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ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

創作小説 SUNSET ORANGE CHAPTER2 PART.2

2014年05月29日 06時08分07秒 | 創作小品
 涙が出てきた。それもうっすら、じゃなく・・・何故だろう、とめどなく。自分のために歌ってくれた、その感激ももちろんあるけど、もっともっと・・・うまく言えないけど・・・。アタシはそれをぬぐうのも忘れてユウジさんを見つめながらただただ涙を流していた。
歌が終わって、やっと我に返ったアタシはハンカチを急いで取り出して目にあてて、それでもすぐには落ち着けなくてしばらく肘をついて泣いていた。感涙にむせぶってヤツ? ここまで感動しちゃうなんて、なんか自分で恥ずかしい・・・。ユウジさんは何も言わずに見守ってくれているみたい・・・。恥ずかしくてアタシは余計顔をあげられないよ・・・。
 「大丈夫?」
しばらくして、ユウジさんがそっと声をかけてくれた。アタシはやっと涙を押さえてかすかに頷いた。と、
「いやあ・・・ははは、女の子泣かせるなんてオレってホント罪な男だねえ~! まったく、自分が怖いわ!」
と、軽い声が・・・。はい・・・おかげでちょっと冷えました。ようやく顔を上げるとユウジさんはまたシートにもたれるように腰をおろして足を組んでいる。
「すみません・・・でも、すごく嬉しいっていうか・・・感動したっていうか・・・なんて言っていいかわかんないんですけど・・・。でも、なんでここまでしてくださるんですか? ただのファンの一人なのに・・・。」
「んー? 君に惚れたからって言えばいいかな~?」
「えええええ――――――――――――――?!」
もういいってば・・・。
「あはは、それもあるけど、まあ、お礼だね。」
「お礼?」
「それとお詫びもあるかも。」
ユウジさんは声を落としてそう言った。お詫び? 何のことだろう・・・。
「なんかオレに聞きたいことがあるんでしょ。オレは君のこと逆ナンしたいミーハーファンの女の子だと思って、メアドをみゆ希姉に伝えてもらったんじゃないよ。迷いながらも、どうしても聞きたいことがあって連絡してくれると想像したから、伝えてもらったんだ。まあ、その想像が当たるかどうかは正直カケだったんだけど、連絡くれてよかったよ、オレはそれを望んだんだ。だからそのお礼。それと、そのカケを君に預けたことへのお詫び・・・もある。」
そう言われるとアタシももはや舞い上がってばかりはいられない。
「・・・アタシがユウジさんに聞きたいことがあるって・・・どうしてそう思うんですか?」
「さあ・・・。カン、かな。・・・やっぱり聞きたいこと、あるんだね。」
アタシは黙って頷いた。この人・・・やっぱり軽薄な人なんかじゃない。
「みゆ希姉の言ったとおりだ、君は聡明で思いやりのある人だね。安心した。と、その話の前に・・・悪ィ、そのユウジさんてのやめてくれる? 今はオフなんで。ユウジってのは芸名なんでね。今はプライベートの一個人だよ。オレの本名は浅野祐一朗。ユウイチロウじゃ長いからユウでいいよ。ま、そーするとユウイチロウかユウジかどのみちわかんないんだけど。」
え・・・?! いきなり本名教えてくれたよ!! 浅野祐一朗さん・・・ていうんだ・・・。わ、嬉しい!! でも今は舞い上がってる場合じゃないんだよね・・・。
「あ・・・はい、じゃあ・・・ユウさん。・・・あ、だからみゆ希さんはユウくんって・・・。」
「ああ・・・まーね。みゆ希姉とはそれなりに長いつきあいだから。」
「・・・みゆ希さんとは・・・どういう関係・・・て、あ、聞いちゃいけなかったですね、ごめんなさい!」
「おいおい、それじゃ秘密の関係みたいじゃん。別に不倫なんてしてないよ、あの人はオレの憧れで、ついでに何度もコクってそのたびに肘鉄くらってるってだけよ! みゆ希姉とマブダチなら知ってるでしょ、みゆ希姉がどんだけ旦那さん一途かってことくらい。」
アタシは思いっきり頷いた。ハイハイ、会うたびどんだけ当てられてることか。店長はともかく、みゆ希さんは半端ない。そりゃあね・・・店長はそうそう安くはないこのアタシが惚れちゃった人ですからね・・・て、その話ももういいってば!
