンディングが劇中の方がかなり長いです。
そして劇中では2番のあとのリフレインがありません。
それから何とキーが違うのです。
リアルではEmキーですが、劇中はAmキーなのですね。
アコギだと5カポでEmキーでいけますが
Amに転調してもさほど難しいことはありませんので、
リアルの音域が歌いづらい方はお試しください。
私は劇中バージョンの方が歌いやすかったです。
ジュリーはだいたいキーが高いので女声でも歌いやすいかなとは思いますが。
あの方、裏声ナシの地声で2オクターブ以上出ますからね・・・。

↑劇中より。かなり音が高いでしょ?ジュリーはちょっと歌いにくそうですが。
(ジュリーはこの場面3カポ?でEmっぽく押さえてますが、
 よく見ればわかります。ここでは弾いてるフリしてるだけ。
 ちなみに、ジュリーもアコギは多少お弾きになります。念のため。)

当時は一度シングルが出ると、4ヶ月間はテレビ等で歌われまして、
年に3曲ぐらいシングルを発売するといったペースでした。
そして毎日のように歌番組があった時代ですので、何度も歌われました。
が、4ヶ月も歌われていると、だんだん変化してくるのです。
この「時過ぎ」も何度も歌われるうちに特に演奏が違って行きました。

演奏は井上堯之バンドと番組専属のオーケストラでやっていました。
井上バンドにはリードギターの井上さんとサイドの速水清司クンの二人が
ギタリストで、普段はエレキギターを演奏していましたが
「時過ぎ」では速水クンがアコギ〈生ギター)を演奏しました。
でも、次のシングル(「立ちどまるなふりむくな」)発売以降は
エレキに戻り、何かで「時過ぎ」を演奏する機会があっても
アコギに持ち替えることはほとんどありませんでした。
また、アレンジがだんだんうるさくなって行ったのです〈個人の感想です)。
この歌はもともとはイントロと1番はアコギが中心の静かな演奏で
2番からはストリング系かな?の楽器が加わり伴奏が厚みを増すのですが、
いつの間にやらイントロにもストリングが入るようになりました。
オーケストラがどっじゃああ~んと演奏つけるのでうるさくて・・・。
また1番の間もエレピやエレキギターのアドリブと言うか”オカズ”が
ちょいちょい入るようになり、それも時が経つにつれて多くなって行ったのです。
ワタクシ、作・編曲者でありキーボード奏者でもある大野克夫さんは大好きでしたが
あれはやりすぎ。ちょっと”オカズ”入れすぎだと思いました〈個人の!感想です)。

本来の静かなイントロ、静かな1番に戻ったのは、
リリースされてから6年後の、バンドも井上バンドの次の次、
EXOTICS(エキゾティクス)になってからでした。
ようやく本来の「時過ぎ」らしくなり、ほっとしましたよ・・・。
ちなみにエキゾの「時過ぎ」は我らが柴山和彦カズさんがアコギです。
コンサートでやるときなど、ちゃんとエレキからアコギに持ち替えてくださいます。
ん~~、さっすがカズさん!!
エキゾの演奏が一番ですよ、「時過ぎ」は。(個人の!!感想です!!!!)
・・・てか、なんで速水クンは持ち替えてくれへんかったんやろ~・・・。

それからもう一つ! サウンドトラックをお持ちの方へ!

サントラ盤収録のメインテーマ、これがまたなぜか番組仕様と別バージョンです。
こういうのって腹立ちません?? なんで違うの?
なんで番組で使ったのをそのままレコードにしないの??
これじゃサントラとは言えないでしょう・・・。
しかもメインテーマですよ・・・。他の曲はたぶん同じ音源なのに。
基本的には同じなんですが、番組仕様の方が静かです。断然その方がいいです。
ちなみにちゃちゃめはこのピアノ演奏、当時耳コピして練習しました。
昨日娘のピアノで弾いてみたら弾けました!! 指が覚えてる~! るん♪
ワタクシ、ピアノも弾ける・・・と豪語は全然できませんが、
チューボー〈中学生)の頃エレクトーンなるものを
これは自主的にちょっとだけかじったので少しは弾ける・・・かもしれない。


