2010年10月19日 お通夜の夜
母のお通夜がしめやかに・・・・・しめやか?
・・・・う~ん・・・しめやかじゃなかったかもね・・・。
父の時と同じ葬儀屋さんに来てもらい、お兄が中心になって式次第など整えましたが
葬儀屋さんも無宗教の葬儀は少ないので勝手が違うようすでした。
また、父の時は母を入院先から連れ出せることを最優先という事情もあって
その病院から徒歩30秒のお寺の葬祭会館を借りたのですが、
今回は他の都合等優先で徒歩15分の町の公的な会館を借りました。
葬儀屋さんのごあいさつの後、お兄が喪主あいさつ、
そしてちい兄が母の亡くなった時の状況をお話しました。
・・・・・・・二人とも冗談交じり、なんか結構受けてました。
あちこちでなごみの小さな笑いが。
不謹慎? いえいえ、うちの母はそれでいいのです。
BGMとしてCDラジカセを持ち込み、母に車などでよく聞かせたものをかけました。
母の好きな曲を集めたオリジナル編集版です。
「加山雄三の歌など好きでしてね、炊事しながらよく口ずさんでいたのですが
どれもうろ覚えで、同じフレーズばかり繰り返してましたね、針飛びのレコードですわ。」
・・・大笑い。
無宗教は読経もないし御祓いのようなこともありません。
また、父の時は玉串奉天というのをやりましたが
・・・榊を一人一人お供えして合掌する、お焼香にかわるものです、
玉串なんか違うなあ・・・でも、葬儀屋さんにお聞きすると
お焼香は宗教関係なくやってよいのだとのこと。
なのでお通夜ではH家ではこれまでしたことのないお焼香をさせていただきました。
参列の皆様もお焼香なら勝手がおわかりでしょう。
親戚一同、ご近所の皆々様方、そして母の所属していた主婦の会の皆様、
記帳くださったかただけで100名はお越し下されたでしょうか。
ひととおり式がすんだ後は自由に談笑、記念?の品や若かりし頃のアルバム、
それから私たちきょうだいがずっと交替でしたためてきた、
このブログ記事の元ともなっている介護日誌的連絡ノートもお披露目しました。
実はこのノート、母のなくなる前日に6冊目を終え、新しく7冊目をおろしたばかりでした。
まさかそこに死去の報告を書くことになるとはね・・・。
2010年10月20日 告別式の日
午前11時から、同じ会館で今度は告別式を執り行いました。
しめやかに・・・・・・・・・・・・ならんかな、やっぱり。
関係ないけどこの会館の隣は派手派手電飾を昼間からゴージャスに点滅させるスーパーです。
葬祭会館ではないのでね・・・・・フツウの町の公民館的なアレです。
喪主挨拶と言う段になってお兄が挨拶と言うよりは”講義”を始めました。
何しろ大学で学生に日々講義をするのが本業ですから・・・
お題は母の来し方、略歴を冗談交じりにご披露です。けっこう受けてました。
続いてちい兄が「母の思い出話」としてエピソード紹介・・・大いに受けてました。
一例・・・
「母はね、そそっかしいというか天然というか、
よく主婦の会にも行かせていただいてましたが、いつも忘れ物するんです。
それで出たと思っても3回に1回は取りに帰って来てました。
・・・母の夫がね、母が出かけるといつも言うんですよ。
『見ててみ・・・お母さん絶対いっぺんは帰ってくるから。』
・・・そしたらものの5分もせんうちにホンマに帰ってくるんですよ。
『ほら、帰ってきよった~!!』(笑)
・・・まあ、一回ですんなり出かけられたことなかったですね。
よう遅刻してたでしょ? 必ず忘れ物して取りに帰るせいですわ。
それを父親もようわかっててね、いつも呆れてました。」
大いに盛り上がり、多少遠慮がちに小さく笑っておられていた方々もやがて大笑い。
・・・・・・納得される方が多かったんやないでしょうか??
そして、今日の”メインイベント”は合掌ならぬ合唱です。
歌は「野の花の姿」という、その主婦の会のある記念で作られたものだそうです。
前日主婦の会の総リーダーIさんから「ぜひ歌って送りたい」とお申し出がありましたので
幼稚園の先生をしている義姉(お兄の奥さん)が昨晩速攻でキーボードで練習をしました。
キーボードはちい兄が趣味で持っているものです。たまたま実家においててよかった!
ほぼ即興ではありましたが、義姉の伴奏に合わせて
メンバーの皆様・・・50人くらいお越しくださっていたかと思います、
皆様で美声をご披露くださいました。母も一緒に歌ってたんじゃないでしょうか。
これは針飛びしなかったと思います(笑)
そのあとは今日はお焼香ではなく献花をすることにしました。
お一人ずつ、白い菊をお供えいただき、式はつつがなく終わりました。
お葬式だというのにまあなんと和やかで楽しい雰囲気であったことか。
出棺の時は本当に大勢の方が見送ってくださいました。
会場はバス通りに面した場所だったのですが
その歩道からはみ出さんばかりの大人数に見送られて、
本当にいいお葬式ができたな、と家族一同ほっとしております。
まさに自分たちが一番納得できる形のお葬式、手配してくださった葬儀屋さんも
「無宗教はほとんど経験ないけど、こんなのもあるんやな、と良い経験をさせて頂きました。」
とおっしゃってくださいました。
母はどう思ってくれたでしょうか。
「なんでもええで。」という人でしたが、合唱は喜んでくれたと思います。
いろいろネタバレしたのは・・・「いらんことゆうた!」と怒ったかな?