「オレがハタチくらいの時かなあ、その頃の見習いマネジャーの一人・・・今のマネジャーなんだけど、そのマブダチってのが第一テレビ入社したてのアナウンサーのみゆ希姉だったの。ギョーカイのペーペー同志仲良くなって、そうこうしてるうちになんか、ね。まあ、オレの一方的な片思いよ。・・・無理も言ったのよ、『いつまでも帰ってこないオトコのこと思っててもしょうがないだろ』なんて。あ、ここまで話しちゃまずいか。」
「知ってます・・・。アタシもずっと見てきてますから・・・。」
「・・・そう。じゃあオレのそのセリフがいかに酷いかってこともわかるよね。切り返されたのよ、『思いに時間は関係ないし、あたしが納得していればいい問題だから』って。その上『ずっと待ち続けて幸せをつかむか不幸になるかを決めるのはあたしであってユウくんじゃないんだよ』だって。・・・あの人にそこまで言わせるカズさんて何なのよ。オレが太刀打ちできる人じゃないじゃない。まあ、だからオレもみゆ希姉を見習って『じゃあオレも勝手に思ってるから思わせといてよね』なんつってさ・・・。あはは、未練たらしくてみっともねーよねえ。でも、しゃ-ね-でしょ、それでもオレ、あの人が好きなんだもん。好きなものを自分の意志で嫌いにはなれないよ。だから迷惑かけない範囲でそばにいさせてもらってるわけ。ホント・・・見苦しいよなあ。みゆ希姉の思いは通じて結局その人と一緒になって・・・子どもまでいるってのにね。オレは完敗してるってのにさ。」
 ユウさんはそう言って苦笑いした。アタシはそれを非難はできなかった。やっぱりこの人は本当は驚くほど真面目でストイックで、ナイーブな人なんだな・・・。軽薄なのは表面だけ。それにその件に関してはアタシはユウさんを未練たらしいなんて言えない。だってアタシも今も店長のことは大好きだもん。ただ、前とは少し意味が違ってる気はするけど。
 「・・・て、イヤ、オレのコイバナはどうでもいいのよ! それより涼香ちゃんの質問に答えようじゃないの。もともとそのために会ってるんだし。」
「あ・・・はい。」
そう、ユウさんの言う通り、アタシはどうしても聞きたいことがあった。それを見越してメアドを教えてくれたこともわかった。だったら尋ねていいということだ。アタシは居ずまいを正して、素直に質問を投げかけた。
「あの・・・ユウさんは総くん・・・一緒にコンサートに招待してもらった山科くんのお母さんをご存じだったんじゃないんですか?」
あの時アタシが感じた違和感の正体は、あとで落ち着いて思い返した時になんとなくわかった。それは・・・。
 ユウさんは微笑んで、ちょっと首をかしげて聞き返した。
「・・・どうしてそう思うの?」
「だって・・・あの時ユウさんはおばさんに確か『お目にかかれて光栄です、お元気でしたか?』って聞いたでしょ? お元気でしたか、なんて初対面の人にいう言葉じゃないと思ったんです。だから、少なくとも知ってる人なんじゃないかって・・・。それをどうしても確かめたくて。どうして総くんのお母さんをユウさんが知ってるんだろうって。それに、考えてみればおばさんも・・・なんだかユウさんのこと、有名人だからじゃなく、もともと知ってるって感じだったし・・・。」
「・・・・・・・。」
 ユウさんは黙って微笑んでいる。アタシもその視線を受けて見返した。ま・・・実は眩しいんだけど・・・ここはアタシも引けないもん。ユウさんはふふっと笑って
「さすが、よくわかったね・・・。まあ、オレも君がそれに気づいてツッコんでくれるのを期待したからここでこうして会ってるわけだけど。ごめんね、ゲタを預けちゃって。それに・・・これから話すオレの話は君に余計なことを背負わせてしまうかもしれない。それでも君なら受けてくれると踏んだんだ。オレは君をただのファンだとは思っていない。何もできないオレの代わりに、二人を見守ってくれる人だと見込んだんだよ。勝手に申し訳ない。だけど・・・だからカケたんだよ。メアド教えて真面目に会いたいと言ってくれたら君はそれに足る人、そうなればカケは勝ち。でなければ負け。・・・ごめんね、君の預かり知らないところで勝手にカケの対象にして。」
「カケの相手は誰なんですか?」
「あー・・・まあ、神様、かな~。」
「神様?」