・・・音楽話が長くなりましてスミマセン、閑話休題。

「悪魔・・・」の放映当時はまだ家庭用ビデオはオカネモチの家にしかない時代。
なので私は毎回見たあと、忘れないうちに出来るだけ克明に
その日の内容をノートに”レポート”書いていました勉強もせんと。
そして特に印象に残った話は漫画にまで描いていました勉強もせんと。
それらのノートはとっくに処分してしまったのですが、
おかげで今でも結構良く覚えております。

で、数年前限定DVDボックスが出た時はこの機会が最後のチャンスだと思ったので
必殺大人買いを致しました。

で、ほぼ30年ぶりに見た感想ですが・・・

コドモの時に見たのと大人になってから見るのとでは感じ方は違うもの。
ましてや当時は「ジュリーのやることはすべてステキでカッコよくて素晴しい」
”ファンフィルター”で見ております・・・。
でも今なら冷静に、主人公”可門 良”は”可門 良”として見ることが出来ます。
それで思ったこと・・・

「悪魔のようなあいつ」とはもちろん良をさしますが、初めの頃は意外と好青年なのです。
最後は狂気に走りますが、はじめはいたってマトモでした。

彼は孤児院で妹と、兄貴分の野々村と一緒に育ち、いろいろ苦労をし、
孤児院から脱走を図った時に妹が怪我をして下半身不随になったことに
責任を感じています。
自分のアイデンティティーやレーゾンデートルを求めて3億円事件を引き起こし
(と、私は解釈しました)それを青春の証と無理矢理に思い込みます。
更に時効が迫ってきた今、良が犯人であることをなんとなく嗅ぎつけて群がってくる、
犯人逮捕に燃える刑事を含めたさまざまな人間に翻弄され、時には逆に翻弄します。
また、脳腫瘍に冒されて余命いくばくもないという事実を知って
ヤケにもなるし立ち直りもするし、
そしてその病気が元で一時は記憶喪失にもなる。
この半年ほどの間にすさまじいほどの波乱万丈の日々にもてあそばれて
どんどん狂気へと堕ちて行くのです。

この作品が言いたいことはいったい何なのか・・・
当時はジュリーが主役だから見る、それだけでしたが、
改めて考えると、何がテーマなのかな・・・と思います。
少なくともリアルで起きたこの事件の、ひとつの真相を想像するといった
そういうことではないでしょう・・・。

リアルでは結局真実はわからないまま刑事時効を迎え、
1988年12月10日には民事時効も成立しています。


ところで最終回のエピソード。
ラストシーンでは血まみれの可門 良が、舞い散る1万円札の中でのたうつような最期なのですが、
リアリティーを出すためだかなんだか、舞う1万円札(聖徳太子)の100枚がホンモノだったそうです。
で、撮影が終わった後、スタジオに散らばった万札を集めたら97枚しかなかったそうで!!
3枚紛失してしまったのですよ。うん? 誰かがネコババしたのかも??

これはいまだに未解決事件なんだそうですが、・・・もちろんすでに時効は成立しておりますわん。


さて、ジュリーのお話は始めると尽きませんが、ひとまずこれにてお了い。
また、やるかも知んないけど・・・その時はまたよろしくお付き合いのほどを・・・。
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KAIGO.介護 巻の三十一 ♪夢のパレード~

2010年07月21日 21時49分50秒 | 介護な日々
「寝て見る夢も起きて見る夢もヒトに話すもんじゃねえや。」
  ・・・・by銀さんfrom銀魂(週刊少年ジャンプ大好評連載中)

このところカット入れてませんので、今回はカット大特集~。
2008年夏、母のお話・・・実話です。〈多少脚色)














ヨシモトかっ!!!
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