・・・TO BE CONTINUED.
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創作小説 SUNSET ORANGE CHAPTER2 PART.1

2014年05月26日 06時48分06秒 | 創作小品
 コンサートに行ってからそう日もたたないある日の午後、アタシは大手カラオケチェーン店であるビッグカラオケ藤沢駅前店にいた。ある人に呼び出されて・・・。ていうか、まず誘ったのはアタシだけど、向こうがこの日のこの時間、この場所を指定してきたんだ。喫茶店でも駅待合スポットでもなくカラオケ店・・・。メールで指定された部屋に向かう。相手はもう先に来ているらしい。その相手とは・・・
「あの・・・お待たせしてごめんなさい・・・。」
「なあ~に、いいのよ。てか、待ち合わせの1時間前に来てたの。先に来て待ってるのが誘った方の礼儀でしょ。こっちこそごめんね、呼びつけちゃって。」
席から立ち上がってアタシを迎えてくれたのは正真正銘、またしても本物のユウジさんだ!! 驚きの新展開だよ、こりゃ!! アタシは・・・本当なら嬉しすぎて舞い上がって正体失くしそうなとこなんだけど・・・実際はかなり冷静なんだよね。嬉しいよか先に何で?という気がしているから・・・ううん、それも違うな・・・。だって、本当はアタシが呼びつけさせたんだもの・・・どうか会っていただけませんかって・・・。

 それはコンサートの済んだ翌日。
 アタシはその日バイトを入れていたので「SUNSET」に行った。みゆ希さんもいたから、まずは平身低頭感謝感激のお礼づくしだったんだけど・・・手すきの時にちょっと、と呼ばれてお店の裏で話したことには・・・
「実はね、ユウくん・・・ユウジに頼まれたの。リョウちゃんにプライベートのメアド教えといてくれって。」
「へ?」
またまたえええええ――――――――――――――!!だよ!! なんで? メアド? 教えてくれるの? アタシなんかに、どゆこと?! そ、それもプライベートおおおお?!
「さあねえ・・・。理由はわかんないんだけど、教えといてって。それをどうするかはリョウちゃんに任せるってさ。ホント、何考えてんだかわかんないよ、アイツは。」
「い、い、い、いいんですか・・・そんなことして・・・。」
「いいも何も・・・本人がそうしてくれって言ってんだし、アタシは頼まれごと引き受けちゃったしね。まさかそんなこと頼まれるとは思ってなかったけど・・・。あ、もちろん、リョウちゃんのメアドは教えてくれなくていいって言われたし教えてないから。だからアイツに連絡とるかどうかはリョウちゃん次第ってことね。」
と、みゆ希さんはスマホを取り出して
「リョウちゃんにアイツのアドレス、メールするね。アドレス以外の情報はなしだよ。本名とかは教えていいと言われてないから教えないよ。」
「は・・・はい!! それは当たり前だし、いいです。ていうか・・・なんでメアド・・・。それだけでも凄すぎる・・・。もし拡散されたらどうするとか考えてないんでしょうか・・・。」
「そりゃないんでしょ。リョウちゃんがそんなことする子じゃないって、アイツわかってるんだよ。あー見えて女の子を見極める目は持ってんのよ! アタシに惚れてるのが何よりの証拠でしょ!! ・・・て、あ、今のカズに内緒ね!」
ドア開け放っしで何言ってんですか・・・。店長がチラッと振り返って苦笑いしてるの、アタシには見えてるんですけど。絶対丸聞こえだよ。でもこれくらいでモメるほどお二人の仲はヤワじゃないってこともアタシは知ってますけどね・・・しくしく。
そういや、ユウジさんてSNSも一切やってないんだよね。近頃の有名人にしては珍しい。みんなブログとかフェイスブックとかやってるのが普通なのに。公式ホームページはあるけど、あれはあくまでも事務所がやってるもの。だからホントにユウジさんって正体不明なんだ。素性もわからなければキャラもわからない。逆にそこが謎めいてるってことで人気でもあるんだけど。

それはともかく・・・
「あの・・・こないだはありがとうございました! アタシ、いえ、みんなすっごく感動しました! 今までの中で一番凄かったです! ご招待いただけるなんて、ホント・・・」
「あー、もーいーよ。済んだことじゃん。」
「え? あ・・・はい・・・。」
アタシは改めてお礼を言ったけど、ユウジさんはめんどくさそうにそれを遮った。ていうか、「済んだこと」っていうモノなの?
「何度も言わないで。それよか早く座んなよ。」
「は・・・はい・・・。」
ユウジさんはアタシを奥に促して、自分はシートのドア近くの方に座った。リラックスするようにもたれて足を組んで・・・改めてよく見ると・・・ああ、やっぱりそういう世界の人なんだなと思った。オーラがパンピーと全然違う・・・やっぱりカッコイイよ・・・見た目だけじゃなくいろんな意味で。ただ、いつもライブとかではキンキンのキンパツなのに今日は黒髪。だから雰囲気は随分違う気がする。でもでも、初めて見たけど黒髪のユウジさんもやっぱカッコイイ~~~!! パンピーとは全然違いますぅ!!

 「あの・・・今日もありがとうございます、呼んでいただいてすごく嬉しいです。でもなんでカラオケ・・・。」
「ここなら誰にも見られないし話を聞かれることもない。しかも長時間いたって嫌がられない。じっくり話をするにはカラオケ屋は便利なんだよね。ドリンクもフードもあるしさ。ああ、君のこと襲ったりはしないから安心してね。オレはフェミニストで常識人だから、そんなこと絶対しない。でももし襲われること期待してたんなら諦めてよ。まあ、君がそんなチャラ系のミーハーファンだとは全然思ってないけどさ~。」
「あ、は、はい・・・!!」
ストレートな物言いにアタシは緊張MAXになる。この人って・・・・・・・・イヤ、やっぱりなんか変かも・・・。もっともアーティストってそういうものかもしれないけど・・・。
「とりあえず・・・ねえ、オレの歌でどれが一番好き?」
「あ・・・えと・・・『SUNSET ORANGE』です。」
「・・・ベタだな・・・。」
「す、すいません!!」
「イヤ、なんで謝んの? もしかして超緊張してる? やだな~、もっと気楽にしてよ。・・・ま、いいや。じゃあ、それ入れて。」
「・・・はあ?」
と、ユウジさんは立ち上ってリモコンとマイクを取った。リモコンはアタシに手渡す。
「だから入力してよ。カラオケ屋で一番やることでしょ。オレ、あんまりカラオケ屋で自分の歌、歌わないんだけど、伴奏が違うこと多くてイヤなんだ、弾き語りもできないしね。でも、今日は特別。君一人のために歌ってあげる。」
「え・・・・!!」
えええええ――――――――――――――!!・・・何回やるんだ、コレ・・・。じゃなくてええ・・・・・。イヤ、もういいわ。アタシはもはやアタマ真っ白だ。とにかく言われた通りリモコンで入力する。程なく聞きなれた前奏がはいり・・・(確かに・・・伴奏はちょっと違う)目の前でその歌を作って普段歌っている本人が・・・画面ではなくアタシの方を向いて歌ってくれた。ああ・・・これは夢に違いない・・・。まさかの展開・・・もはや茫然自失・・・。
だけど、アタシは頭の隅で、どうしてこんなことをしてくれるのだろうという疑問を抱えてもいた。でも、その疑問を抱えながらも心を揺さぶられるのは止められない。憧れのミュージシャンがアタシ一人に向けて歌ってくれている、そんな夢見心地のシチュエーションだからというだけじゃなく、素直に歌に感動してるんだ。アタシはこないだのコンサートで本当にこの歌の心に触れた気がしたけど、今はもっとその思いが深くなる。聞けば聞くほど深くなる。もしかしたら、もっと深い何かがあるのかもしれない・・・。


・・・TO BE CONTINUED.
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創作小説 SUNSET ORANGE CHAPTER1・・・どうでもいいあとがきではなくなかがき

2014年05月23日 21時36分21秒 | 創作小品
今回この創作小説をアップするにあたり・・・・
ホントは別に章立てする必要はなく・・・ていうかひとつながりの話なのですが
(・・・あと、オマケの話がひとつと。)
それを無理矢理4つの章に分けて更にワードのA4で2ページ分ずつ
ほぼ機械的にぶつ切りでアップしております。
なので切れ目も変なんですが・・・・

まあ、もともとが自己満足で上げてるだけなので
お付き合いくださっている方がいらっしゃいましたら
お礼とともにお詫び申し上げます。
読みにくくてスミマセン。


まあ、本来ブログなんてのは自己満足の塊ですから。
(身もフタもない・・・・)


で・・・

本作は前に書きましたが元は中2の時に描いたマンガの焼き直し
かつ最初にアップし続けただらだらと長かった創作小説「SUNSET」のスピンオフです。
7~8年前に一度焼き直しを考えたのですが
その時はプロットを作りキャラ設定をしたのみで実際には書きませんでした。
今回そのプロットを元に更にキャラ設定をし直してキャラデザインも考え直して
だもんで中2の元作品とは相当変わったのですが
昨今よくあるスピンオフというのをやってみたくなりまして・・・。
これは同じ世界観であらゆる角度から別々の物語をつづり
しかもそれが有機的、立体的につながっていると言う独特の作品群を展開させている
海堂尊先生の大ファンであることも・・・・
・・・・関係なくなくなくなくないかも知れません。

つか、スピンオフてのは昔からありますけどね。

プロットを改めて引っ張り出したところ
序盤語り手になる女の子の設定が女子大生だったので・・・
コレ、新しいキャラ作らなくても涼香ちゃんでええやんか、と思い
だったらスピンオフにしちゃろう、と思い直し・・・で、こうなったわけで。

だけど結果オーライ。
涼香ちゃんを主人公にしたおかげで話はスイスイ順調に進みました。
それから元作品からバージョンアップ?している「ユウ」さん、
これ、もう一人の主人公なんですが
元作ではアマチュアミュージシャンだったのを
そこそこ売れてるプロに昇格、そして思い切って?キンキンのキンパツにして
髪の毛の色を塗ってみたら何故かめちゃめちゃテンション上がった(笑)
実生活ではあまりキンパツって好きじゃないんですが
2次元では良いわ~、すごい楽しい~。

「黒子のバスケ」の藤巻先生は
登場キャラの桃井さんのピンクの髪の色を塗る時
めちゃめちゃテンション上がるそうですが、なんか気持ち、わかりました。

性格も品行方正オトナキャラだったのを
180度転換してお調子者のはっちゃけ系に替えたら
勝手にどんどん話を進めてくれちゃって??作者もびっくり。
さんざん引っ掻き回してくれちゃって、相当翻弄されましたわ。

・・・作者が登場キャラに振り回されるなんてのは
実はよくあることなんですよ~。
プロの方でもそういうもんらしいです。
ていうか、そうでなくてはならないのでは、と思ったりする。


というわけで・・・・どうでもいい「なかがき」はお終いにして、
ジコマンの続き、
次回よりまた臆面もなく行っきま~す。
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創作小説 SUNSET ORANGE CHAPTER1 PART.11

2014年05月22日 06時30分09秒 | 創作小品
 そう、もう全然忘れられてるとは思うけど、アタシが物語の冒頭で言ったあの人とは・・・このユウジさんのことなんだ。総くんとの出会いも衝撃的?だったけど、ユウジさんとは・・・ユウさんとはこんな風に、もっと衝撃(笑撃??)的だったんだよ・・・。も、ホントにとんでもなかったよね・・・。

 その後ユウジさんは手を振りながらステージへと帰って行った。裾に引っ込むときに振り返って再度手を大きく振り、幕の影へと消えて行った。アタシ達はみゆ希さんに送られてホールを出、もう閉まっていた出入り口ではなく横の関係者用出入り口を通してもらって外へ出た。
「みゆ希さん、本当にありがとうございました!! 招待もらったばかりか、ご本人に会わせてもらえるなんて、ホント夢みたいな一日でしたあ~。」
アタシはまた戻って来た興奮をみゆ希さんに改めて伝えた。
「イヤイヤイヤ、気にしないで! ていうか、イメージぶっ壊しちゃったかな・・・アイツ、実はあんな奴で。」
「ううん、そんなこと・・・・。」
ないです、とは言い切れない・・・。
アタシ達はみゆ希さんとはそこで別れ、そのまま裏の駐車場へ向かった。ここへはアタシが運転して車で乗り付けたんだ。総くんは手伝えば何とか車の後部座席に移動することができるようになっていたし、車イスも折りたためばアタシの軽でも後ろに入るコンパクトなタイプだ。いつも乗っけてもらってばかりだったかんね。こういうときくらい役に立たなきゃ!!
 それにしても・・・。総くんが大きく息をついた。
「なんか、すごかったな・・・。ライブは超・・・てか、オニ良かったけど本人には毒気抜かれた・・・。」
「ホントだね。キャラ濃くて凄い人だったね・・・。会えるなんて思ってなかったからすっごい嬉しいんだけど、なんていうか、なんか・・・びっくりした・・・。」
アタシたち二人が茫然としているのを見て、おばさんはクスクス笑って
「そうねえ・・・。でも、まっすぐで優しい、とってもいい目をしてた。私は大好きよ、ああいう子。見た目ほど軽薄じゃあないと思うな。」
「あはは・・・そうですよね! きっとハイテンションになってただけですよね。」
アタシはそう答えながら、胸の奥にくすぶるかすかな違和感の正体がわからなくて、どうにもむず痒い思いを処理しきれないでいた。


 その頃、楽屋の中・・・。
「まったく、呆れるわね、なんつー態度とってんのよ・・・。」
と、帰り支度をしているユウジに声をかけるのはみゆ希。ドアのそばで仁王立ちです。
「だってどんな顔すればいいかわかんねーんだもん、だったら道化るしかないじゃないッスか。」
ユウジは苦笑いしながらバッグを手に取り、みゆ希に振り返ってそう言いました。口調はセリフほど軽薄ではなく、ごく普通です。
「それにしても、ねえ・・・。あんた完全に軽薄だと思われたわよ。」
「別にいいよ・・・。間違っちゃいないし。」
「真面目な時ほど軽くなるクセ、直しなさいよ。ていうか・・・演じるクセ、かな。」
「どれもホントのオレだよ。全部ウソで全部ホント。それがオレって人間ですから。」
ユウジは軽く笑ってバッグを肩に掛けると、ドアの方へやって来ました。
「それよか、みゆ希姉、頼みがあるんだけど。」
「なあに?」
「絶対引き受けるって約束してください。」
「聞く前に約束? ずるいわよ、引き受けさせといてから『ご主人と別れてオレと結婚してください』とか言われても聞かないんだから。」
「あれは冗談だって言ってるじゃない! もう・・・みゆ希姉は根に持つなあ・・・。オレくらいみゆ希姉の幸せを願ってる男はいないよ。それを実現できるのがオレじゃなくても。」
「ちょ・・・ユウくん・・・。」
みゆ希はまっすぐに自分を見つめるユウジに視線にちょっとドギマギしてしまいました。ユウジは微笑んではいますが、いたって真面目な顔です。
「・・・ごめんなさい、そりゃ・・・ユウくんの気持ちは嬉しいんだけど・・・。」
「わーかってますってば! みゆ希姉は旦那さんのこと一途に10年以上思ってた、オレはみゆ希姉を7年思ってる、それだけのこと。手に入れたいわけじゃないよ。みゆ希姉の家庭壊して何が楽しいもんですか。オレは幸せに暮らしているみゆ希姉が一番なんだから。もうガキじゃねーんだし、困らせたりしませんよ。あとは時々お願い聞いてくれれば十分。無理なことは要求してないでしょ、今まで全然。無茶は言ったかもしんないけど。」
「ふん、結構困らせてくれてるわよ!」
「あ~れれ、そうだっけ?」
「あんたのおバカな態度にハラハラしてるの! ホント・・・困った弟分だわ・・・。」
「へへへ・・・。すんませんッ。」
「で・・・なによ、お願いって。聞いてあげるわよ、無茶でも。仕方ないから・・・。」
「イヤ、そんな難しいことじゃないんで・・・。」
 と、言いかけたユウジは、そこで右手で顔を覆い、ふらついて膝を折ってしまいました。
「ユウくん?!」
あわててみゆ希がかがんで両腕でそれを支えるとユウジは一旦もたれかかりましたが、一呼吸して体を起こし、少し離れるとみゆ希の腕に手を掛けて
「イヤ、ごめん・・・。大丈夫・・・放して、大丈夫だから。」
と、伏し目がちに言いました。
「でも・・・。」
「・・・こんなとこ旦那さんに見られたらブチ殺されるよ?」
「何言ってんの、あの人はそんな人じゃないわよ! むしろ介抱しないで見てた方がブチ殺される。」
「あはは・・・プチおのろけ御馳走様。」
「それに知ってるわよ、ユウくんがホントはすごくストイックなことくらい・・・。心配くらいさせなさい。」
「ごめんね、ホントに大丈夫。気が緩んでめまいがしただけ。ほらオレってデリケートだから。」
「無理するんじゃないわよ・・・。」
「ああ・・・。百合恵さんにもよく言われてるよ・・・。」
言いながらユウジはふらっと立ち上がりました。みゆ希も心配そうに立ち上がります。
「ユウくん、自分の母親を名前で呼ぶのもやめなさいよ。」
「オレもそうしたいんよ~。百合恵さんじゃなくお母様って呼びたいんだけど本人がどうしてもって言うんだから仕方ないでしょ。・・・実の親子なのにね。・・・あの人もストイックすぎるんだよね・・・。」
「ユウくん・・・。」
「それより、そのお願いなんだけどさ・・・。」
 ユウジはちょっと真面目な表情でみゆ希を見つめて続けました――


CHAPTER.1 END
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更新がてーへんだ~

2014年05月20日 12時27分18秒 | 徒然雑記&連絡帳
臆面もなく創作小説のアップを進行中ですが・・・
前は不定期に上げていたために立て続けだったり
思い切り間があいたり・・・とペースがありませんでした。
ので、今回は何かのHPじゃないけれど
月木更新というのにしてみました・・・・・
週イチ更新だと1年以上かかってしまうので週2で。

そしたら意外と・・・・大変やん?!

月木って結構ハイペースなんですね・・・。

それでも半年はかかると思います。
一回にワード文書A42ページずつ上げてるんですがそれでも。
どんだけだらだら長いんや!!

と、自分でいれよう、ツッコミを。
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